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Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by - 2024.04.27,Sat
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Posted by norlys - 2008.05.01,Thu
飯豊山の山行Day1の宴会の夜からの続き。

自分たちが陣取った切合小屋の2F奥「飯豊の間」のどんつき(北側)には小さな窓がひとつ。
天気が良ければこの窓から飯豊本山を望めるのかもしれないけれど、日が暮れるまで吹雪は止むことなく、見えるものは小屋のすぐ側にある外トイレと横殴りの雪。

ふっと風の音が静まった瞬間に天候の回復を期待するものの、間もなくグオォォォ~と吹き荒ぶ風の声。
立派な造りの避難小屋の中にいるので不安はないけれど、お天気に関しては「期待するから失望する」という論理に基づいて思考停止。酔っ払ったからではありません(ビール1缶と日本酒1カップだも)。

夕方から宴会を始めて延々と馬鹿話を続け、翌朝3時半に起きてその後の行動はお天気次第ということで、ほどなく就寝。

12時頃に目が覚めて、再び眠りに就くものの、1時間起きくらいに目が覚めるのを繰り返した自分の耳に聞こえたのは、いつもグオォォォ~と轟くような地吹雪の音ばかり。
それでも、この晩トイレに起きたEさんによれば夜中一時的に吹雪が止んで星空が見えたとか。

3時半に携帯電話の目覚ましが鳴り、みな一様にゴソゴソ動き出すものの、「ムリムリ、寝よう。1時間後」と2度寝決定。
4時半頃、北向きの窓の外から「これはだめだ。小屋に入ろう」というような声が。

え? 幻聴? 

Y君その2が窓に駆け寄って外を見ると人影が2つ、とのこと。
うわ、まさか。。。

結局のところ、幻聴でも幻でもなく、前日三国小屋で見かけたパーティの方たちがちょうど切合小屋に到着されたところだったのでした。なーんだ。
パーティのみなさんは天候が落ち着き次第、飯豊山を目指すとのこと。

自分たちもいつでも出発できるように準備だけは整えておこうもそもそとシュラフから這い出て、まずは朝ごはん。

しばらくして、先ほど小屋に到着したパーディのガイドの方がお見えになって、間もなく小屋を出発されるとのこと。
ガイド氏は飯豊山域に精通していらっしゃり、天気についても「一時的な冬型で天候は徐々に回復するから」と、5時半頃に小屋を出発。

一方で、さてワレワレはどうしましょうか。。と協議を続けることしばし。
Y君その1が携帯電話で天気予報をチェック。自分のFOMAはダメでしたが、Y君その1のMOVAは辛うじて電波が1本。
川入鉱泉手前の一の木集落でも圏外だったのに。。。

最寄の地点である喜多方市の天気予報は、午前中曇りで午後から晴れ。
ん~でも、昨日の天気予報も同じく午後から晴れの予報だった罠。というわけで、天気図を見るとなんとも微妙な。。いつかは晴れるかもしれないけど、この分だと午前中はムリそうだわいな。

山頂ピストンしたところで、この天気では何も見えないしな~。
昨日の剣ヶ峰よりは楽勝らしいけど、途中に岩場があるしな~。

と、すっかりモチの下がった自分は敗退に1票。
「無茶しやがって」と思われがちな自分ですが、実はかなりヘタレでございます。

というわけで、7時少し前に小屋を出発。

ボーボーと吹き抜ける風を受けながらアイゼン装着。まずは三国小屋へ。風の強い稜線上では、今朝三国小屋を出発したパーティのトレースもすでに風雪によってぼんやり状態。早ッ。それでも心強い。

ザラメの腐り雪の上に真っ白い新雪とアラレがうっすら積もっていて、徹夜続きの後のフルメイク状態。
お肌じゃなくて汚肌ってやつ。

まぁすでに一度通った道だしトレースもあるので来たときよりは楽かな。。と思いきや、案外しんどかったです。
体力不足ヒシヒシ。。

種蒔山を下ると、ほんの少し標高が下がっただけなのにガスが薄らぎました。でも振り返った先の空はガスに包まれていて、上空をものすごい勢いで雲が西から東に飛び去っていきます。西側の谷底からもガスが吹き上がり、雪庇の端にファサーと雪煙が生じていました。
大気の対流の只中にいると、自分が実にちっぽけな存在であることをしみじみ思い知ることができておもしろいです。なんというか、湯沸し中の風呂桶に落ちた虫みたい。

あぁ、それでもきっと平地に降りたら平穏な曇りの朝なんだろなー、コレ。と思いながら雪の壁を降りたりトラバースしたり斜面を登ってはクレバスを抜けて、出発から1時間45分後に無事に三国小屋に到着。
自分たちの直後に切合小屋を出たパーティの皆さんもほぼ前後して到着。

飛び石連休の狭間の平日なので、この日は川入口から飯豊山を目指す登山客はいないようでした。結局最後まで登ってくる人は見かけなかったし。

暖かい三国小屋でほっこりと休憩。岩場は登るより下る方が厄介だよねぇ。。と小屋の直下にある剣ヶ峰のことを考えつつ、30分強休憩した後いざ下山再開。

iide_day2_umanose.JPG露出した岩の凹凸にアイゼンの爪を利かせつつ慎重に岩を下って、意外とあっけなく通過。ふ~やれやれ。
登りよりも下りの方が前方の状況が見えにくいながらも馬の背のリッジも無事に通過。馬の背の先の急斜面で雪が切れているので、クレバスを避けて雪壁を降りて巻いて、また雪壁に上がって。。と。

iide_day2_from_umanose.JPG
←三国岳からの下り途中で種蒔山方面をパチリ。名残惜しいような、でも戻るのは厭なような。。

雪壁を降りて草付きをトラバースするときに、姿勢を崩して尻もちをついた上に1回転。
すぐに止まったものの、左のお尻に青痣をこしらえました(涙
まぁ、痣だけで済んだのはもっけの幸いですが。

あちゃ。。。気が緩んだのかな。。と、反省しつつ再びリッジを歩き、雪壁を降りて草付きを少し下りて雪壁をトラバース。。。と、地蔵岳分岐手前の地点に到着し、アイゼンを外しました。

あぁ足が軽い~。幸せ。。

iide_day2_nagasaka.JPG地蔵岳をトラバースし、笹平に至ったあたりで東の空にすっきりとした青空が広がってきました。あぁ久しぶりの青空だ~♪右手の稜線の先にある三国小屋はまだうっすらとガスの中。ここはすっかり春なのに、あそこはまだ冬なんだな。。と思うとちょっと不思議。

長坂を降り始めると、ぐんぐん標高を下げていることもあってだいぶ暑くなってきやした。出発時には、インナー2枚+Tシャツ1枚+フリース+インナーダウン+ヤッケに加えて目出し帽に帽子というフル装備だったんですけどねぇ。。

下十五里を過ぎると、グサグサの腐り雪も減り、徐々に夏道登場。夏道には可憐なイワウチワが花盛り。
靴とスパッツをどろんどろんにしながら夏道を降りて、12時15分に御沢登山口に到着。

周囲にはもわっと草と土の香りが漂っていて、遊歩道の脇の小川にはごおごおと雪解け水が流れていて、もう地上は春のうららかさ。

登山道入口でオーバーパンツとスパッツを脱ぎ、フリースの帽子をキャップに替えたら、どこからどうみても春山ハイカー。

iide_day2_iwauchiwa.JPG←イワウチワ。この可憐な佇まいと淡い紅色のコンビネーションはぐっときます。フランス刺繍のモチーフにしたらきっとカワイイ。絶対カワイイ。

川入キャンプ場を経由して、途中でフキノトウを摘みながら川入鉱泉に到着したのは13時過ぎ。
川で靴やストックの泥を洗い流し、途中で「いいでの湯」に立ち寄り風呂。敷地内の桜の木が満開で、春爛漫。

「いいでの湯」はなかなか山深いところにある公共温泉施設。泉質はナトリウム-塩化物・硫酸塩泉。とても良いお湯でした。ふーさっぱり。

さっぱりした後は、今回の山行の目的のひとつでもある(これがメインという話も?)喜多方ラーメンを食べに、喜多方市内へ。Eさんオススメの源来軒でラーメンと餃子をもりもり食べました。さっぱりした汁とモチモチした麺がうまー。餃子1皿もなかなかのボリュームで、満腹満腹でした。
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norlys
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非公開
自己紹介:
Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。

色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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