白馬岳 雨と風の1日目
白馬岳 停滞、人生ゲームの2日目
の続き。海の日の連休、最終日。
朝3時半にセットした目覚ましの音が鳴ったけど、まだ外は真っ暗で時々風の気配。
ぐずぐずと布団に包まる。意を決して起き上がってみると、向かい側にいた学生さんたちのパーティはすっかり出発した後。うお、若者は早いな。
廊下に出るとすでに身支度を整えている人たちが多数往来。階段を駆け下りて入口から外に出ると、濃紺の空に白馬岳の山頂が漆黒のシルエットを映し、山頂直下に佇む白馬小屋の微かな灯りの右肩に針のような月。まばらに星。
「晴れましたね」「やっとお天気になりましたね」と、傍にいた方と会話を交わし、急いで部屋に戻る。布団をたたんで必要な荷物を階下に運ぶと、すでに外は白み始め、朝ごはんを食べている間に空はすっかり明るくなる。
4時半過ぎに小屋から出発。標高1700m辺りから下に雲海が広がっている。朝陽は白馬岳の稜線の向こう側から昇るらしく、山陰にあって見えない。オレンジ色の光が雲海の上に広がり、高層の雲に反射している。
雪田の残る稜線脇のカールには高山植物が咲き乱れ、まさに天上のお花畑。
夕暮れのような朝焼けタイム。景色が刻々と表情を変える、山を歩くのに一番楽しい時間帯。
太陽を背に北アルプスの稜線を眺めると、立ち昇る水蒸気の層に山と自分たちの影が映っていました。
杓子岳に向かう途中の小ピークを通過中に、朝陽が山の端からこんにちは。
稜線を吹き抜ける風はやや冷たいものの、太陽の陽射しが暖かい。うれしい。
楽しくて楽しくて、どこまでも歩いて行きたくなるってもんです。
ガレた道をぽくぽく登り、5時半に平らな杓子岳山頂に到着。
高妻山と妙高、戸隠の峰が雲海にぽかり。
雲海とは言いえて妙。
八ヶ岳に南アルプス、富士山のシルエットも見えました。
白馬鑓は指呼の間。もっと先に行きたいけれど、今回はタイムオーバーになるのでここでお終い。残念。まぁ仕方ないか。
名残惜しいけど、来た道を戻り小屋へ。
珪長岩のザレた杓子岳を降りて最低コルへ。ここから白馬岳に向かうにつれて泥岩、蛇紋岩、石英斑岩が現れる。西からの風に乗って朱殿坊から硫黄の匂いが届く。
初めての北ア歩きのUさんは、さぞ雄大な風景を満喫しているのでは…と、振り返ったら、足元ばかりを眺めて化石探し中^o^;
白馬岳のすぐ北に位置する雪倉岳周辺には、銀や銅、モリブデンなどの鉱脈があったそうだし。日本は資源がないと言われていて、それはたしかにそうなんだけど、少量多品種という意味では割と資源が豊富な気がする。
再び小屋に戻り、デポした荷物を収め、8時前に下山開始。
登山道から見た杓子岳。個人的に「体育館」みたいだと思う。
ガレガレでザレザレで植生も少なくて、山頂を踏まずに巻き道を通る人も多いみたいだけど、自分としては好きな山のひとつ。
葱平まではのんびり写真を撮りながらお花畑を満喫しつつ。
大雪渓に降りてグリセードでずんずん下る。爽快。
10時半に白馬尻に到着。猿倉からタクシーに乗ってみみずくの湯でさっぱりした後、駅前でお昼ご飯を食べ、あずさで帰京。
最終日だけでも晴天に恵まれて良かったな、と。
不帰のキレットは宿題になってしまったけれど、目標があるのはいいことかも。うん。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
Powered by "Samurai Factory"