Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by norlys - 2009.07.22,Wed
白馬岳 雨と風の1日目の続き。
7月19日(土)。海の日の3連休、2日目。
白馬岳頂上宿舎のテントサイトで一夜を明かし、特に起床時間を決めておかなかったので7時半過ぎ頃からみんなもぞもぞしだし、とうとう起き出す。その間にも間断なく突風がテントを突く。
「今ブチって聞こえた」とYリーダー。「フライシートの紐が切れたかも」でも外に出て確認する気分にはなれない。テントの端はすっかり浸水していて、ザックやら靴やらが水浸し。
自分は大きなビニール袋でザック内防水をしていたのでまぁ多少はマシだったけど、濡れた手で物を触るうちに色々なものがシケシケになる。
あーこんな天気のときにこんな濡れた装備で突風におびえながら稜線を歩きたくないなぁと思い、「今日は小屋で停滞にしようよ」と切り出すと、一同異存なし。そのとき、フライの端が風でめくり上がり出す。やばい。
そそくさとシュラフを仕舞い、いそいそと撤収準備開始。相変わらず雨風の叩きつける中、外に出てテントをたたもうと見れば、フライシートの端が破損してしまっていた。あぁ。。
テントサイトには周囲のテントはすでになし。山の時間としてはかなり朝遅いもんなぁ、みんなもう出発したのかなぁ…と思ったけれど、どうやら他のテントのみなさんは夜半に小屋に避難したそうだ。
宿泊者用の建物に入り受付を済ませると「今ならちょうど乾燥室も開いていますよ。昨日はすごい混雑だったんですけど」とのこと。みんなこの天気の中で出発したのか、すごいな~と思う。ただ後から考えると、出発した人もいれば、乾いた衣類を引き上げたものの停滞続行の人もいた模様。
ずぶ濡れの衣類や装備を乾燥室内に広げ、ストーブの効いた談話室で人心地つく。
停滞と決まったので、腹を括って朝から自棄ビールw
三々五々雑誌や漫画を読んだりご飯を食べたり、同じく停滞中の登山者の方たちとお話したりとまったり過ごす。「この天気で無理してもねぇ…」と、話題に上がるのは先日の大雪山系の遭難のこと。知己はないけれど亡くなられた方たちのご冥福をただただ祈るばかり。
ときどき乾燥室から乾いたものをピックアップし割り当てられた部屋に移動させる。ひとりあたり丸々布団ひとつ。ラッキー。
外は相変わらず雨風が強いらしく、時折小屋がみしっときしむ。小屋の外は一面のガス。
本棚の上にボードゲームがいくつかあったので、人生ゲームに興じることに。
付属の盤面を載せると「白馬編」になるということなので、ここはやっぱり白馬編を選択。
白馬編の人生ゲームにはいわゆる結婚、出産というイベントがなくてなんだか奇妙だった。代わりにイベントマスに止まると、石仏だの白馬のお姫様だの雷鳥だのが乗り込んでくる。なんだよ石仏って…という感じ。「一緒に乗っていても会話がなさそうですね~」とUさんに突っ込まれる。これっていわゆるフェミニズムの影響? よくわからない。
しかも、職業選択ゾーンで自分は白馬村職員になり、リアルはバクチウチーなのでせめてゲームの中ぐらい堅実に行こうと思ったら、速攻フリーターになってしまった。。まぁいいけどもさ。
結局Uさんがブッチギリでトップ。自分はしょぼしょぼ。所持金スレスレでのあがり。
しかしボードゲームを楽しんだのって何年ぶりだろう。。
お昼前後になるとぽつぽつとずぶ濡れの登山客が小屋に到着。乾燥室もみるみるいっぱいに。
外はひたすらボウボウと風が吹いているし、窓の外はずっと一面真っ白だし、特に今すべきこともないしで、時間の感覚が失われそうになる。
小屋の方に天気について尋ねると、午後7時に食堂のテレビで天気予報を見ることができるとのこと。
昼寝でもしようかと部屋に戻ると、同室の向かい側にいる学生さんパーティのリーダーさんがラジオの気象通報を聞きながら天気図を書き込んでいるのをチラ見しつつ待ち、ある程度書き込んだ時点で見せていただきました(すみません。ありがとうございます)。
山とか災害用にダイナモ付の携帯ラジオを持っているけど、かさばるので持参したことないなぁ。。とほほ。
午後4時半頃にぼちぼちと夕食の準備。今日の食担はYさん。宿舎の入口奥の土間でしか火気は使用できないので結構な混雑。火を使う料理を下階で調理し、部屋に運び込んでみんなでもりもり食べる。
もぐもぐと食事を進めながら、明日の行程を話し合う。「3時半起床で4時半出発。杓子岳をピストンして大雪渓から下山」ということに決まる。
杓子岳の往復は約2時間。早い時間に麓に下りるには支障なし。朝イチで大雪渓を下りるだけじゃつまらないし、なにより初めて北アルプスに来たUさんにどこまでも歩いて行きたくなるほど続いていく稜線を見てほしいし。
6時半過ぎに食堂に移動してテレビの前で待機。明日の予報は「霧や曇り、一時晴れ」とのこと。喜びと一抹の落胆の声が上がる。う~ん、雲が残るのか…それでも雨が上がるのだからまだマシだよねぇと言いながら部屋に引き上げて就寝。
夜更けに度々目を覚ま布団の中で外の気配を伺うと、雨は上がったらしいけれど時折風の吹き付ける音がする。いつ止むともしれない風の音は、子供の頃に過ごした雪国の冬を思い出す。夏なのに。
7月19日(土)。海の日の3連休、2日目。
白馬岳頂上宿舎のテントサイトで一夜を明かし、特に起床時間を決めておかなかったので7時半過ぎ頃からみんなもぞもぞしだし、とうとう起き出す。その間にも間断なく突風がテントを突く。
「今ブチって聞こえた」とYリーダー。「フライシートの紐が切れたかも」でも外に出て確認する気分にはなれない。テントの端はすっかり浸水していて、ザックやら靴やらが水浸し。
自分は大きなビニール袋でザック内防水をしていたのでまぁ多少はマシだったけど、濡れた手で物を触るうちに色々なものがシケシケになる。
あーこんな天気のときにこんな濡れた装備で突風におびえながら稜線を歩きたくないなぁと思い、「今日は小屋で停滞にしようよ」と切り出すと、一同異存なし。そのとき、フライの端が風でめくり上がり出す。やばい。
そそくさとシュラフを仕舞い、いそいそと撤収準備開始。相変わらず雨風の叩きつける中、外に出てテントをたたもうと見れば、フライシートの端が破損してしまっていた。あぁ。。
テントサイトには周囲のテントはすでになし。山の時間としてはかなり朝遅いもんなぁ、みんなもう出発したのかなぁ…と思ったけれど、どうやら他のテントのみなさんは夜半に小屋に避難したそうだ。
宿泊者用の建物に入り受付を済ませると「今ならちょうど乾燥室も開いていますよ。昨日はすごい混雑だったんですけど」とのこと。みんなこの天気の中で出発したのか、すごいな~と思う。ただ後から考えると、出発した人もいれば、乾いた衣類を引き上げたものの停滞続行の人もいた模様。
ずぶ濡れの衣類や装備を乾燥室内に広げ、ストーブの効いた談話室で人心地つく。
停滞と決まったので、腹を括って朝から自棄ビールw
三々五々雑誌や漫画を読んだりご飯を食べたり、同じく停滞中の登山者の方たちとお話したりとまったり過ごす。「この天気で無理してもねぇ…」と、話題に上がるのは先日の大雪山系の遭難のこと。知己はないけれど亡くなられた方たちのご冥福をただただ祈るばかり。
ときどき乾燥室から乾いたものをピックアップし割り当てられた部屋に移動させる。ひとりあたり丸々布団ひとつ。ラッキー。
外は相変わらず雨風が強いらしく、時折小屋がみしっときしむ。小屋の外は一面のガス。
本棚の上にボードゲームがいくつかあったので、人生ゲームに興じることに。
付属の盤面を載せると「白馬編」になるということなので、ここはやっぱり白馬編を選択。
白馬編の人生ゲームにはいわゆる結婚、出産というイベントがなくてなんだか奇妙だった。代わりにイベントマスに止まると、石仏だの白馬のお姫様だの雷鳥だのが乗り込んでくる。なんだよ石仏って…という感じ。「一緒に乗っていても会話がなさそうですね~」とUさんに突っ込まれる。これっていわゆるフェミニズムの影響? よくわからない。
しかも、職業選択ゾーンで自分は白馬村職員になり、リアルはバクチウチーなのでせめてゲームの中ぐらい堅実に行こうと思ったら、速攻フリーターになってしまった。。まぁいいけどもさ。
結局Uさんがブッチギリでトップ。自分はしょぼしょぼ。所持金スレスレでのあがり。
しかしボードゲームを楽しんだのって何年ぶりだろう。。
お昼前後になるとぽつぽつとずぶ濡れの登山客が小屋に到着。乾燥室もみるみるいっぱいに。
外はひたすらボウボウと風が吹いているし、窓の外はずっと一面真っ白だし、特に今すべきこともないしで、時間の感覚が失われそうになる。
小屋の方に天気について尋ねると、午後7時に食堂のテレビで天気予報を見ることができるとのこと。
昼寝でもしようかと部屋に戻ると、同室の向かい側にいる学生さんパーティのリーダーさんがラジオの気象通報を聞きながら天気図を書き込んでいるのをチラ見しつつ待ち、ある程度書き込んだ時点で見せていただきました(すみません。ありがとうございます)。
山とか災害用にダイナモ付の携帯ラジオを持っているけど、かさばるので持参したことないなぁ。。とほほ。
午後4時半頃にぼちぼちと夕食の準備。今日の食担はYさん。宿舎の入口奥の土間でしか火気は使用できないので結構な混雑。火を使う料理を下階で調理し、部屋に運び込んでみんなでもりもり食べる。
もぐもぐと食事を進めながら、明日の行程を話し合う。「3時半起床で4時半出発。杓子岳をピストンして大雪渓から下山」ということに決まる。
杓子岳の往復は約2時間。早い時間に麓に下りるには支障なし。朝イチで大雪渓を下りるだけじゃつまらないし、なにより初めて北アルプスに来たUさんにどこまでも歩いて行きたくなるほど続いていく稜線を見てほしいし。
6時半過ぎに食堂に移動してテレビの前で待機。明日の予報は「霧や曇り、一時晴れ」とのこと。喜びと一抹の落胆の声が上がる。う~ん、雲が残るのか…それでも雨が上がるのだからまだマシだよねぇと言いながら部屋に引き上げて就寝。
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Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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