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Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by - 2024.05.14,Tue
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Posted by norlys - 2008.09.02,Tue

週末の日曜日は奥多摩で沢登り。
当初は日帰りで別の沢に行く予定でしたが、集中豪雨と雷をもたらす前線が日本列島に沿ってウロチョロしているものだから中止。

今年の8月の週末は、ほんとにお天気に翻弄されているような。。うう。
そこに、「いざとなったらすぐに逃げることができて、水が多いほど楽しいゴルジュ系に行きたいね~。倉沢谷とか海老沢とかどう?」というFさんのご提案を受けて、日曜日の朝発で奥多摩にGo。
天気予報は曇りのち雨。それでも時間の早いうちはまだ天気が崩れそうになく、雲の合間からチラチラと青空が覗いていました。気温は30度を少し下回るくらい(?)。

どうにかお天気ももちそうなので、なし崩し的に倉沢谷本谷を遡行することにケテーイ(倉沢が厳しそうだったら海老沢に転進予定でした)。

氷川の集落を抜けて道端から垣間見える日原川は白濁し、いつもよりごうごうと音を立てて流れていました。
山歴の長いFさんが選んだ沢だから大丈夫だろうと思いつつ、「ははは。。さすがに水が多そうですね。。」と、我ながら緊張交じりのコメント。

倉沢バス停の奥に続く、倉沢林道入口のスペースに車を駐車。
Fさんがご持参してくださったウェットスーツを重ね着し(ありがとうございます)、上からハーネスを装着。同行のFさんもY君もピッタピタのウェットスーツに、ウェストにスワミベルトかハーネス。

なんというかビジュアル的に実に微妙(すみません)で、失敗した戦隊モノのコスプレみたい。。orz
愛國戦隊大日本のテーマソングが脳内を駆け巡る。ハラショ、ハラショ

もしも日本が弱ければ ロシアは、たちまち攻めてくる
家は焼け 畑はコルホーズ
キミはシベリア送りだろう~♪

まー、増水必至のこんな日に沢で誰かに会うこともないだろうしなんのこれしきピロシキと自らを慰め(?)、いざ9時10分過ぎに出発。
沢沿いに続く林道を50mほど歩き、踏み跡をたどって沢に下降。
沢幅いっぱいに水が流れ、水深の浅いところでもふくらはぎ下まで水につかる。

上流に石灰岩の切り出し場があるためか白濁している日原川とは違い、倉沢の水は清らかに澄んでいる。きれい。
でも水の勢いはかなり早い。岩場のゴルジュが多く、土砂が少ないということなんだろか。

下降点から下流に向い車道がかかる倉沢橋の下には奥多摩最難といわれる「マイモーズの悪場」というS字ゴルジュがあるそうな。
トポのオススメに従ってちょいと様子を見てみようかと下流に向かうものの、水の勢いがすごすぎて断念。速やかに遡行再開。

「マイモーズ」という言葉のオドロオドロしさにビビリつつ検索してみたら、マイモーズとは「かたつむり」のことなんだそうな。なんだ。ほっとした。

すぐに深く広い釜を持つわずか1mほどの段差が現れる。ちょっとした段差なのに、ばくばくとホワイトウォーターが泡立っている。その昔、カヌー講習会に参加したときに、こういったホワイトウォーターの下に巻き込まれたら浮上できないから気を付けるようにと注意されたことを思い出してビビる。かなりビビる。

釜に近づくと、下がえぐれているために足が届かなくなる。うわ流される~と、しがみついた岩はツルツルに磨かれていて適当なホールドがない。ひー。
先行するY君にお助け紐を出してもらいなんとか乗りあがる。

過去に倉沢を遡行したことのあるFさんいわく、この日の水量はかなり多目とのこと。
それじゃあ仕方ないかな。。ヘタレ上等で無難に行こう。。と思っていたら、「こんな日こそ水中のど真ん中を行かないとね! 面白くないよね!」と檄が飛んでくる。はぁ。。

028kurasawa_s.jpg巨大な岩盤を水流が削って形成されたゴルジュが続く。
とてつもなく大きな硯の中に落とされた気分。

直径8mほどの大きな釜の先に2段5mの滝。数字だけ見るとなんてこたーないんだけど、落口から噴出す水の勢いは結構壮絶。文章で表現すると

どぼどぼだばだばじょじょぼぼ~ッッ
という感じでしょうか。よくわかりません><

釣り人がたくさん入る場所だそうなので巻き道がしっかりついているのですが、敢えて水流のど真ん中を行くぞというFさんの勢いに呑まれ、「巻き道を行きましょう」と言い出しそびれました。

まずはFさんがリード。へタレの自分は2番手。万が一落ちた場合には、流れに飲み込まれないように、ラスト3番手のY君がバックロープを引っ張ってくれることに。
たぷたぷに水を湛えた釜を左から泳いで渡り、岩に飛びついてへつり、水流の左端に打ち込まれたハーケンをコレ幸いと足がかりにしてA0で登りました。
もう少し水の勢いが細ければ、落ちてもカマだしと安心して登れたのですが(言い訳イクナイ)。

この滝を越えると、S字結腸のように(実物を見たことはないのだが)抉れた岩盤のゴルジュ。
こんな水量の多い日の沢なら誰にも合わないだろうと高を括っていたのに、なんと後続パーティの姿が見えました。びっくり。沢スキーの飽くなき遡行欲求、恐るべし(自分たちもだが)。

ゴルジュを越えると、とたんに平坦な河原に変化。それでも河原いっぱいに水が広がり、ヒタヒタと踝の上まで漬かる水量。

P8310123_s.JPGちょっとした小滝の下にも立派な釜があり、横断しようと近づくと足元をすくわれそうな水の流れがあり、「おお河童がいるぞ!」とはしゃいだり、白く泡立つ小滝を登る姿を「鮭だ、鮭が帰ってきたぞ!」と囃したてたり、ホワイトウォーターのウォータースライダーを楽しんだりと、敢えて水流のど真ん中ストライクを歩き続けているうちに、だんだん楽しくなってきましたよ。

←ウォータースライダー遊び。尻尾をたてろ~! という感じ(なんとなく)。

ふと行く手に釣竿がチラリと見え、沢屋を天敵と見なす釣り師さんを刺激してはならじ、武器は向こうの方が多いぞということで、そーっと水際から釣り師さんの背後を通過。

10時40分過ぎに最初の休憩。ノンストップアクアビクス状態で体力を消耗したためか、行動食の大半を一気に平らげてしまう。

ふと左の斜面を見ると、トポに描かれているとおり、沢に平行して走る林道がチラリ。
Fさんがその方向を指差して、「ほらね、この沢ならいつでも逃げられるから」とのこと。なるほど。

その後も、釜という釜につっこみ、水しぶきを上げる小滝を丹念に突破し続けました。そのためか、入渓点から終了点である魚留橋まで2時間の行程なのになかなか前に進まず。

P8310147_s.JPG八幡沢の出合にある3m滝の釜がかなり深く、滝上から回り込んで4mほどの高さからダイブしても底に足がつかないほど。これはかなり面白く、3人でドボンドボンと飛び込みまくりました。

←釜デカし。泳ぎ好きにはたまりません。

P8310153_s.JPGひたすらファイト一発→
水との体力勝負で、後半は負けまくりで足元掬われること度々。

12時ちょっと過ぎにトポに「大岩」と記された場所に至る。そんなに長い沢ではないのにな。(遊びすぎです。間違いなくww)

しばらく進むと、河原に石灰岩の巨岩が点在し始める。右手には現在閉鎖されている倉沢鍾乳洞があるとのこと。なるほど。

水流に磨かれているとはいえ、フリクションの良かった黒色粘板岩(かな?)と違い、石灰岩はつるんと滑りやすい。

これまた大きな釜のある5m滝を水流の右側から登り、ぼちぼち釜も小滝もお腹いっぱいだな。。というところでスダレ状の3m滝に到着。先頭を歩くFさんが滝の裏側を抜けていく。

ウェットスーツを着ていてもぼちぼち水が冷たい。気温が上がらないこともあるし、支流の出合が増えるごとに水温が確実に下がっている。
それでも意を決して自分も滝の裏に入り込み、そのまま滝の左に出ようとしたら、頭上から「違う違う、滝の奥に戻って」との声。ちょっと戻って岩の間を潜って登ると、あら、上に出ちゃいました。面白いな。

163kurasawa_s.jpg堰堤の2つの排水溝の右側(どちらも通行可)を潜り抜け(子供が大喜びしそう)、右俣の沢筋を歩き続けると目の前に魚留橋が見えてきました。

橋の先にある魚留ノ滝(15m)を眺めてから、右岸を上がり林道へ。この時点で13時45分。
遡行時間2時間の沢なのに、気付けばなんと4時間半が経過。
「流れのど真ん中を歩く」縛りがなければもっと早く上がれると思うけど、この手の沢はトコトン遊び尽くさないともったいないしね~と、自分たちを慰めつつ。あぁでも楽しかった。

P8310304_s.JPG
←魚留ノ滝。続けて遡行することも可能なのだそうな。
ただ、この日はこの時点ですでに気持が負けていました。。
とてもじゃないけど、登攀意欲が湧かず。

沢沿いの林道をぽくぽくとのんびり歩いて14時40分頃に倉沢林道入口に到着。沢装備を解除。

奥多摩駅そばにある奥多摩町営もえぎの湯に立ち寄り、ご飯を食べていざ帰ろうというときになって雨が降り始めました。沢の中で降られずに済んだのは幸い。

*****
倉沢谷本谷は明るく広く水いっぱいの沢でした。泳ぎがメインの沢は初めてで、かなり満喫。
標高差もほとんどなく、登れる滝ばかりだし、アプローチも下山もいざというときのエスケープもお手軽なので、猛烈に暑い夏の日に水遊びをするにはもってこいかと。

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norlys
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非公開
自己紹介:
Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。

色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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