週末は土日で有笠山2days。
初めて有笠山を訪れたのは2009年6月27、28日。
2回目は2009年10月24、25日。3回目は11月15日。4回目は11月21、22、23日。
なので、今回は5回目、と。
クライマーの知り合いの多くはマメに登攀記録をログされていて、「11台通算何本」とか「このルートに通算何便」とか、そういう記録がスラスラっと出てくるのですごいな~と思う。
自分の場合はblogに呟きメモを垂れ流しているだけなので、後からレビューする際にちょっと面倒(上の一覧もちょっとがんばった^^;)。
以前は100岩に書き込みをしていたけれど、関東版と甲信越版が改訂されてからとんと放置。どうしたものかな。。
道中、「人生のスパイス」さんに立ち寄り、例によってあれこれ試飲させていただき、今年の新酒を購入。群馬泉 淡緑(うすみどり)。華やかでふくよかで奥行きがあってキレがよくて、冷でもよし温燗もよし、旨し(と語れるほど日本酒に詳しいわけではありませんが)。
初日は偏屈岩へ。今回の狙いはこのエリアにある11aのルート。
さやさやと新緑を揺らすそよ風が心地良し。岩も乾いていて、冷たくも熱くもなくコンディション良好。沢が近いこともあってか去年の6月は蚊に悩まされたエリアだけど、今回はまだ大丈夫でした。
自分たちを含めて少人数のパーティが3組。幸いなことに、狙っていたルートにヌンチャクがかかっていてお借りしました。ありがとうございます。
アップを2本。ガッチリ指先に食い込んで痛い有笠特有の岩質を思い出す。いざ「掟破り(5.11a)」へ。まずはYさんがさっくりオンサイト。
緊張と不安を抱えつつ、自分もトライ。先に登られたガイドのS氏(この日はプライベート)は核心箇所をやや右回り。Yさんはやや左回り。はて、自分はどうしたものかとルーファイが固まりきっていない。
いざ核心箇所に突入。もたもたしていると吸われてしまうので、現場処理で両者の使われたホールドをつないで中央突破。「もう一度この部分を登るのは嫌だ~」という気持ちでいっぱいいっぱい。中間部でしっかりじっくりレストし、上部のどっかぶりガバ地帯を抜けて終了点へ。おお。
Yさんは続けて「低姿勢(5.11b)」を一撃FL。このルートもとても面白そうだけど、11aですっかり腕が張ってしまった自分には核心箇所をこなせそうになかったので、後は10台のルートを3本登ってこの日は終了。
おいしい日本酒を買っておいてよかった~。
翌日、日曜日は東の石門エリアの駐車場へ。直後にKさんたちがご到着。なんという遭遇率の高さ。
南国エリアに荷物をデポし、先史人のエリアへ。
狙いは三ツ星ルートの「ドラムソング(5.10d/5.11a)」。
小ぶりな洞窟から始まるアルパインちっくなトラバースルート「もぐらたたき(5.7)」をYさんリードで登り、大洞窟南面にある取り付き地点へ。
以前もぐらたたきをリードしたときは「本当にここ?」という感じで手探り状態だったためかもっと長いルートだったような気がしていたけれど、改めて訪れたら記憶よりも遥かに短くてやや拍子抜け。
おまけに「ドラムソング」はもう少しスラビーなカチ系ルートだとばかり思っていたのに、再訪してまじまじと眺めたらどっかぶりガバルートでびっくり。Yさんも同じような(立ったスラブ系のルート)印象を持っていたとのこと。光の加減でそう見えた? ちょっと不思議。
最近登られた方がいるのか白いチョーク跡が鮮やか。なるほど核心はひときわ白いあそこかな、あそこまで行けば休める? その後は…と、下からあれこれ言いながらじっくりルーファイ。
で、見事にYさんがマスターで一撃。これはまたプレッシャーが…あああああ…と思いながら、自分もトライ。
フルパワーを振り絞って下部を抜け、昨日と同じく「もう一便出すのは嫌だ~」という気持ちでいっぱいいっぱいになりながらどうにか終了点へ。ほ。
「ドラムソング」は高度感いっぱいのテラスからキレイなどっかぶりの岩をぐいぐい登るので個人的に楽しいルート。アプローチを含めて5.10d/5.11aというグレーディングがなされたのだろうなと思うけれど、これまた絶妙でナイス。
昨年と同じ下降点にたどり着くと、去年懸垂で使用した松の木が倒れていました。今年のものと思われる捨て縄が奥の木から伸びていたので、同じ木に捨て縄を追加して10mほど懸垂。
南国エリアに戻り、しばらくのんびり休憩。
疑惑の11bといわれる「白と黒」を登り、アドベンチャーランドに移動してKさんたちを訪問。ちょうどKさんが狙っていたルートのRP便を出され、「いや~うれしい。カツ丼おごりますよ~」と仰られたので、帰路途中のSAまでご一緒。カツ丼おいしゅうございました。ありがとうございます。
有笠山は傾斜が強くガバホールドが豊富でムーブが豪快。パン2の奥壁やタワー壁のようにグイグイ登る系のルートが多いという印象。ただし、ガビガビのホールドが多くてバチ効きなのは安心だけど、とにかく指が痛い。
11台はお買い得が多いと言われる有笠山なので、11の入り口に立ったばかりの自分には宝の山のよう。もっと登れるようになりたいな~とも思いつつ。楽しかったです。ありがとうございます。
***今回登ったルート***
20100515
偏屈岩
/* アプローチが楽。虫多し。10台が多い。ただしここの10bはあまりお買い得ではないような。
・有笠登頂888(5.8) - 再登。アップで。特に特徴のないルートだけど、このルートのおかげで有笠山の標高を知りました(笑)。
・カプセルホテル(5.10c) - 再登。前回は核心箇所がバランシーだと思ったけれど、今回はすんなり。保持力が少しupしたせいかも。個人的には、同じエリアの10bよりもこっちのルートの方が面白いのでお勧め。
・掟破り(5.11a) - FL。ガバを掴んでグイグイ登る。楽しい。有笠山は星付きルートが多くて戸惑うけれど(笑)、これは本当に星付ルート。レストできなかったらもっと難しいだろうな。。それにしても、なんの「掟」を破ったのか謎のルート名。。
・大統領(5.10b) - RP4。間が空いたから精確な便数は不明。4便目くらい? 今回はマスターで一撃。核心箇所は力でねじ伏せた(笑)。10b、10cが限界という人にはちょっと厳しいような。。
・ハローミッチェル(5.01a) - 再登。ガバの連続。上部のトラバースはちょっと強引なルート設定という気も。。まぁそのまま直上だと5.9になるからトラバー有でいいのかな。。
20100516
先史人のエリア
/* アプローチ、下降点が核心? 前回は手付かずっぽかったけれど、今回再訪したら登っている人が多いようでちょっと驚きました。
・もぐらたたき(5.7) - 再登。洞窟から始まり高度感のあるトラバースをつなぐアルパインちっくなルート。個人的には好き。
・ドラムソング(5.10d/5.11a) - FL。アプローチ、ロケーション、ルート、すべてが相まって個人的に大好きなルートのひとつに。絶妙なグレードも、ルート名もいいです(ベタ誉め)。
南国エリア
/* この日は貸切。1本登っただけであとはのんびり。贅沢この上なし。
・黒と白(?) - トポによると11bだけど、体感では5.10c/d。ルート自体は長さもあって面白いのにグレードが「疑惑」呼ばわりされていて不遇なルート。
アドベンチャーランド
/*12、13台が多いので混みやすいエリアながら、この日はこちらも空いていたそう。お隣のいっぷくエリアは去年は誰も登っていなさそうだったのに今期はすでにチョークべったり。
・おいらの人生(5.10a) - 再登。クールダウンで。よれているので登り方が変になった。。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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