Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by norlys - 2009.06.29,Mon
週末は珍しく土日とも天気が良さそうなので有笠山へ。
有笠山は初めて訪れる岩場。11台や12台のルートが多いということなので、自分のようにちっとも進歩しない万年ビギナークライマーには縁がなさそうなエリアだと思っていたけれど、まぁものは試しということで。
土曜日の朝に都内を出発し、関越道をひた走り9時過ぎに中之条町に入る。お天気が良いのはうれしいけれど、とにかく暑い。岩というより沢日和かも…とも思うし、ここ最近割と集中的に登っているのだからここはやっぱり岩がいいなとも思う。贅沢。
渋川・伊香保ICで高速道路を降り、渓谷とローカル線と平行する国道353号を走る。緑が目に眩しい。途中道の脇に、ぽこぽこと岩山が出現する。この辺りは岩峰が多い。やがて目前にぽっかりとそびえる岩山が迫ってくる。おお。思わず「ラピュタだ」 と呟く。
有笠山荘前から林道に入り、ほぼ10時ちょうどに西口登山道に到着。本日の目的地は林道からアプローチが徒歩1分という偏屈岩のエリア。岩場への入り口を探してちょっと迷う。駐車場から約200mとあるけれど、実際には100m強という感じ。林道から植林地帯に踏み込むと、すぐ目の前に岩場が登場。ほんとに近い。
フロントウォールを左から回り込み、偏屈岩1F、2Fのエリアへ。
100岩によると、偏屈岩エリアは「有笠山ではめずらしくやさしめのルートが多い」とのこと。それでもグレードを見る限り自分にはちょうどよいような。。
まずはアップで「有笠山登頂888(5.8)」に。快適。ただ、岩がトゲトゲしていて指にやさしくない印象。
ここの岩ってなに? と同行のYさんに尋ねると「流紋岩らしいよ」とのこと。流紋岩といえば、新島の向山周辺の岩も流紋岩だけど有笠山の岩場とはずいぶん感じが違う。
有笠山の場合は、粗い粒粒ががセメント状ペーストで結合した感じで、このツブツブのお陰もあってフリクションは効くけれど、かなり痛い。流紋岩は石英の含有率が高いので、なりたちはまるで違うけれど密度の粗いチャートみたいな感じ。
続けて「ねずみ返し(5.10b)」にトライするも、ハング乗越の核心で手が伸びずにテンション。2便目で上のホールドに手を伸ばしてクリア。1手核心のボルダー課題っぽい。
少し休んで「ハッピーマンデー(5.10b)」に。バランシーで面白いけど難しい。それにしても沢が近いせいか虫が多い。蚊に食われまくってかゆい。暑くて痒い。たまらん。
むしっと暑いけれど、林の中なのでじっとしている分には心地良い。出発が朝早かったこともあり、眠い。とにかく眠い。暑い。痒い。他のパーティが登っている様子を眺めながら、しばらく休憩。
30分ほど昼寝をして、偏屈岩1Fの隅にある「カプセルホテル(5.10c)」にトライ。これもバランシーで面白かった。外岩で初めてヒールフックを使った。途中、岩の切れ目に潜り込んでしっかりレストできる。まさにカプセルホテル。岩の中はひんやりとして気持ちいい。逆にいうと、冬は手がちぎれそうに岩が冷たいのかも。
その後、「大統領(5.10b)」にドハマリしたり、やさしめグレードのルートを数本登り、午後5時半過ぎにようやく撤収。
有笠山荘でお風呂を浴びてさっぱり。入浴料は500円(受付18時まで)。硫黄泉だけどどちらかというと鉄分っぽい匂いの気持ちの良いお風呂でした。
1日で7ルート、計9便出したので、初日にしてすっかり指皮がなくなってしまった。
日曜日の朝、目が覚めると背中が異常に痛い。ガバのハング越えルートが多かったせいだろか。指先にもなんだか力が入らない。短いルートが多いとはいえ、前日に欲張りすぎたかも。
この日は東口登山道へ。フェアリーロックの威圧感ある岩場を横目に登山道を外れてかすかな踏み跡を辿ったら、南国エリアに到着。
偏屈岩のエリアは、顆粒っぽい石英だか斜長石だかの角状結晶をねっとりと網目状に内包した岩質だったけど、こちらの岩はもっとゆっくりと凝固したのか緻密でみっしりと重そう。硫黄分のせいか全体的に赤い岩の中に石英なのか白い大き目の結晶粒が見える。
この日も暑いし、ここもまた虫が多い。朝立ち寄ったコンビニで蚊取り線香を購入したのでもうもうと焚く。
左端にあるこのエリアで一番やさしい唯一の10a「有笠旅館(5.10a)」に。じゃんけんで勝ったのでマスターで登らせてもらうも、中間の小ハングを突破できず敗退。腕力をしこたま吸われたうえに、左小指の皮をごっそりもっていかれるわ血豆ができるわで、どんより。
Yさんが難なく登る様子を見て、なるほどホールドの持ち方が違うのか~と感心。自分も再度トライしたもののやっぱり途中で腕力が尽きてテンション。最終的にクリアできたけど、もう1便出す気分になれず宿題に。
どんよりした気分でしばらくモチ上がらず。このエリア、あとは10cと10dが1本ずつで残りはすべて11台。正直、自分には「眺めるだけ」の対象。
Yさんが「足を開いていけいけ(5.10d)」に挑戦。上部はかなり怖いとのことと、外岩でこのグレードを触ったことがないので自信はないものの、下部のコーナー部分が面白そうなので、見ているうちに自分も登りたくなる。
ルーフのすぐ上にボルトがあるけれど、コーナーの右側のテラスから回り込んだので届かない。仕方ないので飛ばす。そのためここでは落ちられない。ここで降りようかと一瞬逡巡する。でも一歩踏み出したら覚悟が決まった。落ちない、大丈夫と、必死に自分に言い聞かせてなんとか抜ける。
ボルトに長ヌンチャクがかかっていたらクリップできるのかもしれないけど、そもそもルート取りが違うような気もするし、その割には凹角右にチョーク跡べったりだったりして、なんとなく腑に落ちない。面白けどこわい。
さて登れそうなルートはほかにはないし、どうしましょうか…ということで、アドベンチャーランドに偵察。
こじんまりとしているけれど、ここは明るく岩も白っぽくてキレイ。
いったんロープとギアを取りに南国エリアに戻り、再びアドベンチャーランドに戻って「おいらの人生(5.10a)」にトライ。
長くて快適で楽しい、いわゆる「物語系」(「小川山物語」とか「城山物語」とか)のルート。
奥のどんつきに「やもめの日々(5.10d)」があり、これも面白そうなルートだったけど、気力と体力ゲージが落ちている時に触るのはもったいないのでまた今度。
再び南国エリアに戻り、まったりとお昼ごはん。登山道の上をカモシカの親子が通り過ぎました。顔とお尻がチャーミング。
「このルート面白そう」とYさん。すぐ上の先史人のエリアにある「もぐらたたき(5.7)」。改めてトポをまじまじと見ると、どうやらルートのスタート部分で洞窟内を抜けていくらしい。
それはちょっと気になる…ということで、道具を持って移動すると、どどんとどでかい露岩帯が目の前に。中央にぼこっと凹んだ大きな(ただし奥行きはない)洞窟があり、その他にもぽこぽこと穴が開いている箇所がある。
洞窟っぽいといっても、いずれも奥行きのない球状なので、噴出したマグマが冷めて固まるまでに大きな気泡が残された跡だと思われ。成分がほぼ同じでも、冷却時の状態によって形状が微妙に異なるのだろ。シリカスキーとしては興味深いところ。
で、どうやら洞窟っぽいところが先史人(弥生時代中期との説あり)の一時的な住居跡らしいということらしい。
弥生時代中期に洞窟住まい? というのは、なんとなく違和感があるけど、耕作可能な平坦地の少ない上州の山の中なので狩りをしてたんぱく源を確保してましたよ、ということなのかしらん。
そもそもこういう奇岩や巨岩のある場所は、霊山だったり山岳信仰の修行の場になるケースが多いのだけど、有笠山は違うらしい。群馬にしては珍しいような(?)。
「もぐらたたき(5.7)」の取り付き地点を探してしばしウロウロしていたら、ありました。ぽっかりと短い岩のトンネル。
←子供の頃、「秘密基地」が大好きだった人にはたまらないと思う。
早速ロープを付けて自分がリード。ひたすらトラバースの高度感が楽しい。どどんと巨大な天然のアーチの手前にある終了点で支点をセットし、フォローのYさんを確保。III級からⅣ級くらい?
モダンなスポートクライミングエリアとして開拓された岩場に、こんなアルパインちっくなアプローチルートがあるとは思わなかった。フリーがメインのクライマーさんたちには不評みたいだけど、自分にはかなり楽しかった(でもちょっと面倒といえば面倒)。
← 割と高度感のあるトラバース。トラバース課題なので、リードもフォローも難易度はあまり変わらない。フリー用の確保器がATCガイドでよかった、と思った。
下降支点の捨て縄が腐っていたので、Yさんが持参していた6mmロープを残置して10mばかり懸垂下降。
最後に東の石門で「謎の女(5.10a)」に登り、クールダウンという名の搾り出し。スタンダードな10aという印象で、面白かった。
2日目は全体的にのんびりペースだったけれど、なんだかんだで5本6便。
梅雨の真っ只中にも関わらず雨に降られることなく、全体的に空いていて、2日間びっしりと登ることができて大満足でした。
が、10台しか登れない現状では、各エリアで登れるルートが数本しかなく、登れそうなルートを求めて移動しなくてはならず。。
有笠山をもっと楽しむには、もっともっと登れるようにならないとなぁ。。と、課題山積であることに嘆息。。
*** 今回登ったルート ***
・有笠山登頂888(5.8) - OS。朝イチはやっぱりこれくらいがいいのです。
・ねずみ返し(5.10b) - RP(2)。初トライで弾き返されたネズミも2便目でRP。1手核心紐付きボルダーっぽ。
・ハッピーマンデー(5.10b) - FL。バランシーで外岩っぽい(外岩だが)。キツイけど楽しい。
・カプセルホテル(5.10c) - FL。核心がややバランシー。チェックインするといくらでもレストできる。
・大統領(5.10b) - 敗退。マスターで意気込んで臨んだものの、核心の手がつながらず。それにしても、なんでこんなルート名? 上部コケまみれ。
・ハローミッチェル(5.10a) - OS。草ボウボウで上部コケコケ。右に逃げたいけど大統領の終了点と同じなので、強引なトラバースが入る。悪くないけど、良くもないような。
・ミトンフット(5.9) - FL。スマートで良いルートだと思う。
・有笠旅館(5.10a) - 敗退。2便目でトップアウトはしたけど、ガバポケットのところがうまく取れない。。宿題。
・足を開いていけいけ(5.10d) - FL。コーナースキーなのでうっかり手を出した。核心箇所は怖かったけどジャミングが効いたのと、とにかく「落ちれない」ので勢いで突破。シビれた。
・おいらの人生(5.10a) - FL。Y氏いわく「休んでフッフゥ」なルート。明るくてキレイで長くて寝ていて楽しい。いい人生だと思います(?)
・もぐらたたき(5.7) - OS。取り付き地点の穴からひょっこり身を出して、トラバース。まるっきりアルパイン。高度感があって楽しいアプローチルート。
・謎の女(5.10a) - FL。ジムっぽい有笠ならではのジムっぽいルート。癖がなく楽しい。
有笠山は初めて訪れる岩場。11台や12台のルートが多いということなので、自分のようにちっとも進歩しない万年ビギナークライマーには縁がなさそうなエリアだと思っていたけれど、まぁものは試しということで。
土曜日の朝に都内を出発し、関越道をひた走り9時過ぎに中之条町に入る。お天気が良いのはうれしいけれど、とにかく暑い。岩というより沢日和かも…とも思うし、ここ最近割と集中的に登っているのだからここはやっぱり岩がいいなとも思う。贅沢。
渋川・伊香保ICで高速道路を降り、渓谷とローカル線と平行する国道353号を走る。緑が目に眩しい。途中道の脇に、ぽこぽこと岩山が出現する。この辺りは岩峰が多い。やがて目前にぽっかりとそびえる岩山が迫ってくる。おお。思わず「ラピュタだ」 と呟く。
有笠山荘前から林道に入り、ほぼ10時ちょうどに西口登山道に到着。本日の目的地は林道からアプローチが徒歩1分という偏屈岩のエリア。岩場への入り口を探してちょっと迷う。駐車場から約200mとあるけれど、実際には100m強という感じ。林道から植林地帯に踏み込むと、すぐ目の前に岩場が登場。ほんとに近い。
フロントウォールを左から回り込み、偏屈岩1F、2Fのエリアへ。
100岩によると、偏屈岩エリアは「有笠山ではめずらしくやさしめのルートが多い」とのこと。それでもグレードを見る限り自分にはちょうどよいような。。
まずはアップで「有笠山登頂888(5.8)」に。快適。ただ、岩がトゲトゲしていて指にやさしくない印象。
ここの岩ってなに? と同行のYさんに尋ねると「流紋岩らしいよ」とのこと。流紋岩といえば、新島の向山周辺の岩も流紋岩だけど有笠山の岩場とはずいぶん感じが違う。
有笠山の場合は、粗い粒粒ががセメント状ペーストで結合した感じで、このツブツブのお陰もあってフリクションは効くけれど、かなり痛い。流紋岩は石英の含有率が高いので、なりたちはまるで違うけれど密度の粗いチャートみたいな感じ。
続けて「ねずみ返し(5.10b)」にトライするも、ハング乗越の核心で手が伸びずにテンション。2便目で上のホールドに手を伸ばしてクリア。1手核心のボルダー課題っぽい。
少し休んで「ハッピーマンデー(5.10b)」に。バランシーで面白いけど難しい。それにしても沢が近いせいか虫が多い。蚊に食われまくってかゆい。暑くて痒い。たまらん。
むしっと暑いけれど、林の中なのでじっとしている分には心地良い。出発が朝早かったこともあり、眠い。とにかく眠い。暑い。痒い。他のパーティが登っている様子を眺めながら、しばらく休憩。
30分ほど昼寝をして、偏屈岩1Fの隅にある「カプセルホテル(5.10c)」にトライ。これもバランシーで面白かった。外岩で初めてヒールフックを使った。途中、岩の切れ目に潜り込んでしっかりレストできる。まさにカプセルホテル。岩の中はひんやりとして気持ちいい。逆にいうと、冬は手がちぎれそうに岩が冷たいのかも。
その後、「大統領(5.10b)」にドハマリしたり、やさしめグレードのルートを数本登り、午後5時半過ぎにようやく撤収。
有笠山荘でお風呂を浴びてさっぱり。入浴料は500円(受付18時まで)。硫黄泉だけどどちらかというと鉄分っぽい匂いの気持ちの良いお風呂でした。
1日で7ルート、計9便出したので、初日にしてすっかり指皮がなくなってしまった。
日曜日の朝、目が覚めると背中が異常に痛い。ガバのハング越えルートが多かったせいだろか。指先にもなんだか力が入らない。短いルートが多いとはいえ、前日に欲張りすぎたかも。
この日は東口登山道へ。フェアリーロックの威圧感ある岩場を横目に登山道を外れてかすかな踏み跡を辿ったら、南国エリアに到着。
偏屈岩のエリアは、顆粒っぽい石英だか斜長石だかの角状結晶をねっとりと網目状に内包した岩質だったけど、こちらの岩はもっとゆっくりと凝固したのか緻密でみっしりと重そう。硫黄分のせいか全体的に赤い岩の中に石英なのか白い大き目の結晶粒が見える。
この日も暑いし、ここもまた虫が多い。朝立ち寄ったコンビニで蚊取り線香を購入したのでもうもうと焚く。
左端にあるこのエリアで一番やさしい唯一の10a「有笠旅館(5.10a)」に。じゃんけんで勝ったのでマスターで登らせてもらうも、中間の小ハングを突破できず敗退。腕力をしこたま吸われたうえに、左小指の皮をごっそりもっていかれるわ血豆ができるわで、どんより。
Yさんが難なく登る様子を見て、なるほどホールドの持ち方が違うのか~と感心。自分も再度トライしたもののやっぱり途中で腕力が尽きてテンション。最終的にクリアできたけど、もう1便出す気分になれず宿題に。
どんよりした気分でしばらくモチ上がらず。このエリア、あとは10cと10dが1本ずつで残りはすべて11台。正直、自分には「眺めるだけ」の対象。
Yさんが「足を開いていけいけ(5.10d)」に挑戦。上部はかなり怖いとのことと、外岩でこのグレードを触ったことがないので自信はないものの、下部のコーナー部分が面白そうなので、見ているうちに自分も登りたくなる。
ルーフのすぐ上にボルトがあるけれど、コーナーの右側のテラスから回り込んだので届かない。仕方ないので飛ばす。そのためここでは落ちられない。ここで降りようかと一瞬逡巡する。でも一歩踏み出したら覚悟が決まった。落ちない、大丈夫と、必死に自分に言い聞かせてなんとか抜ける。
ボルトに長ヌンチャクがかかっていたらクリップできるのかもしれないけど、そもそもルート取りが違うような気もするし、その割には凹角右にチョーク跡べったりだったりして、なんとなく腑に落ちない。面白けどこわい。
さて登れそうなルートはほかにはないし、どうしましょうか…ということで、アドベンチャーランドに偵察。
こじんまりとしているけれど、ここは明るく岩も白っぽくてキレイ。
いったんロープとギアを取りに南国エリアに戻り、再びアドベンチャーランドに戻って「おいらの人生(5.10a)」にトライ。
長くて快適で楽しい、いわゆる「物語系」(「小川山物語」とか「城山物語」とか)のルート。
奥のどんつきに「やもめの日々(5.10d)」があり、これも面白そうなルートだったけど、気力と体力ゲージが落ちている時に触るのはもったいないのでまた今度。
再び南国エリアに戻り、まったりとお昼ごはん。登山道の上をカモシカの親子が通り過ぎました。顔とお尻がチャーミング。
「このルート面白そう」とYさん。すぐ上の先史人のエリアにある「もぐらたたき(5.7)」。改めてトポをまじまじと見ると、どうやらルートのスタート部分で洞窟内を抜けていくらしい。
それはちょっと気になる…ということで、道具を持って移動すると、どどんとどでかい露岩帯が目の前に。中央にぼこっと凹んだ大きな(ただし奥行きはない)洞窟があり、その他にもぽこぽこと穴が開いている箇所がある。
洞窟っぽいといっても、いずれも奥行きのない球状なので、噴出したマグマが冷めて固まるまでに大きな気泡が残された跡だと思われ。成分がほぼ同じでも、冷却時の状態によって形状が微妙に異なるのだろ。シリカスキーとしては興味深いところ。
で、どうやら洞窟っぽいところが先史人(弥生時代中期との説あり)の一時的な住居跡らしいということらしい。
弥生時代中期に洞窟住まい? というのは、なんとなく違和感があるけど、耕作可能な平坦地の少ない上州の山の中なので狩りをしてたんぱく源を確保してましたよ、ということなのかしらん。
そもそもこういう奇岩や巨岩のある場所は、霊山だったり山岳信仰の修行の場になるケースが多いのだけど、有笠山は違うらしい。群馬にしては珍しいような(?)。
「もぐらたたき(5.7)」の取り付き地点を探してしばしウロウロしていたら、ありました。ぽっかりと短い岩のトンネル。
←子供の頃、「秘密基地」が大好きだった人にはたまらないと思う。
早速ロープを付けて自分がリード。ひたすらトラバースの高度感が楽しい。どどんと巨大な天然のアーチの手前にある終了点で支点をセットし、フォローのYさんを確保。III級からⅣ級くらい?
モダンなスポートクライミングエリアとして開拓された岩場に、こんなアルパインちっくなアプローチルートがあるとは思わなかった。フリーがメインのクライマーさんたちには不評みたいだけど、自分にはかなり楽しかった(でもちょっと面倒といえば面倒)。
← 割と高度感のあるトラバース。トラバース課題なので、リードもフォローも難易度はあまり変わらない。フリー用の確保器がATCガイドでよかった、と思った。
下降支点の捨て縄が腐っていたので、Yさんが持参していた6mmロープを残置して10mばかり懸垂下降。
最後に東の石門で「謎の女(5.10a)」に登り、クールダウンという名の搾り出し。スタンダードな10aという印象で、面白かった。
2日目は全体的にのんびりペースだったけれど、なんだかんだで5本6便。
梅雨の真っ只中にも関わらず雨に降られることなく、全体的に空いていて、2日間びっしりと登ることができて大満足でした。
が、10台しか登れない現状では、各エリアで登れるルートが数本しかなく、登れそうなルートを求めて移動しなくてはならず。。
有笠山をもっと楽しむには、もっともっと登れるようにならないとなぁ。。と、課題山積であることに嘆息。。
*** 今回登ったルート ***
・有笠山登頂888(5.8) - OS。朝イチはやっぱりこれくらいがいいのです。
・ねずみ返し(5.10b) - RP(2)。初トライで弾き返されたネズミも2便目でRP。1手核心紐付きボルダーっぽ。
・ハッピーマンデー(5.10b) - FL。バランシーで外岩っぽい(外岩だが)。キツイけど楽しい。
・カプセルホテル(5.10c) - FL。核心がややバランシー。チェックインするといくらでもレストできる。
・大統領(5.10b) - 敗退。マスターで意気込んで臨んだものの、核心の手がつながらず。それにしても、なんでこんなルート名? 上部コケまみれ。
・ハローミッチェル(5.10a) - OS。草ボウボウで上部コケコケ。右に逃げたいけど大統領の終了点と同じなので、強引なトラバースが入る。悪くないけど、良くもないような。
・ミトンフット(5.9) - FL。スマートで良いルートだと思う。
・有笠旅館(5.10a) - 敗退。2便目でトップアウトはしたけど、ガバポケットのところがうまく取れない。。宿題。
・足を開いていけいけ(5.10d) - FL。コーナースキーなのでうっかり手を出した。核心箇所は怖かったけどジャミングが効いたのと、とにかく「落ちれない」ので勢いで突破。シビれた。
・おいらの人生(5.10a) - FL。Y氏いわく「休んでフッフゥ」なルート。明るくてキレイで長くて寝ていて楽しい。いい人生だと思います(?)
・もぐらたたき(5.7) - OS。取り付き地点の穴からひょっこり身を出して、トラバース。まるっきりアルパイン。高度感があって楽しいアプローチルート。
・謎の女(5.10a) - FL。ジムっぽい有笠ならではのジムっぽいルート。癖がなく楽しい。
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自己紹介:
Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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