グルジア紛争勃発によって、若さを売りに新時代の幕開けを感じさせるオバマ氏ではなく、ベトナム戦争を体験した米共和党のマケイン大統領候補を支持する数字が急速にUp。
このタイミングで紛争が始まった根拠のひとつとして、米共和党が政権維持のために仕掛けたのだということが紛争開始まもなく半ば「公然の噂」として囁かれていましたが、その点をプーチンがオフィシャルに非難。
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グルジア軍の進攻は米大統領選絡みと非難 露プーチン首相
ロシア前大統領のプーチン首相は28日の米CNNテレビとのインタビューで、グルジア・南オセチア自治州へのグルジア軍の進攻について、名指しは避けながらも、米大統領選で共和党のマケイン上院議員を大統領選で勝たせるためのブッシュ政権の策略だったとの見方を示唆し、対ロシア批判を強める米国との対決姿勢をさらに強めた。
プーチン氏は、米国の何者かが自国の大統領選で特定候補を有利にするため、状況をあえて悪化させるような紛争を仕組んだのではないかとの疑念を示し、ブッシュ政権はイラク戦争や経済面で問題を抱える中で「小さな勝てる戦争が必要になった」と指摘した。(共同)
(MSN産経ニュース 2008/08/29 09:44)
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ははは、面白いなぁ。。
はぁ。。。(ため息)
上記の産経の記事だと「現ブッシュ政権の裏工作で、マイケン候補の支持率を上げるため」と思いっきりネタバレされていますが、実際には「どちらの候補者」かは暗示的な表現どまり。
たっぷり思わせぶりです。
"The suspicion arises that someone in the United States especially created this conflict with the aim of making the situation more tense and creating a competitive advantage for one of the candidates fighting for the post of US president."
(BBCの記事から転載。("Putin blames US for Georgia role" Page last updated at 21:20 GMT, Thursday, 28 August 2008 22:20 UK))
911で始まったブッシュ政権が、テロとの戦いに終止符を打つことができないまま、さらにグルジア紛争の種を芽吹かせ、新冷戦構造を築いた状態で幕を引く-となると、さぞかし現政権の関係者は後味悪いでしょうな。
自業自得とはいえ。
このプーチン氏の発言に対する米の反応としてBBCに掲載されたコメントは、大統領でも副大統領でも国務長官でもなく、ホワイトハウスの報道官の発表だけ。
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White House spokeswoman Dana Perino rejected the allegation.
"To suggest that the United States orchestrated this on behalf of a political candidate - it sounds not rational," she said.
「大統領選挙がらみでアメリカが仕掛けたなんて、バカバカしい戯言だわ」
反撃になってませんがなwwwww。
仮定を前提に主張する論理も、その論理を頭ごなしに否定する回答も、いずれも欧米的価値観では受け入れがたいと思うのだけど。。
敢えてプーチン首相が陰謀論をゲロる目的はなんぞや?
ロシアとしては、EUとの対話だけではなく、ここでなんとしてもアメリカを巻き込みたいという思惑なんでしょか?
アメリカをステージに引きずり上げないと、ポーランドに配備される予定のMD計画問題が着々と進展しまい、阻止するタイミングを失ってしまうから?
そんなかたわらで、2008年8月29日に「"ステルス性能"を持つ新型弾頭装備の移動型ICBM『トーポリM』の発射実験にロシア戦略ロケット軍が成功した」というニュースがロシア国内で報じられたとか。
はぁ。。。(ため息)
当初は米露打ち合わせ済みの猿芝居だと思っていたけれど、どうやらロシアはアメリカの描いたシナリオを逆手にとって、起死回生のチャンスを手に入れているような気もしてきましたよ。
そして、それさえも筋書き通りかもしれないという疑惑がもわもわ~。。
自国の経済的な発展(資源はあるけど技術がねぇ)のために尽力する心積もりなのだとしたら、ちょっとはロシアを見直したのですが、「冷戦構造を恐れない」とか「でもやっぱり冷戦はイヤ」とか、そんな建前を言いながらやっぱり新冷戦構造に着々と布陣を進めておりますがな。
結局軍事問題かい。がっかり。。
もしアメリカがポーランドでのMD計画を中断しなければ、ロシアはキューバでのミサイル基地建設計画を進めるのでしょう。
もとはといえば、自分たちは遠く離れた安全圏にいながら、ユーラシアに対弾道ミサイル防衛網を構築しようとするアメリカが一番悪いのだとは思いますが。。
もう相打ちしちゃってください。アメリカもロシアも。
できれば、ベーリング海を挟んでジャンケン大会とか平和的な方法でwww
でも、もしも。
「もう戦争はイヤだ」という厭戦ムードがアメリカ国内で高まり、新冷戦ではなく「新しい世界」を望む声が集まれば、グルジア紛争以前からロシアのG8外しを主張していたマケイン氏ではなく、ロシアとも協調する融和的な政策を掲げるオバマ氏にかえって票が集まる結果になりゃしませんかえ?
欧州のニュースサイトをぺらぺらっと見る限り、今回のプーチン氏の発言よりもオバマ氏の大統領候補指名受諾演説のニュースがトップ扱い。
実際、自分もまた日本との協調重視路線と信じて共和党候補のマケイン寄りでしたが、なんだか今の流れでいくとオバマ氏でもいいかな~という気になりましたよ。どっちもどっち過ぎて、選択肢がないだけですが。。
(ま、所詮他国の代表だもんな)
もしそれこそがロシアの思惑だとしたら、それはそれでプーチン氏の炯眼に感服しますが。
さてはて。。?
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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