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Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by - 2024.11.29,Fri
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Posted by norlys - 2008.08.28,Thu

北京オリンピックの前にこんな面白いニュースがあったことを思い出しました。

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伊首相、猛暑で開会式欠席?!「50度超えるし湿気多い」

【パリ=山口昌子】ローマ発のフランス通信によると、イタリアのベルルスコーニ首相は29日夜、記者団に対し、出席を表明していた北京五輪の開会式に欠席し、代わりにフラティニ外相が出席すると述べた。首相は欠席の理由について、「北京は非常に暑く、摂氏50度を超えるうえ湿気も多いそうだ」と、冗談めかして述べた

左派系の伊紙、レプブリカによると、欠席は「いかなる政治的動機によるものではない」という。欧州連合(EU)主要国首脳のうち開会式を欠席するのは、ほかにメルケル独首相とブラウン英首相。EU議長国のフランスのサルコジ大統領は出席する。
(MSN産経ニュース 2008/07/30 20:25)
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さすがはベルルスコーニ。
めっちゃ直前になってから突然「だって北京暑いしムシムシしてるからやーだ。外相代わりにヨロピコ。え、政治的な理由なんてないよww」とな。
50℃を超える気温ってどこのイラクだよ(バスラでの58.8℃が観測された世界最高気温)という突っ込みで話題が盛り上がり、おそらくお咎めナッシング。

パンダ貰って喜んでいるどこかの国の首相とは外交上のジョークのセンスが違うな。
だからといってベルルスコーニがすばらしい人物だとはミリとも思わないけどwww

なんでもベルルスコーニは露首相のプーチンとマブダチらしい。腹黒いモノ同士、ウマが合うんだろな。
で、そんな北京五輪の開会式当日に露・グルジア紛争勃発。

もしかしてベルちゃん、事前に情報握っていました?
オリンピックよりもエキサイティングなイベントが起こることを知って、外相を北京に追いやってみました?

実際、EU側の平和維持軍派遣の流れを最初に封じ込めたのはベルル氏とのこと。

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【南オセチア紛争】サルコジ仏大統領が「危機脱出計画」

(前略)欧州連合(EU)の議長国フランスのサルコジ大統領は12日、モスクワ入りし、ロシアのメドベージェフ大統領に即時停戦などの「危機脱出計画」を提示する。13日には外相会議を開催して南オセチア紛争の外交的解決に意欲をみせている。

10日にグルジア入りしたフランスのクシュネル外相は、(1)即時停戦(2)グルジアの領土保全(3)現況回復-を柱とする「危機脱出」計画をグルジアのサーカシビリ大統領に提示し、「ほぼすべての提案で同意を得た」と言明した。
(中略)

クシュネル外相は米国の地域への影響が逆効果になることを懸念して、「EUは紛争解決の第一線にいるべきだ」とも述べ、北大西洋条約機構(NATO)よりもEUによる平和維持軍派遣を示唆した。

ただ、こうした立場にEU加盟国が一致して賛同しているわけではない。ロシアのプーチン首相の”親友”といわれるイタリアのベルルスコーニ首相はEUによる軍派遣には慎重だ。英国は同盟関係から米国の動向に従うとみられる。
(以下略)
(MSN産経ニュース 2008/08/12 10:02)
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出鼻をくじかれたことで、NATO加盟の各国が独自判断でわらわらと艦隊を黒海に派遣。
あれはイタリアの分断工作でしたか。やるなベルルスコーニ。
確かに、あの時点でEUがNATO平和維持軍を派遣しちゃったら、ちょっとシャレにならなかったかもしれん。ロシアのシナリオに加担することになるけど、それはそれでGJかも。
ま、陰謀厨の憶測だけど。

しかしまぁ、あの黒海への各国艦隊の集結ぶりの壮観なこと。
レーダーでミサイルを誘導したり監視したりでき世界中に核ミサイルが配備されているこのご時勢なので、あれはどうも大時代がかった演出に思えて正直、微妙~。

まぁ、平和ボケした自分も「あぁ、大国同士の戦争ってこんな風景なんだ」と実感したので、映像のインパクトは大きかったです。はい。
これでなにごとも起こらずに「いや~、あの時はちょっと見ものだったよね」と笑い飛ばしたいもので。えぇ。Cold Warもいやだけど、Hot Warは勘弁ですよ。まじで。

現在EU議長国であるフランスは当初から強硬姿勢を示してロシアの脅威を喚起し、
ドイツはグルジアやウクライナなどEU/NATO未加盟の東欧諸国を積極的に支持し、
イギリスは積極的には関与せず中立的な立場に留まり、
イタリアは水面下でそーっとEUの足を引っ張る、と。
どの国もアメリカの顔色を伺いながら。

グルジアの領土保全を! とフランス外相が主張すれば、
これは弾圧を受けている南オセチアとアブハジアの住民の安全保障のためだ。コソボがよくて、こちらはダメとはおまいらダブスタだろ、とロシアが応酬。

G8から外すよ! とフランスが切り札をちらつかせれば、
ならばガス供給を止めますが、心の準備はよろしいか? とロシアが応酬。

これは冷戦だ! と国際世論が騒然とすれば、
「われわれは冷戦を望んでないが、恐れてもいない」と、ロシア大統領が強気の主張。

もっとも、この「冷戦を恐れていない」発言の翌日に、「いや~冷戦に勝者はいないしね」と、BBCのExclusive Interviewでメドベージェフ氏はさっくり前言撤回を匂わせるコメント。
あれれ?? 交渉の余地はあるってこと? それともそれすら罠??

さぁ、いよいよ面白くなって参りました。
もともと烏合の衆ですが、EUという国家連合の脆弱性が如実に浮き彫りになってしまいましたよ。

世界中に睨みを効かせる強いセコム(アメリカ)に守られて、ロシアや中東から石油や天然ガスなどの天然資源を買い漁りつつ精製技術を高値でセールスし、東欧や中国の安い労働資源を活用すると同時に販売市場として育成-つまり、おいしいところとりまくり(さらには、LoHSや環境保護目的とやらで産業界への新規参入のハードルを上げまくり)-これらの存在に支えられてきたEU先進国の経済的安定と繁栄に赤信号が明滅し始めました。

それはまぁ日本も同じことが言えるのだけど、地理的・政治的要因と金融マーケットによってEUの方が遥かに恩恵を受けていましたからねぃ。ユーロずっと高かったしな。

さて、どうなるEU?? ワクワクテカテカ(←不謹慎)

烏合の衆だけに決定的に判断が遅くて後手後手に回りつつあるEUの素敵な反撃が見たい。心の底から見たい。
「強硬姿勢だけじゃだめ、お土産もらわないと引き下がらないよ~ん」ってロシアが主張しているのだから、ここで一発ロシアをアっと言わせるようなすばらしいソリューションを提示してくれないかな。

遠く極東の島国からヲチしていると、なんだか今の状況はリアル「銀河英雄伝説」。
優れた独裁者が率いる帝国主義と、自堕落な国民と一部の資本家が富を占有する民主主義の対決という構図が、ちょっち似てるような気がするぞ。

銀英伝においてはヴィジュアル的に帝国万歳派でしたが、現実社会においては、たとえ決断がゴタゴタで遅かろうとも、やっぱり民主主義万歳に一票。
(あぁでもごめんなさい。正直なところ、プーチン様もメドベさんもかなり好みですwwww)

西側の民主主義国家もまぁ資本家階級の搾取がひどいもんだし、ロシアも今は民主主義国家なのですが(名目上)、イデオロギーとしてはまだキレイごとばかりで欺瞞であっても西側社会を支持するわ。
かすかな、本当にわずかな真の民主主義という希望に縋りつつ。

BBCの読者BBSからコピペ↓

Can diplomacy solve the crisis in the Caucasus?
(外交はこのカフカス地方における危機を解決できるか?)
Seven of the world's leading industrialised nations have jointly condemned Russia's decision to
recognise Georgia's breakaway regions. Can tough-style diplomacy bring peace to the region?
(先進主要7カ国が合同でグルジアの一部を分離独立させるロシアの決議を非難。強硬的な外交姿勢はこの地域に平和をもたらせるか?)

んで、現在最も支持を集めているコメ↓
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Added: Wednesday, 27 August, 2008, 11:33 GMT 12:33 UK

I wonder if the BBC or any UK reporter will have the guts to bring up the hypocrisy of Miliband in demanding that Russia withdraw from Georgia while British forces are still occupying Afghanistan and Iraq. Will they also bring to attention the hypocrisy of recognising Kosovo as an independent state while condemning Russia for recognising Abhkazia and South Ossetia as independent states. The US journalists were too gutless to bring any of this up at Condaleeza Rice's media address, your turn BBC

Cannon Fodder
 

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回答としては、ちょっと質問の焦点からズレているのが気になるけど。。
もっと情報を! メディアが弱腰でどうする、西側諸国の欺瞞を暴け、真実を報道しろ! という意見は日本も世界も同じなのですね。
どちらが正しいのか、なにが正しいのか、政治家任せではなく民衆が議論しジャッジする-それは、自分としては望ましい社会のあり方だと思います。

このフォーラムには世界各国の読者からさまざまな意見が投じられ、まさに玉石混合ですが、その点ではBBCでも2chでも同じ。
この言論の自由が保障された体制を望む以上、やっぱり民主主義万歳なんだな。

今回ロシアが西側諸国の喉元に突きつけたのは、武力だけではありません。
現在、人類の歴史はひとつのターニングポイントを通過中です(大げさ?)。
政治的デマゴーグのひとつの終焉を見ることができるかどうか、じっとりと手に汗握りながら行く末を見守りたいと思います。

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自己紹介:
Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。

色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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