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Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by - 2024.11.28,Thu
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Posted by norlys - 2008.07.18,Fri
「プリオン説はほんとうか?」が面白かったので、同著者のベストセラー「生物と無生物のあいだ」(福岡伸一著/講談社)もいまさらながらに読んでみました。

「プリオン説は…」と同様に、一気に読ませる文章ですが、若干叙情的すぎる嫌いがあるようなないような。。
DNA二重螺旋構造の解明に至る分子生物学の進展、研究者たちの光と影、生命とはなにか。

「生物と無生物のあいだ」ということで、無機生化学と有機生化学を繋ぐ内容だと勝手に思い込んで読み始めたら、冒頭から長いモノローグが始まり、ちょっと(かなり)拍子抜け。

まぁ面白かったからよいけど。

量子物理学者シュレーディンガーが、後年行った「生命とは何か」という講義の中で発した問いかけが、DNA構造を解明した研究者たちの思考に影響を及ぼしたという点が興味深い。

われわれの身体は原子に比べて、なぜ、そんなに大きくなければならないのでしょうか?

その「なぜ」について分子生物学的に説明がなされていくのだけど、この問いかけ自体もかなり興味深いやね。
さすが偉大なるシュレーディンガー。頭のいい人は考えることが違うのう。

秩序は守られるために絶え間なく壊されなければならない
 
生命とは動的平衡にある流れである


マクロの変化、ミクロの変化。マクロの視点、ミクロの視点。
さまざまな観点からアプローチすることで、「生命とはなにか」ということを浮き彫りにしようとする試み。

たしかに実在する現象であり理論として実証されても、この地球上に生きとし生けるものはみ~んなある意味シュレーディンガーの猫なんですね(いや違うからw)。壮大だなぁ~。

さて、「プリオン説はほんとうか?」と同様に、「研究者稼業」についてアツく語られている点も面白いですな。
なるほど、自分を含めた世間一般の人間にとっては、輝かしい業績を手に華々しく登場する研究者像こそメディアで知るものの、その裏舞台にまで思いを馳せることはないですからね。

病原性プリオンタンパクの感染実験のように症状発現まで長い時間がかかるとそれだけコストが嵩む~とか、より実験の精度を高めるために多数(または高等生物)の実験動物を用意すると膨大な費用がかかるのよ~とか。
言われてみればごく当然のことなんだけど、そこまで考えを巡らすことってあまりなかったな。

基礎知識の浅い新聞記事や、サルにも分かるように要点をかいつまみ過ぎて理論が魔法のなせる技に化けた科学紹介文とか、ムダにヒューマンドラマを狙いすぎて暑苦しいノンフィクションとかと違って、
語り部がうまいと、なんてことのない日常の風景すら読ませるのだという好例。

どなたか生物無機化学の分野で、こういう感じの新書を書いてくれないかなぁ。
専門書高すぎ。。orz

人間などの生物おける原子やイオンの生化学・生理学的反応。
あまり難しい内容だと寝オチするので、胃の中で食べ物を消化するには水素イオンが大活躍♪みたいな内容で(これは本当です)。
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Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。

色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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