Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by norlys - 2007.08.20,Mon
先週は、上越のナメの沢をガッツリ歩いたし週末の天気予報もすぐれないので、今週は癒し系でいきましょうよと奥多摩の水根沢に行く予定でしたが。が、体力と天気予報が回復傾向を示すや、ナメと幻の大滝があるというヌク沢左俣への計画に乗りました。
そんなわけで、前夜発日帰りで、幻の大滝とも呼ばれる3段260mの滝を見に笛吹川支流の沢に行ってきました。
地域:笛吹川 ヌク沢東俣
コースタイム:
6:10 西沢渓谷駐車場 → 林道 → 6:35 入渓点 → 6:50 入渓 → 7:10 5m滝 → 7:25 7m滝 → 7:35 近丸新道 → 7:40 堰堤上 休憩 → 8:45 二俣直後の堰堤上 休憩 → 9:10 奥の二俣分岐 → 9:25 7m 滝下 → 9:45 100m 滝下 → 10:00 80m 滝下 → 10:30 2つ目の80m滝下 → 11:35 左岸大崩壊地 昼食 → 12:05 歩き出し → 12:30 水涸れる → 13:10 登山道 → 15:00 徳ちゃん新道登山道入口 → 15:30 西沢渓谷駐車場
西沢渓谷駐車場で沢装備を整え林道を歩くこと30分弱。大きな堰堤を越えると入渓点があります。ご親切にも標識があるので、傍のベンチで最終準備。
木々の隙間から青空が見えるものの、谷が深いため陽射しはまったく射しこみません。鬱蒼としたゴーロだらけの渓谷は苔むしていて水も冷くて(ヌク沢=温沢だそうなのに)、あまり積極的に水を浴びる気分にはならず。
5mの滝は左側から、7mの滝は右側(写真右)から登りました。ホールドはふんだんにあるけど、なかなか水量が多くて、赤苔がぬめるのがちょっと厭。。
赤苔はアクアステルスだと滑る滑る。フエルトソールの方がいいのかな。。
いやいっそ、ステンレスウール(金タワシ)をソールに。。。って、自然破壊度マックス過ぎ(以下自重)。
滝を越えるとどーんと堰堤。右側から大高巻き。踏跡は明瞭。沢は少し川原っぽくなり、古ぼけた木道が川を横切っている。これが近丸新道? 木道はかなり寂れていて、なんか廃道っぽくて不安。
苔むしているのでわかりにくかったけれど、全体的に花崗閃緑岩の沢。ところどころに真っ白い長石のカタマリがゴロゴロ転がっていて目をひかれます。ゆっくりと時間をかけて結晶化したものみたい。結晶が大きいこともあって風化しやすいのか、川原はもろもろと崩れた砂礫で埋まっている。
遡行図にはない新しい堰堤をまたしても右側から大高巻き。登るのはいいのだけど、高巻いた後に降りるのが癪に障る。登った分の位置エネルギーと下る分の運動エネルギーの総和は決してプラマイゼロではないし。。
その後も堰堤は続き、右、右、左、左と大高巻き。最後の堰堤の直前に二俣の分岐点。
ナメ滝やこぶりな滝をいくつか越えると、分岐に到着。「二俣」は先ほど通過したと思うけど本当にここは「奥の二俣」かどうかをしばし思案。ここで分岐を間違えるとせっかくの大滝を拝めずに終わってしまう。
沢の右手に、最近誰かが焚き火をした後の炭が転がっているのをY氏が鋭く見つけ、右沢を進む。沢の縁に焚き火の後。すぐにトイ状のナメ滝が現れ、どうやら正解。
← 奥の二俣の分岐点。右沢を進みます。
ナメ滝はフリクションが効いて歩きやすい。その後に現れる6m、7m滝は階段状で快適。歩き出し始めの雰囲気からは一変して、空が開けて明るい。
と。目前に滝の階段が。。。
水流の右側が階段状だったのでノーザイルで突破。苔がかなりぬるつくものの、手のホールド、足のスタンスは豊富。
自分はわかっていなかったのですが、これが大滝の1段目である100m滝でした。
傾斜が緩いので登っているときはそれほどでもなかったのですが、登り終えてみると結構な高度感。来た道を振り返ると、遠くに富士山。
さて、続いて大滝2段目の80m滝(→)。惚れ惚れと見とれてしまう幕岩っぷり。
左の水流、真ん中のクラック、右側の草付き。。。とルートを選定。ザイルを出すと時間がかかるので、自力で登れそうな右側のルートを登りました。途中に残置のハーケンが打ってありました。
ヌルって滑り落ちて下の滝に呑まれたら。。。と思うと恐いので安全第一。
← 富士山遠望。
3段目の80m滝は左の草付きを登りました。途中でイロケを出して水流の方に寄ったら、またしても左足を捻ってしまい。。。orz
北岳バットレスのときよりはマシで一応歩けますが、が、痛い。。
しばらくして、パキが来て復活。クセにならないようにしないと。。。
見事な3段260m滝の後はナメの連続。ナメといっても花崗岩なので上越の沢と違ってざらりとした感じ。
段々と水流が細くなり、右手に大崩壊地が広がるところでついに水涸れ。ここで昼食。
花崗岩が風化した真砂の崩壊地。
花崗岩の風化はなかなかドラマティックで(熱膨張比率の相違→水の浸食→粒子間結合力の低下→一気に崩壊)想像するだけでわくわくするのは自分だけでしょか。ふへへ。
昼食後は沢装備をしまい、岩場寄りにガレを詰めていき、原生林の中に突入。ツメは考えていたよりも長かったけれど、無事に登山道に合流。
戸渡尾根の近丸新道を歩いているつもりが、実は徳ちゃん新道だったと知ったのは間もなく下山。。というところ。ほぼ3時ちょうどに登山道入り口に到着。林道を歩き駐車場に戻ったのは3時半。
牧丘にある花かげの郷という温泉に立ち寄り、中央道の渋滞に巻き込まれつつ都内に帰りました。
ヌク沢左俣は、鬱蒼とした渓谷→堰堤の連続→大滝→ナメ→ガレ→原生林→明るい登山道 と、なかなか盛りだくさんな内容で面白かったです。なんだかチャイコフスキーの交響曲みたい(どんなだ?)。これが沢登りの醍醐味なのかもと思いつつ。
そんなわけで、前夜発日帰りで、幻の大滝とも呼ばれる3段260mの滝を見に笛吹川支流の沢に行ってきました。
地域:笛吹川 ヌク沢東俣
コースタイム:
6:10 西沢渓谷駐車場 → 林道 → 6:35 入渓点 → 6:50 入渓 → 7:10 5m滝 → 7:25 7m滝 → 7:35 近丸新道 → 7:40 堰堤上 休憩 → 8:45 二俣直後の堰堤上 休憩 → 9:10 奥の二俣分岐 → 9:25 7m 滝下 → 9:45 100m 滝下 → 10:00 80m 滝下 → 10:30 2つ目の80m滝下 → 11:35 左岸大崩壊地 昼食 → 12:05 歩き出し → 12:30 水涸れる → 13:10 登山道 → 15:00 徳ちゃん新道登山道入口 → 15:30 西沢渓谷駐車場
西沢渓谷駐車場で沢装備を整え林道を歩くこと30分弱。大きな堰堤を越えると入渓点があります。ご親切にも標識があるので、傍のベンチで最終準備。
木々の隙間から青空が見えるものの、谷が深いため陽射しはまったく射しこみません。鬱蒼としたゴーロだらけの渓谷は苔むしていて水も冷くて(ヌク沢=温沢だそうなのに)、あまり積極的に水を浴びる気分にはならず。
5mの滝は左側から、7mの滝は右側(写真右)から登りました。ホールドはふんだんにあるけど、なかなか水量が多くて、赤苔がぬめるのがちょっと厭。。
赤苔はアクアステルスだと滑る滑る。フエルトソールの方がいいのかな。。
いやいっそ、ステンレスウール(金タワシ)をソールに。。。って、自然破壊度マックス過ぎ(以下自重)。
滝を越えるとどーんと堰堤。右側から大高巻き。踏跡は明瞭。沢は少し川原っぽくなり、古ぼけた木道が川を横切っている。これが近丸新道? 木道はかなり寂れていて、なんか廃道っぽくて不安。
苔むしているのでわかりにくかったけれど、全体的に花崗閃緑岩の沢。ところどころに真っ白い長石のカタマリがゴロゴロ転がっていて目をひかれます。ゆっくりと時間をかけて結晶化したものみたい。結晶が大きいこともあって風化しやすいのか、川原はもろもろと崩れた砂礫で埋まっている。
遡行図にはない新しい堰堤をまたしても右側から大高巻き。登るのはいいのだけど、高巻いた後に降りるのが癪に障る。登った分の位置エネルギーと下る分の運動エネルギーの総和は決してプラマイゼロではないし。。
その後も堰堤は続き、右、右、左、左と大高巻き。最後の堰堤の直前に二俣の分岐点。
ナメ滝やこぶりな滝をいくつか越えると、分岐に到着。「二俣」は先ほど通過したと思うけど本当にここは「奥の二俣」かどうかをしばし思案。ここで分岐を間違えるとせっかくの大滝を拝めずに終わってしまう。
沢の右手に、最近誰かが焚き火をした後の炭が転がっているのをY氏が鋭く見つけ、右沢を進む。沢の縁に焚き火の後。すぐにトイ状のナメ滝が現れ、どうやら正解。
← 奥の二俣の分岐点。右沢を進みます。
ナメ滝はフリクションが効いて歩きやすい。その後に現れる6m、7m滝は階段状で快適。歩き出し始めの雰囲気からは一変して、空が開けて明るい。
と。目前に滝の階段が。。。
水流の右側が階段状だったのでノーザイルで突破。苔がかなりぬるつくものの、手のホールド、足のスタンスは豊富。
自分はわかっていなかったのですが、これが大滝の1段目である100m滝でした。
傾斜が緩いので登っているときはそれほどでもなかったのですが、登り終えてみると結構な高度感。来た道を振り返ると、遠くに富士山。
さて、続いて大滝2段目の80m滝(→)。惚れ惚れと見とれてしまう幕岩っぷり。
左の水流、真ん中のクラック、右側の草付き。。。とルートを選定。ザイルを出すと時間がかかるので、自力で登れそうな右側のルートを登りました。途中に残置のハーケンが打ってありました。
ヌルって滑り落ちて下の滝に呑まれたら。。。と思うと恐いので安全第一。
← 富士山遠望。
3段目の80m滝は左の草付きを登りました。途中でイロケを出して水流の方に寄ったら、またしても左足を捻ってしまい。。。orz
北岳バットレスのときよりはマシで一応歩けますが、が、痛い。。
しばらくして、パキが来て復活。クセにならないようにしないと。。。
見事な3段260m滝の後はナメの連続。ナメといっても花崗岩なので上越の沢と違ってざらりとした感じ。
段々と水流が細くなり、右手に大崩壊地が広がるところでついに水涸れ。ここで昼食。
花崗岩が風化した真砂の崩壊地。
花崗岩の風化はなかなかドラマティックで(熱膨張比率の相違→水の浸食→粒子間結合力の低下→一気に崩壊)想像するだけでわくわくするのは自分だけでしょか。ふへへ。
昼食後は沢装備をしまい、岩場寄りにガレを詰めていき、原生林の中に突入。ツメは考えていたよりも長かったけれど、無事に登山道に合流。
戸渡尾根の近丸新道を歩いているつもりが、実は徳ちゃん新道だったと知ったのは間もなく下山。。というところ。ほぼ3時ちょうどに登山道入り口に到着。林道を歩き駐車場に戻ったのは3時半。
牧丘にある花かげの郷という温泉に立ち寄り、中央道の渋滞に巻き込まれつつ都内に帰りました。
ヌク沢左俣は、鬱蒼とした渓谷→堰堤の連続→大滝→ナメ→ガレ→原生林→明るい登山道 と、なかなか盛りだくさんな内容で面白かったです。なんだかチャイコフスキーの交響曲みたい(どんなだ?)。これが沢登りの醍醐味なのかもと思いつつ。
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norlys
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非公開
自己紹介:
Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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