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Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by - 2024.11.28,Thu
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Posted by norlys - 2009.07.21,Tue
海の日の3連休は白馬岳へ。
メンバーはYリーダーとKさん、初アルプスのUさんと自分の4名。

栂池から白馬、不帰のキレットを越えて唐松、五竜へと歩く予定でした。が、悪天候により白馬にて停滞し、お隣の杓子岳をピストンして大雪渓から下山となりました。
天気が悪いことは重々承知の上での出発だったので、皆無事に下山できただけでもなにより。高山植物もたくさん見れたし。

17日の夜、新宿駅から白馬行きのムーンライト信州91号に乗車。使用車両は特急あずさ。大糸線はホームが短い駅があるので3号車が一番先頭で1、2号車が欠番。なんで後ろじゃなくて前を端折るのかは謎。
登山客が9割、帰省か仕事絡みと思しき人が1割程度。都区内を走行中はほぼ満席だったのですが、夜半に見回したら8割程度になっていました。

大町の辺りでは曇りがちで雨は一時的に止んでいるようでしたが、北上するにつれ車窓の外の雨脚がどんどん強くなる様子。。携帯で天気図をチェックすると、どうにもこうにも好転しなさそうな感じ。まぁ今日の行程には危険な場所はないし、無理せず行きましょうや、ということに。
18日の朝5時39分に白馬駅に定刻どおりに到着。白馬駅前は大粒の雨。
タクシーに乗ってゴンドラリフトの乗車口、栂池高原駅へ。ゴンドラリフトが動くまで、朝ごはんを食べたり雨具を着たりと準備。

午前6時半過ぎにゴンドラリフト「イブ」に乗車。ゴンドラの中は登山客の人でいっぱい。ゴンドラ内のアナウンスによると、今年はオオシラビソの実生が10年に1度と言われるほどたくさんついているとのこと。木の上にわさわさと紫色の松ぼっくりが見えました。オオシラビソの実がたくさん付く年は災害が多いらしいのですが、くわばらくわばら…。
ゴンドラを降りて身支度の最終チェック。いざロープウェイ乗り場へ。眼下に見える沢筋はちょっとした濁流。ロープウェイを降りると一挙に標高1829m地点。文明の利器に感謝。

P7180684_s.JPG栂池自然園の建物を横目に、7時35分に登山道へ。雨は大粒だけど、樹林帯の中は幸い風の影響も少なく。

登山道はところどころ水が流れ出していて、少し沢登り的なところもあり。8時25分に小さな雪渓の手前で小休止。10分ほど休んで再び歩き出すとほどなく木道が現れ8時35分に天狗平に到着。目の前に樹林帯とその上に雪田があり、カラフルな雨具の列が見えました。

←晴れているとより一層すばらしい風景なのだろうなぁ。。

高層湿原を愛でる間もなく樹林帯に突入。岩がちな道を歩くと雪田が登場。大人数のツアーパーティのお陰で大渋滞。どうやら例のツアー会社の模様。軽アイゼンを装着するために渋滞を引き起こしている様子。
高低差10m程度だし傾斜も緩いのでキックステップで行列とは関係ない場所を登る。岩道を進んで次の雪田を越えると、9時半に乗鞍岳に到着。なだらかな登山道を歩いていくと眼下に白馬大池と大池山荘が見えました。

晴れていたらきっと気持ちの良い道なんだろうな~と思いながら、10時に大池山荘に到着。小屋の中はすでに登山客でいっぱい。こんな天気の日によくもまぁ…。もっとも自分たちも人のことは言えないけど。。

暖かい小屋の中でがっつり休憩。自分はすでに靴の中までぐしょ濡れで沢靴状態。K女史が夜食のお礼ということで、ホットレモネードを振舞ってくれました。ありがとう~。
「これから稜線に出るし、標高も上がるからフリースを着込んだ方がいいね。風が強くなってきたから手袋も」ということで、各自防寒用具を装着。

P7180727_s.JPGかなりのんびり休憩して10時50分過ぎに出発。本日の行程は白馬頂上宿舎までなので、まぁそれほど先を急ぐことはなし。
小屋前から伸びる雷鳥坂を登る途中で雷鳥に遭遇。人の姿を見ても逃げ出す気配なし。雨の日は雷鳥の天下なのかも。

←第1次雷鳥との遭遇in雷鳥坂。この後も何度か見かけました。

標高2600m辺りになると富山側から吹き付ける風が強くなりました。北西の風なので冷たく、真横から吹きあげるので飛ばされないように注意しつつ。

P7180731_s.JPG
←コマクサともしばしば遭遇。「他の植物が繁殖できない厳しい環境である高山帯の砂礫地に育成する」とのことですが、他の植物とほどほどに共存してました。

いくつかのアップダウンを越えて、12時10分に小蓮華山山頂を通過。山頂の標識には「三国境まで1.75Km、60分」とあり、この先も稜線伝いでロクに休憩できそうな場所はないものの、ますます高度は上がるし当面雨が止むとも思えないので、どこか適地があったら休みましょうとYリーダーと相談。

自分もまた全身ずぶ濡れで寒くてたまらず、ポケットに飴とおせんべいを仕込んであるものの口にする元気がなくなってきた感じがしてちょっとやばい。それにUさんがちょっと寒そうで、このままだとペースが落ちてきそうな気配。様子を見ておかないとな~と思い、自分は最後尾に移動。

2719m地点を少し下ったところで、突然Yリーダーが登山道脇にジャンプ。潅木がなく砂地の窪地になっていて、どうやらビバークサイト。Yさんいわく「なんだか良さそうな場所があったから」とのこと。すばらしい。
ここでテントのフライシートを広げて全員中に。温かいものを飲もうよとストーブに火を点けたら、一瞬にして「うぉ、あったか~い」と生き返りました。

K女史が提供してくれたココアをみんなで回し飲みしながら、行動食を食べてしばらく休憩。Uさんの顔色も大分良くなってきました。「やっぱりツェルトは必需品だよね。今回はフライシートだけど」とみんなで見解一致。「図らずしもビバーク訓練になったね」とか「実地で体験すると実感するね…」と、口々に感想がついて出る。

白馬山頂を過ぎれば小屋まではすぐだから、もう一息がんばりましょう~、といざフライシートの外に出たものの、風はいよいよ強くなり寒い。それでも充分温まった効果は抜群。

休憩場所から10分ほどして三国境に到着。この時点で13時15分。進路がいよいよ北寄りになるので冷たいながらも追い風に。ときおり雨の中に霰が混じり、顔に当たると痛い。。

P7180764_s.JPG岩がちの道で標高をぐんぐん稼ぎ、いよいよ山頂は間近。
左は断崖、右はお花畑…といってもガスガスでよく見えない登山道を、晴れていたならば最高の景色なんだろうなぁ…と脳内で想像しながら歩き、14時に白馬岳山頂に到着。

山頂でささっと写真撮影をして、下り坂をぐんぐん下る。
白馬山荘を過ぎて、14時半に村営の白馬頂上宿舎に到着。

ストーブの効いた小屋の中はうれしいほどに暖かく、快適。小屋の軽食を食べたり、行動食を食べつつのんびり。
もう今日は歩かなくていいから、がっつりあったまろう、としばらくストーブの前で乾燥タイム。

こんな天候でも出発する人あり、後から到着する人あり。いやほんと、自分たちのことを棚にあげるわけにはいきませんが、みんなすごいな。。なんというか。。

小屋の方に明日の天気予報について尋ねると「今日と同じかもっと荒れるらしい」とのこと。また、大雨のために沢の出水が激しく大雪渓経由の登山道は午前9時半頃に早々に閉鎖されてしまったとこのと。さらに、白馬鑓方面の登山道も閉鎖されたとのこと。ううむ。。

もし天候が多少でも回復するならば、いっそ白馬鑓から温泉でも入って下山しようか~と考えたものの、稜線上の登山道の危険性だけではなく下山路が閉鎖という可能性もあるのか…としばし再考。
いずれにしても、明日の天気次第だから明日また考えよう~、と。

しばらく温まった後にテントサイトの受付。「場所によっては水没していますよ」と予め注意を受ける。
いざテントを張りにサイトに移動すると、すでにテントが2張りほどありました。また、自分たちの後から1パーティ到着した模様。
風に飛ばされないように周囲を石でブロックしたものの、ぐわんぐわんと風に叩かれ続け、突風と同時に空気圧で内部に水滴が飛び散る始末。

まぁそれでもテントに篭ってしまえば人心地つくもので、夕飯を食べてぼちぼち就寝。小屋で衣類を乾かしたもののまだ完全ではなく、突風と同時に寒気が吹き込むため、なんとなく底冷えがして自分はほぼきっかり1時間ごとに目を覚ましつつ夜を明かしました。
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norlys
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非公開
自己紹介:
Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。

色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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