Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by norlys - 2009.09.15,Tue
週末は会の集中山行。天気予報が思わしくないので、谷川の登攀と沢登りの予定から、日帰りの武尊沢に転進。
前夜の宴会がメインイベントなので、二日酔いなどの体調不良により参加者は少ないのでは…? という勝手な予想は脆くも外れ、見事に全員5時起床。外は曇り模様。
宴の後片付けを終え、車数台に分乗して武尊神社の駐車場に移動。7時半すぎに武尊神社前の林道ゲートからしばらくの林道歩き。
最初のうちは平坦な砂利道。手小屋沢方面との分岐点を過ぎると、次第に道は登りがちに。右手に沢音が近づいたり離れたり。小さな沢を3つばかり渡渉し、9時ちょうどに入渓点に到着。
なるほど遡行図に書かれているとおり、入渓点付近はガレっぽくてあんまりぱっとしない。
沢装備を整え、3パーティに分かれて遡行開始。しばらくガレガレのゴーロ帯。水量も乏しい。10分ほどで10mナメ滝が登場。傾斜が緩いのでペタペタとフェルトソールのフリクションを効かせて歩く。
またしてもゴーロ帯となり、小さな釜を持つ小さなスラブ滝が登場。水はスラブの中央のトイ状を音もなく流れて走る。9時40分に8m滝下に到着。
自分は一番手を頂戴し、右壁を登る。難しくはないけど、部分的に岩が脆いのがちょっと厭な感じ。
右から左から続々と登ってくる(左からの方が易しかったらしい)。Nさんが中央突破し皆から喝采を浴びる。
この滝を過ぎると沢が少し開け明るくなる。赤い角ばった岩のスラブをひたひたと歩く。楽しい。昨日一日雨だったのに水量は少ない。谷間を吹き上げる風が冷たいので、三々五々レインウェアを着込む。
10時5分過ぎに5m滝下に到着。ここも自分は右壁を直登したけれど、後から続くみんなは右から左から思い思いに登ってくる。
先ほどの8m滝もそうだけど、ここもまたランニングビレイはもとよりビレイシステム用のアンカーポイントがとりにくい。ロープを出したり、なにより人数が多いので結構時間がかかる。
10時35分に4段25m滝下に到着。ここが核心らしいのだけど、階段状だったし岩が堅い玄武岩ぽい場所だったので特に問題となる場所もなく登る。水量が多ければちょっと印象が違うかもしれない。途中に新しめの残置ピトンがひとつ。
10時45分に8m滝下の二俣で休憩。谷間を這うように吹き上げる風が冷たい。後で聞いたら、この時点の気温は6度だったそう。寒いわけだ。
ツメてから山頂で昼食にしましょうかどうしましょうかとリーダーのY君とSさんに相談。ツメ上がる時間は読めないし、山頂の方がもっと寒いかも。。それならお腹も空いたし、後続パーティもすぐには来ないようなので、風を避けて昼食とする。遠く山の麓の町の辺りは雲が切れて陽射しが降り注いでいる。
11時に後続パーティと入れ替わりに出発。壁のような8mスラブ滝はその先のナメと一体化してどこまでが滝なのか判然としない。両岸がキリリと切り立ち、なかなか壮絶な風景。かっこいい。
スラブは上に登れば登るほど脆くなる。砂に埋まった岩がぽろりと落ちそう。
実際、今回は人数が多いこともあり、落石が後続の列のそばをバウンドしながら転がり落ちていき、肝を冷やした。
11時15分、いよいよツメ開始。パーティのリーダーY君と我らが代表Sさんとラインをチェック。右俣はどう見ても無理そう。ここは遡行図どおり左俣だろう、あの小ルンゼが弱点だろう、と斜面を上がる。草付き箇所のトラバース。Y君がバイルを持っているので、草付き箇所のステップ切りをお願いと先頭を歩いてもらうが、「しっかりとトレースがあるよ」とのこと。ほんとだ。
トラバースから上に廻りこむところで自分が先頭を代わる。踏み跡は明瞭。標高2000m近い露岩帯なので、植生の復活が追いつかないのかも。時々後続を待ちながら薄い藪を漕ぐ。
振り返ると、急峻な山頂をもつ剣が峰と、今遡行してきた武尊沢のツメ手前のV字の断崖の対比がすばらしい。剣が峰の山頂付近の緑はうっすらと色づき始めている様子。
先ほど登ってきた小ルンゼ手前にカラフルなレインウェアの列が伸びている。
11時40分、最後の笹薮帯を抜ける手前で頭上から「うわ、こんなところから人が」「熊かと思った」と声がする。どうやら目の前に登山道。ちょうど笹に白テープ。ビンゴ。
すっきりとすんなりと迷うことなくツメることができ、代表のSさんと「こういう風にスパッとツメられると気持ちいいよなぁ」「ですよね~」と握手。
赤谷川本谷の大高巻きルートもそうだけど、登山道ではない場所の最弱点を突いて割合すんなりツメることができると無性にうれしい。今回のツメは踏み跡がかなり明瞭だったお陰があるけれど、なにしろ大人数なので万が一ツメ損なったら引き返すにも苦労したかもしれない。
登山道を山頂目指して歩き、11時50分に武尊山山頂に到着。パーティ全員でがっちり握手。
さすがは百名山で、登山者の方たちがたくさん。記念に集合写真をパチリ。
沢の装備をしまい、12時半前に下山開始。途中に鎖場や木の根が露出した泥がちの急な登山道が続き、「これなら沢の方がよほど快適なのでは…」と話しながら下山。手小屋沢経由で朝歩いた林道まで降り、14時20分に武尊神社に到着。
山の会の現役会員の多くが参加し、なにしろ人数が多かったのに、誰ひとり事故や怪我や脱落者を出すことなく、先頭と最後尾でほとんど時間差がなく行動できたのはなんかすごい。
でも人が多すぎて、ちょっと人酔いしてしまった。。楽しかったけど。
前夜の宴会がメインイベントなので、二日酔いなどの体調不良により参加者は少ないのでは…? という勝手な予想は脆くも外れ、見事に全員5時起床。外は曇り模様。
宴の後片付けを終え、車数台に分乗して武尊神社の駐車場に移動。7時半すぎに武尊神社前の林道ゲートからしばらくの林道歩き。
最初のうちは平坦な砂利道。手小屋沢方面との分岐点を過ぎると、次第に道は登りがちに。右手に沢音が近づいたり離れたり。小さな沢を3つばかり渡渉し、9時ちょうどに入渓点に到着。
なるほど遡行図に書かれているとおり、入渓点付近はガレっぽくてあんまりぱっとしない。
沢装備を整え、3パーティに分かれて遡行開始。しばらくガレガレのゴーロ帯。水量も乏しい。10分ほどで10mナメ滝が登場。傾斜が緩いのでペタペタとフェルトソールのフリクションを効かせて歩く。
またしてもゴーロ帯となり、小さな釜を持つ小さなスラブ滝が登場。水はスラブの中央のトイ状を音もなく流れて走る。9時40分に8m滝下に到着。
自分は一番手を頂戴し、右壁を登る。難しくはないけど、部分的に岩が脆いのがちょっと厭な感じ。
右から左から続々と登ってくる(左からの方が易しかったらしい)。Nさんが中央突破し皆から喝采を浴びる。
この滝を過ぎると沢が少し開け明るくなる。赤い角ばった岩のスラブをひたひたと歩く。楽しい。昨日一日雨だったのに水量は少ない。谷間を吹き上げる風が冷たいので、三々五々レインウェアを着込む。
10時5分過ぎに5m滝下に到着。ここも自分は右壁を直登したけれど、後から続くみんなは右から左から思い思いに登ってくる。
先ほどの8m滝もそうだけど、ここもまたランニングビレイはもとよりビレイシステム用のアンカーポイントがとりにくい。ロープを出したり、なにより人数が多いので結構時間がかかる。
10時35分に4段25m滝下に到着。ここが核心らしいのだけど、階段状だったし岩が堅い玄武岩ぽい場所だったので特に問題となる場所もなく登る。水量が多ければちょっと印象が違うかもしれない。途中に新しめの残置ピトンがひとつ。
10時45分に8m滝下の二俣で休憩。谷間を這うように吹き上げる風が冷たい。後で聞いたら、この時点の気温は6度だったそう。寒いわけだ。
ツメてから山頂で昼食にしましょうかどうしましょうかとリーダーのY君とSさんに相談。ツメ上がる時間は読めないし、山頂の方がもっと寒いかも。。それならお腹も空いたし、後続パーティもすぐには来ないようなので、風を避けて昼食とする。遠く山の麓の町の辺りは雲が切れて陽射しが降り注いでいる。
11時に後続パーティと入れ替わりに出発。壁のような8mスラブ滝はその先のナメと一体化してどこまでが滝なのか判然としない。両岸がキリリと切り立ち、なかなか壮絶な風景。かっこいい。
スラブは上に登れば登るほど脆くなる。砂に埋まった岩がぽろりと落ちそう。
実際、今回は人数が多いこともあり、落石が後続の列のそばをバウンドしながら転がり落ちていき、肝を冷やした。
11時15分、いよいよツメ開始。パーティのリーダーY君と我らが代表Sさんとラインをチェック。右俣はどう見ても無理そう。ここは遡行図どおり左俣だろう、あの小ルンゼが弱点だろう、と斜面を上がる。草付き箇所のトラバース。Y君がバイルを持っているので、草付き箇所のステップ切りをお願いと先頭を歩いてもらうが、「しっかりとトレースがあるよ」とのこと。ほんとだ。
トラバースから上に廻りこむところで自分が先頭を代わる。踏み跡は明瞭。標高2000m近い露岩帯なので、植生の復活が追いつかないのかも。時々後続を待ちながら薄い藪を漕ぐ。
振り返ると、急峻な山頂をもつ剣が峰と、今遡行してきた武尊沢のツメ手前のV字の断崖の対比がすばらしい。剣が峰の山頂付近の緑はうっすらと色づき始めている様子。
先ほど登ってきた小ルンゼ手前にカラフルなレインウェアの列が伸びている。
11時40分、最後の笹薮帯を抜ける手前で頭上から「うわ、こんなところから人が」「熊かと思った」と声がする。どうやら目の前に登山道。ちょうど笹に白テープ。ビンゴ。
すっきりとすんなりと迷うことなくツメることができ、代表のSさんと「こういう風にスパッとツメられると気持ちいいよなぁ」「ですよね~」と握手。
赤谷川本谷の大高巻きルートもそうだけど、登山道ではない場所の最弱点を突いて割合すんなりツメることができると無性にうれしい。今回のツメは踏み跡がかなり明瞭だったお陰があるけれど、なにしろ大人数なので万が一ツメ損なったら引き返すにも苦労したかもしれない。
登山道を山頂目指して歩き、11時50分に武尊山山頂に到着。パーティ全員でがっちり握手。
さすがは百名山で、登山者の方たちがたくさん。記念に集合写真をパチリ。
沢の装備をしまい、12時半前に下山開始。途中に鎖場や木の根が露出した泥がちの急な登山道が続き、「これなら沢の方がよほど快適なのでは…」と話しながら下山。手小屋沢経由で朝歩いた林道まで降り、14時20分に武尊神社に到着。
山の会の現役会員の多くが参加し、なにしろ人数が多かったのに、誰ひとり事故や怪我や脱落者を出すことなく、先頭と最後尾でほとんど時間差がなく行動できたのはなんかすごい。
でも人が多すぎて、ちょっと人酔いしてしまった。。楽しかったけど。
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Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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