Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by norlys - 2008.08.18,Mon
北アルプス縦走記録の最終日がまだ残っていますが、それはさておき(また後日)。
週末の日曜日は奥秩父で沢登り。
笛吹川の支流、鶏冠谷右俣を遡行してきました。
メンバーはTリーダー、S夫妻、Rさん、Y氏、自分の計6名。
朝6時前に西沢渓谷入口の無料駐車場に車を停車。沢装備を整え、林道歩き。
空は部分的に青空が見えるものの全体的に曇り。
気温は特に暑いわけでも、特に寒いわけでもない。
歩き出しから30分ほど経過したところで西沢山荘(休業中)前に到着。二股吊り橋を渡り、橋のすぐ先から右に踏み跡を辿り河原へ。河原をしばらく歩くと、5分ほどで東沢の右手から鶏冠谷が流れ込む出合に到着。
鶏冠谷の始まりは、風化しつつある花崗岩がゴロゴロと転がる鬱蒼としたゴルジュ。水流の弱いところは赤苔、水流の脇はもっさり繁殖した緑苔。全体的に墨のようなカビくさい匂いが充満。
水流のど真ん中がもっとも水で洗われていて、フリクションが良いです。
出合からすぐに小さなナメと釜がところどこに出現。
うれしくなって釜に飛び込んだら、予想よりもかなり水深が浅く、したたかに尾てい骨を打ちました。アイタタタ。
歩き出しから間もなく、10m魚止滝に到着。沢が右にぐっと屈曲し開けたところ。水流の右側を直登することも可能だそうですが、水の落ち口がヌメヌメぽくて厭な感じだったので右側から高巻き。
魚止滝からしばらくは平凡な様相。歩き出しから1時間弱後、3段12mのナメ滝を越え、左から奥飯盛沢が合流するちょっと手前で1回目の休憩。
出合の箇所に比べたらぐっと沢幅が広くなり、カビ臭さもほとんどしません。
休憩後、しばらくなだらかなナメを歩くと、8×20m滝に到着。
水流の右端のラインを登りました。傾斜も緩く、フリクションもばっちりなので、特に問題なし。
また、登っている間は気付きませんでしたが、上部にお助け紐群あり。
それからしばらくはナメ、ナメ、ナメ。
ところどころに流木が多く詰まっている箇所があり、ゴミっとした印象なのが残念。
右岸の崖のような壁から水流が合流する地点を過ぎたところで2回目の休憩。トポではまだ行程の3分の2程度の地点になるけど、実際には半分弱程度。
鶏冠谷左俣、右俣の分岐箇所は、ゴーロだらけのちょっと広い河原。
岩を踏み踏み流木を乗り越えて右俣のゴルジュに分け入ると、目前にすらっとした4m滝と25m滝の連瀑帯。
しげしげ観察してもやっぱり直登できそうにないので、トポに従い右岸の尾根を上がる。あまり明瞭な踏み跡がない。もっと尾根を上がらないとダメなんでは。。と、ルートを探していると、先頭を歩いていたTさんを除く5人が次々とハチに刺される。
自分も左手の甲のグローブに「あ、虫」と気付き、振り払おうとした瞬間ビーっと(シャレではない)激痛が走り、刺されました。
指された箇所を口で吸って毒を吸い出してみたり、Y君持参のポイズンリムーバをお借りして毒抜きをしてみましたが、そうこうしている間にもみるみると手が腫れあがって熱を持ち始めました。
スズメバチではなかったのは不幸中の幸い?ですが、1日たってもまだ左手がグローブ状態です。オソロシス。。
尾根を少し上がると明瞭な踏み跡があり、無事に25m滝の落ち口に合流。
右俣に入ると水量がぐっと減り、ひたすらナメとナメ滝の連続。
水の勢いが減った分、赤苔でぬめる箇所も多くなる。でも、水際のラインかど真ん中を直登か、必ずどちらかで行けるのでとにかく登る。人数が多くても、適当にどんどん登れるので楽しい。
鶏冠谷右俣は、ルートの長さとして日帰りに最適だけど、30m滝を過ぎて上流部に向かう途中に、ところどころビバーク適地と思われる箇所あり。上部に行けば行くほど水流も細くなるし、尾根筋にも上がりやすくなるので、万が一の場合はできるだけ上部に急いだ方がよさげ。
9時半頃に40m大滝に到着。なんとなく登れそうな気もするけれど、無難にトポに従って右側を高巻き。気を付けて登れば問題ないけど、足元が砂砂していて結構脆い。
冬には積雪のある地域とはいえ、谷川の沢のように圧倒的なボリュームの雪渓で削られるわけでもなかろうに、水流だけでこれだけ釜やナメができるのだから、笛吹川支流の地盤はなるほどかなり脆いのだと思う。
ところどころ花崗閃緑岩の地層もあり、そんなところは一層脆い。
甲武信岳の向こうの長野県側の花崗岩地帯はまだ節理が発達途上で快適なクライミングエリアなのに、山梨県側の笛吹川周辺ではこんなに風化が早いのは、地層の形成時期が異なるということなんだろか。
(ちょっと調べてみたら、どうもそのようです。小川山周辺などは新第三世紀、甲府盆地周辺は中期中新世。ただし自分の読解力不足による勘違いの可能性大アリ)
大滝を過ぎて間もなく1:1の分岐となり、右手の水流に入る。このあたりから、水温がぐっと下がり、水流の中のホールドを掴む指先が結構冷える。
周囲もガスってきて気温が下がり、真夏の1日だというのに、もはや水の冷たさがあまりありがたくない。
ほどなく、目前に細い直瀑が現れる。よく見ると、滝の中間部の岩の割れ目から水が湧き出している。そら水が冷たいわけだ。
ここで沢を離れて右手の枝尾根に入る。10時10分くらい。
枝尾根に上がる道はうっすらとだけど、踏み跡あり。右に右にトラバース気味に上がっていくと、前方右手に稜線が見えてくる。
ヤブ漕ぎは一切なく、10時45分頃に近丸新道に合流。あら快適。
登山道の広い場所まで少し下りて、沢装備を仕舞った後、近丸新道、徳ちゃん新道を経て下山。
午後1時半過ぎに駐車場に戻り、三富の湯に立ち寄り。
温泉から上がると、外は一転して猛烈な雨。雨が降る前に下山できてなによりでした。
***
鶏冠谷右俣は日帰りの沢として実に手頃。ロープを出すまでもなく、ペタペタナメ滝を登りまくれます。
入渓点こそ鬱蒼~としていますが、その上流にはナメが長く続き、とても美渓。
お腹いっぱいナメを堪能できます。スカっと晴れた青空の下だったら、より一層美しいだろな。
なによりも、ツメが短くヤブ漕ぎナシというのはポイント高し。オヌヌメです。
週末の日曜日は奥秩父で沢登り。
笛吹川の支流、鶏冠谷右俣を遡行してきました。
メンバーはTリーダー、S夫妻、Rさん、Y氏、自分の計6名。
朝6時前に西沢渓谷入口の無料駐車場に車を停車。沢装備を整え、林道歩き。
空は部分的に青空が見えるものの全体的に曇り。
気温は特に暑いわけでも、特に寒いわけでもない。
歩き出しから30分ほど経過したところで西沢山荘(休業中)前に到着。二股吊り橋を渡り、橋のすぐ先から右に踏み跡を辿り河原へ。河原をしばらく歩くと、5分ほどで東沢の右手から鶏冠谷が流れ込む出合に到着。
鶏冠谷の始まりは、風化しつつある花崗岩がゴロゴロと転がる鬱蒼としたゴルジュ。水流の弱いところは赤苔、水流の脇はもっさり繁殖した緑苔。全体的に墨のようなカビくさい匂いが充満。
水流のど真ん中がもっとも水で洗われていて、フリクションが良いです。
出合からすぐに小さなナメと釜がところどこに出現。
うれしくなって釜に飛び込んだら、予想よりもかなり水深が浅く、したたかに尾てい骨を打ちました。アイタタタ。
歩き出しから間もなく、10m魚止滝に到着。沢が右にぐっと屈曲し開けたところ。水流の右側を直登することも可能だそうですが、水の落ち口がヌメヌメぽくて厭な感じだったので右側から高巻き。
魚止滝からしばらくは平凡な様相。歩き出しから1時間弱後、3段12mのナメ滝を越え、左から奥飯盛沢が合流するちょっと手前で1回目の休憩。
出合の箇所に比べたらぐっと沢幅が広くなり、カビ臭さもほとんどしません。
休憩後、しばらくなだらかなナメを歩くと、8×20m滝に到着。
水流の右端のラインを登りました。傾斜も緩く、フリクションもばっちりなので、特に問題なし。
また、登っている間は気付きませんでしたが、上部にお助け紐群あり。
それからしばらくはナメ、ナメ、ナメ。
ところどころに流木が多く詰まっている箇所があり、ゴミっとした印象なのが残念。
右岸の崖のような壁から水流が合流する地点を過ぎたところで2回目の休憩。トポではまだ行程の3分の2程度の地点になるけど、実際には半分弱程度。
鶏冠谷左俣、右俣の分岐箇所は、ゴーロだらけのちょっと広い河原。
岩を踏み踏み流木を乗り越えて右俣のゴルジュに分け入ると、目前にすらっとした4m滝と25m滝の連瀑帯。
しげしげ観察してもやっぱり直登できそうにないので、トポに従い右岸の尾根を上がる。あまり明瞭な踏み跡がない。もっと尾根を上がらないとダメなんでは。。と、ルートを探していると、先頭を歩いていたTさんを除く5人が次々とハチに刺される。
自分も左手の甲のグローブに「あ、虫」と気付き、振り払おうとした瞬間ビーっと(シャレではない)激痛が走り、刺されました。
指された箇所を口で吸って毒を吸い出してみたり、Y君持参のポイズンリムーバをお借りして毒抜きをしてみましたが、そうこうしている間にもみるみると手が腫れあがって熱を持ち始めました。
スズメバチではなかったのは不幸中の幸い?ですが、1日たってもまだ左手がグローブ状態です。オソロシス。。
尾根を少し上がると明瞭な踏み跡があり、無事に25m滝の落ち口に合流。
右俣に入ると水量がぐっと減り、ひたすらナメとナメ滝の連続。
水の勢いが減った分、赤苔でぬめる箇所も多くなる。でも、水際のラインかど真ん中を直登か、必ずどちらかで行けるのでとにかく登る。人数が多くても、適当にどんどん登れるので楽しい。
鶏冠谷右俣は、ルートの長さとして日帰りに最適だけど、30m滝を過ぎて上流部に向かう途中に、ところどころビバーク適地と思われる箇所あり。上部に行けば行くほど水流も細くなるし、尾根筋にも上がりやすくなるので、万が一の場合はできるだけ上部に急いだ方がよさげ。
9時半頃に40m大滝に到着。なんとなく登れそうな気もするけれど、無難にトポに従って右側を高巻き。気を付けて登れば問題ないけど、足元が砂砂していて結構脆い。
冬には積雪のある地域とはいえ、谷川の沢のように圧倒的なボリュームの雪渓で削られるわけでもなかろうに、水流だけでこれだけ釜やナメができるのだから、笛吹川支流の地盤はなるほどかなり脆いのだと思う。
ところどころ花崗閃緑岩の地層もあり、そんなところは一層脆い。
甲武信岳の向こうの長野県側の花崗岩地帯はまだ節理が発達途上で快適なクライミングエリアなのに、山梨県側の笛吹川周辺ではこんなに風化が早いのは、地層の形成時期が異なるということなんだろか。
(ちょっと調べてみたら、どうもそのようです。小川山周辺などは新第三世紀、甲府盆地周辺は中期中新世。ただし自分の読解力不足による勘違いの可能性大アリ)
大滝を過ぎて間もなく1:1の分岐となり、右手の水流に入る。このあたりから、水温がぐっと下がり、水流の中のホールドを掴む指先が結構冷える。
周囲もガスってきて気温が下がり、真夏の1日だというのに、もはや水の冷たさがあまりありがたくない。
ほどなく、目前に細い直瀑が現れる。よく見ると、滝の中間部の岩の割れ目から水が湧き出している。そら水が冷たいわけだ。
ここで沢を離れて右手の枝尾根に入る。10時10分くらい。
枝尾根に上がる道はうっすらとだけど、踏み跡あり。右に右にトラバース気味に上がっていくと、前方右手に稜線が見えてくる。
ヤブ漕ぎは一切なく、10時45分頃に近丸新道に合流。あら快適。
登山道の広い場所まで少し下りて、沢装備を仕舞った後、近丸新道、徳ちゃん新道を経て下山。
午後1時半過ぎに駐車場に戻り、三富の湯に立ち寄り。
温泉から上がると、外は一転して猛烈な雨。雨が降る前に下山できてなによりでした。
***
鶏冠谷右俣は日帰りの沢として実に手頃。ロープを出すまでもなく、ペタペタナメ滝を登りまくれます。
入渓点こそ鬱蒼~としていますが、その上流にはナメが長く続き、とても美渓。
お腹いっぱいナメを堪能できます。スカっと晴れた青空の下だったら、より一層美しいだろな。
なによりも、ツメが短くヤブ漕ぎナシというのはポイント高し。オヌヌメです。
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自己紹介:
Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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