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Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by - 2024.05.19,Sun
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Posted by norlys - 2008.02.26,Tue
週末は八ヶ岳へ。石尊稜というバリエーションの入門ルートを登る予定でしたが、悪天候につき断念。
赤岳鉱泉まで行ってルートの取り付きまで下見をし、翌日は硫黄岳の途中まで登って下山しました。

前日に「天気が悪そうですよ、どうしましょう」と同行のY君からメール。
では、万が一の場合はゲレンデスキーに転進しましょうやということで、冬山装備一式にスキー道具を追加。
まるで夜逃げのようなてんこもり装備。。重(-_-)

朝イチで都内を脱出し、8時過ぎに美濃戸口に到着。
すでに駐車場には10台以上の車が停車中。こんな天気でも山に入る人がいるんだな。。と。て、自分たちも同類なんですが(汗
空はうす曇。雪はほんのり舞う程度。
駐車場の係りの方も「こんな天気の日にも山に入る人がいるんだね~」とぽつり。

9時少し前に歩き出し。まずは美濃戸山荘までの林道歩き。
昨年12月に赤岳を目指してやはり悪天候で断念したときは日帰りだったので装備も軽かったのですが、今回はテント泊装備なので荷物が重い。

ここはなだらかな林道だからいいけど、山道に入ったらどうしよう。。と内心冷や汗&顔面から汗。それでも、テントやスノーシャベルなどの装備はY君にお任せしてしまっているというのに。。
ほんと、冬山は体力勝負。。

10時ちょうどに美濃戸山荘に到着。美濃戸山荘手前の駐車場はすでに、4WD+スタッドレス+駆動輪チェーンのフル装備で美濃戸山荘まで登ってきた車で半分以上ふさがっていました。いやはや、こんな悪天候なのに。アイスクライミング目的かもしれませんが。

なお、先日の天望荘で起きた一酸化炭素中毒事件?のため、経営母体を同じくする美濃戸山荘も冬季の営業を自粛中とのことでした(トイレは使用可能です。また正確な日付は失念しましたが、春には営業再開予定のようです)。

今回は北沢ルートで赤岳鉱泉小屋へ。雪ががんがん降り続ける中でも、登山者が途切れないためかトレースはしっかりくっきり。緩やかなアップダウンの道とはいえ、わー荷物が重い。。ガンバレ自分のハムストリングス!と自分にエールを送りつつ約2時間後の12時10分過ぎに赤岳鉱泉に到着。
アイスキャンディーが立派に成長していました。
「うん、まぁだいたい夏山ペースで来れたからいいんじゃない」とは、たぶん重量オーバー20Kgくらいかな♪というザックを担いでさっさと歩くY君談。うへぇ。。これ以上のハイペースは自分にはミリ。。( ̄△ ̄;)

DSCF7120_s.JPG赤岳鉱泉に到着するまで互いに前後しつつ登っていたパーティの方が「今夜は荒れるよ~」とおっしゃっていたので、テントの周囲をスノーブロックで固め、フライのコードに木の枝を結びつけて雪の中に埋めてアンカーに。とはいえ自分はスノーシャベルを持参していなかったので、何の役にも立っていませんが。とほほ。

←テント。これは翌朝の状況。雪壁万全のうえに、上がり框付。
今頃は絶賛分譲中? だといいな。

それにしても寒い。おまけに視界が悪い。まぁ、予想通りなんですが。
それにしても、こんな天気だというのに結構登山客が多い。なんかもう、みんなすごい。

テント設営を終えて昼食。
さて、赤岳鉱泉まで登ってきたからには石尊稜の取り付きの確認だけでも行ってみましょか、ということに。4時半にはテントに戻る予定として、午後2時半頃にテントを出発。

外は横殴りの暴風雪。
先生!ヽ(゚∀゚)ノ すでに小屋からテント泊客用のトイレまでのトレースが消えてます!! 状態。うはは。

それでも、さすがに登山客の多いところなので、トレースらしき箇所を選んで歩けば踝が沈む程度で足場がありました。一歩トレースを踏み外したら太腿までどっぽり、ですが。

沢を越えて小さな橋のたもとに赤布と、登山道から分岐するトレースがくっきり。
人気のバリエーションルートだからでしょうか。予想以上に人が入っているようで、もはや登山道並にくっきり。

おそらくこの道で間違いないだろう…と進む途中で、下山してくるパーティの方にすれ違いました。なんでも稜線まで出て強風のために引き返してきたとのこと。
「取り付きのところに自分たちのトレースがあるから、すぐに(場所が)わかると思いますよ」と仰られたので、歩き続けました。

このあたりで、昨晩の寝不足がたたり、自分は猛烈な睡魔に襲われ中。眠い~。
ほぼ空身だというのに、ペースが上がらない。ううう。

DSCF7089_s.jpg小屋を出発してから約1時間後に、どうやら取り付き箇所に到着。
「うーん、ここかなぁ」と言いながら、トレースを辿って左手の雪壁をちょこっと登ると、潅木の根元に支点のロープがありました。
うむ。どうやら正解?

深雪がふかふかのお陰で、そこまでの斜面は階段状で楽々。
1ピッチ目はホールドとスタンスが乏しいルートと聞いていたので、ちょっとだけ拍子抜け。
とはいえ、振り返って下を見たら、なかなかの高度感。うひょ。
もしもこの斜面が凍結していたら。。。と想像すると、確かに怖そう。。


帰りは下りなので、ものの20分で赤岳山荘に到着。テントに戻って夕食の準備。
外は相変わらずの猛吹雪でも、スノーブロックのお陰でテントはほとんど揺れず。

とりあえず明日は朝4時に起きて、万が一天気が良ければ当初の予定どおり石尊稜に、バリエーションは無理でもある程度天気が良ければ硫黄岳に、それも無理そうなら近場のスキー場に行きますか~、ということで8時過ぎに就寝。

翌日の日曜日は、予定通り朝4時に起床。シュラフから抜けるのが切ないくらいの冷え込み。プラティパスの中の水もパリパリと凍結。

昨日の鍋の残りにアルファ米と温泉卵を追加して朝ごはん。
天気が回復する見込みはないものの、自分としてはこの嵐の中でテントを畳む気力がなく、今からゲレンデスキーに行くといっても時間が。。。としばらくぐだぐだ。

「行けるところまでということで、硫黄岳に行きましょか?」と、何度目かの方針変更。
6時半頃に意を決してテントから出て、アイゼンを装着しピッケルを手に出発。すると、

先生!ヽ(゚∀゚)ノ すでに小屋からテント泊客用のトイレまでのトレースが消えてます!! 状態。アゲイン。

ところが、トイレを済ませて歩き始めると、どうやらトレースができてますよ。
ほー、こんな日に登る人がほかにもいるんだ。。と驚きながらも、ありがたくラッセル泥棒。

と、歩き始めてまもなく、大同心沢の入り口でトレースが消滅。この先、吹き溜まり箇所は踏み跡がまったくなし。踏まれた跡をたどれば脛くらいのラッセルで済むとはいえ、ところどころ残ったトレースと、赤布、足やピッケルの感触などを頼りにY君が先頭を歩きました(自分は。。えー、ヘタレでごめんなさい。。)。

DSCF7113_s.jpgそんなこんなで樹林帯を歩くこと約2時間。おそらく赤岩の頭の手前だろう…という地点で、樹林帯を抜けました。樹林帯の中は吹雪の影響もさほどなかったのですが、目の前の道なき雪壁はトレースもなく横殴りの猛吹雪。

「鼻毛が凍ったらマイナス10度」というのが自分なりの体感温度の目安ですが、すでに鼻毛どころか睫毛が凍り始めるくらいの寒さ。うむ、どうやらバナナで釘が打てそうです。
うーん、無茶すれば突撃できなくもないけど、こんな天気じゃねぇ。。ということで、本日はこれにて下山。下山途中で、これから登る方たち10人近くとすれ違い、あれほど苦心? してつけたトレースもくっきり。
自分たちが一瞬ルートを見失ってうろうろと迷った箇所まで、そのままくっきり(苦笑。。

下りは早いもので、9時半過ぎには赤岳鉱泉に到着。
お腹も空いたし温かいものでも飲みましょうか~と、テントに入ると暖かいー。すばらしいー。
それでもテントの内側は霜がパリパリ付いている状態ですが。

手袋を外したら、右手の中指と薬指の先が真っ白だよと言われ、げげげ。凍傷だ。Σ(゚д゚lll)
うわー。全然気付かなかった。硫黄岳山頂まで突撃しなくて良かった。
手袋は濡れてないし、途中で掌にカイロを突っ込んでおいたのだけど。。
(ちゃんとオーバーミトンをしておけばよかった。あと、あまりきちんと水分を補給していなかったためかも。)

DSCF7124_s.JPGま、あとはテントを撤収して下山~なので、緊急対策として指をカイロに挟んで一路下山。
赤岳鉱泉を11時半頃出発し、約2時間で美濃戸口に到着。

車の中に残したペットボトルが完全凍結していました。冷え込んだのですねぇ。
装備を片付けた後、樅の木温泉に立ち寄ってほっこりと温まり、高速道路が渋滞する前に~と一路都内へGo。

高速道路は強風のためということで速度規制が出ていました。
また、後からニュースを見ると、北海道と東日本は冬の嵐でかなりの被害がでたとのこと。

そんな日に山に入るというのも、まぁ無茶なわけですが。
登山者が多くトレースがはっきりしている八ヶ岳の赤岳鉱泉周辺だったからこそ、かも。

とても寒かったけど、それだけに雪の美しさはたとえようもなく。どこもかしこもパウダー(´ー`)
冷え性なのに雪が好きというのは、なんだな、切ない片思いだな。。

さて、「寒いのが悪いんじゃない、あなたの着ているものが悪いのだ」という北の国の格言に従って、手袋装備をしっかり見直そうと思います。
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自己紹介:
Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。

色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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