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Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by - 2025.04.23,Wed
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Posted by norlys - 2014.11.17,Mon
週末は湯川でクライミング。
朝イチと夕方は0度まで気温が下がり、しんしんと身体の芯が凍える寒さ。土曜日は強い冬型の影響で飛び雪が舞い、日曜日の朝は岩場に向かう途中の染み出しが凍りつきツララとなっているなど。
けれど、陽射しがある日中はぽかぽかと暖かく過ごすことができました。
気温が低いことで若干ソールが硬化するのか偶に弾かれる感じはあったものの、フィンガー主体のルートでは汗っかきな自分でも指汗でヌメることがなく快適なクライミング。
花崗岩のルートクライミングのシーズンが終わったこともあり、岩場は盛況。
見知った方々が多く楽しくお喋りなどをしながら、まったりのんびりとしながら適当に空いているところを色々と登りました。
岩場でお会いした皆さま、ありがとうございました。
***今回登った(触っただけの)ルート***
2014/11/15
/*湯川
・デゲンナー(5.8 NP)-再登。相変わらずシンハンドで、掌が分厚く育つほどに登りにくくなるという…。
・フォーサイト(5.10a NP)-TR。相変わらず前腕ハリハリ。去年カツカツでRPしているとはいえ、気楽にリードできるルートではないのも相変わらず…。
・サイコキネシス(5.10d NP)-TR。カムセットを試しつつ…のつもりが、途中からカムセットする余裕もなくなりました(苦笑)。キビタキ、バンパイアはカムセットを試すトライはしないままに取付いてもどうにかRPできたので、やはりサイコのグレードは(元々は10cだったけど)微妙に上なのかな、と。強い人には所詮10台なので、どうでもいいのかもだけど。
・サイコキネシス(5.10d NP)-TR。2回目。1回目よりも全然ダメ。
2014/11/16
/*湯川
・デゲンナー(5.8 NP)-再登。アップで。
・無名クラック(5.9/10a NP)-再登。デゲンナーとフォーサイトの間のルート。割合アルパイン的な内容なのでパッシブの練習で…と思ったけれど、すぐに余裕がなくなってカム多用(苦笑)。前夜、ジェームス・ピアソンやソニー・トロッター、アレックス・オノルドの動画を観まくったこともあり、気持ちだけはトラッドで行こう! だったのにw
・今井クラック(5.7 NP)-OS。ガイドの今井さんが開墾してくださったデゲンナーの裏側の快適ハンドクラック。ハンドジャムびしばしで気持ちいい。
・フォーサイト(5.10a NP)-再登。いつまでもTRではなく、いい加減もう一度リードしようかな、と思うようになりました。落ちなかったから登り切った…というくらい出し切りました。
・サイコキネシス(5.10d NP)-TR。初めてカムセットをしながらノーテンで登れました。あぁやっとここまで来れた…という感じ。次はリードでトライしたい…かな。コンディション次第だけど。
・うたかたの日々(5.9 NP)-OS。100岩に掲載されているものの、この日初めて講習会でロープがかかっているのを見たというマニアック(?)なルート。下地が良ければボルダーでもトライできそうな短いルート…なのに、フィンガリーなので鳥心な自分はプロテクション万国旗状態w
***蛇足***
湯川は、自分がクライミングを始めたばかりの右も左も分からない頃に連れていってもらった岩場のひとつ。デゲンナーをTRで触るもなにもできずに項垂れて終わりました。せめてそれなりの運動能力があればもう少しマシだったのかもしれませんが、自分にはなにもありませんでした。
ちょうどその頃、ロクスノでトラッド特集があり、「こういうクライミングをやりたい」と強く思い、偶然湯川でクラックを体験する機会に遇し、デゲンナーですら歯が立たなかったにも関わらず&使う目途など全くなくも、速攻でキャメロットをワンセット買い揃えたのでした。懐かしいなぁ…(遠い目)。徒に時間ばかりが過ぎてカムは擦り減る一方で、未だに全然進歩してませんが…(白目)。

自分の場合、ボルトが打たれていると、なんとなくインドアジム的なトレーニングの感覚になってしまいます。勿論、ボルトルートでも素晴らしいルートは沢山あり、そういうルートを登れた時には(たとえ登れなくても)あぁよくぞこのラインを見出してくださった…! と感動します。クラックがなく、ハイボールの域を越えた高さの美しい壁ならばボルトを打たざるを得ない訳ですし。ですが、ボルトルートだと、やはりそこにボルトを打った人の存在を意識せざるを得ません。

クラックだと、どこでどうプロテクションをセットするのかはあくまでも自分次第で、その時のフィジカルやメンタルで微妙に変わったり、結局ルートの形状に支配されて変わらなかったり。あくまでも岩と自分が主体であるという意味で、やっぱりクラックは面白いなーと思うのでした。
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Posted by norlys - 2014.11.12,Wed
週末の土曜日は小川山へ。たぶん今年最後の小川山。
前回始発を逃してしまったので、今回は3分ほど余裕をもって家を出た…はずなのに、駅の到着したら一分前に始発の電車が出た後…。またやってもうた(すみませんすみません…。

廻り目平に向かう途中の、村役場前の道路上にある気温表示は4度。え、4度…(愕然)。

えっちらおっちらと砦岩前衛壁へ。
陽射しにはまだ熱があるものの、気温は低め。もとより風が僅かに吹き抜けていて底冷え。
それでも日中には10度を越えていたので、凍えて動けないほどの寒さではなく。

まずは「ばんざいジャム」にトライ。結局どハマリしてしまい、本日はこれだけ。
登りやすいハズなんですけどね…。ダメだめでした。

前日はレストしたものの、その前の6連登のためか疲労が溜まっていたことと、やはり気温が低かったので身体が思うように動かなかった感じ。

疲労と寒さを感じながらも出した3便目では、手繰り落ちした上にその下の赤キャメが外れてしまいフォール。幸いなことに、自分には厳しい場面だったのでとても短い間隔でカムをセットしていたので、2mちょっとのフォールで済みました。小さく張り出したダイクに左足の膝裏をぶつけたけれど、すり傷程度で済んだことは本当に幸い。ナイスビレイ、ありがとうございました。

抜けた赤キャメを見ると、軸は一切曲がっておらず、4つのカムローブのそれぞれ中間よりやや外側に傷がついていました。あくまでも推測の域を出ませんが、ステムへの衝撃によりカムヘッドが回転し、クラックの形状がフレア気味のためカムが開いてしまい、ローブが開きながら弾き出されてしまった…のかな、と。衝撃が緩和された手応えはなかったので、するりと抜け落ちてしまったのかと。

いつまで経ってもへたくそながらも、クラックの回数だけは重ねているので、カムセットにはそれなりに自信があったつもりですが、まだまだだなぁ…と。
ぶつけたのは、寒さ対策で厚手のパンツを履いた上に膝サポーターを重ねていた箇所だったので、多少は衝撃が緩和されたので、その点は本当に不幸中の幸い。

色々とダメで反省しきりですが、それでも花崗岩を触ることができたので良かったです。
また来年…なのかなぁ…。ほんのり(かなり)寂しいな。

***今回登った(触っただけの)ルート***
2014/11/08
/*小川山、砦岩前衛壁
・ばんざいジャム(5.10c NP)-×。向きを変えるタイミングが早すぎて手詰まりに。
・ばんざいジャム(5.10c NP)-×。学習能力ナッシングで、またしても向きを変えるタイミングが早すぎた…。
・ばんざいジャム(5.10c NP)-×。フォール。砦岩の途中にある「墜落禁止、色々とキケン」という札を思い出しました。反省。



Posted by norlys - 2014.10.29,Wed
週末は、土曜日に瑞牆の十一面左岩稜末端壁、日曜日は湯川へ。

特に成果はなかったけれど、紅葉が目の奥に染み入るように美しく、寒くもなく暑くもない快適な日和で、岩のコンディションもぱりっぱりで最高で、土日の二日間とも登ることができ本当によかったです。(日曜日の夕方4時頃から雨が降り出し撤収しましたが、それまではしっかり登れたので満足)

末端壁は勿論のこと、湯川もまたツヨツヨな方々ばかり。
それなりに人は多かったのですが、少人数のパーティが多く、誰もがさくさくっと登られていたので、決して混雑している訳ではなく快適でした。上手な方の登りに見惚れてしまう場面が何度か。とても勉強になりました。

外岩のコンディションの良い時期というのは本当に短く、しかも週末が雨だと潰れてしまう訳で、もとより自分のコンディションをそこに合わせてベストに持っていけるかと言うとそれもなかなか難しく(今回は週半ばの風邪の影響か身体がダルく残念…)、それでも良い時期の良い岩に触れるだけでとても幸せなので、それはとても幸せなことなのだと思います。

***今回登った(触っただけの)ルート***
2014/10/25
/*瑞牆、十一面末端壁
・調和の幻想(5.10a NP)-再登。アップで。水木の雨の影響で出だしのみ染み出しあり。でも上部はぱりぱり。
・T&T(5.10 NP)-TR。調和から継続したら、手順がボロボロ。
・T&T(5.10 NP)-TR。染み出しがひどかったけれどどのみちTRなのでWCから継続。こちらの方が自分としては好み。上部の核心でぽろりだったけど。
・アストロドーム(5.11a NP)-TR。びっくりするほどぱりっぱり。けれど下部核心を過ぎたところで足がスリップw まぁTRなのでいいのですが、リードしていたら号泣しただろな…w

2014/10/25
/*湯川
・デゲンナー(5.8 NP)-再登。珍しくデゲンナーに一番乗りできたのでアップで。うーん、自分にはシンハンド。もしかしてまた掌が成長したのかな…。
足に乗れるから手が甘くてもなんとかなるけど、このルートって「手の大きい男性にはちょっと辛いかも」だよねぇ…。
・コークスクリュー(5.9 NP)-再登。とはいえ、コークがすっごい楽になるほどには手がデカい訳ではないんだよなぁ…。ホールドが分かっているので、以前のように号泣することはないけど…。
・サイコキネシス(5.10d NP)-TR。TRだからお気楽トライ。出だしのフィンガーがいつもするっと抜けるのに、この日はパリッパリで驚くほど止まりました。びっくり。中間部の「なにも決まらない&足がない」場所で手を遠くに飛ばすムーブをこなせるか否か…。このルートは下部が怖いのでリードはないなーと思っていたけれど、ぼちぼちトライしてみたくなってきたかも。いつか機会があったら。
・北京の秋(5.10b NP)-TR。KY御大が講習会でTRを張られていたので、お借りしてトライ。このルートを触るのは初めて。フィンガーは苦手だし、「上部で落ちてカムが抜けてグラウンドフォールすれすれ」という話を2件ばかり知っていることもあり、万年へたっぴな自分にはトライする勇気が湧かず。でもまぁ、TRなのでお気楽トライ。ありがたいことにフットホールドにチョークがぴっと付いていたこともあり、無事ノーテン。ずっと「怖いルート」だと思い敬遠していましたが、ようやくどういう内容なのか知ることができました。ありがとうございます。
・北京の秋(5.10b NP)-RP1。TRでのトライが思ったより好感触だったので、少しレストしてリードでトライ。クラックの形状のためかフットジャムが決まる箇所は思ったよりも限られているし、独特なコーナーの形と相まってカムのセットがしにくい箇所があり、「あ、やっぱりTRとリードは違うなー」という印象。まぁでも無事に突破。
湯川のクラックは内部がガチャガチャしていることもあり、登れてしまえばすんなりだけど、手順を間違えたらド嵌りしてしまいそう。あとカムセットはそれなりにシビア。へたぴーな自分が偉そうなことを言うのもなんですが、ヤバいと思ったらクライムダウンできるくらいの余裕がないと危ないよなぁ…と思います。
Posted by norlys - 2014.10.14,Tue
10月の3連休は北ア方面の予定でしたが台風19号の接近により中止。残念。
土日の2日間はお天気がもちそうな予報だったので瑞牆へ。

土曜日は十一面末端壁…に到着したら、車にクライミングシューズを忘れてきたことが発覚。。(滝汗)

いかんせん空身でも往復1時間はかかる上に、戻ってきたらヘロヘロでクライミングどころではなくなってしまいそうなので、申し訳ないけれど転進することに(ゴメンナサイゴメンナサイ)。

せっせと登った道をしょんぼり下り(スミマセン)、アプローチが近めなエリア…ということで、絵星岩下部左岩壁へ。

夏に訪れた時はしっとり気味だったルートも、さすがに秋は苔が残っていてもパリっとした感じ。
「あげこまる(5.10a NP)」を再登したまに氏曰く「フリクションが全然違う。落ちる気がしない」とのこと。
夏場はおぬめり気味で気が引けてしまいTRでしか触っていなかったけれど、それならばリードにトライしなければ…! と意気込んでトライしたところ、出だしのパートでテンション…。

えーと、落ちる気しかしません…(凹)。ひとまずカムでエイドダウン。

息を整えて再トライ。一手上に進んだものの、真上に押し込んだカムがぱっかんと開いてしまいメンタル負けでテンション…。もう一度カムでエイドダウン。

相変わらず10aも登れないのかぁ…と、しょんぼりしつつ3便目。
2個目にセットするカムのサイズを変えたことで、とりあえず下部は突破。ここが核心なので、もう落ちることはない筈…とは思うものの、前腕の張り感がすごく、特に左腕は筋肉も血管もぱんぱんで痛いくらい。途中途中にがっつりレストを挟みつつ、どうにかRP。へろへろ。

ハンドからフィスト、チキンウィング、ヒール&トウとバック&フット、リービテーションにレイバックと色々な要素が満載だし、長さもあって楽しいルートでした。

日曜日はリベンジで十一面末端壁へ。今度はちゃんとシューズを忘れずに。

まずは調和の幻想1P目でアップ。

それからアストロドームにトライ。まだ自分には登れるとは思えないけれど、リードでトライしてみたい…と、登り始めてカムを1つセットしたところであっさりテンション。。
登ることとカムをセットすることと…と、腕も脳味噌もパンプ。メンタルもフィジカルも全然足りてない…。

まずは、登る手順をしっかり把握しなくてはお話ならないので、TRをセットしてもらい(ありがとうございます)カムをセットする箇所を確認しようと思ったら、動きがメタメタ…。なんかもうボロボロ。

しばらくお昼寝をした後に、TRで再度トレーニング。
潔く(?)カム一式を持たずにとにかく登ろう…とトライ。どうにか下部を抜け、息絶え絶えになりながら中間部を越えて、あと少し…のところでガバを見落としてフォール。

リードでトライするなんてまだまだ遠い話だったなぁ…とは思うけれど、その昔TRで触った時に「わけがわからないよ!!」だった内容が、少しだけカタチになってきたような気がするようなしないような…。

クラックにおけるジャミングの技術は「自転車に乗れるようになる」とか「逆上がりができるようになる」みたいな感覚で、できない限りはどうしたらできるようになるのか分かるまで試行錯誤の連続なのに、一旦できるようになるとできなかったことが分からなくなる(なんで今までできなかったのかな…みたいな)ように思います。

一旦できるになるとどんどん楽になるのに、できない限りはとことん苦しい。
まぁそれは、ジャミングだけではなく、ホールディング全般に言えることかもだけど。

それに、そのホールディングを可能にするためのフィジカルは必要不可欠なので、テクニックだけの問題でもないけれど。

ともあれ、できるようになれば楽になる…ハズだと信じて、ぼちぼち頑張ろう、うん。

折角の3連休なのに台風のせいでまるで普通の土日…みたいになりましたが、土日の2日間とも晴れて登ることができただけでも雨が多かった今年の週末としてはパーフェクト。

それに駐車場や岩場やあちらこちらで色々な方々にお会いしてお話をしたり、ツヨツヨな方々の登る姿を拝見することができ、とても充実した週末でした。ありがとうございます。あと、靴はもう絶対に忘れないようにします(スミマセン…)。

***今回登った(触っただけの)ルート***
2014/10/11
*/瑞牆、絵星岩下部左岩壁
・あげこまる(5.10a NP)-×。出だしカム1個目でテンション…
・あげこまる(5.10a NP)-×。同上…
・あげこまる(5.10a NP)-RP。どうにか出だし核心を抜けたので後は落ちれないと必死にもがいてヘロヘロ。上部のワンポイントのフェイスを直上すると10a、左に抜けると5.9なのだけど、体感としては直上ver.は10a/bほしいです…(左抜けで10a)。まぁ大差ないか…。
・グリコ森永ルート(5.9 NP)-FL。開拓時代を感じさせるネーミング。ダブルクラックの右側上部が水の通り道のようで毎回水が滴っていました。今回は乾いていたけど、右上はやはり若干お湿り。ムーブとホールドを教えてもらったので一撃できたけど、分からないと苦労したかも。。

2014/10/12
*/瑞牆、十一面末端壁
・調和の幻想1P目(5.9 NP)-再登。アップで。
・アストロドーム(5.11a NP)-×。リードで登るぞーと気合をいれたものの、カム1個目でテンション…で、そのまま降りました(ry
・アストロドーム(5.11a NP)-TR。ワイド的に側壁をうまく使えず、変なバランスになってしまい下部で降りました(ry
・アストロドーム(5.11a NP)-TR。お昼寝から覚めて、ダメ元でお触り。上部で色々と自分を見失ったけど、とりあえず下部は抜けられました。しかし限界…。
・T&T(5.10d NP)-TR。夕暮れ間近でダメ押し。抜け口手前で剥がされました。調和のテラスからスタートではなくWC下部から繋げるとテラスで大休止できるとはいえ長さがでてより楽しい。ロープもTRもありがとうございました。



Posted by norlys - 2014.10.05,Sun
10月4日、土曜日は瑞牆へ。
先々週に少し余った時間で下部1、2ピッチだけを登った「一粒の麦(5.10c/d、6P)」を再訪。
2ピッチ目の長いフレーク状のクラックが印象的だったけれど、ギアや時間が足りずTRで触っただけなので、ちゃんと登りたいな、と。

朝都内を出発し、瑞牆の植樹祭広場の駐車場に到着して見上げると、ひんやりと肌寒く、末端壁上部付近はうっすらガスの中。けれども岩が濡れている様子はなかったので、ギア類を準備してここ最近何度か通っている末端壁方面の道をぽくぽく歩き出す。

十一面正面壁を越えて奥壁へ。
取付き手前の小さなテラスで登攀準備。

◆瑞牆十一面奥壁、一粒の麦(5.10c/d、6P) ※グレードは主に開拓者の角屋氏によるもの(一部個人的な体感)
・1P目(5.9、20m)、フォロー
階段状の岩場を4mほど登り、少し歩いて3mほどの垂壁のフェイス。ハンドジャムを決めてホールドを拾うワンポイントのムーブ。ほんとワンポイントなんだけど、不要なカムをラックにぶら下げているせいか、先々週に空身でリードしたときよりも悪く、5.9くらいに感じる。そのまま緩傾斜の岩場を10mほど歩いて2P目の取付きまで。出だしにリングボルト(?)を撤去した跡がひとつ。

・2P目(5.10b、25m)、リード
下部のハイライトピッチ。つるべではなく交互にリードでトライ。

一枚の広大な岩面にすっと垂直に切れ込んだフレーク状の長く美しいクラック。
クラックの幅は下部から上部に向って徐々に広くなる独特の形状。ハンドから始まりフィストになり、中間部から上はワイドムーブとレイバックの連続。

極度に悪いムーブはなく淡々と同じような難しさが続く長いクラック。途中で諦めそうになるけれど、とりあえず落ちないので登り続けたらどうにか終了点…という感じ。必要なギアとセットの位置を教えてもらいながらのトライだったので気持ち的には少し楽でしたが、長さもあり緊張しました。個人的にグレードは10ノーマルくらいでもいいかな…と思います。
途中に古い終了点らしきボルトを撤去した跡あり。

まに氏にフォローでもう一度登り返してもらい、登攀続行。

・3P目(Ⅲ級、10m)歩き
灌木帯から、目の前の岩の左側を少し登り、チムニーを歩いて下り4P目のチムニーの前に。

・4P目(5.6、20m)リード(歩き)
目の前のどんと広いチムニーの中を歩き、どん付で右に曲がってさらに歩き。途中に小さな水晶窟がありました。

・5P目(5.7、20m)リード
右手の岩のダブル(トリプル?)クラックの内、一番左を選択。上は内部が湿っぽく大きなカムがないと厳しそうだったので中間で右のクラックに移動。短いワイドを抜けてテラスの奥の灌木まで。
ATCガイドを下に忘れて登り出してしまったので、ムンターヒッチでビレイ(すみません)。
オコジョがぴゅっと岩陰を走り過ぎました。かわいかった。

・6P目(5.10c/d、25m)フォロー
5P目の終了点からルンゼを越えてお隣の岩へ。取付きが少し分かりにくい。
上部に美しいコーナークラックがあるそうだけど下からではそのクラックは全く見えず。
登り始めてすぐのワンポイントの核心は、ホールドを教えてもらえば「なるほど」だけど、自分がもしオンサイトで見出せたかというと自信なし。
ピッチグレードはこのワンポイントについていますが、割合すんなり越えてしまったまに氏いわく「10a」くらい。それはさすがに辛すぎな気がしますが(苦笑)、ワンポイントのムーブなので体感グレードには個人差がありそう。

上部のコーナークラックは「小川山レイバックのハンドジャムパートがもう少し長く続く感じ」というまに氏のコメントがぴったり。地上にこのクラックがあったら大人気ルート間違いなし。

そのまま十一面奥壁の頂点にロープを伸ばすことも可能だけど、ハンドジャムパートの上でいったんピッチを切ってビレイしてもらったのでリードを交代。

・7P目(5.8、10m)リード
凹角のクラックに沿って小さな段差を乗り越し、十一面奥壁の山頂へ。
先々週に「joyful moment」を登った際にも訪れた場所。今回はガスっていて下部の十一面正面壁は見えるけれど小ヤスリはうっすら、瑞牆山頂は見えず。

山頂から一段クライムダウン。チムニー手前で岩の合間に降りたら、そのまま下降路に通じたので、樹林帯の踏み跡を歩いて10分ほどで取付き地点に帰還。

取付きに戻り装備を解除し、ギア類をザックにしまう内に、秋の日はつるべ落としで、すっと西日が雲を朱く染めたと思ったらあっさり日没。
すっかり暗くなった下降路をとっとこと下山。ありがとうございました。

「一粒の麦」は、ネットで拝見したそれほど数多くはない記録に記されているとおりの印象でした。
いわく「中間の灌木帯や歩きが若干煩わしいものの、2P目と6P目のクラックは美しく、これらのクラックを登りに来るだけの価値はある」というもの。

実際、1ピッチ目は2P目を登るための、3、4、5ピッチは6P目を登るためのアプローチという感じ。逆に言えば、2P目と6P目が際立って面白いため、残念なことに相対的に他のパートが霞んでしまうというか…。ともあれ、ピッチ毎に周囲を見渡して登路を探し出すことも、マルチピッチならではの楽しさで良いのかな、と。

特に2ピッチ目の、一枚の広大な岩にすっきりと真っ直ぐに切れ込んだ美しいクラックは、(前々週に余った時間でTRで触ってしまったけれど)このルートをちゃんとリードで登るためにもう一度ここに来たい…と思うほど、自分にとって印象的でした。このクラックを見出した開拓者の方に感謝。
Posted by norlys - 2014.09.24,Wed
秋分の日、9月23日は再び瑞牆へ。

当初は久しぶりに谷川へ…と考えていたのですが、よく考えたら準備する時間も足りないし、週末の花崗岩のパリッパリ感が最高で今一度瑞牆へGo。

目指すは、土曜日に取付きを見出すことができなかった十一面奥壁の"joyful moment"(5.9、5P)。
アルパインクライマー&アルパインガイドの佐藤裕介氏が今年の夏に開拓された新しいマルチピッチルート。

火曜日の朝、植樹祭広場の駐車場に到着すると、折しも朝ご飯を食べ終えたアイロンさんとまり。さんたちにお会いし、ご挨拶。ギアやリービテーション談義で盛り上がるなど。割れ目好きの皆さんの情熱とパワーは最高。楽しい^^

まり。さんに「今日こそは”joyful…"に辿り着けるといいのだけど…」とお話すると、「(開拓された佐藤さん)本人に訊いちゃえば~」と、同じく駐車場にいらっしゃった佐藤氏のところにご一緒くださり、直接ご本人からルートの取付きへの道順を伺いました。(ありがとうございます)

そんなこんなで、週末の土日も通った十一面末端壁までの道をぽくぽく歩き、ガレ場をたどって十一面正面壁に着くと、ベルジュの取付きで登攀準備をされていた佐藤氏が「今、取付きまで偵察に行ってきましたが、テープを追えば辿り着けます、大丈夫です!」とのこと。うわわ、すみません。重ね重ねありがとうございます。

かくして、随所に積まれたケルンとふんだんなテープを追いかけると、今度はすんなりと取付きに辿り着くことができました。
前回は十一面正面壁と奥壁と小ヤスリとの位置関係を把握していなかったこともあり彷徨いましたが、分かってしまえば「なんで迷ってしまったのやら…」という感じ(苦笑)。

岩の基部にて装備を整え、リード順を検討。1P目と3P目の5グレードが5.9なので、自分は2、3ピッチ目を担当。

◆瑞牆十一面奥壁、joyful moment(5.9、5P) ※グレードは佐藤氏の発表によるもの
・1P目(5.9)、フォロー
こじんまりした取付きから、日の当たる乾いたフェースを左上するグルーブ沿いに登り、上に見える灌木まで。傾斜はないけれど、朝イチは緊張。溝がフレアしていたり少し土が詰まっているのでカムをセットする場所を選ぶ必要がありそう(自分はフォローなので回収だけ)。

・2P目(Ⅴ級)、リード
1P目の終了点から続くザレの多い短いバンドを「ハイハイトラバース」。左のフレークの基部の脇にある灌木で支点を作成。短いトラバースなのでⅤはないかな。あと、1、2P目を続けてロープを伸ばしてもよさそうだけど、バンド上の浮石と干渉しそうなので確かに短く切った方が安全かも。

・3P目(5.9)、リード
目の前には長い大フレークがどーん。ルート取りは一目瞭然。
出だしと途中に、おそらくは40年モノと思われる非常に古いリングボルトとハーケンあり(使わない…というか、使いたくない^^;)。
ガバが多くジャムもカムも効いてぐいっと登れる感じで楽しい。ただ、一部には風化気味で剥がれそうな部分もあるので慎重に(押してもいいけど引いちゃダメ、みたいな)。
フレーク上から右上気味に灌木帯に入るのが正解だった模様。自分は直上して灌木帯を右にトラバースしたらロープがスタック。結局、少し戻った灌木でビレイ(もたもたしてすみません…)。
小ヤスリ岩にはちっぺこまさんたちの姿が。気持ち良さそう。

・4P目(5.8)、フォロー
自分達の予想では、若干短いながらも「フレアしたワイドクラック」を楽しめるハイライトのピッチ(ビンゴ!)。
バック&フット、アームバー、ヒール&トゥ…と、ワイドムーブ満載で楽しい。足元がフレアした箇所の通過には一手リービテーションも。

ワイドクラックを登った上には、これまた40年代ものと思しき古いリングボルトが3つ+残置スリング。これらはボロボロ過ぎるので、カムで支点を工作。

・5P目(5.7)、リード
奥壁のピークは目の前。ロープを畳んで岩の積み重なる通路を歩いたら、一部悪そうな箇所があったのでワンポイントだけロープを出して奥壁の頂点へ。(強い人ならフリーソロしてしまいそうだけど)

瑞牆山頂方面も小ヤスリも大面・小面岩も、カンマンボロンも、不動沢方面も、もちろん十一面正面壁も間近に見えてとても気持ちの良いピーク。

山頂からは少しクライムダウンし、短いチムニーを登り、再度岩の隙間を縫ってクライムダウン。あとは樹林帯を5分ほど歩いて取付き地点に帰還。

当初は、佐藤氏のグレードで5.9ということは5.10aくらいなのかなぁ…と話し合っていたけれど、実際に登ってみた感想は逆で、ルート名にある通り「Joyful!」の一言に尽きます。

1回目の偵察で敗退しても懲りずに(^^;)登りに来てよかった。ありがとうございます~。


また、支点を含めてルート上に残置類がなく(多少あるけど古すぎるので観賞用^^;)、コンパクトながらもとてもクリーンでナチュラル。なによりも、瑞牆の岩峰群に囲まれた風景が素晴らしいです。

本当にありがとうございました。

***今回登った(触っただけ)のルート***
・joyful moment(5.9、5P)-ジョイフル!
・アウトサイダー・ズルムケチムニー1P目(5.7 NP)-OS。1P目下部のチムニー部分のみ。グレードは体感。ずるむけにはならず、こちらもジョイフル。上部にズルムケチムニー上部に続く古い前進用のリングボルトが3つ続いていました(古いとはいえこちらは10年ものでした)。
・一粒の麦1P目(5.8 NP)-OS。グレードは体感。トポもなく、情報は以前ネットで拝見した記憶頼り。時間も余りないので下部ピッチだけでも~と、偵察がてら。階段状の岩を登り、ワンポイントのハンドジャムで短い壁を乗越して灌木帯へ。
・一粒の麦2P目(5.10b NP)-TR。長く美しいフレーク状のクラック。ギアも気合も時間も足りなかったで、TRで触らせてもらいました(すみません&ありがとうございます)。機会があれば、また今度いつか。

Posted by norlys - 2014.09.22,Mon
週末の日曜日は末端壁へ。

とりま、調和の幻想1P目でアップ。
乾いた花崗岩の季節到来で、触れる場所すべてがホールド!! という感じ。最高。

続けてT&Tにトップロープをかけ、TRにてカムセットを確認しつつトライ(TRで申し訳なく思いつつも…スミマセン)。

残念ながら、こちらは触れる場所すべてがホールド…とはならず、未だ要修行。

最後にアストロ…は時間切れになりそうだったので、ちょうど空いていたペガサス1P目にトライ。

なんとなく見た目的に自分には得意系な気もするけれど、グレードを考えると罠がありそうで、でもグレードの割に登りやすいとも言われているし…と、しばらく逡巡しましたが、未だへぼへぼな自分には他に登れそうなルートもないので。

いつもジメーっとしていそうな印象のあるルートも、今日はばっちりドライ。ありがたし。

あぁやっぱり自分はこれ好きだな…な、長いワイド系(&ハンド)でした。

次は2P目にもトライしてみたいけれど、2P目は掌が薄い方が登りやすいとのことなので、掌の分厚い自分には難しいかもなぁ…。

秋の日はつるべ落としで、本日もヘッデン下山。お疲れさまでした~。

***今回登った(触っただけ)のルート***
・調和の幻想1P目(5.9 NP)-再登。アップで。乾いた花崗岩は最高。
・T&T(5.10d NP)-TR。TRだけどカムセットしながらテンテンで。カムセットが加わると途端に厳しい。
・T&T(5.10d NP)-TR。再度カムセットしながら。どうにかワンテン。でもリードだとメンタル厳しそう…。
・ペガサス1P目(5.10d NP)-OS。1、2Pをリンクして登る人も多いそうですが、自分は1P目のみ。グレードの割には登りやすいとの評判のとおり、でした。自分の体感では10マイナス…なんだけど、単に得意系だからかと。逆に苦手系はほんとにヘボいからなぁ…。万遍なく登れるようになるには、まだまだ道のり遠し、です。
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norlys
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自己紹介:
Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。

色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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