Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by norlys - 2010.05.12,Wed
週末は土曜日に三つ峠でマルチピッチクライミング。日曜日は甲府幕岩でフリークライミング。
両日ともに良いお天気に恵まれ(というか暑かった~)、のんびりとクライミングを楽しみました。
まずは三つ峠の記録。
三つ峠は2007年7月30日にH師匠と登ったのが初めて。去年の春の終わりにも三つ峠を登る計画はあったものの雨天につき中止。で、今回が自分にとっては2回目の三つ峠。
といっても、3年前はフォローで登ることがいっぱいいっぱいだったのでルートの内容はおぼろげで曖昧な記憶。。
5月9日土曜日。メンバーはYさん、Oさん、Kさんと自分の4人。
青空が広がる暖かい朝。前夜まで雨が降っていたので染み出しがやや不安。のんびり山道を歩いて岩場に到着すると富士山の雄姿がどーん。GW過ぎてからこの方、富士山もだいぶ雪解けが進んでいる様子。
巨人ルートの脇はぽたぽたと染み出しまくり。
朝イチでまずは、中央フェイスの中央カンテルートへ。このルートは自分も初めて。集会のときにSさんがご推薦くださったルート。下から見上げると顕著なチムニーをからんでカンテ沿いに伸びる明瞭なルートで、なるほど楽しそう。
基部では他の山岳会の方々が講習会中でしたが、「下のほうで練習しているのでどうぞ」とお声をかけていただき早速登攀開始。
・中央フェイス 中央カンテルート
0P(Ⅱ~Ⅲ):自分がリード。第一バンドまで。
階段状だけど、朝イチだし自分はチキンなのでロープを出しました。三つ峠特有の錨みたいなアンカーでビレイ。
1P(Ⅲ):Yさんリード。ランペを左上し、チムニー下へ。割合短いピッチのためYさんは物足りない様子。中間支点はすべて古いピトンだったのに終了点はペツルのハンガーボルト。
2P(Ⅳ+):自分がリード。下から見えた顕著なチムニークラック。傾斜は厳しくないしチムニーなので幸い露出感もそれほど高くない。ほどよい高度感が楽しい。ルート自体は短いけれど結構満腹。ここも終了点にペツルのボルト。
3P(Ⅳ):Yさんリード。すっきりとしたコーナークラックを登り、カンテを絡んで直上。見晴らし最高の小テラスでOさんたちパーティを待ち、2ピッチの懸垂下降で取り付き地点へ。
どうでもいいけど、ここのビレイ点でビレイ中に左足首をブヨに刺された(涙)。もうそんな季節なんだな。。
中央カンテルートは、残置ピトンの具合も間隔もほどよく各ピッチの終了点や懸垂下降点が整備されていて登りやすいルートでした。さすがは人気ルート。2、3P目は積極的にカムを使って登っても楽しそう(今回はカムを持参しようかどうか迷って結局やめたけど)。
しばし休憩して、今度は左フェイスの亀ルートへ。
・左フェイス 亀ルート
0P(Ⅱ~Ⅲ):自分がリード。第一バンドまで。
ここもまた階段状だけどそれなりに高さがあるのでロープを伸ばして第1バンドまで。
1P(Ⅳ+):Yさんリード。常に染み出しのある場所ながら、前日の雨のためにかなりびしょびしょ。フレークのスタンスを拾い、上の大フレークを回りこんで枯れ木テラスへ。
2P(Ⅳ+、Ⅲ+):自分がリード。このルートは以前フォローで登ったことがあるはずなのに、ちっとも思い出せず。今思い出そうとしてもやっぱりコレという特徴がない。全般的にやや細かいかな、という程度。
残置ピトンと岩の弱点を探しながら左気味に登っていくと、見覚えのある細いバンドに到着。あぁ、八寸バンドだ~とほっと安堵。
トポではここでピッチを切ることになっているけれど、ロープの残りを尋ねるとまだあと半分あるそうなので、Yさんには1P目の濡れたところをリードしてもらったので、自分もちょっとがんばろうかと八寸バンドの先までロープを伸ばすことに。
いつか千切れてしまいそうなお助け紐(使うほうが怖いのでは?)を横目にポケットとカチを繋いでじりじりとバンドを進み、少しスタンスが途切れた箇所でえいと足を伸ばして終了点のあるテラスへ。
3P(Ⅲ):Yさんリード。通常の4ピッチ目。以前H師匠と登ったときは八寸バンドを越えたところの終了点で懸垂下降をしたのだけど、今回はその先に足を伸ばしてみました。
出だしは階段状。ただしかなりランナウトしている様子。姿が見えなくなった先でYさんが、「う~ん…残置がないな~」「どっちに行ったらいいのかな~」とつぶやく声が風に飛ばされつつ途切れ途切れに聞こえてくる。
しばらくして「登っていいよ」とコールがかかり、自分も登っていくと確かに残置はぽつぽつあるものの懸垂下降の支点に使えそうなものはなし。八寸バンド手前で鶴ルートに分岐するはずなのに、鶴ルートはもう登られていないのかな…。
少し離れたザレたバンドの先にオレンジ色のスリングが目に付いていたので、とりあえず様子を見てみようと移動。途中にも岩にスリングと捨てビナで作成した支点があったけれど、バンドに溜まった浮石を落としてしまうこと間違いなし。怖し。
イバラと浮石にヒヤリとしつつ、たどり着いた先にRCCボルト2つとリングボルト1つの支点があったので、捨て縄を追加してここから第1バンドまで懸垂下降。
後半かなりアルパインちっくで、登山道に浮石を落とさないようにすることに神経を磨り減らしたという印象が一番強かったかも。。
荷物置き場に戻ると、ザックに一応ちゃんとしまっておいたのに、自分とKさんはカラスに食料を奪われてしまっていました。まさかザックの紐をこじ開けたりファスナーを開けたりするとは。。
食料はザックの底にしまうべしと肝に銘じておきます。反省。
中途半端に時間が足りなさそうなので、最後は右フェイスを2ピッチだけ登って終わりにすることに。
・右フェイス
一般ルート中央(Ⅳ+):自分がリード。ある意味フリーっぽいフェイスのルート。左右に逃げずにあえてど真ん中! を貫くのが心地よい。Ⅳ級くらいかな。。
T字クラック(Ⅴ-):Yさんリード。フォローだからというか(チキン^^;)、フォローでも面白かった。いつか機会があったらリードしてみたい。でもそのときはカムを持参しよう。
懸垂下降後にロープがスタックしてしまい冷や汗。ちょうど上に着いたパーティの方に抜いていただき助かりました。
三つ峠はアプローチが長い~という印象がありましたが、のんびり登るとそんなに長くもなくほどよいアップという感じで意外でした。ルートもコンパクトに固まっているので移動が楽。
富士山をバックというロケーションもよく、見晴らしも最高。楽しかったです。ありがとうございます。
両日ともに良いお天気に恵まれ(というか暑かった~)、のんびりとクライミングを楽しみました。
まずは三つ峠の記録。
三つ峠は2007年7月30日にH師匠と登ったのが初めて。去年の春の終わりにも三つ峠を登る計画はあったものの雨天につき中止。で、今回が自分にとっては2回目の三つ峠。
といっても、3年前はフォローで登ることがいっぱいいっぱいだったのでルートの内容はおぼろげで曖昧な記憶。。
5月9日土曜日。メンバーはYさん、Oさん、Kさんと自分の4人。
青空が広がる暖かい朝。前夜まで雨が降っていたので染み出しがやや不安。のんびり山道を歩いて岩場に到着すると富士山の雄姿がどーん。GW過ぎてからこの方、富士山もだいぶ雪解けが進んでいる様子。
巨人ルートの脇はぽたぽたと染み出しまくり。
朝イチでまずは、中央フェイスの中央カンテルートへ。このルートは自分も初めて。集会のときにSさんがご推薦くださったルート。下から見上げると顕著なチムニーをからんでカンテ沿いに伸びる明瞭なルートで、なるほど楽しそう。
基部では他の山岳会の方々が講習会中でしたが、「下のほうで練習しているのでどうぞ」とお声をかけていただき早速登攀開始。
・中央フェイス 中央カンテルート
0P(Ⅱ~Ⅲ):自分がリード。第一バンドまで。
階段状だけど、朝イチだし自分はチキンなのでロープを出しました。三つ峠特有の錨みたいなアンカーでビレイ。
1P(Ⅲ):Yさんリード。ランペを左上し、チムニー下へ。割合短いピッチのためYさんは物足りない様子。中間支点はすべて古いピトンだったのに終了点はペツルのハンガーボルト。
2P(Ⅳ+):自分がリード。下から見えた顕著なチムニークラック。傾斜は厳しくないしチムニーなので幸い露出感もそれほど高くない。ほどよい高度感が楽しい。ルート自体は短いけれど結構満腹。ここも終了点にペツルのボルト。
3P(Ⅳ):Yさんリード。すっきりとしたコーナークラックを登り、カンテを絡んで直上。見晴らし最高の小テラスでOさんたちパーティを待ち、2ピッチの懸垂下降で取り付き地点へ。
どうでもいいけど、ここのビレイ点でビレイ中に左足首をブヨに刺された(涙)。もうそんな季節なんだな。。
中央カンテルートは、残置ピトンの具合も間隔もほどよく各ピッチの終了点や懸垂下降点が整備されていて登りやすいルートでした。さすがは人気ルート。2、3P目は積極的にカムを使って登っても楽しそう(今回はカムを持参しようかどうか迷って結局やめたけど)。
しばし休憩して、今度は左フェイスの亀ルートへ。
・左フェイス 亀ルート
0P(Ⅱ~Ⅲ):自分がリード。第一バンドまで。
ここもまた階段状だけどそれなりに高さがあるのでロープを伸ばして第1バンドまで。
1P(Ⅳ+):Yさんリード。常に染み出しのある場所ながら、前日の雨のためにかなりびしょびしょ。フレークのスタンスを拾い、上の大フレークを回りこんで枯れ木テラスへ。
2P(Ⅳ+、Ⅲ+):自分がリード。このルートは以前フォローで登ったことがあるはずなのに、ちっとも思い出せず。今思い出そうとしてもやっぱりコレという特徴がない。全般的にやや細かいかな、という程度。
残置ピトンと岩の弱点を探しながら左気味に登っていくと、見覚えのある細いバンドに到着。あぁ、八寸バンドだ~とほっと安堵。
トポではここでピッチを切ることになっているけれど、ロープの残りを尋ねるとまだあと半分あるそうなので、Yさんには1P目の濡れたところをリードしてもらったので、自分もちょっとがんばろうかと八寸バンドの先までロープを伸ばすことに。
いつか千切れてしまいそうなお助け紐(使うほうが怖いのでは?)を横目にポケットとカチを繋いでじりじりとバンドを進み、少しスタンスが途切れた箇所でえいと足を伸ばして終了点のあるテラスへ。
3P(Ⅲ):Yさんリード。通常の4ピッチ目。以前H師匠と登ったときは八寸バンドを越えたところの終了点で懸垂下降をしたのだけど、今回はその先に足を伸ばしてみました。
出だしは階段状。ただしかなりランナウトしている様子。姿が見えなくなった先でYさんが、「う~ん…残置がないな~」「どっちに行ったらいいのかな~」とつぶやく声が風に飛ばされつつ途切れ途切れに聞こえてくる。
しばらくして「登っていいよ」とコールがかかり、自分も登っていくと確かに残置はぽつぽつあるものの懸垂下降の支点に使えそうなものはなし。八寸バンド手前で鶴ルートに分岐するはずなのに、鶴ルートはもう登られていないのかな…。
少し離れたザレたバンドの先にオレンジ色のスリングが目に付いていたので、とりあえず様子を見てみようと移動。途中にも岩にスリングと捨てビナで作成した支点があったけれど、バンドに溜まった浮石を落としてしまうこと間違いなし。怖し。
イバラと浮石にヒヤリとしつつ、たどり着いた先にRCCボルト2つとリングボルト1つの支点があったので、捨て縄を追加してここから第1バンドまで懸垂下降。
後半かなりアルパインちっくで、登山道に浮石を落とさないようにすることに神経を磨り減らしたという印象が一番強かったかも。。
荷物置き場に戻ると、ザックに一応ちゃんとしまっておいたのに、自分とKさんはカラスに食料を奪われてしまっていました。まさかザックの紐をこじ開けたりファスナーを開けたりするとは。。
食料はザックの底にしまうべしと肝に銘じておきます。反省。
中途半端に時間が足りなさそうなので、最後は右フェイスを2ピッチだけ登って終わりにすることに。
・右フェイス
一般ルート中央(Ⅳ+):自分がリード。ある意味フリーっぽいフェイスのルート。左右に逃げずにあえてど真ん中! を貫くのが心地よい。Ⅳ級くらいかな。。
T字クラック(Ⅴ-):Yさんリード。フォローだからというか(チキン^^;)、フォローでも面白かった。いつか機会があったらリードしてみたい。でもそのときはカムを持参しよう。
懸垂下降後にロープがスタックしてしまい冷や汗。ちょうど上に着いたパーティの方に抜いていただき助かりました。
三つ峠はアプローチが長い~という印象がありましたが、のんびり登るとそんなに長くもなくほどよいアップという感じで意外でした。ルートもコンパクトに固まっているので移動が楽。
富士山をバックというロケーションもよく、見晴らしも最高。楽しかったです。ありがとうございます。
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norlys
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自己紹介:
Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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