いよいよ本日、9月10日 9:00am CEST (GMT+2、日本時間16:00) にLHCのFirst Beam発射。
CernのサイトのLive Webcastで公開予定。
今回のFirst Beam発射は、LHCが正常に稼動するかどうかのステップで、本格的な試験はまだ先のお話とのことですが。あぁもう、
+ +
∧_∧ +
(0゜・∀・) ワクワクテカテカ
(0゜∪ ∪ +
と__)__) +
ところで。LHC稼動直前になって、イギリスの著名な天体物理学者ホーキング博士が、
「ヒッグス粒子は見つからないだろう。100ドル(約1万円)賭けてもいい」
と発言したとのこと。
ええ~。。。あれれ。。
て、100万ドルじゃなくて100ドルぽっち?
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ホーキング博士、「LHC実験で神の粒子は見つからない」に100ドルの賭け
【9月10日 AFP】英国の天体物理学者スティーヴン・ ホーキング(Stephen Hawking)博士(66)は9日、まもなく行われる巨大粒子加速器「大型ハドロン衝突型加速器(LHC)」の実験について、「ヒッグス粒子が見つからないだろう。100ドル(約1万円)賭けてもいい」と語った。
■LHC実験で「神の素粒子」発見を目指す
スイスにある欧州合同素粒子原子核研究機構(European Organisation for Nuclear Research、CERN)は、ヒッグス粒子を発見することを目標に、10日にLHCを稼働させる。実験では、水素の原子核である陽子をほぼ光速まで加速させて衝突させる。
素粒子が質量を獲得するメカニズムは長年謎とされてきたが、1964年に英物理学者のピーター・ヒッグス(Peter Higgs)がその謎を解く理論として「ヒッグス場」を提唱した。ヒッグス場とは理論上、素粒子に質量を与える場だ。仮説では、素粒子はヒッグス粒子に当たって抵抗が生じることにより質量が生じる。ヒッグス粒子はどこにでも存在するものの目には見えないため、「神の素粒子」と呼ばれることもある。
■予想外の粒子が発見される可能性も
今回の実験について、1988年の著書『ホーキング、宇宙を語る-ビッグバンからブラックホールまで』(原題 A Brief History Of Time)で知られるホーキング博士はBBCラジオに対し、「実験では量子反応を観測できるよう高いエネルギーが生成されるため、ヒッグス粒子を発見するには充分だと考えられている。しかしわたしは、ヒッグス粒子を発見できなかったときの方がはるかにエキサイティングだと思う。つまり、何かが間違っていたということであり、考え直す必要があるということだ。ヒッグス粒子が見つからない方に100ドル賭けてもいい」と語った。
だが、一部の科学者は博士よりも楽観的だ。フランスの天体物理学者、Hubert Reeves氏は、スイスのル・マタン(Le Matin)紙に対し、「LHCは素粒子物理学の世界を永遠に変えることになる『予想外の結果』をもたらすだろう」と期待を寄せている。
一方、ホーキング博士は、実験で既知の素粒子の「超対称パートナー」となる超対称粒子が発見される可能性も指摘している。超対称粒子は銀河同士を保持する謎の暗黒物質(ダークマター)を生成している可能性があり、この発見はひも理論を裏付けるものでもある。「LHCで何が発見されても、あるいは発見されなかった場合でも、宇宙の構造について多くの手掛かりを与えてくれるだろう」と博士は締めくくった。(c)AFP
(AFP 2008.09.10 10:49)
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つまり、もしも「ヒッグス粒子が見つからず標準理論が成立しなかったとしてもLHCの研究意義は大きい」ということには違いないわけですね。
つか、1万円ってしょぼwwwww
さすが世界的天才天文物理学者、ウィットに富んでます。ステキです。
宇宙を満たしているというダークマター(暗黒物質)の発見については、日本も独自に取り組んでいるそうで。
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カミオカに新空洞完成 暗黒物質の発見目指す
宇宙を満たす謎の「暗黒物質」の発見をめざした観測装置を設置するため、東京大宇宙線研究所が岐阜県飛騨市の神岡鉱山地下に掘削した新しい空洞が完成し、27日報道陣に公開された。
空洞はニュートリノ観測装置「スーパーカミオカンデ」などに隣接。世界的な成果を次々と挙げる「世界のカミオカ」に、強力な仲間が加わることになりそうだ。
暗黒物質は宇宙に存在する物質の8割以上を占めるとされるが、望遠鏡などでは直接姿が見えず正体は不明。ニュートリノのように、あらゆる物質を通過してしまう未知の素粒子との見方が有力だ。
空洞は地下1000メートルにあり縦約20メートル、横約15メートル、高さ約15メートル。今後、直径10メートル、高さ10メートルの円筒形の水タンクを設置し、その中に零下約100度の液体キセノン1トンを使う直径約1メートルの検出器を据え付ける。
計画では、暗黒物質がごくまれに液体キセノンとぶつかって放つ光を、検出器の約650本の光電子増倍管で観測。
(2008.08.27 18:54 共同通信)
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今年の夏に北アルプスを縦走し、新穂高温泉方面に下山する途中の林道で、道路端の標識に「神岡町」という地名を見つけ、「神岡ってもしかして『カミオカンデ』の!?」と、思わずときめいてしまったのは懐かしい思い出です。
■Related Entries:
フライング~ "CERN announces start-up date for LHC" (2008.08.08)
LHCと新宇宙創世記 (2008.08.07)
5次元世界 (2007.08.27)
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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