Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by norlys - 2009.04.15,Wed
岩と雪な週末、またしても。 (雪編)。巻機山、山スキーの記録。
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■山域: 越後三山 巻機山 井戸尾根 滑降
■日程: 2009年4月12日(日)
■メンバー: F、Y、O、S
■天気: 曇りのち晴
□コースタイム:
6:30 清水集落 歩き出し - 8:05 井戸の壁 下部末端 - 9:15 井戸の壁 上部 - 10:20 1400m地点 疎林帯 - 12:00 ニセ巻機(9合目) - 13:00 巻機山山頂 - 13:45 滑降開始 - 14:10 ニセ巻機 - 14:40 井戸の壁 - 15:30 清水集落
先週に続いて新潟の六日町に。前回朝方の雨により行きそびれた巻機山にリベンジ。
朝4時半に起床。コンビニに寄って朝ごはんを食べ、清水集落に向かう。すでに道路の脇には車が10台弱ほど停車中。山スキーの人もいるし、スノーシューをザックに括りつけた登山者の団体さんもいる。みんな朝早いなぁ。
多少雲がかかっているものの、概ね良い天気。気温もかなり高いようで、じっとしていてもちっとも寒くない。むしろ快適。ザックに必要な装備をしまい、買ったばかりのスキーにシールを貼って、6時半に歩き出し。
集落の奥まで舗装道路を歩く。集落の最後の家を過ぎると、林道には小枝の積もる汚い雪が残っている。ここでスキーを履いてペタペタ歩く。
暑くなるだろうからと上着はアンダーとTシャツだけだったけれど、それでも結構暑い。「うわ、風が生温い」とOさんが言うとおり、ときどきどこからか生温い微風が吹いてくる。
ところどころ、ほんの少しだけ雪が切れているところがあるけれど、どうにか繋いでいける。二子沢にかかる橋を渡る。どうどうと雪解け水が猛烈な勢いで流れていく。
道端に山小屋が点在する林道を辿っていくと、のっぺりとした広い台地が広がる。目前に井戸尾根末端。左から回り込むような形でトレースが続いている。トレースを追って、尾根の左側から取り付く。
木立の合間を縫って細かくジグザグに登る。最初は割合なだらかな傾斜だと思っていても、登れば登るほどどんどん傾斜角が厳しくなる。
これが「井戸の壁」かぁ…と思いながら、えっちらおっちら登る。傾斜はますます厳しくなる。少し傾斜の緩んだところでいったん休憩。後から来たパーティの人たちが猛烈な勢いで直登していく。すごい。
←この写真だとそうでもなさそうですが、結構急な登りです。
休憩後、再び登りだすも徐々にシールの効きが悪くなり、立ち木も混んできてますます難儀する。
ここまできたら最後まで! と、頑張ってみるものの、傾斜の厳しさについにギブアップしてスキーを外す。前後して登っているパーティの方々はさっさとツボ足で登り始め、「ここまで頑張ったんだから、最後までがんばりなよ」と声をかけてくださるものの、無理。。
登れば登るほどますます急登になる。ツボツボと歩いて井戸の壁の上部で再び休憩。はーしんど。
この時点で9時15分。地図上の水平距離だとまだ全工程の4分の1にも満たないような。。大丈夫なんだろか。それにしても、下を見ると結構な傾斜。木もうるさくて、これは帰りはスキーを脱いでツボ足だなぁ。。と思う。
井戸の壁を過ぎると明るい疎林帯になり、傾斜も緩やかでぐんと歩きやすくなる。
1350m地点を越えると、視界がぐんと開け、左手に割引沢や天狗岩、前方にニセ巻機、右手に米子沢が見渡せる。天狗岩は、まさに岩の頂点に天狗が舞い降りてきそうなたたずまいでかっこいい。徐々に雲が切れ、青空が広がっている。
1400m地点で休憩していると、突然がうんごうんと雷鳴みたいな音が轟く。割引沢の左岸1200m地点あたりからルンゼに詰まった雪がブロック雪崩を起こしていた。
尾根はしばらく広く平坦なスロープとなり、1500mあたりから潅木帯なのか顕著な木立が消えて雪原となる。遠く先方にまばらな人影が見える。近いようで遠いんだな。。と思う。
遮るものがなくなり、陽射しがいっそう眩しい。なにより雪面からの照り返しがきつい。サングラスをしていることを忘れるほどに視界が明るい。
ニセ巻機につながるルンゼの草付き地帯に張りついていた雪の塊が、ずるりと全層滑り落ちる。春山はなんだか生き物みたい。
朝、清水集落の道端で挨拶を交わした方が滑り降りてくる。雪が重くて仕方ないからもう降りるのだそうな。確かに重い。標高が上がれば少しはコンディションが変わるかと思ったけれど、実際に上部の方が多少はよいけれど、それでも重くてべったりした雪。歩き出しの時点ですでにシールはびっしょり。
1750m地点あたりから、夏道の状態が悪くなっているので右に大きく迂回する。夏道の方が近いのだけど、ところどころ笹が顔を出して腐った雪がのかっているだけになっていてちょっとどうしようもない。トラバースを終えてえっちらおっちらニセ巻機の肩を登る。あちこちに雪まくりが転がっている。
ふーふーいいながらニセ巻機に到着したのは12時ちょうど。ここは9合目。
←わかってる。わかっているけど、それでもどうしても「『ニセ』巻機山」の表記には心底ガッカリする。なんというか、「ニセ」って文字が。。
それにしても暑い。持ってきた水は1.7リットルくらい。この時点で1リットル以上呑み干してしまった。
進行方向の先にコルがあり、ゆるやかに右に曲がる稜線を目で追うとこのあたりまで来て初めて目にすることのできる巻機山の山頂。
←といっても、山頂ってどこ?? ピークってどれ?? ってくらいなだらか。
巻機山の山頂付近にたくさんの人影が見える。思ったより遠いのか、人の姿がゴマ粒のように小さい。
「結構早い時間に出発したかな~と思ったけど、びりっけつになっちゃったね。ははは」とFさん。確かに、自分たちよりも後から登って来る人はもういなさそう。
ニセ巻機山から巻機山へはいったんコルを滑って登り返し。コルにあるはずの避難小屋は雪の下に埋まっているらしい。
巻機山へのなだらかな登りを詰め、13時ちょうどに山頂到着。
この日は午後から曇りの予報だったけれど、予報に反してどんどん青空が広がっていく。ありがたい。
平ヶ岳、奥利根湖、谷川連峰の山々が見える。雪の上なのに初夏の陽気のような陽射しで、なんだか不思議。山頂でゆっくりのんびりと休憩した後、13時45分に下山開始。スキーでの下りは早いもので、先頭をゆくFさんは気付くとはるか下で動画撮影の準備中。
貴重な1本を楽しみつつコルに戻る。もう後は滑って降りるだけ…と思っていたのにと、ニセ巻機への登り返しがこたえる。えっちらおっちら登り返すと、再びFさんが吹っ飛んでいくような勢いで滑降していく。
ぺったりと重い雪で、コントロールを間違えるとブレーキがかかってつんのめりそうになる。休むことなく止まることなくどんどん滑り降りていくので、腿がパンプする。
←巻機山山頂からコルまでのバーン。天然のスキー場。広くて快適。
IYH!!! と、気付くと喚いている自分がいる不思議。
←ニセ巻機から南面の肩へのスロープ。ところどころシュルンドが開いていました。
自分が滑った後からごろんごろんと雪の塊が追いかけてきたりして、なるほどだからこの辺は雪まくりが多いのだと納得。
あっという間に疎林帯に到着。ここもまた快適。そしてあっという間に井戸の壁の上部。煩い潅木の間をFさんはジャンプターンを決めながらぽんぽん降りていく。自分はそんな技術は持ち合わせていないので、板をずらして少しずつ高度を下げていく。何度か転びながら、どうにかこうにか井戸尾根末端まで降り、今朝歩いた林道を歩いて清水集落に戻る。
くたくたに疲れたけれど楽しかったです。お疲れさまでした。
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■山域: 越後三山 巻機山 井戸尾根 滑降
■日程: 2009年4月12日(日)
■メンバー: F、Y、O、S
■天気: 曇りのち晴
□コースタイム:
6:30 清水集落 歩き出し - 8:05 井戸の壁 下部末端 - 9:15 井戸の壁 上部 - 10:20 1400m地点 疎林帯 - 12:00 ニセ巻機(9合目) - 13:00 巻機山山頂 - 13:45 滑降開始 - 14:10 ニセ巻機 - 14:40 井戸の壁 - 15:30 清水集落
先週に続いて新潟の六日町に。前回朝方の雨により行きそびれた巻機山にリベンジ。
朝4時半に起床。コンビニに寄って朝ごはんを食べ、清水集落に向かう。すでに道路の脇には車が10台弱ほど停車中。山スキーの人もいるし、スノーシューをザックに括りつけた登山者の団体さんもいる。みんな朝早いなぁ。
多少雲がかかっているものの、概ね良い天気。気温もかなり高いようで、じっとしていてもちっとも寒くない。むしろ快適。ザックに必要な装備をしまい、買ったばかりのスキーにシールを貼って、6時半に歩き出し。
集落の奥まで舗装道路を歩く。集落の最後の家を過ぎると、林道には小枝の積もる汚い雪が残っている。ここでスキーを履いてペタペタ歩く。
暑くなるだろうからと上着はアンダーとTシャツだけだったけれど、それでも結構暑い。「うわ、風が生温い」とOさんが言うとおり、ときどきどこからか生温い微風が吹いてくる。
ところどころ、ほんの少しだけ雪が切れているところがあるけれど、どうにか繋いでいける。二子沢にかかる橋を渡る。どうどうと雪解け水が猛烈な勢いで流れていく。
道端に山小屋が点在する林道を辿っていくと、のっぺりとした広い台地が広がる。目前に井戸尾根末端。左から回り込むような形でトレースが続いている。トレースを追って、尾根の左側から取り付く。
木立の合間を縫って細かくジグザグに登る。最初は割合なだらかな傾斜だと思っていても、登れば登るほどどんどん傾斜角が厳しくなる。
これが「井戸の壁」かぁ…と思いながら、えっちらおっちら登る。傾斜はますます厳しくなる。少し傾斜の緩んだところでいったん休憩。後から来たパーティの人たちが猛烈な勢いで直登していく。すごい。
←この写真だとそうでもなさそうですが、結構急な登りです。
休憩後、再び登りだすも徐々にシールの効きが悪くなり、立ち木も混んできてますます難儀する。
ここまできたら最後まで! と、頑張ってみるものの、傾斜の厳しさについにギブアップしてスキーを外す。前後して登っているパーティの方々はさっさとツボ足で登り始め、「ここまで頑張ったんだから、最後までがんばりなよ」と声をかけてくださるものの、無理。。
登れば登るほどますます急登になる。ツボツボと歩いて井戸の壁の上部で再び休憩。はーしんど。
この時点で9時15分。地図上の水平距離だとまだ全工程の4分の1にも満たないような。。大丈夫なんだろか。それにしても、下を見ると結構な傾斜。木もうるさくて、これは帰りはスキーを脱いでツボ足だなぁ。。と思う。
井戸の壁を過ぎると明るい疎林帯になり、傾斜も緩やかでぐんと歩きやすくなる。
1350m地点を越えると、視界がぐんと開け、左手に割引沢や天狗岩、前方にニセ巻機、右手に米子沢が見渡せる。天狗岩は、まさに岩の頂点に天狗が舞い降りてきそうなたたずまいでかっこいい。徐々に雲が切れ、青空が広がっている。
1400m地点で休憩していると、突然がうんごうんと雷鳴みたいな音が轟く。割引沢の左岸1200m地点あたりからルンゼに詰まった雪がブロック雪崩を起こしていた。
尾根はしばらく広く平坦なスロープとなり、1500mあたりから潅木帯なのか顕著な木立が消えて雪原となる。遠く先方にまばらな人影が見える。近いようで遠いんだな。。と思う。
遮るものがなくなり、陽射しがいっそう眩しい。なにより雪面からの照り返しがきつい。サングラスをしていることを忘れるほどに視界が明るい。
ニセ巻機につながるルンゼの草付き地帯に張りついていた雪の塊が、ずるりと全層滑り落ちる。春山はなんだか生き物みたい。
朝、清水集落の道端で挨拶を交わした方が滑り降りてくる。雪が重くて仕方ないからもう降りるのだそうな。確かに重い。標高が上がれば少しはコンディションが変わるかと思ったけれど、実際に上部の方が多少はよいけれど、それでも重くてべったりした雪。歩き出しの時点ですでにシールはびっしょり。
1750m地点あたりから、夏道の状態が悪くなっているので右に大きく迂回する。夏道の方が近いのだけど、ところどころ笹が顔を出して腐った雪がのかっているだけになっていてちょっとどうしようもない。トラバースを終えてえっちらおっちらニセ巻機の肩を登る。あちこちに雪まくりが転がっている。
ふーふーいいながらニセ巻機に到着したのは12時ちょうど。ここは9合目。
←わかってる。わかっているけど、それでもどうしても「『ニセ』巻機山」の表記には心底ガッカリする。なんというか、「ニセ」って文字が。。
それにしても暑い。持ってきた水は1.7リットルくらい。この時点で1リットル以上呑み干してしまった。
進行方向の先にコルがあり、ゆるやかに右に曲がる稜線を目で追うとこのあたりまで来て初めて目にすることのできる巻機山の山頂。
←といっても、山頂ってどこ?? ピークってどれ?? ってくらいなだらか。
巻機山の山頂付近にたくさんの人影が見える。思ったより遠いのか、人の姿がゴマ粒のように小さい。
「結構早い時間に出発したかな~と思ったけど、びりっけつになっちゃったね。ははは」とFさん。確かに、自分たちよりも後から登って来る人はもういなさそう。
ニセ巻機山から巻機山へはいったんコルを滑って登り返し。コルにあるはずの避難小屋は雪の下に埋まっているらしい。
巻機山へのなだらかな登りを詰め、13時ちょうどに山頂到着。
この日は午後から曇りの予報だったけれど、予報に反してどんどん青空が広がっていく。ありがたい。
平ヶ岳、奥利根湖、谷川連峰の山々が見える。雪の上なのに初夏の陽気のような陽射しで、なんだか不思議。山頂でゆっくりのんびりと休憩した後、13時45分に下山開始。スキーでの下りは早いもので、先頭をゆくFさんは気付くとはるか下で動画撮影の準備中。
貴重な1本を楽しみつつコルに戻る。もう後は滑って降りるだけ…と思っていたのにと、ニセ巻機への登り返しがこたえる。えっちらおっちら登り返すと、再びFさんが吹っ飛んでいくような勢いで滑降していく。
ぺったりと重い雪で、コントロールを間違えるとブレーキがかかってつんのめりそうになる。休むことなく止まることなくどんどん滑り降りていくので、腿がパンプする。
←巻機山山頂からコルまでのバーン。天然のスキー場。広くて快適。
IYH!!! と、気付くと喚いている自分がいる不思議。
←ニセ巻機から南面の肩へのスロープ。ところどころシュルンドが開いていました。
自分が滑った後からごろんごろんと雪の塊が追いかけてきたりして、なるほどだからこの辺は雪まくりが多いのだと納得。
あっという間に疎林帯に到着。ここもまた快適。そしてあっという間に井戸の壁の上部。煩い潅木の間をFさんはジャンプターンを決めながらぽんぽん降りていく。自分はそんな技術は持ち合わせていないので、板をずらして少しずつ高度を下げていく。何度か転びながら、どうにかこうにか井戸尾根末端まで降り、今朝歩いた林道を歩いて清水集落に戻る。
くたくたに疲れたけれど楽しかったです。お疲れさまでした。
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自己紹介:
Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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