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Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by - 2024.05.19,Sun
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Posted by norlys - 2014.04.15,Tue
週末の土曜日は太刀岡山へ。

もともとは湯川でクラックの予定でしたが(日曜日は湯川で登りました)、先週末からずっと腰がバリバリに痛くて自分にとってハードなショートルートを連日登るのはちょっと厳しいかな…という感じだったので、一日は楽しくエンクラがしたいなぁと思い、太刀岡山を希望。

右岩稜は、以前三宅島で偶然お会いしたSガイドさんから「アルパイン的でおススメですよ」と伺い、つまりそれは決してお手柔らかな内容ではないのだろうな…と思い、なかなか登る機会を見出せずにいました(苦笑)。

トポやネットでの記録を色々と拝見すると、右岩稜は5P目でのラペルの後の6P目が5.10d/11aと厳しそうだったので、右岩稜は4P目にて終了とし、そうすると一日のかなりの時間が余ってしまいそうなので以前登攀した左岩稜をもう一度登ることにしましょう、そうしましょう、ということに。

結果としては、右岩稜4P+左岩稜8Pの合計12Pと、途中の小休止を挟みつつもずっと岩を登り続ける楽しい一日となりました。

太刀岡山下部岩壁の基部から踏み跡を右にトラバース。途中にある右岩稜上部を覗くガレの押し出しを越えてさらに歩くと下部岩壁の右端に到達。
リングボルトが左に、ハンガーボルトのラインが右に近い間隔で並んでいる場所が右岩稜の取付き。
右のリングボルトのラインが「父の優しさ(5.9)」で、左のハンガーボルトが「太刀岡山健康ランド(5.10a)」かなと見当をつける。

■太刀岡山右岩稜

1P目(5.10a)
まに氏リード。右稜線を4P目までとすると1P目と3P目がいずれも5.10aなので、互いに10aのピッチを1本ずつ担当しましょう~ということで、朝イチのピッチはまに氏にお願い。
カチっとした垂壁。ボルト4本目から左のルンゼ側に入り、そのままトラバース気味に左上。カンテの上に終了点あり。
まに氏はつるつるっと登ってしまったけれど、自分はフォローだというのに朝イチなので身体が全然動かないし、岩がまだ冷たくて指先が冷えて仕方なく、もたもた(すみません)。

2P目(5.9)
自分がリード。「一瞬とまどう出だしを越えればカンテとなる」というトポの通り、一瞬とまどう出だしを越えてカンテのラインから樹林帯へ。一瞬とまどう出だしはムーブに戸惑うものの岩は堅く快適。その後のカンテと樹林帯はアルパインチックで落石注意。ルーファイは木の枝を切った跡を追い掛けつつ。トポに「松の木まで行ってしまったら登りすぎ」とあったので、松の木の右隣の木でビレイ。

3P目(5.10a)
自分がリード。左の「登りすぎ」な松の木からのラインも登れそうだけど、目の前にハングとその右にひとつ朝陽を受けてピカっと光るボルトが見えるのであっちがラインかな…と相談。ただ「右上に見える広めのクラック」は苔がモサモサ生えていてちょっと想像と違う…。確かにアルパインちっくというか、ワイルド。
広めのクラックの上に出ると頭上にハング。フィンガーサイズのクラックにカムをいくつかセットしながら右トラバース気味に、右上にペかっと光るボルトを目指す。強い人ならこのボルトがなくとも問題ないかもですが、ルーファイにまごまごしてしまった自分には道標として支点として有り難かったです。モタモタとカンテへ回り込み、のそのそと終了点へ。緊張しました。

4P目(5.8)
まに氏リード。青空の下、岩に打たれたボルトラインは明瞭で迷うところはなし。ただ、「やさしいがきれいなカンテ(5.7)」とあるけれど、岩全体がスナスナしていて傾斜はないけれど縦ホールドと足スメアの連続で、そんなに易しくないような…。
ともあれ、大ピナクルの頂点に無事到着。

5P目の取付き地点から右のルンゼ沿いに歩いて降りることもできそうだったけれど、60mシングルロープで4回の懸垂下降で取付きに無事帰還。50mシングルロープだと4P目からの懸垂がちょっと足りなさそう。降りる途中で12時を知らせるチャイムを聞く。

結局フルセットで用意したカムとナッツのうち、使用したのは赤から紫サイズのみ(赤は立木があたので使わなくてもよかった)。フィンガーサイズのカムが少し多目にあれば十分だったかも。

いったん荷物をデポした場所に戻り、栄養補給。

太刀岡山左岩稜は以前一度登っているので、気持ちは楽。
この日、偶然お会いした知り合いの方に「左岩稜の1P目の出だしにリングボルトが2つ打たれているの」と聞いてはいたものの、ピカピカのリングボルトを目の前にするとやっぱりガッカリ感が大。左稜線は下部ピッチこそテクニカルだけど上部は気持ちの良い岩稜帯歩き…という、開拓者の方の意図を尊重してほしかったな…と。

左岩稜は各ピッチは短いながらも、フェイスとクラックのさまざまな要素が出てくる、何度登っても楽しいルートでした。

鋏岩まで登り、あとは鋏岩の基部を回り込んで登山道から小山ロック前を通り、登山道から右にそれた少し色褪せた赤テープを目印に踏み跡を辿ると小尾根沿いに歩いて下ることができ、そのまま下部岩壁に辿り着きました。葉が生い茂る季節だと道が分かりにくいかもしれませんが、まだ早春のこの時期は見通しもよく迷うところはありませんでした。

登り始める前に、「右岩稜+左岩稜で何ノーズ(1ノーズ≒2.5時間)で登れるかな?」と話していたのですが、結果としては2ノーズ強…なのかな。
トップクライマーの方々の強さと、ピッチグレードは10aを越えないながらもたくさん登ることのタクティスを含めた面白さを改めて認識した一日でした。最後はふくらばぎがパンパンに疲れましたが、楽しかったです。ありがとうございます。
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自己紹介:
Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。

色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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