週末は上越で沢登り。毎度長くなりがちな山行記録は以下。
場所:上越 赤谷川笹穴沢
コースタイム(間違っているかも。。):
8月10日(金) 都内 21:00 → 川古温泉下駐車場 24:00頃 テント泊 夜1時過ぎに就寝
8月11日(土) 快晴→晴
4:00 起床 → 川古温泉上駐車場に移動 → 4:55 歩き出し → 赤谷川林道 → 6:10 渋沢林道分岐 → 6:35 赤谷川林道終点、笹穴沢出合 → 7:10 入渓 → 8:50 金山沢分岐 → 9:50 三俣分岐 → 10:30 2段30m滝下 → 11:00 15m滝下 → 11:40 20m赤岩滝下 → 12:45 30m大滝下 → ※40mロープでは長さが足りずハーケンを打つ 14:40 30m滝上 → ※滝への合流が難しく薮漕ぎに苦労 → 15:00 30m滝上からナメにトラバース完了 → 16:15 20m斜滝下 → 16:45 6m滝下 → ※高巻き過ぎて薮漕ぎまくり → 17:30 6m(8m?)直滝上 → 18:10 水涸れる → 草原&笹薮を直登 → 18:40 トラバース道(廃道)に合流 → 19:21 平標への登山道に合流 → 19:50 平標山の家着
8月12日(日) 快晴→晴
5:00 起床 → 7:10 歩き出し → 7:45 平標山頂 → 8:20 下山開始 → 8:40 平標山の家
9:10 歩き出し → 10:05 大源太山 山頂 → 10:35 黒金山 山頂 → 11:55 黒金山登山口 → 渋沢林道 → 12:20 赤谷川林道合流 → 13:45 川古温泉下駐車場
装備:基本沢装備(個人)、40mロープ×1、ハンマー、ピトン、2万5千分の1 地図、遡行図(奥利根・谷川連邦の沢、他 計4種類)
その他:雪渓なし、水量普通(2日前に100mm/hの大雨が降ったとのこと)
「笹穴沢に行こう」というH氏の言葉を受けて、早速本屋で「奥利根・谷川連邦の沢」(白山書房)を購入。グレードは3級下とのことで、自分には未知の世界。というよりも、沢登りそのものの経験値が低いので判断が難しい。でも「120mの大ナメがあるよ」と聞いたら、それだけでももう行く気満々。出発前日にY本さんも参加可能との連絡を受けて一路3人で川古温泉を目指しました。
関越道を月夜野ICで降り、国道17号を三国峠方面に走ると、なぜかスキーに行く気分に。冬の週末の通い路なので脊髄反射か。猿ヶ京から川古温泉方面に右折し、道端に水洗トイレのある川古温泉上駐車場にテント泊。
翌朝4時に起床。25リットルのサブザック(ペラいやつ)では荷物が入りきらず、34リットルのメインザックの中身を空けて、装備を準備。川古温泉に近いほうの駐車場に車を移動し、4時55分に歩き出し。外はすっかり明るい。気温はまだ適温というところだけれど、今日一日も猛暑日になる予感がヒシヒシ。入渓点までは長く平坦な林道歩き。林道は幅広くよく整備されているものの、ところどころ落石が転がっているので注意が必要。1時間半近く歩いてようやく渋沢林道との分岐を過ぎると、道が荒れている。しばらく歩くと赤谷川林道終点の標識。どうも足が痛いなぁ。。と見るとCW-Xと靴下の間に噛まれた跡が4箇所ほどあり、血がだらだらと流れている。ヒルだ。うわー、初めて。「ちょっとはダイエットになったかな」とおバカなことを言いながら、月見草オイル+ラベンダー精油の自作オイル(混ぜただけ)を塗りこんで気休めの消毒+皮膚補修。
入渓点でガチャを装備。と、せっかく用意した遡行図がない。どこで落としたのだろ。。。
ヒルにやられるし、遡行図は失くすしで、ちょいと落ち込む。
7時10分に遡行開始。鋭い夏の陽射しが強く谷間に差し込んでいて、水温はちょっぴり冷たいものの水が気持ち良い。
出だしの1m、3m、1mのナメ滝は釜が深く、ちょいととりつきにくそうなので右側を高巻く。
踏み後を辿って沢に下りると、広々とした明るい川原。巨石がゴロゴロ転がっている。丹沢と似た石英閃緑岩の地質と思しき深成岩が水で削られた渓谷。岩はほとんど苔むしておらず、フリクションが効いて歩きやすい。
小型トラック並みの巨石がゴロンとあちこちに転がっていて、ガリバーが巨人の国にいるときの気持ちってこんな感じかな。。。と思いながら歩く。
雪解け水の勢いが激しいためか、傾斜の緩く幅の広い川にも関わらず、小さな滝の下はいずれも釜が形成されている。「泳ぎたい~」とはしゃぐ気持ちを抑えて、先を急ぐ。
広いナメ滝5mや小滝の連続は快適な階段状で、釜をへつったり巨石を乗り越えたり、水に触れたり川岸を歩いたりと、愉快な川遊び。
見事な大釜が出現したので、ここで休憩。流れも緩くちょっとしたプール状態。荷物を降ろし、水中眼鏡を装着して釜の中に潜る。透明度がとても高く、とにかく楽しい。
1時間45分くらいで金山沢との分岐に到着。ここから先は登攀要素がぐっと増える。周囲は角ばった赤黒い岩だらけ。赤谷川という名称のゆえんかなと思う。(玄武岩かなと思ったけど、黒色頁岩らしいです)
遙か前方にクロガネ岩峰が聳えて見える。あのチムニーいいですね、登りたいですね、でもアプローチしんどそうですねと、はしゃぐ自分。「誰も登らないから岩が脆いよ」とH氏がバッサリ。あう。
10時半過ぎに2段30m滝下(写真 右)に到着。本日初めて大物の滝。全体的にしっかりした階段状の岩場なので、ロープを出さずに滝の右側をどんどん登る。途中に古い残置ハーケンがあったけれど、いずれも年季が入っている様子。ロープを出しても、この残置ハーケンでは気休め程度にしかならないと思われ。
11時に15m滝下(写真 左)に到着。滝の右側に残置シュリンゲが見えたけれど、左側の方が簡単そう。ということで、滝の左手をノーザイルで登る。左側にも古い残置ハーケンあり。
続く10m滝(写真右)では、すでに2つの滝を越えてきて少し疲れもでているだろうから安全のために今度はザイルを出そうとH氏がリードで登る。わたしは2番手でフィックス状態のロープにプルージックをセットして登り、Y本さんがトップロープで続く。念のためロープを出したけれど、ノーザイルでもだいじょうぶかも。
11時40分に25m赤岩滝下に到着。ここで昼食。H氏がリードで登攀(毎度すいません。。)。途中に残置ハーケンが2箇所あり、滝上のナメを少し上がったところの潅木でビレイ。わたしは2番手で再度プルージックで登る。上部には見事なナメ滝が続いている。
ところで。H氏が滝上でロープをセットしている間、自分たちの後方で上の方から「ひゅひゅひゅひゅひゃ~」という甲高い奇妙な音が聞こえました。ふとY本さんと目が合うとY本さんから「聞こえた?」との問いかけ。勿論聞こえましたとも。鹿の鳴き声かな、風の音かな...と、ふたりで大事のない方向でオチをつけようと試みたけれど、わからずじまい。もっと金属的な、硬質な響きでした。ちなみに、すでに滝の上にいたH氏にはその奇妙な音は聞こえなかったそうな。
しばらくナメを歩くと突然ガレっぽくなり、水流が少し細くなる。もうこの先水遊びはできないのかな。。と不安になりながら右に左にと沢を歩くと、本日最大のビックイベントが。目前に30m滝と、その上に続く120mナメ滝が登場。まるで高層ビルのようにどこまでも水流が上へ上へと続いていて、圧巻。
水は下に落つるものなのに、まるで水が上に立ち昇っていくような、「昇竜」という言葉がぴったりの風景。水流の先を望むと、彼方にまあるくなだらかな平標山の山頂が覗いていました。
この30m滝もH氏がリード(ありがとうございます)。滝の右側の岩場を登っていくと、途中で40mロープがいっぱいに。幸い足元に若干余裕のある場所まで到達していたけれど、どうやらビレーポイントが見当たらない様子。
ピーンと斜め左上に張られたロープを背後にまわしてプルージック。。。は、厭だなぁ。。。けれど2回トップロープを行うとなると、2番目の人は釜に泳いでロープをとりに行かなくちゃいけないし、ロープいっぱいでは取り付きもしんどそう。。。それにしても、上の様子はどうなっているんだろう。。。と、ぐるぐる考えながら周囲を見回すと、滝から沢まで斜めに傾斜地が続いているぞ、と。これなら高巻いてH氏のところまで行けるかも、せっかくの30m滝だから登りたいけど。。。と、再度ぐるぐる考えながらも、ロープワークで時間を無駄にするよりは、と独断で決行。
傾斜地の末端まで戻り、斜めに藪を漕いで行く。見た目よりも傾斜が急で、リーダーの判断を仰がずに勝手に高巻いてしまい良かったのだろうかと一瞬後悔したけれど、笹や潅木がしっかりと根付いていて、ところどころ岩が露出しているところを足がかりに藪を漕いでいく。うまい具合にH氏がハーケンを打ってビレイをとっているところに合流。自分はたまたまアクアステルスのラバーソールの沢靴だったので、藪でも滑ることなく歩けたけれど、これがフエルトソールだったら滑ってしまってトラバースできなかったかもしれないなと思う。
「大丈夫ですか?」とH氏に声をかけると、ロープなくなりそうだなと思ってちょうどリッジだったし、目の前にクラックがあるのでハーケンを打とうと思ったんだけど、ハーケンもハンマーもザックの中で、なんとかビレイをとって、荷物を出して。。。とのこと。ご苦労さまでした。
それにしても終了点ありませんね。。。この先はどうなっているんでしょ? ということで、Y本さんが登ってくる間、わたしは巻き道を偵察。
滝の脇を上にあがると、沢からかなり離れてしまい40mロープを折り返しての懸垂下降だとロープ長がギリギリになりそうな気がしたので、同じ藪道中ならこのままトラバースをしたほうが良さそうだと報告。
トラバースもこれまた傾斜の厳しい潅木の中。H氏がリードで道を探りに行く。なかなか到着した様子がない。滝がすぐそばなので、声も全然届かない。そんなに離れていないだろうと思ったのに、ロープがほぼいっぱいになったところで、手元に反応が。ほっ。
今度はY本さんがプルージックで続き、Y本さんの到着を待つ間、わたしは岩角にセルフビレーを取り直し、ハーケンを回収。陽射しが照りつけて暑い中、しばらく待つとロープを引く合図があったので、潅木が生い茂っている中をロープが絡まないように気を遣いながらトラバースし、直下のナメ滝に降りる。
この30m大滝で、実に2時間ばかりを費やしたことに。ネットで検索した他のパーティの遡行記録でも、この大滝では時間がかかった話が多かったので、自分たちだけではないと慰めつつ。
そんなわけで、ようやく笹穴沢のハイライトである120m大ナメ滝に到着。本の写真ではもっと傾斜の緩いナメだと勝手に思い込んでいたのに、思ったよりも高さがあって内心ビビル。
憧れの120m大滝とはいえ、そろそろ滝もナメもお腹いっぱいだなぁ。。。というところに、満漢全席フルコースが銅鑼と共に登場、という気分。
大滑滝ではロープの出しようもなく、とはいえ滑ったら一発人生アウトなので、滝の中央部ではなく、右側の草付きを登る。こちらは階段状で快適だし、少しは安心。
(←大滑滝を振り返る。まさに見事な滑り台。。)
見事なS字カーブのところまで上がり、ようやく一息。
滑ったら危ないのは同じなのだけど。。
もうただただ自然の造詣のスケールの大きさに圧倒。
続く15m滝は水流の左手の草つきを高巻く。
行く手の両側に稜線が見えて来たけれど、なだらかに続く稜線の端はまだまだ遠い。手元の時計ではまだ標高1450m地点にいるらしい。山頂まであと約400mもの高度差。そろそろ日が傾くのを心配しはじめる。
トイ上のナメ5m滝を越えると、本日のラスボス登場。前方に直瀑6m滝が現れる。垂直に切り立つ滝は、ココロと時間に余裕があればぜひ挑戦してみたかったけれど、長い一日の最後に挑むには少々HPが不足気味。
それにここでロープを出しているとますます時間に余裕がなくなるのでは。。。と焦った自分がトラバース道を探りに高巻きに挑戦。笹藪だと後続のふたりのフエルトソールが滑ってしまうだろうとなるべく岩場をつたったところ、滝をはるかに高巻き過ぎてしまい、滝が眼下に。あぁ。。。大失敗。
最後尾のH氏に退却を要請。来た道から真横に笹薮の中をトラバースすると、なんとか滝の上部に到着。急がなくちゃと言っている自分がかえって大回りをさせてしまい、ほんとうに申し訳ありませんでした。。
この6m滝を過ぎると、徐々に水流が細くなり、小ぶりな滝をいくつか乗り越える。両岸には緑の草原が広がり、空は茜色。この時点でも標高は1700mを過ぎたところ。うーむ、山頂は遠いなぁ。
最後の二俣を左に行くと、水が涸れて藪笹のトンネル。右俣を選ぶのは「奥利根・谷川連邦の沢」の遡行図どおりなのだけど、事前にネットからコピーした遡行図では左俣を推奨していたのをすっかり失念。それでもトンネルを抜けると藪笹は低くなり、前方に稜線と山頂を仰ぎ見ながら前進。
しばらく藪笹&草原を直登。陽がかなり傾き、平標の向こうの雲が紅い。草原の中で後続の2人を待っていると、さあっと冷たい風が吹き上げてくる。なぜか、あぁここは「嵐が丘」だと思った。
今来た道を見下ろして左手を見ると仙の倉方面にガスがかかっている。おそらくあれは雨雲ではないだろうし、雷が来る気配もない。それでも自分ひとりだけなんだか厭な空気を感じて、先を急ぎたい気持ちでいっぱいになる。いざというときにはビバークもありということで、装備はちゃんと用意してあるけれど、とにかく平標山の家まで行くぞ~と、ひとりで焦る。
自分には霊感はありませんが、ふとあそこはなにかが通る道だと感じ、早く立ち去りたい一心でした。ただ、もしかするとおすそ分け(後述)に預かれるチャーンスと鼻が効いたのかも。。。
お二方には、急かしてしまってすいませんでした。。。
しばらく直登すると、今は廃道になったトラバース道に合流。山頂に上るのを諦めて、そのままトラバース道を左に辿る。廃道の跡はほんのり残っていて迷うことはないけれど、木道が残っていたり突然段差があったりして歩きにくい。途中でヘッドランプを装着し、7時21分に平標山の登山道に出る。
しっかりと整備された木道を下り、8時ちょっと前に平標山の家に到着。
平標山の家にはふたつの建物があり、ひとつは山小屋でもうひとつは避難小屋(トイレはこっち)になっている。避難小屋の方には先客がいる様子だったので、山小屋の方を開けるとすでに登山客が就寝中。それではと避難小屋に入ると、楽しそうに宴会中。
「どっから来たの?」と問われ、「笹穴沢です」と答えると、「あ~、それならまぁ、早いほうか」とのこと。なんでも「昨日(笹穴沢を遡行した)の人は2日間沢でビバークして辿り着いた」そう。さらに「2日前には、100ミリの大雨が降って増水がすごかった」とのこと。無事でなによりです。
無事に小屋に辿り着いた安心感と、一日の長い行程の疲労から、のろのろとガチャを片付けて、ひとごこちをつける。
さて、ビバーク食として用意した蕎麦を準備しなくちゃと、それでものろのろと片づけをしているとY本さんがさっさとセッティングに取り掛かってくれる。ありがとうございます。
つと、「まーあれだね、若い女の子なら喜ぶでしょう」と宴会の人々の話が耳に入る。「男だからね」
それほど若くもないんだけどなーと思いながら、「なにがですか?」と問うと、「出るんだよ、ここに」との答え。「幽霊が」
窓からね、覗くんだ、お盆だからね帰って来るんだよ、とのこと。そうかー。お盆だものそれは当然だよなぁ。
「失礼ですが、地元の方でしょうか」とわたしが問いかけると、威厳のある男性が「小屋の主じゃ」との答え。
一同どっと笑いが湧く。「ししし、失礼いたしました」
お蕎麦を茹でている間、Y本さんが山葵をすりおろしてくれる。
「まぁ日本蕎麦とは珍しいね」と小屋の主一同から声がかかる。「蕎麦は水でしめなきゃ」ということで、小屋の脇の水場まで案内してくださる。ありがたし。あぁなのに、蕎麦湯で割るために焼酎を仕込んであったのに、うっかりして蕎麦湯をすべて流してしまった自分。。。
焼酎もいいのだけれど、ここはやっぱりビールで乾杯したいところ。というわけで、H氏が小屋の方に「ビールはありますか?」と尋ねると、「あるよ、もちろん」とのこと。うわーラッキーと3人で盛り上がる。
「30m大滝のところで時間がかかってしまって」とH氏が小屋の方に伝えると、「あんたらどっち行った?」との質問が飛んでくる。「右の岩場を登ったんですが、ロープが足りなくなって」と続けると、「あそこは左のガレ場から登るんだよ」とのこと。なるほど。左側はガレていて落石が多そうだったし、過去の遡行記録を見ると右の岩場から登ったパーティが多いのだけど、左もいけるのだなと心の中でメモる。
「笹穴沢は事故とか聞かないですよね」とH氏が続けて小屋の方に問いかけると、一瞬しんと座が静まって、「そんなことないよ」との答え。大滝(大ナメ滝)のところでの滑落事故が多いそうな。無事に小屋までたどり着けたことをしみじみ幸いだと思った。
「昔の人でさ、岩はもうやらないけどというような人だったら4、5時間もあれば(笹穴沢を)行けるんだけど、今の人はね(難しいね)」という話を伺い、うーん4、5時間であの沢を~と唸ってしまいました。
山の時間としては遅くにお邪魔してしまったのに、きゅうりのお漬物やマカロニサラダやスイカやカレーと色々とおすそ分けをいただき、ほんとうにありがとうございました。立て直したばかりということで建物はきれいで木の匂いがして、水洗トイレあり、水場の水量は豊富、避難小屋内に調理場所ありと、とても快適な小屋でした。ぜひまた遊びに行きたいと思います。
翌朝はのんびり7時にでも起きて、平標山の山頂をピストンして下山しようと話をしていたのだけど、5時過ぎにカーンと澄んだ鐘の音が響き、すっかり陽射しも眩しくてのっそり起き出す3人。疲労困憊でぐっすり眠ってしまい、幽霊さんが覗いていたとしても気付きませんでした。申し訳ない。
「今日は休みの人が多いから、出だしが早いね」と小屋の方が仰るように、すでに登山客がぼちぼちと小屋に到着。頭上には雲ひとつない青空の下、なだらかな緑の斜面を登り平標山の山頂に到着。富士山や八ヶ岳、北アルプス、八海山が霞の向こうに。
眩しい陽射しの下、眼下には吸い込まれそうな緑のスロープが広がる。絶景かな、絶景かな。
小屋に戻って、遭難防止のためにと寄贈された鐘の下で、あれを登ってきたんだね~と沢(実は笹穴沢の支流)を眺めていると、小屋の方が「昔はあそこまで水を汲みに行ったんだよ、うっすらと跡が残っているだろう」とお話をしてくださいました。
それほど標高が高くないのですでに蒸し暑い山の中を歩き、源太郎山を過ぎて黒金山に到着すると、目の前には昨日登った笹穴沢のハイライトシーンが。
遠くからでもはっきりとわかる威厳のある大滝。
あぁあそこを登ったんだね~と思うと、かなり感慨深い。
それにしても、山頂からあの大滝の地点の距離でコース全体の3分の1なのだから、夜行日帰りの沢とはいえ自分にとってはなかなかロングコース。もっと精進しないといけませんね。。
黒金山から先は幅の広い急な山道を降りて、渋沢林道に合流。すぐに赤谷川林道に合流し、2時前に川古温泉駐車場に到着。ふう。
下山だけでちょっとした日帰りハイク気分。
笹穴沢は明るく開けた沢で、きれいなナメと滝が多くて、ほんとうに楽しいところです。山小屋の方いわく「紅葉の時期が一番天候が安定していていいよ」とのことなので、今よりも日照時間の短い秋の日でも、十分余裕をもって小屋に辿りつけるように、いつかまた挑戦してみたいと思うのでした。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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