Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by norlys - 2009.04.20,Mon
週末は山の会の総会。日曜日は希望者を募って越沢バットレスへ。
2年前の総会翌日と、その後割とすぐにH師匠と一緒に右ルートを登ったことがあり、今回は3回目。
去年の総会翌日はお天気が悪く結局中止になったので、2年ぶりの再訪。
今回は前日からお天気もよくてまさに岩日和。
越沢は、基本的に落ちてはいけない本チャン気分が味わえるアルパインの練習用ゲレンデということで、楽しみ半分緊張半分(というより、めっさ緊張)。
今回は全部で3パーティ。右ルートと第2スラブの途中まで(時間切れで自分たちのパーティは途中撤退)。マルチピッチは初めてというSさんと組み、自分は初めてオールリードで登りました。
予めネットで情報を漁ってみると、どうやら去年の夏前に核心箇所にハンガーボルトが打たれているらしい、とのこと。はてどんな感じだろうか…と、実際に訪れてみると、腐った残置がかなり撤去されて核心箇所と思しき場所のみハンガーボルトが打たれていて、すっきりとしたラインになっていました。
□右ルート
1ピッチ目: 途中までは階段。下部にも残置があったような記憶があるけど、抜かれたのか記憶違いか不明。
すっきりとしたクラックが走っているので、ナチュプロを持参すれば良かったかも。
「天狗の肩」のテラスが満員御礼だったので、手前にあるしっかりした立ち木で支点を作成。抜け口に新しめのリングボルトが2つあったこで、ここでピッチを切っても良かったかも。
2ピッチ目: 「二人合わせて140歳」というお元気な先行パーティのお二人の後から出発。天狗の肩から滑り台下まで。以前は直登気味に登った覚えがあるけれど、残置に導かれるように左から回り込んだら快適でした。
3ピッチ目: 通称「滑り台」。今までフォローでしか登ったことがなかったので、今回初めてのリード。
記憶の中だともっとツルツルのっぺりで立ったスラブという印象でしたが、細かいながらもホールドとスタンスがあり、ほどよく短くて高度感があって楽しかった。でも緊張した~。。
滑り台の上から50mのダブルロープで順番に懸垂下降。途中からクライムダウン。自分はみんなが降りるのを確認してから一番最後に降りました。みんな華々しく(?)見送られながら降りていったのに、誰もいなくなちゃってからひとりで降りるのは、ちょっと寂しい。
荷物置き場に戻ってお昼ごはん。この時点で2時過ぎ。遠く800Km離れたお宅まで帰るKさんを見送り(涙)、第2スラブルートへ。このルートを登ったことがあるのは代表のSさんのみ。
3ピッチのルートに初心者の方を含めた3パーティが入るとなるとざっと見積もって4時間くらいかかりそうなので、時間的にちょっと難しいかもなぁ。。と思いつつ、「行きましょうよ」と言ったらほんとに行っちゃった(汗)。
でも、少しでも多くのルートを登れたのは良かったな。
□第2スラブ
1ピッチ目: 見た目それほど手強そうではなく、第1パーティのYさんや第2パーティのMさんがサクサク登っていくので、「ふーむ、そんなもんかな」と思っていたら、案外長いし、岩が直射日光で温まっていてちょっとヌメリ気味だったりして、結構緊張しました。。
ここの終了点に着いた時点で、「時間切れになっちゃうから降りたほうがいいかも~」と上から声がかかり、1ピッチ目だけだと勿体ないので、とりあえず2ピッチ目までは行って降りることに。
2ピッチ目: 短くて高度感があって楽しいルート。岩も硬くてしっかりしていて、気持ちよいところ。
その先に続くスラブがこのルートのメインイベントなのだろうけど、もたもたしていると途中で日暮れになってしまいそうなので、自分たちはここで終了。
懸垂下降の支点の捨て縄が痛んでいたので、自分の手持ちを追加してもらい第2パーティのKさんMさんが先に下降。Sさんに上まであがってきてもらい、続けて下降。
途中に支点にぴったりなフレークがあり、リスに詰まった腐れハーケンよりはよほどしっかりしていそうだったので、これは絶対にYさんが支点に使っただろうな~と思い後で聞いてみたらビンゴでした。
荷物置き場に戻って荷物の片付け。2スラを上まで抜けた第1パーティの面々が戻ってくるのを待って、幸いまだ日の残る中えっちらおっちら鳩ノ巣まで戻りました。
初めてマルチピッチに挑戦した新人さんたち(自分もまだ初心者だけど^^;)も、みんなサクサク登ってしまいすごいなー。事故もなく、楽しく登ることができてなによりでした。
全部で5ピッチ、それもある程度短いしグレードも高くないルートばかりだったけど、さすがにオールリードで緊張しまくりだったのか、家に帰りつくやいなやお風呂洗うのが精一杯でお風呂にも入らずに爆睡しちゃいましたが。。
今回の越沢で特に印象的だったのは、前述したように、やたらめったら打たれた残置ハーケンやリングボルトが撤去されて代わりに核心箇所にはピンポイント的にハンガーボルトが打たれ、岩場がすっきりと再生した感じ。
(びよーんと伸びたリングボルトや、嵌り過ぎて抜けないのか頭の潰れたハーケンもいくつか残っていましたが。。(怖))
ボルトがバシバシ打たれてしまっているようだとかなり印象が変わってしまうかな。。と思っていましたが、案外そうでもなかったような。
たとえば、天狗の肩から右にアクセスするIV級のルートには、以前残置ハーケンがいくつかあったと思うのですが、今回懸垂下降中に見た限りでは残置がまったく残っていませんでした(見間違いかも)。むしろ、クラック沿いのルートなのでナチュプロで登る方が今の流れでいくと自然なんだろうな。。と。
アルパイン特有の「落ちれない」緊張感は残しつつ、ある程度の危険性を排除するという方向性は、個人的にはそれはそれでいいのかも。。どうなんでしょう。
***
カメラのデータを吸い出してないので、写真は後日追加(予定)。
■ボルトについての補足(2009/04/21)
越沢バットレスに打ち足されていたハンガーですが、Yさんいわく、あれはアルミハンガーではないかとのこと。
(アルミハンガー+8mmのステンレスボルト? ←憶測、要確認)
現在フリークライミングのゲレンデで供されている10mmや12mmのステンレスハンガーボルトではないので、RCCボルトやリングボルトに比べれば支点自体の強度は高いものの、激落ちは危険だな、と(ボルト径の太いステンでも激落ちはやはり危険ですが)。
また、JFAによる岩場整備作業の一環によって行われたものでもないので(つまり誰がいつどのように設置したのかわからない)、「ハンガーボルトだ!」とはしゃいでみましたが、今も昔もやはり越沢はアルパインのゲレンデということですね(と語れるほどに知っている訳ではありません。。)。
自分はよく見ていなかった(おい!)のですが、2スラの2ピッチ目の終了点は、1500Kgと刻印のあるもので、3ピッチ目の取り付きにある懸垂下降支点の片方は1800Kgと刻印があり(逆かも)、同一製品じゃなく、また「KN」単位じゃないんだな。。ということをぼんやりと考えた程度でした。
もっとちゃんとチェックする習慣をつけないとダメだなぁ。。と反省。。
2年前の総会翌日と、その後割とすぐにH師匠と一緒に右ルートを登ったことがあり、今回は3回目。
去年の総会翌日はお天気が悪く結局中止になったので、2年ぶりの再訪。
今回は前日からお天気もよくてまさに岩日和。
越沢は、基本的に落ちてはいけない本チャン気分が味わえるアルパインの練習用ゲレンデということで、楽しみ半分緊張半分(というより、めっさ緊張)。
今回は全部で3パーティ。右ルートと第2スラブの途中まで(時間切れで自分たちのパーティは途中撤退)。マルチピッチは初めてというSさんと組み、自分は初めてオールリードで登りました。
予めネットで情報を漁ってみると、どうやら去年の夏前に核心箇所にハンガーボルトが打たれているらしい、とのこと。はてどんな感じだろうか…と、実際に訪れてみると、腐った残置がかなり撤去されて核心箇所と思しき場所のみハンガーボルトが打たれていて、すっきりとしたラインになっていました。
□右ルート
1ピッチ目: 途中までは階段。下部にも残置があったような記憶があるけど、抜かれたのか記憶違いか不明。
すっきりとしたクラックが走っているので、ナチュプロを持参すれば良かったかも。
「天狗の肩」のテラスが満員御礼だったので、手前にあるしっかりした立ち木で支点を作成。抜け口に新しめのリングボルトが2つあったこで、ここでピッチを切っても良かったかも。
2ピッチ目: 「二人合わせて140歳」というお元気な先行パーティのお二人の後から出発。天狗の肩から滑り台下まで。以前は直登気味に登った覚えがあるけれど、残置に導かれるように左から回り込んだら快適でした。
3ピッチ目: 通称「滑り台」。今までフォローでしか登ったことがなかったので、今回初めてのリード。
記憶の中だともっとツルツルのっぺりで立ったスラブという印象でしたが、細かいながらもホールドとスタンスがあり、ほどよく短くて高度感があって楽しかった。でも緊張した~。。
滑り台の上から50mのダブルロープで順番に懸垂下降。途中からクライムダウン。自分はみんなが降りるのを確認してから一番最後に降りました。みんな華々しく(?)見送られながら降りていったのに、誰もいなくなちゃってからひとりで降りるのは、ちょっと寂しい。
荷物置き場に戻ってお昼ごはん。この時点で2時過ぎ。遠く800Km離れたお宅まで帰るKさんを見送り(涙)、第2スラブルートへ。このルートを登ったことがあるのは代表のSさんのみ。
3ピッチのルートに初心者の方を含めた3パーティが入るとなるとざっと見積もって4時間くらいかかりそうなので、時間的にちょっと難しいかもなぁ。。と思いつつ、「行きましょうよ」と言ったらほんとに行っちゃった(汗)。
でも、少しでも多くのルートを登れたのは良かったな。
□第2スラブ
1ピッチ目: 見た目それほど手強そうではなく、第1パーティのYさんや第2パーティのMさんがサクサク登っていくので、「ふーむ、そんなもんかな」と思っていたら、案外長いし、岩が直射日光で温まっていてちょっとヌメリ気味だったりして、結構緊張しました。。
ここの終了点に着いた時点で、「時間切れになっちゃうから降りたほうがいいかも~」と上から声がかかり、1ピッチ目だけだと勿体ないので、とりあえず2ピッチ目までは行って降りることに。
2ピッチ目: 短くて高度感があって楽しいルート。岩も硬くてしっかりしていて、気持ちよいところ。
その先に続くスラブがこのルートのメインイベントなのだろうけど、もたもたしていると途中で日暮れになってしまいそうなので、自分たちはここで終了。
懸垂下降の支点の捨て縄が痛んでいたので、自分の手持ちを追加してもらい第2パーティのKさんMさんが先に下降。Sさんに上まであがってきてもらい、続けて下降。
途中に支点にぴったりなフレークがあり、リスに詰まった腐れハーケンよりはよほどしっかりしていそうだったので、これは絶対にYさんが支点に使っただろうな~と思い後で聞いてみたらビンゴでした。
荷物置き場に戻って荷物の片付け。2スラを上まで抜けた第1パーティの面々が戻ってくるのを待って、幸いまだ日の残る中えっちらおっちら鳩ノ巣まで戻りました。
初めてマルチピッチに挑戦した新人さんたち(自分もまだ初心者だけど^^;)も、みんなサクサク登ってしまいすごいなー。事故もなく、楽しく登ることができてなによりでした。
全部で5ピッチ、それもある程度短いしグレードも高くないルートばかりだったけど、さすがにオールリードで緊張しまくりだったのか、家に帰りつくやいなやお風呂洗うのが精一杯でお風呂にも入らずに爆睡しちゃいましたが。。
今回の越沢で特に印象的だったのは、前述したように、やたらめったら打たれた残置ハーケンやリングボルトが撤去されて代わりに核心箇所にはピンポイント的にハンガーボルトが打たれ、岩場がすっきりと再生した感じ。
(びよーんと伸びたリングボルトや、嵌り過ぎて抜けないのか頭の潰れたハーケンもいくつか残っていましたが。。(怖))
ボルトがバシバシ打たれてしまっているようだとかなり印象が変わってしまうかな。。と思っていましたが、案外そうでもなかったような。
たとえば、天狗の肩から右にアクセスするIV級のルートには、以前残置ハーケンがいくつかあったと思うのですが、今回懸垂下降中に見た限りでは残置がまったく残っていませんでした(見間違いかも)。むしろ、クラック沿いのルートなのでナチュプロで登る方が今の流れでいくと自然なんだろうな。。と。
アルパイン特有の「落ちれない」緊張感は残しつつ、ある程度の危険性を排除するという方向性は、個人的にはそれはそれでいいのかも。。どうなんでしょう。
***
カメラのデータを吸い出してないので、写真は後日追加(予定)。
■ボルトについての補足(2009/04/21)
越沢バットレスに打ち足されていたハンガーですが、Yさんいわく、あれはアルミハンガーではないかとのこと。
(アルミハンガー+8mmのステンレスボルト? ←憶測、要確認)
現在フリークライミングのゲレンデで供されている10mmや12mmのステンレスハンガーボルトではないので、RCCボルトやリングボルトに比べれば支点自体の強度は高いものの、激落ちは危険だな、と(ボルト径の太いステンでも激落ちはやはり危険ですが)。
また、JFAによる岩場整備作業の一環によって行われたものでもないので(つまり誰がいつどのように設置したのかわからない)、「ハンガーボルトだ!」とはしゃいでみましたが、今も昔もやはり越沢はアルパインのゲレンデということですね(と語れるほどに知っている訳ではありません。。)。
自分はよく見ていなかった(おい!)のですが、2スラの2ピッチ目の終了点は、1500Kgと刻印のあるもので、3ピッチ目の取り付きにある懸垂下降支点の片方は1800Kgと刻印があり(逆かも)、同一製品じゃなく、また「KN」単位じゃないんだな。。ということをぼんやりと考えた程度でした。
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norlys
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非公開
自己紹介:
Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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