Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by norlys - 2016.06.23,Thu
昨日は三鷹のジャムセッションさんへ。
仕事の打ち合わせでバタバタからの、その後の飲み会を振り切って猛ダッシュ。
今日からホールド替えにつき19時オープンの、その少し後に無事到着。よく頑張った(自分)。
今回のセッターは室井さんと大西さん。「外岩っぽく」というリクエストのもとに設定されたというほやほやの新課題を少しお触り。懐かしの肺魚マークにほろり(やっぱり楽しい!)。
20時から室井登喜男さんのトークショーが始まりました。
「フリークライミングはいつから始まったのか?」という問いかけから。
続けて古い英国のクライミングの記録動画をご紹介。
「フリークライミングはエイドクライミングの対義であると定義づけられることもあるけれど、決してそうではなく、英国では昔からフリークライミングとして存在していた」と。トップはフリーソロ、ロープは後続の人を確保するため。そういう時代の。
そしてフリークライミングの歴史と変遷。グラウンドアップ、ヨーヨースタイル、ミニマムボルトというスタイルについて。モダンクライミングへの推移について。
それから室井さんご自身のクライミングの背景と模索する中で辿り着いた志向(嗜好)について。端的に言えば原点-ただ独り岩と向き合うボルダリングと、不動沢においてミニマムボルトを追究すること。理由は極めてシンプル。「好きだから」。
室井さんの不動沢におけるハードトラッドでボールドなルートが誌面に発表された当時、正直自分は度胆を抜かれました。それは特に、自分にとっては多少なりとも身近に感じられるグレードの「石楠花三昧(5.10b)」が消滅し、遥か遠いグレードの「霧の中で(発表時5.13a R、現在は5.13)」として再生されたことで考えさせられました。
果たしてこれほど厳しく、厳しいだけならまだしもリスクの高いルートに挑戦する人はいるんだろうか…? と。
今にして思えば、弱っちい自分を基準に考えていた視野の狭さを痛感するばかりなのですが(アイテテテ)。
高難度のハードトラッド/フリーソロ/アルパインを実践される方々が往々にして仰るのは「挑戦しがいがあって楽しいからこそ登るのであって、単に危険なだけの行為だとは思っていない」ということ。
室井さんもそうでした。
曰く、落ちる可能性は限りなく低いと確信を得た上でトライする、とのこと。
ルートによっては、弱っちい自分のチンケな想像よりも遥かに早く多くの再登者を迎えているという話を聞く度に、室井さんの先見の明に眼からウロコがぽろりぽろりと落ちてます。
また、いわゆるブランクセクションにおいてもボルトを打たずランナウトを選択する理由は「もしかしたら、未来にはもっと強いクライマーが現れるかもしれない」という可能性の余地を残すためという潔い決断に、心の中で頭が下がりました。
クライミング界を牽引するひとりとして、室井さんのような方がいらっしゃって本当に良かった。そう思いました。
このような機会を設けてくださったジャムセッションさんにも深く感謝です。
今現在、都内には数多くのボルダリングジムがありますが、これほど独自路線で明確なコンセプトを掲げ、遠方からでも同好の志を集めるジムはなかなかないかも…。あ、逆にコンペ志向の人が集まるジムはあるかな。
都内の場合にはジムの選択肢があるからこそ、かもしれないけれど、色々なジムがあるのは面白いことです。ありがたや。
***
不動沢を筆頭に、無数とさえ思える瑞牆の岩峰群には、スポートルートもあるけれど、森の中にひっそりと人工物を残さず原初の姿で佇んでいる場所がたくさんあります。
登って降りてロープをしゅっと抜いたら、また最初の姿に戻る。人の気配の少ない瑞牆の森が、自分は大好きです。
もともと瑞牆に興味を持つようになったのは、まだ自分が今以上にへぼへぼへっぽこだった時代にロクスノで読んだ室井由美子氏の不動沢紹介の記事を読んだことがきっかけ。それからバックナンバーの瑞牆特集号を購入し、100岩の瑞牆のページを読み耽り、見知らぬ瑞牆に思いを馳せました。
とはいえ、不動沢は敷居が高い印象があり(実際、まぁ、そう)、しばらくは小川山と湯川に通い、そうして、初めて不動沢に足を踏み入れた時の気持ちは今でも覚えています。
「原点」なのです。自分にとっても、また。
仕事の打ち合わせでバタバタからの、その後の飲み会を振り切って猛ダッシュ。
今日からホールド替えにつき19時オープンの、その少し後に無事到着。よく頑張った(自分)。
今回のセッターは室井さんと大西さん。「外岩っぽく」というリクエストのもとに設定されたというほやほやの新課題を少しお触り。懐かしの肺魚マークにほろり(やっぱり楽しい!)。
20時から室井登喜男さんのトークショーが始まりました。
「フリークライミングはいつから始まったのか?」という問いかけから。
続けて古い英国のクライミングの記録動画をご紹介。
「フリークライミングはエイドクライミングの対義であると定義づけられることもあるけれど、決してそうではなく、英国では昔からフリークライミングとして存在していた」と。トップはフリーソロ、ロープは後続の人を確保するため。そういう時代の。
そしてフリークライミングの歴史と変遷。グラウンドアップ、ヨーヨースタイル、ミニマムボルトというスタイルについて。モダンクライミングへの推移について。
それから室井さんご自身のクライミングの背景と模索する中で辿り着いた志向(嗜好)について。端的に言えば原点-ただ独り岩と向き合うボルダリングと、不動沢においてミニマムボルトを追究すること。理由は極めてシンプル。「好きだから」。
室井さんの不動沢におけるハードトラッドでボールドなルートが誌面に発表された当時、正直自分は度胆を抜かれました。それは特に、自分にとっては多少なりとも身近に感じられるグレードの「石楠花三昧(5.10b)」が消滅し、遥か遠いグレードの「霧の中で(発表時5.13a R、現在は5.13)」として再生されたことで考えさせられました。
果たしてこれほど厳しく、厳しいだけならまだしもリスクの高いルートに挑戦する人はいるんだろうか…? と。
今にして思えば、弱っちい自分を基準に考えていた視野の狭さを痛感するばかりなのですが(アイテテテ)。
高難度のハードトラッド/フリーソロ/アルパインを実践される方々が往々にして仰るのは「挑戦しがいがあって楽しいからこそ登るのであって、単に危険なだけの行為だとは思っていない」ということ。
室井さんもそうでした。
曰く、落ちる可能性は限りなく低いと確信を得た上でトライする、とのこと。
ルートによっては、弱っちい自分のチンケな想像よりも遥かに早く多くの再登者を迎えているという話を聞く度に、室井さんの先見の明に眼からウロコがぽろりぽろりと落ちてます。
また、いわゆるブランクセクションにおいてもボルトを打たずランナウトを選択する理由は「もしかしたら、未来にはもっと強いクライマーが現れるかもしれない」という可能性の余地を残すためという潔い決断に、心の中で頭が下がりました。
クライミング界を牽引するひとりとして、室井さんのような方がいらっしゃって本当に良かった。そう思いました。
このような機会を設けてくださったジャムセッションさんにも深く感謝です。
今現在、都内には数多くのボルダリングジムがありますが、これほど独自路線で明確なコンセプトを掲げ、遠方からでも同好の志を集めるジムはなかなかないかも…。あ、逆にコンペ志向の人が集まるジムはあるかな。
都内の場合にはジムの選択肢があるからこそ、かもしれないけれど、色々なジムがあるのは面白いことです。ありがたや。
***
不動沢を筆頭に、無数とさえ思える瑞牆の岩峰群には、スポートルートもあるけれど、森の中にひっそりと人工物を残さず原初の姿で佇んでいる場所がたくさんあります。
登って降りてロープをしゅっと抜いたら、また最初の姿に戻る。人の気配の少ない瑞牆の森が、自分は大好きです。
もともと瑞牆に興味を持つようになったのは、まだ自分が今以上にへぼへぼへっぽこだった時代にロクスノで読んだ室井由美子氏の不動沢紹介の記事を読んだことがきっかけ。それからバックナンバーの瑞牆特集号を購入し、100岩の瑞牆のページを読み耽り、見知らぬ瑞牆に思いを馳せました。
とはいえ、不動沢は敷居が高い印象があり(実際、まぁ、そう)、しばらくは小川山と湯川に通い、そうして、初めて不動沢に足を踏み入れた時の気持ちは今でも覚えています。
「原点」なのです。自分にとっても、また。
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自己紹介:
Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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