朝からこんな記事を見てしまい眩暈がしたので、記念に貼っておこう。
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日本政治的混乱期に入る、テロとの戦いに影響 米議会調査局
【ワシントン=有元隆志】米議会調査局(CRS)は18日までに最近の日本の政治情勢に対する報告書をまとめ、次期衆院選後、「日本の政策決定が混乱期に入る可能性が高い」との見通しを示したうえで、「米国の国益にとってマイナスの影響が出ることもありうる」と指摘した。具体例としてアフガニスタンでのテロとの戦いへの日本の協力を挙げた。
報告書は、自民党総裁選に立候補している5人の候補とも、来年1月に期限切れとなるインド洋での海上自衛隊による給油活動の継続を支持しているものの、国会の日程的な問題や、与党の一員である公明党の消極姿勢によって、「少なくとも中断は避けられない」とし、再び中断されるとの見通しを示した。
第1期ブッシュ政権下で日本はテロとの戦いにおいて「信頼できるパートナー」だったものの、政治的指導力の低下で「米国の世界規模での努力を支持するという政治的リスクを避けるだろう」と予想した。
そのうえで、専門家のほとんどは日米同盟が双方にとって有益であり、基本的には良好であるとみているものの、双方の信頼関係が低下することは懸案に対処するうえで支障が出る恐れがあると警鐘を鳴らした。
(産経ニュース 2008.9.19 09:22)
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さすがは親米ポチの産経新聞。アメリカ様の主張は漏れなくお伝え。
他の新聞よりは多少マシかと思っていたけど、ことアメリカ様のことになるとただのスピーカーに成り下がるとは。
しかしかまぁ、なんだこのアメリカのジャイアニズム。
「日本の政策決定が混乱期に入る」?
なんという余計なお世話。
つまり、
国際社会の中で協調したかったら、今までどおり日本はおとなしくアメリカの言うことに従って黙ってお金だけだしてればいいんだよ、ということですか。
分かりません><
というか、分かりたくありません><
「米国の世界規模での努力」ってなんぞや?
具体的にアメリカが国家としていったいどんな努力をして世界に貢献したというんだ?
それに、「テロとの戦い」と繰り返し強調するけれど、アメリカはいったい誰と戦っているんだ?
サブプライム問題に端を発した世界金融恐慌の種をばら撒いたアメリカこそが、国際テロリストだろ。
ここのところ連日のように、アフガニスタンとパキスタンの国境付近でのアメリカ軍の爆撃による民間人の死傷に関する報道が続いているけれど、いったいどこまでやったらアメリカはやめるつもりなんだろ。
しかも無人偵察機で現地の民間人を無差別攻撃というのは、それはちょっとあんまりだ。。
ブッシュ政権が終わる今年の11月まで? それとも、イスラム原理主義者を完全に殲滅するまで?
(遠い地の数字だけ報じられると、人の命だということを忘れそうになるんだな。。)
たとえば前者だと仮定して、今現在総力を挙げてアフガン-パキ国境付近を集中攻撃しているのは、アメリカ軍にとってそうしなければならない理由があるのだと思うけど、いったいそれはなぜなんだろう。。
いくらアメリカにとって戦争が公共事業だとはいえ、ちょっとここ最近の情勢はヒドス。。
アフガンにおける米軍(NATO軍)による最新兵器で無差別フルボッコに比べたら、グルジア紛争におけるグルジアとロシアの戦闘や緊張状態はまだマシに思える(それだって死傷者は出た)。
米軍派遣増強が報じられる直前に日本人がひとり殺害された。陰謀論ばかりを唱えたり信じるのは考えものだけど、個人的にあれは仕組まれた出来事だったのだろうと思っている。
(海外から来た民間人に掃討戦を目撃されるとまずいし、日本からは資金協力を得たいし(すでに頼みに頼みに来たが)、そもそもケシ畑を農地に変えられるのは目障りだし(色々な方面の収入源)…と。
本当のところはわからないし、本当にアクシデントだったのかもしれない。
でもなぜか、イラク復興支援に尽力していた奥克彦外務省参事官のことが思い出されてやまない。
立場や状況など様々な点は異なるけれど、「志ある人間が謀殺された」可能性が高いという共通点が)
それにしても。
市場原理主義を声高に唱え続けていたくせに、いざAIGがあぼーんしそうになったら国家として救済するなんて変なの。
投資銀行はひとつくらい見せしめで潰してもかまわないけど、公的健康保険制度のないアメリカにとって保険会社を潰したらエライ騒ぎになる(&大統領選挙の結果に響く)ということなんでしょか。
だからといってアメリカの新自由主義の拡大路線維持とそのバブル崩壊のツケを世界各国が尻拭いしないといけないなんて腑に落ちない。
これをグローバリズムの弊害と呼ぶ論評もあるけれど、グローバリズムはシステムに過ぎない。運用した人間が悪かっただけだ。相互監視によるセーフティネットで暴走を食い止めることだってできたのに、逆手にとって悪用した人間がいただけだ。それなのに、アメリカがただひたすらに強気な論調を出していることが虚しいのう。
漫画の中のジャイアンはあぁ見えても案外涙もろくて結構イイ奴なんだけどさ、現実のジャイアンは腹黒すぎてどうもね。。
****蛇足***
「国際社会がアフガニスタンに銃弾ではなく、書物をふらせていたらアフガンはこんなにはならなかった」
イラン人映画監督 モフセン・マフマルバフ
「タリバン政権を崩壊させたのは米国だから、アフガンの人々は米国に感謝すべきだという考え方を、私は理解できない。国内に一千万個の地雷が埋まり、日々人々の手足を奪い、飢餓の渦中にある国で生活することがどのようなものか、想像できるだろうか。米国はそんな国にやって来て、さらに爆弾を投下していった。そして、『ありがとう』と言うべきだという」
映画「カンダハール」主演女優ニルファー・パズィラ
「世界中で ただテロの“疑惑”があるという理由だけで、嫌疑があるというだけ
で、ミサイル攻撃を行っているのは アメリカだけだ。世界はなぜ こんな横暴を黙
認し続けるのか。このままでは テロリスト撲滅と言う正当化のもとに アメリカが
全世界の“テロリスト”地域と称する国に攻撃を開始することも可能ではないか。
この無差別攻撃や ミサイル攻撃後に 一体何が残るというのか。」
国連難民高等弁務官カンダハール事務所で働いていた千田悦子氏の手記
「もうすぐ開戦でしょうが、おかしい戦争です。私も若ければ人間の盾をしたかもしれません」。
故・奥参事官と共に亡くなられた井ノ上書記官が、人間の盾に参加した安田純平氏との面談時に呟いた(by安田氏)という言葉。
(第三者の証言はないので、ほんとうに井ノ上氏がこのように仰ったのか、口に出したとしてもあくまでもオフレコとしてのことだったのかなどはわかりません。)
自分は基本的には反米論者ではないし、人間の盾とか海外ボランティア活動に懐疑的だし(国内でできることもあろーね。地道にこつこつと)、ロシアやアメリカのように圧倒的な武力や経済力をかざして紛争をおこそうとする国だの自国民を犠牲にする独裁主義者のいる国家だのがなくなるといいのにな~と思うノンポリ日和見平和主義(つまり、なにもしない…)です。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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