お客様がお見えになり明日開催される展示会の打ち合わせ。ところでブース用のディスプレイどうします? という厭な会話の後に、じーっと自分に注がれる6つの眼。逃れようもない。明日の今日でなにをいまさら...と内心溜息。
前の職場では自分のパーティションに「The top 10 reasons why projects fail (プロジェクトが失敗する10の理由) 」をプリントアウトして貼っておいたのだけど、今の事務所にも貼っておくべきだったと悔やんだ。
いまさら大判の特注サイズなんて無理な話なので、だいぶ寸詰まりになるけれどB0版で勘弁してもらう。でかい印刷物は出力自体に時間がかかるし、1枚で5桁の金額なので失敗できません。なんとか入稿したけれど、ほんと勘弁してください。
ところで。
アメリカの欧州MD計画に対する横槍に次いで、ロシアがまたまた次の布石を打ってきた模様。
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輸出をルーブル建てに、ロシア大統領方針・原油取引所も開設
【サンクトペテルブルク=古川英治】ロシアのプーチン大統領は10日、サンクトペテルブルクで開いた「国際経済フォーラム」で演説し、現在ドル建て決済しているエネルギーなどの輸出をルーブル建てに切り替えていく方針を示した。ルーブル建ての原油取引所も開設する計画。エネルギー輸出をテコにドル離れを加速し、国際金融市場でも影響力を強める戦略が鮮明になってきた。
プーチン大統領はロシアを含む新興諸国の台頭で「1つか2つの通貨が支配する国際金融システムは世界の現状を反映していない」などと述べ、「ロシアの輸出はルーブル建てとすべきだ」と発言した。時期や方法には言及しなかったが、グレフ経済発展貿易相は記者会見で「ルーブル相場は安定しており、自然な流れだ」と指摘した。(12:31)
(引用元:NIKKEI NET 2006/06/11)
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これはちょっとした大ニュースではないかと思い慌てて検索するも、現時点で報じているのはNHKと日経くらい。。。??
すわ第三次世界大戦? それとも新たな冷戦構造? と、お花畑なわたしの脳内ではかすかにWarningがちかちか鳴り響いているのだけど。。。
いや、なにしろすこし前に未来少年コナンの第1話をYahoo!動画で見たら、冒頭のナレーションで
「西暦2008年、人類は絶滅の危機に瀕していた。核兵器を遥かに超える超磁力兵器により地軸はねじ曲がり、五つの大陸はことごとく引き裂かれ海に沈んでしまった...」
と言っていたのを思い出してしまって。
2008年という記号を子供の頃には遠く漠然とした未来のこととしか認識していなかったのにね。光陰矢のごとし...とはこのこと(学成り難し、ですよ。ほんと)。
とはいえ。現時点ではイラク戦争も終結していないし、大統領選挙の前哨戦が始まったというこのタイミングで、よもやアメリカ様がロシアに直接対決を選ぶ可能性は低いのかな。。
それに、ロシア様から原油や天然ガスをたくさん輸入しているEU諸国に比べたら、日本への影響は低いからスルーしても無問題?
でもなぁ、やっぱりこれはそれなりにオオゴトだと思うんだけど。。
なにしろ、イラクは原油輸出決済の通貨をドルからユーロに切り替えようとしてアメリカにボコられたという話だというし。
今回のロシアの声明は、イラクと同じようにアメリカの国益に反する意思表示なので、アメリカがどういう対応に打って出るのかが気がかりなのだけど、まだそれはアメリカ側の発表待ち。一説にはNYの石油取引所がこのロシアのルーブル決済に噛んでいるとかいないとかという風説も飛び交っているらしい。
単純な図式にすれば、
ロシアがドルからルーブルに切り替える→ドルの影響力が低下→米露二大大国時代の再興 or ドル・ルーブル・ユーロその他のバスケット通貨体制
になるのかな。金融のことはよくわからないけど。たぶんそんな感じかな。
最近は安定しているそうですが、正直なところルーブルなんていつ紙っぺらになるかわからない通貨と引き換える勇気はワタシにはありません。むしろカニで! または北方領土と引き換えで! と、プーチンばりの度胸が自分にあればそう主張してみたい(嘘)。
じゃあドル紙幣なら安心かというと、それもまぁアレなんだけど。
ただ、今すぐにドルの基軸通貨としての価値が吹っ飛んだら、日本国が保有している米国債がパーになって仲良く共倒れ~なんて声も聞こえてきたりして、OMG! それはちょっと困りますと思うわけで。
どうやらここのところNZと韓国がハゲタカファンドの標的になっていてたいへんらしい。。。というニュースが連日報道されているけれど、こんなタイミングでドルが暴落したらこれらの国では金融不安が一気に増してガタガタになってしまうかも。いやいや日本もヒトゴトではないのだけれど。
なにしろ、日本を集中攻撃したハゲタカファンドからなんとか乗り切ったのは、日本国が保有している米国債を一気に市場に放出したためだということらしいので、かつては切り札だった手綱が実は首をきゅっと絞めるロープにもなるんだということを思い知る今日この頃。
一方で、EU諸国はどうなるのでしょ。決してアメリカ万歳ではないにせよ、ロシアの脅威は彼らが一番ヒシヒシと実感しているかと思うのですが。
なにより、自国で金融政策をとれないのはやっぱり不便だわ~と、EUという枠組みが瓦解しない可能性はゼロではなさそう。エネルギーと為替を握られたら、そりゃどんな国だってお手上げではないかと思ったり。
EU加盟国なのに自国通貨を維持しているイギリスとデンマークとスウェーデンだけは自らの先見の明にホっとしている隣でフランスとドイツが大喧嘩...なんて未来もあながちありえなくはないかも。
ただ。うがった見方をすると、「ほら、やっぱりドル=石油という国際通貨機軸体制を維持することは大切でしょ? だからイラク戦争にも意義があったわけ。アンダースタン?」とアメリカ政権側が自国民にアピールするためのチャンスをロシアが提供してあげたとも見えなくもなかったりして。さてはて。
プーチン大統領は来年2008年5月に2期目の任期が切れる予定とのこと。先だっての演説で、「(大統領の任期が)1期4年は短い。5年か6年あるいは7年が妥当。でも2期限りで退任という制度はそのままでオッケイ」と述べたそうなんだけど、まだまだ仕上げに最低2年はかかる見込みだという取り組みとはいったいなんなのでしょう。。
そのプロジェクトのスコープとやらを、チラリとでも覗き見してみたいものです。無理は承知で。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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