日本国内は安部政権末期を髣髴とさせるようなマスコミの印象操作が激化し始めたので、なんだかな。。
広告宣伝費も接待交際費のように締め付けを。。と、マスコミ対策をチラつかせたらこれだもんな。違うかもしれないけど。
あぁ、頭が痛いっす。まあ主に二日酔いが原因と思われるけど。
で、うっかり海外のネタを眺めてみたら、そこはリアル北斗の拳の世界でした。
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高級車にネットカフェ…繁栄するソマリア海賊の町
19日、ケニアのモンバサで、訴追のため判事の前に連行されたソマリアの海賊容疑者ら(AP) 高級自動車にインターネットカフェ。人質には洋食の出前も-。AP通信は、事実上の無政府状態が続き、貧困にあえいでいたソマリアの沿岸部の町が、身代金を得た海賊たちの落とす金で繁栄を謳歌していると伝えた。
ソマリアは、イスラム原理主義勢力と暫定政府軍との戦闘などで治安が極度に悪化、中央政府は約20年もの間ほとんど機能していない。だが、沿岸部のハラデレなどの町は“海賊経済”で栄え、四輪駆動車を乗り回し、石造りの家を建てる海賊も。
ハラデレには、補給のために毎日海岸に戻ってくる海賊のために、たばこや食料、飲み物を売る店が出た。「海賊たちは私たちに頼り、私たちもそれでもうけている」と店主の女性。
身代金の受け渡しは必ず現金で行われ、ヘリコプターから麻袋を落としたり、防水のスーツケースが使われたり。人質の扱いも一般的に丁重だ。スパゲティなど欧米風の食事をつくらせ配達させることもあるという。(共同)
(MSN産経 2008.11.20 10:17)
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ソマリア沖とかフィリピン沖のに出没する海賊の話題はしばしばニュースで目にしますが、こんなことになっているとは。。
うう~む。。「海賊経済」で「繁栄を謳歌」って。。
いいのかそれで、ほんとうに? どう考えてもおかしいのでは。
なのに、なんで記事のトーンがこんなに暢気なんだぜ?
強奪し搾取する側が身近な政府(笑。冗談ですよ)ではなくて、遠い国の海賊だと、こんな面白ニュースになっちゃうの?
ソマリア海賊問題の記事、もうひとつ。
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ソマリア:続発ハイテク海賊 取り締りに手焼く国際社会
【カイロ高橋宗男】アフリカ東部ソマリア沖で海賊被害が続発している問題で、国際社会が取り締まりに手を焼いている。14、15の両日には連続して、日本人船長の中国マグロ漁船や日本企業が管理する貨物船が乗っ取られる事件も発生。哨戒活動に入っている北大西洋条約機構(NATO)や米国、ロシアに加え、欧州連合(EU)も艦船の派遣を決めるなど対策に本腰を入れ始めたが、海賊の勢いは衰えていない。
国際海事局によると、今年に入りソマリア沖で発生した海賊行為は88件(16日現在)で、既に昨年1年間(31件)の2.8倍に上っている。英王立国際研究所は、今年だけで総額3000万ドル(約29億円)以上の身代金が海賊にわたったとみている。
海賊らは自らの違法行為を「外国漁船の違法操業」に対する自衛行為と主張。自分たちを「沿岸警備隊」と呼んでいる。しかし、実際には無政府状態のソマリア情勢を逆手に取った「ローリスク、ハイリターンの有力ビジネス」と化しているのが実情だ。
米紙ロサンゼルス・タイムズ(10月31日付)によると、タイ船を乗っ取った海賊の分け前は、実行部隊1人3万ドル(約290万円)、陸の警備部隊1人2万ドル(約190万円)と伝えた。海賊の多くは20~30代。高級車を乗り回し、複数の妻をめとる海賊に貧しい若者たちがあこがれ、志願者が後を絶たないという。
海賊行為はもともと、元漁師らの「零細経営」だった。だが、ここ数年で分業化され、周辺海域を熟知する元漁師らを「頭脳」役に、武器を操る武装勢力が幅を利かすようになった。衛星携帯電話やGPS(全地球測位システム)を駆使する「ハイテク部隊」に成長し、母船から小型スピードボート数隻で出撃し、摘発に遭うと複雑な環礁地帯へ逃げ込む手口で追跡をかわしている。
海賊の拠点は、ソマリア内の自治州プントランドの沿岸一帯に散在する。地元からの情報によると、一大拠点のエイルでは海賊が得た身代金で潤う会計士や、人質解放の交渉役がスーツ姿で闊歩(かっぽ)しており、人質に食事を提供するためのレストランもある。身代金を得るため、人質の扱いは概して「丁重」という。
海賊被害が激増するソマリア沖のアデン湾は、年間2万隻の船舶が通過する重要航路。イラクで米国要人などの警護に当たり、地元住民の巻き添え被害で問題になった「ブラックウォーター」社など、民間軍事会社も新たなビジネスチャンスと見て市場調査に乗り出している。
(毎日新聞 2008.11.17 20:53)
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hentaiソースなのが気に食わないけど、こちらの記事の方が色々と示唆に富んでいます。
1) 海賊稼業は、無政府状態のソマリアにおいてローリスク、ハイリターンなビジネスである。
2) 海賊の手法は近年急速にハイテク化が進み、高度になっている。
3) 海賊産業は若者たちの憧れの職業である。
4) アメリカの民間軍事企業がビジネスチャンスとして対海賊活動への参入を検討中である。
特に4) がポイントかと。ビジネスチャンスって、なんだよ、おいw
なんら生産性もなくただ他者から強奪するだけの海賊がなかなか減らず、むしろどんどん増える一方なのは、どこの国も「テロとの戦い(笑)」を主張しないからなんだなぁ。
まぁ、国際社会としてもなにもせず手をこまねいているのはまずいので、国連安保理の議題として取り上げられたそうですが、
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安保理、ソマリア海賊問題協議へ
【ニューヨーク=長戸雅子】国連安全保障理事会は20日午前、ソマリア近海で多発する海賊行為に関する公開協議を行う。同近海での最新情勢について国連事務局の担当者が最新状況を報告、安保理として新たにどのような措置がとれるかなどについて協議を行う。
安保理は今年6月にソマリア領海内での海賊取り締まりのため、外国船舶が領海内に入ることを半年間の期限つきで認める決議案を採択、10月には武力行使を含む必要な措置をとるよう加盟各国に求める決議案を採択した。後者の決議には期限は設けられていない。
また、潘基文事務総長は19日までにソマリア情勢に関する報告書を安保理に提出。今年に入ってソマリア沖で65隻の商船が海賊に襲われ、推定で総額2500~3000万ドル(約24億~29億円)の身代金が支払われたとした。
(MSN産経 2008.11.20 09:51)
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どうやら、「あの辺を通るときは、まぁ気をつけろよ」というオチ? あれれ。。
上記の毎日hentai新聞の記事によれば、今年の海賊行為は「88件」とあり、国連の報告書によれば「現在までの被害は65隻」なので、なるほど成功率の高いビジネス(?)だよなぁ。「自己責任でヨロ」で済む問題なら国連はいらないっつーの。
でもまぁ、おそらくはこんな風に圧力がかかっているのでしょうか。
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武力は海賊問題の解決にならない、米国防総省
(AFP 2008年11月20日 14:50 発信地:ワシントンD.C./米国)
【11月20日 AFP】ソマリア沿岸の海上で頻発している海賊被害をめぐり、米国防総省は19日、軍事的アプローチは問題の解決にはならないとして、海運業者に自衛策の強化を求めた。
国防総省のジェフ・モレル(Geoff Morrell)報道官は、「世界中の海軍の艦艇をすべてソマリア沖に集めても問題は解決しない」と述べ、国際社会による統治・経済発展を含めた陸海両面からの総体的なアプローチが必要だとの見方を示した。
また、海賊の取り締まり活動の根拠となっている国連安全保障理事会(UN Security Council)決議を延長するよう訴えた。
一方でモレル報道官は、「海運業者にも、被害を未然に防ぐために自船を守る義務がある」と主張。海運業者に対し、海岸から離れたより安全な航路を取る、技術装置や武装した護衛を雇うなどの自衛措置に投資するよう求めた。
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あらまぁ。伝家の宝刀たる「テロとの戦い」を抜くつもりはないんですね。どうしてこうもアメリカの唱える正義は行き当たりばったりなのかしら。。(棒読み)
えっと、まぁ、海運業者が自らのリスクに対して備えることは大事だと思いますよ。うん。
それに、「武力だけでは解決しない」「治安、経済発展を含めた総合的なアプローチが必要」という考え方はとても重要だと思いますよ。うん。
まさに、政情不安(というより無政府状態)と経済的困窮によって、海賊産業が興隆してきたのだから。
ただねぃ。。よしんば、海賊関連産業が興隆してソマリア沿岸地域の経済が活性化したとして、それが治安回復やインフラ、教育や医療といった分野に充てられるならまだしも、四駆や家(はまだしも)、高級スーツ(これは代理人か)だのレストランだのといった見せ掛けの繁栄につぎ込まれてしまうようではな。。
それに、海賊稼業に参画しているのは、ソマリアの人たちだけではなくて、海賊たちに与して活動方法を示唆したりハイテク機器を供与したり、マネーロンダリングの場として活用している裏の国際的勢力が暗躍しているんじゃねーの? と思うのだけど。。
「へ~、ハイテク機器を活用するなんて、今時の海賊って感じだよね~」という問題じゃないですよね。それらの装置は、おそらくはどこか外部から持ち込まれたもので、それをビジネスにしている人たちがいるってことなんだろうから。
人質の扱いが非常に丁重だという点も、国際的な非難が今まで以上に高まるとマズイからビジネスライクに徹するようにという配慮が、どこからか行き渡っているような気もしなくもない。
もしも今の段階ではあまり裏勢力は関与していないのだとしても(約10ヶ月で30億円弱という産業?規模がちょっと微妙なので、なんともいえないけど)、いずれ金の匂いにひかれてうじゃうじゃ集まってくるだろうし。
総合的なアプローチはとても重要だけど、国際的なブラックマーケットの関与(現状不明、まぁ将来的にでも)を阻止するとか、今すぐできることはあるんじゃないのかなぁ。。
いいからとりあえずは米国産のGPS装置やレーダー機器とかそういうものをたくさん装備して、最新鋭のテクノロジーと豊富なノウハウを有するブラックウォーターのような米国の民間警備企業を雇えばいいだろ、な~んてマッチポンプを狙う下心が透けて見えてしまうのがなぁ。。
海賊と海運業者がともどもハイテク機器合戦を繰り広げれば良いというものではないと思うんだが。
戦争よりも海賊の方が血生臭さが少ない分、うっかり騙されそうになるんだけどさ。
***蛇足***
アメリカだけではなく、ロシアも対海賊護衛ビジネスを検討中だとかw
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ソマリア沖の商船、露海軍が有料での警護検討
【モスクワ=緒方賢一】20日付のロシア紙「ガゼータ」によると、露海軍は、ソマリア沖を航行する他国商船の警護を有料で請け負う検討を始めた。
海賊対策が新ビジネスとなる可能性もあり、論議を呼びそうだ。
ロシアは北大西洋条約機構(NATO)諸国やインドなどとともに、自国艦船警護のためソマリア沖にフリゲート艦などを派遣しているが、海軍当局者は、中東などの複数国から「商業ベース」で貨物船警護の依頼を受けたことを明らかにした。ロシアが有料警備に乗り出せば、各国の「需要」を生む可能性がある。
(2008年11月20日21時09分 読売新聞)
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米といい露といい、こんなのが国連常任理事国なんだもんな。おもしろい世の中です。
んで、EU諸国は独自に海賊と戦う方針だとか。
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EU、12月8日海賊と「開戦」 軍艦船を派遣
【パリ=山口昌子】欧州連合(EU)議長国のフランスのモラン国防相は19日、来月8日からインド洋やアデン湾にEUの軍艦船を派遣すると語った。国防相によると、作戦は「3カ月の予定」で、フランスをはじめEU加盟国から5、6隻の艦船が参加する。
派遣艦船の役割は、(1)要請による商船の護衛(2)世界食糧計画(WFP)によるソマリアへの食料品輸送船の護衛(3)偵察機を伴う海上パトロールの強化だ。
(MSN産経 2008.11.20 22:47)
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んんん。。そうなると、うはビジネスチャーンスとアップを始めたばかりの米露は思惑が外れてしまうので、裏でこっそりと海賊側に便宜を供与したりして?
そんなふうに、あまり泥沼化しないことを願いつつ。。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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