忍者ブログ
Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by - 2025.03.14,Fri
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

Posted by norlys - 2011.08.10,Wed
週末は前週天候不順で中止となった赤谷川本谷へリベンジ…! と願い、現地入りしてみたものの、どうやら草津地方から雲が流れ込んできているわ、そもそも天気予報は雨マークだらけだわ…というわけで、先週に引き続き今回もまた中止。残念。

気象衛星図を見ると雨雲はしばらく吾妻地方に留まっていそうだったので、転進用に準備しておいた根羽沢大薙沢へ。この沢は、まだ沢を始める前のずいぶん昔にネットで記録を見て以来ずっと気になっていたところ。

沼田市街から片品村へ入ると青空が広がり始め、よい感じ。
ただ、尾瀬周辺はここ数日夕方になるとみなかみ北部以上にゲリラ雷雨が活発になっていたところ。何時までお天気がもつかな…、まぁ谷川方面と比べれば地形的に増水の心配は少ないから、とりあえず行ってみよー! と、大清水の駐車場で遡行準備。

RIMG0052_s.JPG平坦な林道を30分ほど鬼怒沼方面へぽくぽく歩き、物見橋を渡ると入渓点となる広い広場。ここは湯沢と根羽沢の出合。広場の先にはかつての鉱山跡を偲ばせるズリ山がどでんと積み上げられていました。根羽沢鉱山の主要産出物は金と銀。金と銀! (な、なんだってーw

ただし、含金銀石英脈の地層ということで、別に金の塊がゴロゴロ転がっているわけではないそうです。よくわかりませんが。
でも、変哲のなさそうな岩盤を掘削して金やら銀やらを精錬して…と、ずいぶんと昔からやっていたんですよね。すごいな。一体どうやって?
RIMG0057_s.JPG広場から沢に降りるとゴーロと倒木の多い、ちょっと荒れた印象のあるナメ沢。








RIMG0056_s.JPGいきなり6m滝のご登場。
下に大きな釜があるのでドボンしても大丈夫だろう…と、細かいスタンスを拾って右壁を直登。
帰りは左岸の側壁を伝って降りました。

右岸に軌道跡を辿る高巻き道があるらしいけれど未確認。




RIMG0059_s.JPG6m滝を上がり少し進むと前方、右岸に人工物発見。
H鋼を組んだ軌道跡。その下の斜面にはおそらく以前の軌道だった木材がごろり。







RIMG0067_s.JPG小滝を構える釜を左からヘツルところの上部に試掘跡があり、そこから冷気が噴出しているようで、このあたりだけやけに空気が肌寒し。

急速に寒気が入ってきたのかと思って、一瞬戸惑いましたが、ここを抜けたら空気がぬるくなってホッ。









RIMG0093_s.JPGそこから先はひたすら穏やかな渓様。
「これはナメてるね~」「だいぶナメ過ぎでしょう~」とお約束の会話を交わし、ヒタヒタ、ぽくぽくと歩いて顕著な二俣から左俣へ。

途中は樹林に覆われ岩の苔むした奥秩父の小沢のような様相で、特にイベントもなく距離を稼ぐ。
とはいえ、石英鉱脈やガレの押し出しに金属結晶を含む青銅色の粘土があったりと地層の変化がなかなか楽しい。根羽沢は以前「粘沢」という表記だったらしいけれど、なるほどその由来はこれかな。

RIMG0121_s.JPG左沢にかかる見事なナメ滝を見送るあたりから、傾斜の緩い黒いナメの小滝が連続し出す。難しいところはとくになく直登できるか、主に左岸に明瞭な巻き道あり。







RIMG0132_s.JPG3段ナメ滝最上部の10mくらいの滝は左のガレから水流を右に入り直登。続く8mくらいの滝はさすがに傾斜が強くて水流右のガレルンゼから落ち口経由で越える。

この先はもう滝がないのでしばし休憩。赤谷用に買っておいたビールをプシュ。

左から入るナメの水流を分けると水量がぐっと減り、足場はガレガレに。
水流を詰めるべく最後の分岐を左入り大ガレの急登をツメて樹林帯へ。藪漕ぎなし。(ここでツメた先を真っ直ぐ進んだところ燕巣山方向に向かってしまいそうになったので、右に右に回り込むように進むか、最後の分岐を右に入ったらどうなんだろう…ただガレを詰めた先の踏み跡は結構しっかりしていたしなぁ…(悩)


RIMG0175_s.JPG地図にないマイナールートながらも山道は明瞭で(東電の送電線巡視路だから?かな)、木立の間から日の降り注ぐ丸沼高原方面を遠望。

残念ながら、日光白根は雲の中。





RIMG0186_s.JPGコルに下りるとそこは四郎峠という旧道の峠道だそうで、丸沼高原に至る登山道を示す道標やテープがたくさんありました。
立ち木に赤テープが二重に巻きつけられた箇所から顕著な踏み跡を辿り、右俣への下降開始。




RIMG0203_s.JPG突然「キャンッ!」と甲高い声が聞こえ、「サル?」と群れの攻撃に身構えていたら、一匹の鹿が藪の中に消えて行きました。ほ。

右俣上部は左俣よりも上部が開けて明るく、至るところにガレの押し出しあり。あと雪に運ばれたと思しきゴーロがゴロゴロ。
ここのところの雨で地盤が緩んでいるだろうから、落石があったら厭だな…と思いながらぽくぽく進む。


と。




RIMG0209_s.JPGと、いきなり前方にナメ床が続き始めてびっくり。
写真では見たことあるけれど、百聞は一見にしかずなんだな、と。








RIMG0222_s.JPG家に帰ってから確認した「東京近郊の沢120」での大薙沢の紹介文には「このナメ、一体どこまで続くの~?と思わず口にでるほど」とあり、なるほど、まさに。

灰青色の岩に茶色の縞がある溶結凝灰岩のナメ床。
虎毛の沢に似ているような気もする。




RIMG0245_s.JPG下っても下っても、ナメまくり。ナメるにもほどがある。
幸いにも午後になってから雲が減り、夏の日差しがキラキラと水面に反射して美しかったです。











RIMG0268_s.JPGここのナメはフリクションが抜群で、右俣唯一の滝である3m滝もスタンスを拾ってノーロープで降りることができました。フリクションが良い分、ウォータースライダーはできないけど。











RIMG0305_s.JPG左俣との出合まではひたすらナメナメナメ。ところどころゴーロの堆積した箇所もあるけれど、とにかくナメすぎ。








朝、道を分けた左俣との分岐に戻り、ひたすら下降。遡行しているときよりも、上から目線がある下降の際の方が、下流部にもナメが多いように思われました。

懸案だった6m滝もロープを出さずに降りることができ、今一度鉱山の軌道跡を右手に見たら、朝入渓した広場に到着。

ツメの藪漕ぎもなく、癒し系のナメ沢を1日中ぐるりと辿るという行程は、癒し系の沢好きにはたまりません。
お天気も、結果として概ね曇りときどき晴れで夏の眩しい陽射しが開けたナメ床を照らす、気持ちの良い一日となりました。遡行を終え、花豆ジェラートを食べ、駐車場で片づけをしてさぁ温泉へ…というところでザーっと土砂降り。タイミングに恵まれてラッキーでした。

根羽沢鉱山が栄えていた時代には小学校や映画館があったとのことですが、多くの人がそこで生活を営んでいた跡は、今回歩いた範囲ではまったく見かけませんでした(鬼怒沼方面への登山道にあるのかも)。
入渓まもなくの地点に古そうなジュースの空き缶の欠片が土中に埋まっているのを見かけたくらい。
人間がそこで活動した痕跡は、いずれ跡形もなく消えてしまう儚いものなんだな…と、思ってみたり。

※帰宅後、改めて根羽沢のことを調べていたら、植物学者であり登山家でもあり尾瀬の保護に尽力された「尾瀬の父」である武田正久博士のことに言及されている記録を多数目にしました。1907年7月9月に大薙沢を遡行し、翌10日に四郎沢を下降し丸沼に至った記録が博士の著作「尾瀬紀行」に記されているそうです。
PR
Posted by norlys - 2011.07.25,Mon

海の日の3連休(7/16~7/18)は北アルプスを縦走。

1日目:新穂高~槍見~笠ヶ岳(テント泊)
2日目:笠ヶ岳~大ノマ乗越~双六小屋~樅沢岳~西鎌尾根経由で槍ヶ岳~南岳(テント泊)
3日目:南岳~南岳新道経由で槍平小屋~新穂高

海の日の連休は北アルプスを縦走というのがここ数年の定番。
去年は穂槍の縦走を計画し、可能であれば双六、笠ヶ岳方面へ足を伸ばそうと目論んでいたものの、初日に奥穂へ向かう途中に雷雨に捕まりビバークを余儀なくされ槍ヶ岳から下山。
なので、去年行けなかったルートを歩こう~というのが今回の趣旨。

今回は幸いにも3日間とも好天に恵まれ、槍ヶ岳周辺以外は行きかう人もそれほど多くなく、目に染みるような展望を楽しみながら、苦しみながら無事にぐるりと完歩しました。
もしもどこが一番よかったかと問われたら答えに困る程、どこもかしこも印象的でした。

ついでに、去年のお盆に計画して雨で入渓できなかった双六谷の上流部の様子とか、今年のGWに雪庇の状態が悪く鏡平に迂回した大ノマ乗越とか、「辿り着けなかった場所」を通過してリベンジを誓ってみたり。

そのときにダメでも、いつかいこう~と思える場所への気持ちが残るから、それはそれでいいものかも。

Posted by norlys - 2011.05.19,Thu
GW前半は単独で新穂高温泉から鏡平へ山スキー。
本当は双六周辺を山スキーで周遊する予定でいたものの、天候がイマイチだったため弓折岳山頂直下まででイッテコイ、となりました。

■コースタイム:
4月29日(金・祝):晴れ。移動日。自宅-(特急あずさ)-松本-(濃飛バス)-平湯温泉経由で新穂高温泉
4月30日(土):晴れのち曇り、のち雷雨。4:00起床。5:00 新穂高温泉-7:00 ワサビ平-8:05 小池新道分岐-12:45 鏡平
5月1日(日):終日雨、風強し。テントで沈殿。雨が上がったのは午後11時くらい。最終日(5月3日)の予報も微妙だったため、翌日の下山を決定。
5月2日(月):晴れ。5:00起床。空身で弓折岳山頂直下までピストン(6:05~7:55)。テントを撤収し下山。9:25 鏡平-10:00 小池新道分岐-11:00 ワサビ平-12:15 新穂高温泉

山の会のJさんが以前同じルートを山スキーで滑り、大ノマ乗越から秩父沢に向かって滑る際に「ザックにカバーをつけて、ボンと転がしながら空身で滑った」という話を伺いました。
去年の夏の穂槍縦走を終えて鏡平から下山する途中、見上げた大ノマ乗越はなかなか急峻で「あそこを滑り降りるのか」と見惚れてしまいました。そういうわけで、自分もまた「ボン」と転がしたザックを追いかけて滑ってみたい、と思ったのでした。

大ノマ乗越の右側に大きな雪庇が張り出していたことと、天候があまり良くなく計画を変更したため、ザックをボンと転がして滑ることは残念ながら叶いませんでした。(ザックを大きなビニール袋に包んで一応試してみたものの、雪の量が多いためか傾斜が緩すぎて1ミリも転がらず)

弓折岳方面に続くトレースを外れて、鏡平方面に歩き出した先はまったくのノートレースで(たいした距離ではない)、2階建ての鏡平小屋の屋根もすっかり雪に埋もれた(雪量の少ない年には屋根のトタンが出ていることもあるとか)、足跡ひとつない鏡平のぽっこりと小さな雪の丘の上にたどり着き、雷雨の中でテントを設営したり、テントの中で一日まんじりと停滞したり、ようやく晴れた朝に目の前に槍穂の稜線を眺めたり、晴天の中弓折岳の斜面を滑降したことは、なかなかに楽しい思い出になりました。

P4300746_s.JPG実質1日目、4月30日の朝。歩き出し直後。林道出だしの九十九折を越えたらすぐに雪が現れた(けれど、すぐにいったん途絶えた)。

この時点ではまだ青空だったけれど、笠ヶ岳方面からさざ波のように嫌な感じの白い筋がふるふると押し寄せ来て、まもなく曇り空に。









P4300758_s.JPGやっとこさワサビ平に到着。
夏道のコースタイムで1時間20分のところ2時間もかかってしまった。。

スキー靴に履き替えたり、板にシールを貼ったりと作業に手間取ったせいもあるけれど、やっぱり荷物が重くて体力が不足していることが原因。

緩く長い林道はコースタイムを縮めるのが難しいです。。


P4300764_s.JPG小池新道分岐手前。橋の先の平坦地にテントが2張。

林道に押し出した大きなデブリを4つほど登っては降り、登っては降り。しんどい。それでも徐々に歩くペースは上がってきたと思う。
帰りもここはツボ足でした。

写真中央奥の白い山が弓折岳。大ノマ乗越右側に大きく張り出した雪庇はここからでも視認できるほど。

いつしか空を埋め尽くした雲は未だ高い場所にあり、右手の槍穂稜線上には大槍小槍が見えました。

P4300784_s.JPG小池新道。淡々とツボ足でじわりじわりと高度を稼ぐ。
気温が高く雪がぐずぐずで、トレースを踏み外すと足が潜ってしまう。

振り返ると焼岳や穂高の稜線の僅か上空に雲が垂れ込めている。

予想よりも天気の悪化が早い。夕方までお天気が持つならば...と考えていたけれど、双六小屋にたどり着くまで天気がもちそうにないので、鏡平での停滞を決める。


P4300793_s.jpg大ノマ乗越方面と弓折岳方面への分岐手前。標高2000m弱付近。
遠い遠いと思ったけれど、淡々と一直線に歩くだけなので案外歩きやすかった。

大ノマ乗越方面へのトレースはかなり古そうで、途中で途切れているように見えた。
この日、双六方面に向かった先行パーティは、みな弓折岳経由のもようで、自分も倣い直進。



P4300801_s.jpg弓折岳に続く小尾根に上がり、大ノマ乗越方面を撮影。
雪渓の左側の鞍部は抜けらないこともなさそうだけれど(どうだろう)、デブリが溜まっている様子を見ると気持ちが萎える。

手元の高度計は標高2400mを指している。ワサビ平で標高を合わせたものの、低気圧の影響かすでに狂い気味。実際は2300m弱。
鏡平を目指すので、トレースを外れて東に向かうことにする。トレースがないとツボ足では歩きにくいので、ここでようやくスキーを履く。

時折笠ヶ岳山頂が雲で隠れ始める。いよいよ天気が崩れそう。
雲と雪の狭間にいると視界すべてが真っ白。
P4300842_s.jpg鏡平に到着。最初、小屋の屋根を探してうろつくも見当たらず。夏に見たあの静謐な池はもちろん雪の下。

「えーとここ?」と、地形図と地形を照合して、ようやく「やっぱりここか」と納得。雨が降り始め、さらには雷が轟き始めたので慌ててテントを設営。
雨は時折アラレになってあたると痛い。絵に描いたような「大気が不安定な状態」で、強い風が吹き始める。

明日は終日悪天候の予報なので、テントの周囲にスノーブロックを積み上げる(けれど、雨に打たれてだいぶ溶けた)。
P4300853_s.JPG2日目。テント内で停滞。昨日の疲れがあって、だらだらと寝ていても思ったより苦痛ではなかった。

とりあえず暇なので、地形図を見たり、携帯電話でメールや天気図のチェックをしたり、ラジオでニュースや天気予報を聴いたり。

また、昨日から雨のせいで色々なものがすっかりぐしょぬれなので、濡れたものをシュラフへ。シュラフの中にお湯を入れたペットボトルとプラティパスも入れて濡れモノを乾かす。お湯が冷めたらまた沸かし...を繰り返す内に、結構乾いてきた。よかった。

P5020865_s.jpg3日目の朝。朝5時に起床。
槍ヶ岳の左側から曙光の気配。

鏡平はぽてんとまるい雪の丘。その向こうに峻険な山の稜線。このフォルムの対比が面白い。
360度ぐるりと見回しても、自分(ともう2パーティ)が持ち込んだもの以外人工物がなく、ただ白い雪と岩とまばらな木々しか見えない。




P5020973_s.JPGあの向こうに双六小屋があるんだけどなぁ。。。と思いながら樅沢岳方面を見る。

まぁ、またいつか。







P5020906_s.jpg必要最小限のものだけをザックに詰めて、弓折岳方面へ。
降り続いた雨のせいで大分雪が減っている。また、明け方に気温が下がったおかげで、2日前のずぶずぶゆるゆるの雪も締まっている。

ただ、初めての山スキー単独行だからか、万が一足を骨折したりしたらまずいよなぁ...と、ネガティブな考えが止まらない。

なので歩き始めた当初は、傾斜の緩い小高い部分まで行けばいいや、と思った。

でもその場所まではすぐに到着してしまい、折角なのでもうちょっと足を伸ばそうと思い直す。



P5020933_s.jpg
雪面が硬いのでクトーがよく効く。最初は普通にハイクアップできたものの、徐々に傾斜が増してジグザグ登高と横歩きで上がる。

大ノマ岳と笠ヶ岳。手前は登っている斜面。下から見上げるとなだらかだけど、こうしてみるとそこそこ傾斜がある。

横歩きも厳しくなってきた頃、目の前の雪面に小さな亀裂を見る。
山頂まではあとわずかなので、山頂を踏むだけならアイゼンに履き替えればいいのだけれど、そもそも滑ることが目的なので山頂は目指さず滑降準備。

P5020935_s.jpg「爽快」というほかに言葉が見当たらない。
一生懸命登ってきた距離も、滑ってしまえばあっという間。
もったいないくらい、あっけないくらい、一瞬。

でもまぁ、この至上の瞬間のために苦労するのも悪くないわけです。

攻めるスキーヤーさんには物足りないかもしれないけれど、自分にはちょうどいい。とにかく気持ちのよいコース。

あっという間にテン場へ帰還。

P5021029_s.jpgお天気が良いので、シュラフやテントを乾かしてしばらくのんびり。
立ち去りがたい。同じ日に鏡平に到着された単独の方としばしお話。毎年この時期に鏡平を訪れて槍ヶ岳の写真を撮影されているそう。
そういうライフワーク的な登山もいいな、と思う。

いよいよ装備をまとめて、鏡平を出発。登ってきた道をひたすら下り。
程よいザラメで傾斜も緩いお陰で、重荷を背負っていても楽しく滑ることができる。

あーもったいない。。





P5021069_s.jpgあっという間に小池新道の分岐に到着。初日よりもデブリが激しく押し出している。デブリの乗り越しに苦労する。
出発時に水を大分捨ててしまったので、河原に下りて水分補給。うまし。

ここで板を外してしばらく続くデブリ地帯をツボ足で歩く。最後のデブリを越えたところで再び板を履き、あとはワサビ平から先をスキーで下る。周囲はすっかり春の気配で、左俣谷を流れる雪解け水はどうどうと激しい。

発電所の辺りで一箇所雪が切れた以外は、穴毛沢の出合付近まで繋がっていた。










Posted by norlys - 2010.10.13,Wed

連休が多いのはうれしいけれど、その分しわ寄せが平日に。。
景気の芳しくないご時勢にお問い合わせが絶えないのは喜ばしいことなのだろうけど、鳴りっぱなしの電話とFAXとメールの対応に追われて、全速力で現実から逃避したい今日この頃。。

で。週末の3連休は小川山へトンズラ。
北海道からJ支部長たちがお見えになるということで、皆でのんびりクライミング。

初日は生憎雨模様ながら、雨でも登れる小川山レイバックをひとり2回ずつ、後、昼から宴会。お昼寝して再び宴会。次の日ものんびり登って、大宴会。
お土産の大量の北の味覚に舌鼓を打ち、わいわいとお酒を呑みながら小川山滞在を満喫。

前半のお天気模様がすぐれず、出発を遅らせたり転進したパーティが多かったのか、連休初日は閑散としていた廻り目平も、お天気が回復した2日目以降は続々と人が増え始め、なにより人気エリアを巡ったこともあってか、結構な賑わいでした。

***今回登ったルート***
20101009
/* 小川山 親指岩
・小川山レイバック(5.9 NP) - 再登。何度登っても楽しい。
・小川山レイバック(5.9 NP) - TRで。ジャミング限定を意識しながら。

20101010
/* 小川山 屋根岩2峰
・セレクション1P目(5.7 NP) - 再登。明け方までの雨でクラック内部がややしっとり。もう少し長いといいな…と思うようになった。
・コグレ大サーカス(5.10c) - 1テン。のんびり過ごしていたら取り付き箇所が乾いてきたのでトライ。上部の核心で手が届かずフォール。その後、ムーブを見つける。
・コグレ大サーカス(5.10c) - RP2。ホールドとムーブが分かったので、再度リードでトライ。

20101011
/* 小川山 妹岩
・龍の子太郎(5.9 NP) - 再登。出だしがやや染み出しアリで緊張。カムの数は前回と同じ。
・カサブランカ(5.10a NP) - TR。ビバTR~という安心感から無事にノーテン。フットジャムが決まりやすくなった。靴(ミウラーW)が良いのだな。うむ。
/* 小川山 マラ岩
・川上小唄(5.8) - リードでヌンチャク掛け。

Posted by norlys - 2010.10.05,Tue
週末の土曜日は会山行で北八ヶ岳の稲子岳南壁左カンテへ。

しらびそ小屋経由のトレイルは癒しの森の散策。アプローチは手頃で、登攀途中と終了点からの景色も素晴らしいものの、さすがは八ヶ岳の岩場で浮石だらけで神経をすり減らしまくり。登攀内容はIII級を越えるピッチはないものの浮石グレードⅣ級、という感じ。

植樹祭広場で宴会の後、翌日は湯川でクラック。
瑞牆山周辺は霧に包まれていたけれど、信州峠を越えて長野に入ったところ晴れ模様に。ほ。
駐車場に到着するとちょうど着いたばかりのFさんたちと合流。

さすがに連日のジム+中一日でアルパインの翌日は腕が張るわ~(言い訳です、はい)。

***今回登ったルート***
20101003
/* 湯川
・デゲンナー(5.8) - 1フォール。出だしジャミングで頑張ったらリズムが崩れて、ハンドジャムを決めたい場所にカムをセットしてしまい、粘り落ち。
・デゲンナー(5.8) - 再登。出だしフェイスムーブにしたら簡単に。出だしジャミングは今後の課題。
・コークスクリュー(5.9) - 2テン。前回は怖くてたまらなかったヌルヌルクラックも、今回はややしっとり程度。核心の箇所のバランスが問題かな。。前腕が張りすぎたせいか途中で指が攣った。でも前回よりも良いイメージになったのは良いことかも。
・コークスクリュー(5.9) - TR。回収便。完全に出し切りました。

湯川の岩場を「ユカワ」と清音で呼んでいるけれど、岩場の傍らを流れる川の河川標識には「YUGAWA」とありました。でも観光案内関係のサイトを巡るとやっぱり「ユカワ」でOKっぽい。ふむ。
Posted by norlys - 2010.08.24,Tue

今年のお盆は大きく開けた明るい沢をのんびりと泳ぎを交えつつ歩きたいなぁ~と思い、北アルプスの金木戸川・双六谷本流を遡行する予定でしたが、生憎の台風4号の通過により入渓することなく断念。残念。

折角なので、林道歩きだけだけど記録でも。

--------------------------------
■日程:2010年8月12日(木)~8月13日(金)
■行程:金木戸川 双六谷 本流(敗退/ 第2ゲート~広川原発電所間の林道を徒歩で往復)
■天候:8/12: 雨 8/13: 曇り
--------------------------------

前日(8/11)の夜、都内を出発し、一路奥飛騨へ。夜中に道の駅に到着するとまだ雨は降っておらず、空はほんのりガスが広がっているもののまばらに星が見えている。

折りしも翌日12日は週頭に発生した台風4号が日本海を通過する予定。小型の台風というよりは強めの熱帯低気圧程度とはいえ、天候が崩れるのは確実。
朝6時半に雨が降り始めた。あぁ、ついに。。

雨の場合には、近場の日帰りの沢を2つばかり予定していたけれど、日帰り2本では間が持たない。なによりも、調べるほどに憧れの募る双六谷の様子をひとめ見たいと思った。たとえ入渓できなくても。

双六川下流ならば、去年の赤木沢遡行や今年のGWの北ノ俣山スキーの帰りに有峰林道から双六渓谷沿いを車で走ったときに見ている。白い巨岩が点在する川原に、透き通った青緑色の、見るからに清冽な水の流れが印象的で、あの流れを辿るのだと楽しみにしていた。

P8120005_s.JPGとりあえず双六渓谷から双六ダム脇の林道を入る。

双六ダムの上に位置する金木戸発電所付属の建物。古い学校校舎のような建物で、とても味わい深い。







P8120007_s.JPG発電所のすぐ先に第1ゲート登場。お盆のためか休工期間で開いていた。ラッキー。その先の林道もダートだけど定期的にメンテナンスされている様子。

第1ゲートが閉じている場合は、第1ゲート-第2ゲート間がプラス1時間の林道歩きになるとのこと。





P8120015_s.JPGほぼ8時ちょうどに第2ゲート前に到着。
4台ほど車を停めることができるけれど、路肩はあまり広くない。
先客と思しき車が2台。後から釣り人さんたちの車が1台。

左手の山肌にツルリとしたスラブが立ちはだかっている。「あの直登ルートは5.13はあるね~」「太刀岡山のカリスマ並みだね」「神岡のカリスマだね」と勝手なことを言い合う。

気温は高く、むしっと暑い。熱帯低気圧のもたらす大粒のぬるい雨が降り続いてる。寝不足なので、しばらく車の中で仮眠。

台風の通過に備えてか、工事車両数台が第2ゲートの先に進んでいった。

10時を過ぎる頃、上流のダムの放水を知らせるサイレンが辺り一面に響き渡る。すぐ近くにサイレンの装置があり、猛烈な音波に圧倒される。たまらない。

ここはまだ携帯電話の通信圏内なので、天気予報を見たら明日も一日曇りの予報。台風一過ですっきりと晴れる予定はどこへ? と訝しく思う。

さて、と、ひとり算段に入る。
ここから広川原発電所まで徒歩2時間、打込谷出合まで3~4時間。広川原まではこれまでと似たような林道で、その先は山道になるらしい。打込谷出合までは行かずとも、ひとまず広川原までとして、行って戻って4時間。今からならば明るい内に戻ってくることは可能だな、と。

この雨の中を本気で? と見るからに厭そうな顔をする相方を宥め誤魔化して出発を決行。どのみち濡れるので沢靴とレインウェア。

広川原の発電所までは単調な林道歩き。右手のはるか眼下、木々の隙間から濁流が垣間見える。放水のサイレンが鳴るまでは水はまだかろうじて青さを残していたのに。
P8120024_s.JPG金木戸林道沿いに残る、森林軌道の跡。「No.17」で始まり、歩みを進めるほどに番号が若くなる。

よくぞまぁ、こんな場所に軌道を設置したものだと恐れ入る。







 


P8120032_s.JPG
金木戸林道。手掘りのトンネルや橋、切通しが続く。









P8120061_s.JPG
トンネル。その先にもトンネル。工事車両が進入できるようにというためか、かなり高さがある。

第2ゲートに近いいくつかのトンネルは内側に吹付補強が施されていた。でも岩盤剥き出しのほうが見た目に迫力がある。
トンネルスキーにはたまりません。うっとり。

岩が張り出している場所には「落石」、路肩が迫る場所は「路肩」と逐一赤ペンキで記されている。

途中で戻ってくる釣り人さんたちとすれ違う。



P8120037_s.JPG林鉄時代のトンネル。「あぶない!! なかにはいらないでください」と注意書きがあるけれど、柵があるのでどのみち入れません。












P8120063_s.JPG林鉄時代のトンネル。こちらは一見入れそうだけど、中に土砂が堆積していたので、どのみち入れません。。












P8120069_s.JPG12時少し前に池ノ尾発電所の取水堰。濁流が轟々と流れ白泡が泡立つ。









P8120077_s.JPG池ノ尾発電所入口。秘密基地みたいです。リアルで。










P8120079_s.JPG池ノ尾発電所脇の洪水吐。なんかもう「ゲロゲロゲーッ」って擬音が聞こえてきそうな感じ。(汚くてすみません…)

位置的にここは中ノ俣川からの流入で、神岡新道の南側と黒部五郎岳を結ぶ範囲が集水面積で、金木戸川上流とは別。
それにしても、見るからに適正水位を超過。

相方さんをと見れば、つくづく厭そうな顔をして嫌々ながらついて来る。なんだか申し訳ない。


P8120092_s.JPG
12時15分に北ノ俣方面と広川原方面への分岐に到着。迷わず広川原方面へ。

雨は止む気配なし。ただし風がないので寒くない。ありがたいけれど、台風の東側にいて風がないというのはちょっと不思議だなぁと思う。




P8120103_s.JPGまたまたトンネル。全部でいったいいくつあるんだろう。。










P8120107_s.JPG林道の緩やかな傾斜に比べると、川の傾斜の方がキツイので、歩くほど徐々に金木戸川が近くなる。

ザ・濁流。大きな岩が水圧に押されてゴロゴロ転がる低い音が響く。恐ろしい。

その「美しいエメラルドグリーン」色が讃えられる双六川とは思えない。むしろ黄河。



P8120113_s.JPG川幅いっぱいに濁流が広がっているものの、おそらくここが「広川原」だろうと思われる場所を通過し、13時15分に広川原発電所に到着。

かつてこの辺りは「青淵」と呼ばれる深く青い淵が続いていたらしい。
自然地形を活かして、今は双六川ダムがある。ダムといっても取水堰で堰き止めているだけという感じだけど。





P8120115_s.JPG取水堰から上流を眺めたところ。「ドキュメント 黄河」とかって、NHKあたりの番組のタイトル映像になりそう(無理?)。

取水堰の建物の陰で雨を凌げそうだったので、本日はここで幕営することに決定。

ちょっとお花を摘みに(←テクニカルターム)…と、建物を離れて林道脇に歩いていくと、先の川原から煙が登るのが見えました。

慌てて相方さんを呼び、「見て見て」と煙のほうを指差す。ちょっくら探索に行こうじゃないかと林道の先を進むと…川原の片隅に停滞中のパーティさんたちがいらっしゃいました。お話をしていたら沢本を記されているT氏のご一行。

昨日到着された時分には、川原の真ん中にわずかに水線が走る程度だったのに、今朝雨が降り始めたら見る見るうちに水嵩が増してきたとのこと。昨日の晩は対岸から流木を拾ってきたとか、対岸でビールを冷やしていたとか…今の川の様子からはとても信じられないコメントが続々。
しばらくお邪魔させていただき、色々とお話を伺いました。ありがとうございました。

雨は夕方遅くなってもなかなか止む気配がなく、いったん止んでもまた降りだす始末。
結局夜中近くまで降り続いた模様。

P8130141_s.JPG明けて翌朝の様子。
雨は上がったものの、空は曇天。それでも水はかなり引き、濁りもかなりとれました。








P8130157_s.JPG「まだまだ水量が多いから無理だなぁ」というT氏に判断。過去に何度もこの沢に入られている方の助言なので、今回は断念。

とはいえ、沢に入らないのも残念なので、ちょっくら小倉谷出合までお散歩。
右手の岩を回りこみ、水に飛び込んでみたり。





P8130169_s.JPG
広川原を過ぎたあたり、帰り道の林道から。

水流のある場所はまだ泥を含むのか緑がかっているものの、水溜りの箇所は濁りが落ち着き、双六川本来のピーコックブルー。

あの色が、陽射しを受けて駘蕩と流れる様を見たかったのになぁ。。

 

Posted by norlys - 2010.08.18,Wed

今期のクライミングのスクールが終了。期間中に2回お休みしてしまったので、来週以降にあと振替が2回あるけど。

気付いたら6月中盤の#6を最後にログっておらず。あら。。
ボルダー強化トレの日とか、課題ルートへのトライを動画でチェックした日とか、色々と盛りだくさんだったけれど、残念なことにすでに記憶がごちゃまぜ。。

ここ2週間ほど、お盆休みを挟んだこともあって、ルートを登っていなかったことを伝えると、リハビリプログラムを組んでくださいました。ありがたし。

・今回のメニュー

(warming up) やさしいルートから1つずつグレードを上げて7本
(main menu)  2グレード下げたルート ×2
(cool down) 時間が余ったのでTRで1本
overall: 自分はお盆の期間を挟んですっかりクライミングモードがリセットされてしまったので、限界グレードへのトライを控えてリハビリプログラムに。
memo: トレーニングのインターバルが空いてしまったときは、やさしいグレードから始めて丁寧に登る(ゆっくりとという意味ではなくて、必ず完登という意味で)。

久しぶりにルートを登ったら腕がじんわりと張って、「おお、懐かしい感触~」としみじみ。たかが2週間、されど2週間。その間にボルダーを1回やっているけど、持久系の筋肉の疲れは久しぶり。

お盆休みは雨で敗退して身体が疲れていないこともあって、つい背中と腕で登ってしまい、「おお、力強いな~」と苦笑を誘ってしまった(凹)。

Calendar
02 2025/03 04
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
最新記事
(07/27)
(07/13)
(07/10)
(03/18)
(03/17)
(03/16)
(03/16)
(03/16)
(03/12)
(03/10)
Profile
HN:
norlys
性別:
非公開
自己紹介:
Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。

色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
つぶやき。
Search
Meteo
Look down on Earth
↑陸域観測技術衛星ALOS(だいち) 「P」ボタンを押すと衛星画像になりますyo
Ads
Comments
[09/23 ヨシ]
[02/06 kacky]
[09/22 kacky]
[07/31 vini]
[07/06 FilsNoel ]
Trackbacks
バーコード
Tool
Log
Template by mavericyard*
Powered by "Samurai Factory"
忍者ブログ [PR]