個人的に最近おもしろいもの。
1) 「ロシア闇と魂の国家 」
亀山郁夫+佐藤優という2大ロシア権威の対談。亀山郁夫氏は東京外語大学長で専門はロシア文学。佐藤優氏はロシア情報収集・分析のエキスパートとして活躍する起訴休職外務事務官(&文筆家)。
今日ようやく手元に入手したので、まだ読み始め。
Amazonのレビューで絶賛の嵐だったけど「ロシア文学の造詣がないと理解しにくいかも」という感じで、ちょっと敷居が高そうな。。と今まで購入を躊躇していたけれど、ロシア=ピロシキ程度の理解しかない自分でも十分おもしろい。
激動の政治的変遷を経ようとも揺るぎなくその根幹にある「ロシア」という大地(? 空気?)へのお二人の思い入れたっぷりの熱い愛情の迸りっぷりがすごい。
興味のある箇所に付箋を貼っていたら、まだ3分の1も読んでいないのにすでにして付箋だらけ。。
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2) 「伊東乾の「常識の源流探訪」」(日経ビジネスオンライン連載)
物理学博士であり東京大学大学院情報学環准教授であり現代音楽家である伊東乾氏のコラム。
従来から興味深い題材を独自の視点で論ずる内容は面白かったけれど、今年のノーベル賞を巡る「国際(とみなされている)的評価システムと国際情勢、国際的パワーバランス」に突っ込んだテーマが熱烈展開中。
無料だけど会員登録しないと読めないのが難点ですが。。
・10月10日付「日本にノーベル賞が来た理由 幻の物理学賞と坂田昌一・戸塚洋二の死」
すべてはここから始まった。。。と思えるほどに、いつもは軽妙洒脱な言い回しで怜悧な分析を展開するのに、ところどころたどたどしいくらい昂ぶった感情が画面から溢れんばかりに、ノーベル物理学賞受賞にまつわる氏ならではの率直な意見(批判、受賞者決定の裏側や思惑)を綴った内容。
・10月15日付「日本にノーベル賞を出すもう1つの理由 カビボ博士への授賞見送りと金融恐慌・研究費国際分担バランス」
前回の内容がよほど反響が大きかったようで、フォローアップを兼ねてさらに鋭くノーベル賞の裏読みを展開。
・10月22日付「ノーベル賞と戦時巨大科学の暗闘(上) アハティサーリの平和賞と冷戦核開発からグルジア戦争まで」
やっぱり取り上げましたがコレ、という感じ。授与者決定前から各方面に波紋を投げかけた「ノーベル平和賞」の裏を読み解く内容。
高度情報化社会のこのご時勢で、「正義」と「悪」の二元論を基に国際平和を断ずることはとても難しいです。ましてや「平和」を実現するには、その前に「戦わねばらならぬ」という段階が必要なのだとしたら、「真の平和」とか「万人のための正義」なんざ、残念ながら耳障りの良い戯言です(「話し合い」で解決できればいいけれど、難しいやね)。
そもそも国連とかノーベル賞とか、ローカルな政治的思想の介入しない「国際機関」という存在や「国際的基準」とか「地球市民」とやらはすべて美しい幻想なんですのよ奥様。
優れた学術的業績への正しい評価は否定しませんが、こと「平和賞」ってノーベル賞に必要なの?
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3) 「麻生首相ぶら下がり詳報」(産経新聞)
麻生首相と番記者さんたちのやりとりの詳細。おそらく新聞紙面だと一部を切り取って恣意的に取り上げられることが多いのかもしれませんが、全部を通して知るべきだと思います。
「どこの新聞社がどういう質問をしたのか」という点を明確にする意図があってか、会話の中に新聞社の社名を出したり、記者に質問の意図を質したり、逆質問をかます麻生首相。相変わらず太郎節炸裂。
弁が立つからというだけで麻生氏を評価するつもりはありません。が、単純におもしろいです。
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・10月22日昼
--夜の会合に連日行っていて、一晩で何万もするような高級店に行っているが、それは庶民の感覚とはかけ離れていると思う。首相はどのように考えるか
「庶民っていう定義を使うのが北海道新聞よく使われるのですか。僕は少なくともこれまでホテルというものが一番多いと思いますけども。あなたは今、高級料亭、毎晩みたいな話で作り替えてますけど、それは違うだろうが」
--あの高級…
「そういう言い方を引っかけるような言い方やめろって。もうちょっと事実だけ言え。事実だけ。ずーっと、日程だけでも言えるから」
--あの
「だろ」
--ホテルが…
「馬尻がいつから高級料亭になったんだ。言ってみろ。そういう卑劣な言い方だめ。きちんと整理して、ね、言わなきゃ。いかにも作り替えれるような話はやめたらいい」
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・10月21日夜
--韓国国内で対馬が自国領土だという論調が盛り上がっていて、韓国の国会議員が返還決議を出したり、対馬島内の不動産を買い占めるなどの動きが出ている。こうした動きに対しての受け止めは
「土地を買おうということに関しては、合法的に買っておられるわけでしょ? 日本がかつて米国の土地を買ったのと同じですから。ニューヨークの土地を買っていたのと同じですから。自分が買ったときは良くて、人が買ったら悪いというのが産経新聞とは。それほど偏向しているわけではないと思いますね。それが一点。それから韓国政府が、対馬があの韓国領土ということを言ったことは、過去1回もないと思いますよ」
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極左お花畑平和主義の代表格北海道新聞から、右翼愛国主義かつ米国プロパガンダの産経新聞までバサバサ斬りまくり。そら敵が増えるってもんだわwww
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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