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Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by - 2025.03.17,Mon
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Posted by norlys - 2007.10.09,Tue
週末は、今年最後の無雪期北アルプス縦走のチャンスということで北鎌尾根に行くぞと意気込んでいたのですが、3連休の最終日の天気予報が思わしくなかったため中止にしました。
まぁ山は逃げないので、来年のもっと良い時期にリベンジしたいと思います。とまぁ、こうやって宿題が増えていくような。。。

そんなわけで、出発直前で急遽計画を変更し、小川山でフリークライミングとなりました。
そろそろおなじみとなった(といってもまだ3回目ですが)コースを辿り、悔しいくらい青空の広がる小川山に到着。

到着後UさんとNさんが所要でいったん来た道を引き返すことになり、その間自分とY君は薪拾いに。小一時間ほどで一晩の焚き火には十分な量の薪が集まったので、しばしまたーり。なんという贅沢。
ううむ、これなら仕掛かり中の編み道具一式を持ってくれば良かったかもなどと思いつつ。

とはいえまだ陽も高くせっかくの小川山なので、惰眠をむさぼり続けるのも惜しく、それでは人気ルート「小川山物語(5.9)」のある父岩ゾーンを探索してみましょうかということに。

トポを頼りに踏み跡をたどると、意外にも兄岩ゾーンはキャンプ地からほど近い場所にありました。今までマラ岩とガマスラブの岩場しか訪れたことのない自分にとって、新しい岩場は新鮮。

小川山物語は60mロープでぎりぎりというすうっと天に伸びるようなフェイスのライン。とても美しいのですが、同時にとても怖く、リードで登る自信がまったくありません。うう、ヘタレです。ごめんなさい。

Y君がリードで登り、自分はトップロープで「登らせていただきました」。ありがとうございます。
トップロープなのだから、そのまま吊り下がっていればよいのに、途中でテンションをかけて休み休み登りました。登っても登っても終了点が遠い。。

matsumushi_sou.JPG
岩場を離れたときはすでに5時近く。そろそろ日没の時刻も迫ってくるので急いでテン場に戻りました。

途中で見つけたマツムシソウ。秋の代表的な野草だそうです。ほへぇ。。知りませんでした。雪の結晶みたいでキレイ。



テン場に戻って焚き火を燃やして夕餉の支度。徐々に周囲が暗くなり、日中の暖かさはどこへというくらいしんと冷え込んできました。吐く息が白いのは焚き火の煙を吸い込んだせいではなさそう。手元の時計によれば気温は6.5度。

2時半に起きて金峰山に登り朝陽を拝もうということで、10時半にほどなく就寝。
トイレに行きたいなぁどうしようかなぁと2時くらいからモソモソしていたこともあって、2時半にセットした目覚ましが鳴る2分前に起床。

体調の優れないNさんとUさんを起こさないようにと一気にテントを出ると、思ったよりも外は冷え込んでおらずひと安心。月のない真っ暗な夜空に散りばめられた満天の星がさざめいていて、なんとも美しいです。

しばらくは沢沿いの林道歩き。「クマに会いたい」という夜の山歩きの達人Y君の後ろを「クマだけは勘弁…」と、びくびくしながらついて行きます。

途中で作業場と思しき小屋やなぜか車止めを越えて林道の奥まで入り込んだ自動車を見かけました。森の暗さや遠くで聞こえる鹿の鳴き声はまだ平気なのですが、なぜか暗闇の中に佇む人工物の方がはるかに怖かったです。。なぜでしょう。

あまつさえ、「幻想が向ふから迫ってくるときは/もうにんげんの壊れるときだ」という宮沢賢治の小岩井農場の一文が頭の中でぐるぐる廻りました。夜の樹林帯歩きが初めてのせいか、無駄に緊張しすぎです…(苦笑

丸木橋を渡ると山道に。1時間ばかり平坦な林道を歩いてきたのでウォームアップは十分と思っていたのですが、案外スピードがあがらずゆっくりペースで登ることにしてもらいました。

わずかなヘッドランプの灯りを頼りに、ひたすら足元を見つめながら山道を登るのはなかなか緊張感を強いられます。それでも時折立ち止まって木々の間から空を見上げると、銀色の星の光が染み入るよう。

沢筋を離れてしじまに包まれた登山道をぽくぽくと登っていると、天上の星と交信できそうな気分に(やっぱり壊れていたのかも^^;)。
登山道の中間地点という標識を過ぎてしばらくすると道がシャクナゲに囲まれ、傾斜が次第に緩やかになり、見上げると空に細い月が昇ってきました。

この頃にはすっかり夜道歩きも楽しくなり、明け方は多くの生命が誕生する時間だといういつ誰から聞いたのか覚えていない言葉を噛み締めていました。

金峰山小屋に到着したのはちょうど5時になる頃。まだ空は薄暗闇の中。小屋の前には出発支度を整える登山客がちらほら。

金峰山小屋から山頂まではコースタイムで20分とのこと。
この日の日の出は5時40分ということだったのですが、なぜか自分は5時20分と勘違いしていて、うわーこのままでは日の出に間に合わないかも…と内心かなり焦っていました。いったいなにを勘違いしたのやら。。

岩がちな登山道を登り、無事5時15分過ぎに山頂に到着。ふー間に合った。
山頂にはカメラを構えた先客さんがふたりばかり。その後も続々と登山客が山頂に集いはじめました。

kinpu_san_1.JPG山頂の岩塊をよじのぼって東の空を見ると、群青色の空の高みに小さく架かる星と明けの明星、低いところはオレンジ色の朝未来。高層には雲ひとつなく、眼下には一面の雲海。

kinpu_san3.JPG東南の方角を見やると雲海の波頭の向こうに富士山の雄姿が鮮明。東の海にあるという蓬莱山とはこれのことでしょうか、という気分。

振り返ると西には南アルプス、中央アルプス、八ヶ岳、北アルプス、小川山、瑞牆山、上州の山々、奥秩父の山々、それからよくわからないけど、はるか遠くの山の影が雲海にぽっかり顔を出しています。


寒さにたらたら鼻水を垂らしつつ、手袋をはめても寒さで指がかじかみながらも、あまりの絶景に180度周囲をぐるぐると見回していました。

5時40分を過ぎ、東の空が一段と明るさを増して、手前の山影に太陽が顔を出しました。

kinpu_san2.JPG周囲は一瞬黄昏と見間違う暁の光に包まれて、なんかもう荘厳です。いやはや眼福、眼福。

すっかり陽が登ってもなんだか立ち去りがたく、ひたすら写真を撮りまくり、五丈岩に攀じ登ろうとして断念したり(寒さで体が動かない状態でフリーソロはちと怖い。。)、なんだかんだで1時間ほど山頂に滞在した後、下山しました。


すっかり明るい登山道を、暗闇の中とは打って変わってあっけないほどするりと下り、8時半ちょうどにテン場に帰還。

朝ごはんをしこたま食べて苦しみつつ、ぼちぼちと父岩を再訪。とはいえ、本日もまたリードで登る気分にはなれず。前のグループの方のご好意でロープをお借りして、トップロープの付け替えをさせていただきました。

よく見ればハングしているわけではないし、ホールドはふんだんにあるのだから、休み休み登れば大丈夫なハズ…と自分に言い聞かせて、今度はテンションかけずに登ることができました。ふー。
終了点から振り返って見る景色はとても高度感があり、これぞ外岩の醍醐味という感じで爽快。

テン場に戻って夕飯?を食べ、ぼちぼちと片付けをして温泉に立ち寄り(これがまたなかなか。。)、一路帰京。さすがにこの日は行動時間が長かったせいか車中で超爆睡(すいません。。)。

岩と山とのんびり楽しんだ2日間でしたが、毎度ながら個人的に反省点も多数。
小岩井農場ネタついでに、小岩井農場の有名な一説を復唱しつつ。

もうけつしてさびしくはない
なんべんさびしくないと云つたとこで
またさびしくなるのはきまつてゐる
けれどもここはこれでいいのだ
すべてさびしさと悲傷とを焚いて
ひとは透明な軌道をすすむ

春の風景を描いた詩なのに、なぜか秋の季節の方が似つかわしいと思います。ラリックス、ラリックス。
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Posted by norlys - 2007.09.25,Tue
今週末の3連休は東北のナメと温泉の沢に行ってきました。
車にシートに余裕ができたので便乗させていただきました。ありがとうございます。

あまりに美しい土地でそっと大切にしておきたいので敢えて地名は秘すことにします。
沢屋さんには有名なトコロだそうですので、まぁ隠すまでもないかもしれませんが。

首都圏から一路東北道を北へ。山の会の北海道支部長率いる北海道からのグループは一路南へ。

なにしろ長距離なので、ドライバー交代要員としてカウントされていたのですが、結局自分はずっと後部座席に身を潜めていました。
東北道はかつて自宅住まいだった頃に家の車で那須や奥日光、裏磐梯や猪苗代への遠出で何度か走った道ですが、人を乗せて走る自信がありません。ごめんなさい。今度コソ練しておきます。

北海道組と落ち合う前夜、関東組は広々とした川原の橋の下でテント泊。うまい具合に近くにトイレと水道があって、これ幸い。首都圏の河川敷と違って、雑草は刈り込まれ(気温が低いからボウボウにならない?)ゴミもなければ先住者もおらず、とてもキレイな川原でした。
夜の道をまばらにトラックが通過するのみで、不審者として通報されることもなく、これまた幸いでした。

幕営地があまりに快適だったので、目を覚ましたら1時間の寝坊。あらら。
フェリーで上陸後、高速道路をかっとばしてきた北海道組とは目的地近くの道の駅で合流。

入渓点近くの道路端で沢の装備を装着していると、地元の方と思しき軽トラックが停車。不審者と思われたかなぁ…とやや不安になるも、地元の方の表情はにこやかでした。

「どごさいぐだ?」「あの、××沢に行こうと思って」「××の沢だべ?」「そうです」「そっが。クマさ、気をづけっど」「んだ、クマぁこわいっべ」という会話を交わし、にこやかに去って行かれました。

一瞬怒られるのかと思った~と、安堵しながらも入渓の準備を進めていると、またしても地元ナンバーの軽自動車が通りかかりわたしたちの真横できゅっと停車。「どごさいぐだ?」 (以下リピート)

東北の方は人好きなんですね。もっとも不審者らしき集団への牽制かもしれませんけどw

さて、今回は全工程の遡行図はナシ(一部アリ)。事前にWebで収集した情報と2万5千分の1の地図が頼り。
滝の少ない滑らかな地形なので問題はないだろうという判断ですが、地形図を見ながら手探りで沢を遡行するのはとても貴重で面白い体験でした。

踏み跡を辿り登山道を歩くこと30分。夏道が沢のすぐそばに到達した地点から入渓。しばらくは、なだらかな川原を歩きました。5分もすると10mくらいの直瀑が登場。これは全工程で唯一の大滝で、高巻いてクリア。

DSCF4822_s.JPG大滝を越えると沢相が一転してナメの沢に。白緑色の岩盤に赤い亀甲模様。ほうっとため息がこぼれるほどの美渓。

沢登りといっても沢を登るのではなく、ヒタヒタと歩くという感じ。
ひたひたひた。。。







DSCF4834_s.JPGところどころ段差のある箇所には、これまた美しい釜が。透明度の高い鶸萌黄色の水が目に染みます。










ほとんど最後までナメが続き、水流が細くなって傾斜が厳しくなってきたあたりでザックに詰めたビール6缶が肩にずっしり。うち4缶は自分用だし他の共同装備はほとんど持ち上げてないので文句は言えません。

水流が二俣に分岐するたびに立ち止まっては、現在地の確認と稜線の登山道への最適な道を探すために地形図とにらめっこ。
いよいよ水流が細くなり笹薮に囲まれた場所を5分ほど薮漕ぐと、無事に登山道に合流。

本日の目的地は稜線の反対側の「沢を下り」しばらく先にあるという天然温泉地帯。

「道に迷っても沢は下るな」というのは登山の常識といわれていますが、この土地に限ってはこの定説は当てはまりません(もちろん十分注意しないとダメですが)。

DSCF4860_s.JPG稜線の登山道を30分ほど歩くうちに雨足が強まりました。この日は気温が高く、東北の雨もまったく苦にはならず。
かすかな踏み跡らしき形跡を辿り、稜線を外れていざ斜面を下ると無事に沢筋に合流。
傾斜はとても緩やかで、フリクションの効く砂岩の岩盤を下ります。

途中から硫黄の匂いがプンプンと漂い、硫黄成分によるものと思われる赤錆が顕著になり、沢の水に触れるとなにやら温い~。
ぬるい雨の中、徐々に疲れが溜まりつつも、温泉への期待が膨らみます。

二俣を過ぎて沢幅が広がり巨岩の転がる地帯を少し下ると、目の前に白煙が立ち上るのが見てきました。
午後2時45分ごろ、沢がくの字に曲がる手前の左岸を上がると、ちょっとした広場がありました。無事に目的のテン場に到着。広場の地面はふかふかの苔で覆われていて、地熱効果でほんのりと温かいまさに天然のオンドル。広場の先にはポコポコと灰色の泥が湧き上がっていて、こちらの泥水はやや熱め。

荷を降ろすやいなや、休む間もなく、早速テントを張って、薪を集めたり、天然温泉の場所を探したりとめいめい行動開始。流木が豊富なおかげで薪拾いは楽でしたが、生憎の雨で湿っているため火が安定するまでやや難儀しました。

天然温泉はテン場を出てすぐ川下に熱泉がありました。また、さらに少し川下にはややぬるめのにごり湯がありました。熱泉の天然温泉の幅を広げ、Y君が脇を流れる水流から水を引く護岸工事を行うと、こちらも水流の流量で温度が調節できる快適な温泉場に。

待ちに待った乾杯タイム。ぬるい雨が相変わらず時折ぽつぽつ降りますが、温泉と地熱で温められたテントが確保されているので心配無用。うれしい。

夕飯の前にひとっ風呂~とビール片手に男性陣が温泉に向かったので、女性陣は火の番を続けました。食担は筆頭シェフ2名ですが、シェフたちがお風呂タイムとあっては、女性陣は火の番以外に手の出しようがありません。
男女平等推進委員会のみなさまにこの実情を訴えてもいいですか(笑

男性陣がお湯からあがったところで、女性陣もお風呂に直行。川下のにごり湯のすぐ隣に、後から来たパーティがタープを張っているのを見て、テン場近くのお湯ならいつでも入れるけどここは今しかないかも…ということで、お邪魔させていただきました。今回は2パーティ合同で計7名の大所帯だったので、上の広場を確保できてラッキーでした。

DSCF4886_s.JPG缶ビール片手に天然温泉。なんて贅沢。
身もココロもほっこり温まり、ぼちぼち暗くなり始めたところでテン場に戻って、大宴会に参戦。

確実に2Kgは増量できると評判のw宴会の沢。自分はこの度初めて参加しましたが、まさに期待を裏切らない宴会っぷりです。北海道チームは大きなホッケやサンマ、カレイ、トウキビを投下。対する関東チームは野菜の天ぷらや焼肉で猛攻。

普段の山行なら缶ビール2本もあればアルコール補給は十分なので、ノルマ4本はこなせないんじゃないかと思っていたのですが、焚き火も安定し盛大に燃え盛る中、スルスルとビールを呑んでは食べ、食べては呑んで、結局ノルマを達成しました。
なるほど、これが宴会山行かとアツク実感。百聞は一見にしかずです。いや、ほんと。

北海道から直送されたシマホッケの炭火焼はこのうえなくおいしく、関東チームが猛烈な勢いでホッケをつついていると、いつでも食べられから…と遠慮気味の北海道チームから「こんなにホッケにがっつく人たち初めて見た…」と証拠写真を撮られてしまいました。

ほどなく夜も更けて、テントに戻るなり爆睡。沢歩きに疲れて…ではなくて、食べ疲れ&呑み疲れ+温泉効果のせいだと思います。ほぼ間違いなく。

下からの地熱でポカポカと温かく、全身の血行が良くなったような気がしつつ朝6時に起床(テントの端から冷気が入ってきて、半身は温かく残りの半身は寒かったのですが)。呑みすぎで頭が痛い…。

雨は夜半過ぎに止んだものの、すかんとした快晴ではなく、ちょっと曇り気味の空。
昨晩の大宴会の翌朝ということもあってか、朝風呂につかったり朝からご馳走を食べたり…と、のんびりムード。

テントを撤収し、後片付けを終えて、朝9時に出発。
と、その前に今一度…と、テン場周辺の天然温泉地帯を再確認。自分たちのテン場より川下に、テントひと張り程度の小ぶりのテント場がありました。地面を触るとなかなか高温。周囲もしゅうしゅうとガスが吹き出ていたりして、ちょっとした地獄めぐりの様相。硫化水素ガスが濃厚で、喉と目への刺激もなかなか。
昨晩このテン場で幕営された方は、なんでも低温火傷になったとか…。ううむ。

昨日下ってきた沢を登り返す内に、青空が広がり気温もぐんぐんと高くなりました。
そんなわけで、昨日はそそくさとヘツった大釜も、勢いよくドボン。気持ちいい。
最近の公営プールは飛び込み禁止で残念なんですが、天然プールならオッケイなのでうれしい限り。
十分な深さがあれば勢いつけて一回転して飛び込みたいくらいですが、そんな沢はどこかにないものでしょうか。。あ、海に行けばいいのか、あら盲点。

沢筋を詰めて再び稜線の登山道をたどり、別の沢を目指します。明瞭な踏み跡と形容したほうが正しいような登山道のアップダウンを過ぎると、稜線の反対側に下る登山道に無事合流。

しばらく歩いたところで、沢手袋をなくしたことに気付きました。ありゃりゃ。どこに落としてきたのやら。
ナメの多い砂岩の沢といっても、手袋をしないと指輪が岩で傷つくよなぁ。。。とシュリンゲに巻きつけておこうといじっていたら、あれ…指輪がない。ざざーっと血の気がドン引き。みなさんの足を止めて大捜索を行っていただきました。ごめんなさい。。。

15分ばかり枯葉を掻き分けて奇跡が生じるのを祈りながらあちこち探し回りましたが見つかりません。
まぁ高いものじゃないし(ほんとに)、こっそり同じお店で買いなおせばいいかな…と諦めたところ、Uさんが足元の石を小枝で突いたらあら指輪が。。。
ほえぇ~。。。奇跡。

それにしても…毎回なにかしら伝説(という名のハタ迷惑;)増やしすぎです。自分。。

さて。気を取り直して。。。

沢音が近づくことに期待を馳せながら、登山道を下り、登山道が沢を横断するところに出会いました。
この沢は、前日以上のまるで舗装道路のようなナメ度120%の沢でした。

滝らしい滝もなく、段差の下には巨大なポットホールの釜があり、ヒタヒタと歩いては釜にドボンの繰り返し。
寒い地域ゆえか水に濡れるのを避ける北海道チームも、関東チームのドボンぶりに触発されてか、釜を存分に堪能してくださった様子でした。

ナメの沢がそろそろ終点に近づくあたりで登山道に上がり、温泉宿を過ぎて林道を下ってデポした車に戻りました。

沢装備を解いて車に乗り、滝のそばに野天風呂があるという場所に移動。有名な観光地らしいのですが、自分はその土地のことを全然知りませんでした。

DSCF4976_S.JPGなんと滝がまるごと温泉です。適温のお湯が滝壷めがけてすごい勢いで落ちてきます。あひゃひゃ。

なんでもpHが約1.4という強酸性の泉質で、お湯が酸っぱいです(これで場所が特定できたら温泉通ですね)。湯加減はほんとうにちょうど良いのですが、なにしろ肌と目がピリピリします。いやもう痛いのなんのって。初めて温泉で湯ただれをおこしました。もっともさすが硫黄泉で、かぶれた跡もみるみる治りつつありますが。

硫黄泉が、特にわたしのようなアトピー持ちには有効だということは知っていましたが、さすがに高濃度だとどうなんじゃろ…と、家に帰ってからちょいと調べてみました。

なんでも、硫黄を含むメチオニンとシステインという含硫黄アミノ酸は人体にとって重要な働きをもつアミノ酸なのだそうです。メチオニンは必須アミノ酸で、システインはメチオニンから生成されるアミノ酸だそうで。

これらの含硫黄アミノ酸はインシュリン、ヘパリン、タウリンなどの体内物質や蛋白質の合成、軟骨の生成に必要な成分だそうです。さらに、髪や爪を作るケラチンの生成にも必須な成分だとか。
ほえ~…知りませんでした。

どうりで出かける前に爪を切ったばかりのはずなのに、硫黄泉三昧の沢旅から戻ったらやけに爪が伸びているなぁ…と思ったわけです。ゆるーい癖っ毛の髪も、一気に直毛化しました。これも硫黄成分の働きによるものなんでしょうか。

アトピーがひどいときにはリンスが使えないので(かぶれる…コンディショナーはもってのほか。おかげで美容室に行くたびに呆れられるほど髪が痛んでいるそうだが知ったこっちゃない)、たまに食用酢を薄めて浴びていますが(クエン酸リンスを手作りすればいいのかもなんだけど、お酢が一番手っ取り早いので)、硫黄泉の方が強烈に効果あります。

天然のお風呂を満喫した後、近くにある温泉街に移動し、3日ぶりに石鹸とシャンプーで身体を洗い流しました。

名残惜しいのですが北海道チームとはここでお別れ。
関東パーティは近郊のスーパーで買出しの後、初日のテン場(すなわち橋の下)で再び幕営。
翌朝、6時に目を覚まし、そそくさと撤収して一路東北道を南下。

ナメと温泉と宴会で胃も心もいっぱいです。
胃腸のためにも今週は大食いとお酒禁止令を発布中。来月のレースのためにも身を軽くしておかないといけませんな。。。
Posted by norlys - 2007.09.19,Wed

週末の3連休で白馬に行ってきました。9月14日の金曜夜発で、9月15~17日の2泊3日の山旅です。

出発前々日に台風11号が発生しましたが、荒天の場合には扇町まで出て黒部ダムでも見にいくかなぁ…と考えつつ出発。いつものように、Yahoo! 天気予報で現地の天気予報へのリンクを携帯電話に送信。電波のつながる範囲にいる限りは、これで天気予報をチェック。

予定のコースは、猿倉~白馬尻(大雪渓ルート)~白馬岳頂上宿舎(テント泊)、白馬岳頂上宿舎~白馬岳(ピストン)~杓子岳~鑓ヶ岳~白馬鑓温泉小屋(テント泊)、白馬鑓温泉小屋~猿倉という三角形の縦走ルート。
足の速い人なら1日で、普通の登山者でも1泊2日で歩くことのできるルートですが、わたしたちはのんびりと2泊3日をかけて歩きました(というか、それ以上早く行けない。。あと、白馬岳ピストンは省略しちゃいました)。

以前、同居人を奥多摩や房総の鋸山(これは東京湾横断フェリーに乗る目的が主だったけど)などの里山に連れ出したときに「こんな山はつまらない」とぶちぶち言われたので、んじゃ~日本の山の底力を見せてやろうじゃないの、と日本アルプスのガイドブックをぱらぱら眺めると、白馬鑓温泉の紹介記事が。歩いてしか行けない秘境の野天風呂で、しかも混浴。混浴なら温泉嫌いの同居人も入れるじゃろ、と(ひとりで他人と一緒に風呂に入るのがたまらなくイヤなのだそうな。というか、基本的に風呂桶につかるのが苦手だとか)。
ではと、大雪渓ルートを登って白馬鑓温泉経由で下山するルートのコースタイムを見ると、1日最大5時間半。ふむ、3割増しで考えても1日の行動時間が8時間以内で収まる計算。これならなんとかなるかな・・・と。

そんなわけで金曜日の夜に新宿西口都庁駐車場から出発するさわやか信州号に乗車。台風接近にも関わらずバスは満席。乗客はほぼ全員が登山客。

土曜日の朝、6時ちょっと過ぎに白馬ロイヤルホテル前で下車。約2時間おきに起こされてほとんど睡眠をとれず、頭はいつも以上にボケボケ。登山客御用達の夜行バスにラグジュアリーを求めるほうが土台無理な話なんですが。

ホテルから歩いて5分ほど離れた白馬駅前に移動し、白馬駅前北アルプス総合案内所で軽アイゼンをレンタル。次の猿倉行きのバスは7時15分かぁ…と、時刻表を眺めていると、タクシーの運転手さんがバス待ちの人たちに声をかけてくださり、他の登山客のみなさんと相乗りして6時半過ぎに猿倉に到着。タクシーに乗車中「天気どうですかね」という同乗者の方の問いに「今日は大丈夫でしょう。午後から晴れの予報だし。明日の天気も(雨から)曇りになったしね」とのドライバーさんの答え。携帯で天気をチェックすると、今日明日の白馬村の天気は晴れと曇りのマーク。降水確率も10~30%。
 
ドライバーさんのお話の中で気になった一言。
「白馬は落石事故があったでしょう。今年はまだだれも死んでないけど。でも、また事故が起きたらもう大雪渓ルートは閉鎖になるかもしれない」とのこと。
落石事故の影響か、今年は大雪渓ルートのみならず白馬全体のツアー登山が激減しているとのニュースも目にしましたっけ。うーむ。。

いまひとつテンションが上がらず猿倉荘の山小屋前でうだうだとお湯を沸かしてコーヒーを飲んだりして、7時半過ぎにようやく出発。
初日のコースタイムは猿倉から白馬岳頂上宿舎までの合計5時間半だけど、まぁ8時間くらいかかるかなぁ、午後3時にはテント場に到着すれば上出来かなぁと。

DSCF4532.JPG曇り空の下、林道をちんたら歩いていると、後続のパーティにどんどん追い抜かされていきます。バテて行動不能になるのが一番コワイので、ひたすらマイペース。白馬尻荘を目指す途中で、さぁっと雲が晴れて大雪渓が見えてきました。すばらしい景色。だけど、うーん、遠いなぁ。。

林道の終点から山道に入り、8時半過ぎに白馬尻荘前に到着。山頂付近はガスガスで大雪渓がぼんやりと見えるだけ。残念。
ここで早くもがっつりと休憩をとり、9時過ぎに再び歩き出し。

ケルンを過ぎたところで雪渓歩きになるので軽アイゼンを装着。うまく装着できず、もたもたしている間に大雪渓から吹き降ろす冷気が寒…。そうこうしている間にもどんどん他の登山者が先を行きます。

DSCF4543.JPGつるんつるんの氷の上でも革靴で歩き回る同居人なので、まぁ大丈夫じゃろ~と思っていたとおり雪渓歩き自体は問題ないのですが、ところどころ出ているクレバスやシュルンドに怯み「怖い」とのこと。「こんな危ないところはイヤだ」と。
通行可能なルートは赤ペイントや赤布で示されているので、ルートを外さなければ大丈夫だよと励ます間も「しゅるん、からから」とクレバスから厭な音が…。タイミング悪いなぁ。
雪渓のところどころに吹き飛ばされた木の構造物のカケラ(橋? 小屋の残骸?)が転がっていましたが、同居人がますますビビルと思われたので、あえて指摘はしませんでした。

白馬村の観光情報によれば、大雪渓の雪はかなり少なくなってきて、途中からは秋道が出ているとのこと。
実際、下部では雪渓の端を歩き、すぐに秋道に到達してさっさとアイゼンを外したので大雪渓歩きは実質30分程度でした。小雪渓のトラバースもありません。
時折遠くのほうでサラサラとおそらく岩が転がる音がしました。レインスティックという民族楽器のような音です。
ただ、秋道を歩く分には落石に遭遇する危険性がぐっと減るので、その点は安心でした。

さて、コースタイムからは相当遅れているし、周囲も山頂付近もガスに覆われていて見えないし、手元の高度計はイマイチ信用ならないし、いったいあとどれだけ歩けばよいのやら…と思っていたところに、ぱあぁっとガスが晴れ、はるか頭上に杓子岳の天狗菱が聳え立っていました。
まだ遠いのう…。
 
「落石の危険があるので沢の途中で立ち止まらないでください」という剣呑な看板を確認してから一気に仮橋を渡り、ざくざくと急登の坂道を登っていきました。
大きな岩がゴロゴロと転がる地帯で先行していた登山者の皆さんがお昼ご飯を食べていました。気づけばすでに正午過ぎ。どうやら葱平に到着した様子。
さて、コースタイムであと残り2時間。これならなんとか3時には小屋に到着できるかなと思いながらまた歩き出しました。
 
葱平の先の右手に砂防工事の現場がありました。作業現場には、こんな岩が落ちてきたらひとたまりもないなぁという巨大な赤岩が鎮座していました。それにしても、作業員のみなさんはもしかして毎日この現場に通っているのでしょうか。ご苦労さまです。

ガスが濃くなる中、少しだけ傾斜が緩くなったガレの登山道の周囲を見渡すと、おそらくここがお花畑なんだろな~という場所になりました。まだちらほらと夏の高山植物が咲き残り、木苺が鈴なりでした。ふたりでフーフー言っては立ち止まり、立ち止まっては登り。
 
ふと工事現場を通過したあたりから、わたしたちの後ろにどうやらパトロールと思しき方がいらっしゃることに気づきました。
どんどん追い越されていくうちに、いつの間にか最後尾になってしまったようで。はは。
 
白馬岳の登山道は文様の美しい蛇紋岩。ところどころに石英脈が走っていてとてもきれいです。ヒスイに良く似たネフライト(軟玉)も見つけました。
お花畑の手前あたりは頁岩や緑色岩やチャートの岩屑。北岳山頂付近とよく似た緑や紫色の岩が転がっています。南アルプスと北アルプスはだいぶ離れているのに、なんか不思議な相似点。
 
朝から何度か挨拶を交わした他のパーティと前後しながら、ようやく白馬岳頂上宿舎に到着したのは14時20分。ちょうどパラパラと雨が降りだしたところで小屋に滑り込みました。
小屋には10人弱くらいの登山客がいて、のんびりとお酒をのんだりケーキを食べて寛いでいました。連休中にしては閑散とした印象。まぁ台風接近中ですしね。夏山と秋山の間の中途半端な季節ですし。
 
村営白馬岳頂上宿舎はキレイな木造の建物で、通常の小屋食(カレーとかお蕎麦とかラーメンとか)だけではなく、限定サーロインステーキディナーとかケーキセットとかを提供しています。今回は立ち寄っていませんが、さらに上にある白馬山荘も山小屋とは思えないほど立派な建物でした。ちょいとヨーロッパの山岳リゾートぽくて、わたしは好きです。毛皮を着てサングラスをかけたマダムがテラスでコーヒーを呑みながら読書をしていても様になりそうです。
 
sleeping_kai.JPG雨はすぐに上がったので、テント場に移動してテントを設営。かなりグロッキーな同居人はすぐさま昼寝。
 
上空の風の勢いが激しいためかちぎれ飛ぶ雲を眺めていると、ときどきぱっとガスが切れて青空が広がり、目前に杓子岳が現れました。テント場から見る杓子岳の北面に傾きかけた茜色の陽を照り返し、色といい形といい砂漠のピラミッドのよう。
 
DSCF4661.JPG稜線に上がってガスと晴れ間が交錯する中でぽてぽてとひとりお散歩。杓子岳とそこに続く稜線、旭岳と手前の雪田、その向こうに清水岳。清水谷のはるか彼方に富山湾。平野部に富山市周辺の街。振り返ると白馬山荘とその先に白馬岳の山頂。ただぼけ~っと風景を眺めることが、至福。
 
テントに戻りしばしの昼寝。5時半過ぎに同居人を叩き起こし、再度稜線を散歩。すっかり陽が沈んだところで小屋の食堂に入ってお茶を呑み、テントに戻ると満天の星空。ありがたいことにその晩は雨は降りませんでしたが、夜半に吹き降ろす風が強くテントが揺すぶられ、何度か目を覚ましました。
横を見ると同居人もあまり熟睡できない様子。聞けば、テントが狭くて足を伸ばせず辛いとのこと。うーむそうか。人が寝るときは、身長プラス爪先の長さが必要だったんですね。これは盲点。
 
1日目。
7:35 猿倉
8:30 白馬尻荘前
9:00 白馬尻荘出発
11:50 仮橋横断
12:10 葱平。砂防工事現場
14:20 白馬岳頂上宿舎
 
当初、自分としては2日目は4時起き5時出発で白馬岳ピストンの後に杓子岳方面に歩くことを予定していました。が、前夜同居人と相談のうえ、翌朝の天気が絶対晴れとは限らないし夜行バスの疲れが抜けないまま初日から7時間歩いたので、もうこうなったら白馬岳山頂は寄らずに明るくなってから一直線に次の目的地を目指そう~ということになりました。白馬岳山頂は、ホント目の前なんですけどね。まぁいいや。
 
DSCF4704.JPGそんなわけで6時過ぎにのんびりと起床。青空の下、風でたなびいた雲が流れては飛んでいきます。すでに稜線を歩いている登山客の姿を見上げながらまったり朝食&撤収。前夜には合計20張くらいあったテントが、すでに片手の指程度に減ったテント場を離れ、7時ちょっと前に歩き出し。気温は16度くらいという感じで、さほど寒くはないものの稜線ということもあって風強し。同居人は風に吹かれて耳が冷たくて死にそうだとのたまいやがります。ここで死なれたら困るなぁと思いながら帽子を渡し、しのいでいただくことにしました。 
 
杓子岳に続く稜線は白くザレた珪長石で、このまま建材にしても面白いんじゃないかななどと話しているうちに丸山に到着。
青い空に白い雲。左手に白い岩屑が圧倒的な質量の杓子岳。カールにへばりつくような緑の草地。右手遠方には赤い岩肌が露頭している小ピーク(江戸時代に硫黄を採掘していたといわれる朱殿坊だそうです)。絵になるなぁ。
 
ここはほんとうに気持ちの良い稜線歩きです。「この景色はいい。でも昨日は辛かった…」とこぼす同居人。

DSCF4706.JPG氷河期の氷河が形成したというカールの最低鞍部を目指して下り、今度は杓子岳を目指して登り返し。杓子岳山頂に続くまき道は、見上げるはるか高みまで岩屑の山。草木一本生えてません。採掘場みたいです。なんだかもう、自然はすごいです。
 
DSCF4712.JPGえっちらおっちらガレた岩屑の道を登りつめ、8時15分に杓子岳山頂に到着。杓子岳の北面だけではなく、山頂直下の東面もがっさり切れ落ちていて絶景。なんですが、同居人がこれまた「こんな危険なところはだめだ。早く行こう」と急かします。ぐぅ。山頂西寄りの稜線を歩いていると月の砂漠を散歩しているような気分。ラクダがいても驚きません。多分。


杓子沢コルに降りて、西からの風を避けて東側の岩陰でしばし休憩。風が当たらないのでポカポカして気持ちの良いところです。背後の岩もそれほど脆そうではなくちょっと安心(多分)。ここもまたガレた急斜面がはるか下方まで続いているのですが、なぜか同居人は「ここならキャンプしてもいい」と言い出します。しないけど。基準がさっぱり分かりません。 
 
小鑓に続く急斜面は見た目よりも歩きやすく、みるみるうちにさっき歩いてきた杓子岳よりも高いところに。小鑓を降りたところでまたまた休憩。風の吹き付ける西側の枯れ草のなだらかな斜面と、まだ緑と花の残る東側の切れ落ちた斜面が対照的です。

DSCF4751.JPGいよいよ本日最後の登り~と励ましながら、いざ鑓ヶ岳へ。ここの登りは今までで一番緩やかで助かりました。10時少し前に山頂に到着。180度の展望。絶景かな絶景かな。唐松岳のずっと向こうに黒部ダムが見えます。富山湾もバッチリ見えます。東に見えるのは高妻山と戸隠かな。振り返ると、東面からガスが湧き上がって来たため、白馬岳と杓子岳がまるで双子のような形になりました。なんか不思議。
 
山頂でしばらくのんびりと風景を楽しんだ後、下山開始。白馬鑓温泉小屋と天狗ノ頭の分岐を経て下りのガレた道を下ると、ぷうんと硫黄の匂いが漂ってきました。温泉が待っている~と期待を胸に花と雪田の残る大出原を下りました。山頂の天気は良かったのですが、東斜面に出て標高を下げていくと徐々にガスの中に。下り道とはいえあまりペースはあがりません。下り道って慣れないとちょいと辛いもんですからね。
大出原の台地に出ると、岩に温泉マークがw DSCF4762.JPG
 
いよいよ白馬鑓温泉小屋が近づいてきたかな~というところで、鎖場の下りやトラバースが現れました。それほどたいしたところではないのですが、まぁ落ちたら怪我します。運が悪かったらかなりひどいことになるかもしれません。万が一怪我をされたら困るので、足場を指示しながら慎重に下っていただきます。
ようやく1時ちょっと前に白馬鑓温泉小屋に到着。やれやれ。
 
テント場の受付をしに小屋に入ると、「入浴されますか」とのこと。もちろんです。小屋の宿泊客なら入浴料は無料ですが、テント場利用の場合は入浴料300円が別途かかります。

小屋の受付前にはすでに多数の登山客がいて昼食をとったり温泉に入ったりしていました。
雨がポツポツ降っている中でテントの設営はいやだなぁと思い、ひとまずお昼ごはんを作って食べることにしました。ガスを出そうとごそごそしているうちに雨が止んだので、お昼ごはんの準備はキッチンマスターに任せ、自分は今がチャンスと慌ててテントを抱えてテント場に。
 
DSCF4770.JPGテント場にはすでにテントがちらほら。自分たちだけじゃなくて、ちょっとほっとしました。
テント場の脇にはどうどうと温泉のお湯が流れています。真緑の苔が生した岩肌の上に温かそうな湯気が立ち上っています。

hakubayari_onsen_roten.JPGどうせなら小屋とトイレに近い方がいいよなぁ…と、設営場所を定めてふと振り返ると、びっくり。そこには男湯(一応混浴)が大開放。えぇぇぇぇ。。。。
慌ててもう少し下の方のサイトに移動し、顔を上げないように苦労しながら? テントを張りました。
 
小屋の受付前に戻ると、お昼ごはんの用意が完了。インスタント焼きそば+乾燥野菜&ハム。染みる。
ご飯を食べた後、テントに移動。さっきまでたくさんいた登山客の多くは、どうやら今日のうちに下山するらしく、めっきり人が減っていました。


もしかして、これならお風呂を独占できるチャンスがあるかも…と思いながら、ひとまず足湯に漬かることに。
硫黄の匂いがぷんぷんしていて、めっさ効きそうです。白濁したお湯に足をつけると、ぷわっと湯の花が舞い上がりました。
お湯が熱い~、でも気持ちいい~。DSCF4777.JPG
 
いやはや。ここのお風呂はほんとうに効きます。身体が芯から温まります。すっかり足の疲れも吹き飛びました。
これならぜひ温泉も入らないと…! ということで、見上げるとお風呂には誰もいません。時間的にちょうど次の一団が来るとしてもまだ間があるかも。。。ということで、テントに戻って水着に着替えていざ出陣。お湯の温度は40度ということで、ちょっと熱めですが、これがまた疲れた身体に効きます。
極楽、極楽。標高2100mの天上の野天風呂です。

女湯は女湯で蔽いに囲われたお風呂場があり、そちらは男子禁制。女湯の温度は38度とややぬるめだそうです。20時から21時の間は男湯と女湯が入れ替わります。また、温泉のお湯はそのまま沢に流れ込むので、シャンプーや石鹸の使用は禁止です。
 
温泉からテントに戻ると、またしても雨が降りはじめたので、テントで昼寝。温泉効果でポカポカと気持ちよく、昼寝の割にはがっつり寝ました。
この晩は雨が降ったり止んだりでしたが、樹林帯の小屋の下のテント場ということもあってか風はなく、温泉がすぐそばを流れることもあってかシュラフカバーだけでOKでした。
 
2日目。
6:50 小屋出発 
7:25 最低鞍部 
8:15 杓子岳 
9:50 鑓ヶ岳岳
10:40 分岐 
11:17 温泉マーク通過
12:50 白馬鑓温泉小屋
 
前夜に小屋の食堂のテレビで見た天気予報では、翌日は曇りの予報。台風はすでに朝鮮半島を通過し、日本でも九州や西日本の地域で豪雨をもたらしたとのこと。日本海側に近い長野北部はまだマシな方だったようです。ふむ。
 
3日目の朝、6時に目を覚ますと空は曇りでしたが雨はすっかり上っていました。良かった。テントの中で朝食を食べ、テント内に吊るしておいた水着やタオルを仕舞い、朝風呂を浴びている方たちもいらっしゃるので顔を上げないようにテントを撤収。

下山のコースタイムは合計3時間40分ですが、念のため5時間弱と見積もって、12時20分に猿倉を出るバスに乗るには、遅くとも7時半までには出発しないと~と、前夜に決めていました。7時ちょっと前に準備を終えて、今一度足湯に漬かって癒された後、7時10分過ぎに出発。
 
登山道は温泉の流れの脇を下ります。苔むして厭だな…と思いましたが、案外滑りません。お湯の流れと分かれて下っていくと両側にどこどこと沢が流れ落ちています。雪渓が沢の淵にこびりつくように残っていて、沢の中にゴロゴロと巨石が転がっています。見上げると白馬鑓温泉小屋が斜面にへばりつくように建っています。白馬鑓温泉小屋は雪崩による崩壊を避けるため、毎年9月一杯で閉鎖して小屋を解体し、また次の初夏に建て直すのだそうです。
なんというかもう、自然のスケールの前に人間は小さい存在だなとつくづく感じました。
 
白馬鑓温泉小屋から小日向のコルまでの区間は、鑓沢、杓子沢、三次郎沢と3つの大きな沢を越えていく長いトラバース道が続きます。
3日目は下り一直線だからと同居人に伝えていたのですが、まったくもって嘘でした。ごめんなさい。
緩やかに下降するものの、トラバース道は緩いアップダウンの連続で、おまけに落石の危険がある沢を越えていかなくてはいけません。
 
雪渓が残っている間は雪渓の上を渡って沢を通過するそうですが、わたしたちが訪れた時期にはすでにどの沢も雪渓がちんまりとしか残っていなかったので木の仮橋が架かっていました。大雪渓のところと同様に、ここでも沢が現れるたびに「落石危険。沢の途中で立ち止まるな」という看板が立っていて、同居人を怯えさせるに十分な威圧感を放っています。前夜の雨はたいした雨量ではなく沢もさほど増水しているようには見えませんし、季節からいっても落石の危険は少ないと思いますが、なんとも気が抜けません。
 
三次郎沢を過ぎてしばらくいくと、緑色岩? の露頭が現れました。光沢のある深緑色の岩がざりざりとひび割れています。切っ先が鋭く、そのまま矢尻やナイフとして使えそうです。また、ところどころ硫黄の結晶がこびりついています。
白馬というと高山植物の宝庫ということで有名で、山の夏は終わりの季節ながらたくさんの花を見ることができてうれしかったのですが、個人的にはさまざまな鉱物を見ることができたことがより印象的でした。今回のコースからは外れますが、白馬岳の北から瀬戸川にかけてはかつてモリブデンを採掘した鉱山道の名残があるとか。
 
双子岩を越えて緩やかな台地に到着。どうやら小日向のコルまで来た模様。この界隈は湿地帯で池塘があるところ。登山道の端の水はけの良いところに、どうやらテントを張ったと思われる跡が点在していました。白馬鑓温泉小屋に「午後3時以降の下山は絶対におやめください。小日向のコルで日没になります」といったような注意書きがありましたが、はたして下山を強行したパーティのビバーク地でしょか。冬季のビバーク地にしては、フライ止めの岩がいい具合に転がっているような。。まぁいいのですが。
 
池塘では巨大ミズバショウを発見し、今度はわたしが怯える番。うう、ミズバショウは可憐であってほしい、、、
小日向のコルからは道も整備されて歩きやすいけれど、なかなか退屈で長い樹林帯。
もういい加減飽きたなぁと思いながら歩き続けること2時間半。ようやく登山道入り口に到着。ほ。
しばし林道を歩いて11時10分に猿倉に無事到着。
 
後から下山してきた登山客の方々とタクシーを相乗りして白馬駅に。白馬鑓温泉から下りてきたという方と、あの温泉は良かったですね~冬の間は小屋を畳んでしまうけれど温泉はずっと流れているんですよね~というような話をしていると、タクシーのドライバーさんが「この辺はね、どうも掘れば温泉が出るんだけど、硫黄泉はあそこ(白馬鑓温泉小屋)だけなんだよね」とのこと。実に白馬周辺の地質は複雑なんですね。
 
下山直後、すっかりぐったり気味の同居人は「今回の4分の1くらいの距離だったらいいけど」とか「年に1回くらいならいいけど」とかぶつぶつ文句を言っていました。まぁ、二度と行くことはないにしても、滅多なことでは訪れることのできない山の上の温泉に入ったことで「話のネタができた」とも喜んでいるので、しんどかった記憶が薄れればまたうまい具合に担ぎ出せるんじゃないかとも思ったり。さてはて。
 
7:12 白馬鑓温泉小屋 出発
7:35 鑓沢 
8:05 杓子沢
9:05 双子岩 
9:25 小日向のコル 
10:55 登山道入口
11:10 猿倉

Posted by norlys - 2007.09.10,Mon
週末は会山行で湯檜曽本谷に行ってきました。
湯檜曽川は、関東平野を流れる利根川の源流域にあります(源流部からはちょっと西に位置しますが)。

今年は暖冬だったため、雪渓はまったく残っていませんでした。
台風9号の通過直後ということもあって水量が多く、日中の気温がそれほど上がらなかったこともあり、ほとんどの大滝をさっくり高巻きました。
人気の沢だけあって、幕営予定地の二俣にはいくつかビバークサイトが点在し、快適な天然のキャンプ場となっていました。
ツメの踏み跡も明瞭で、薮漕ぎもそれほどたいへんではありませんでした。
魅惑的なカマがたくさんあるので、アツーイ真夏の日にまたいつか再訪したいと思います。

以下は山行記録。

山域: 上越 湯檜曽川本谷(3級)
山行形態: 沢登り 1泊2日
コースタイム: 
土合駅前で前夜泊
(1日目) 4:30起床 → 5:30 一ノ倉沢Pに移動 → 6:00 歩き出し → 7:00 JR巡視小屋 → 7:35 武能沢入渓点 → 7:40 武能沢入渓 → 8:00 湯檜曽本谷の遡行開始 → 8:50 赤淵 → 9:20 5m滝上(ニセ十字峡w) 休憩 → 9:42 十字峡 → 10:00 2段20m 抱返り滝下 → 10:25 休憩(大釜でドボン大会) → 10:50 10m滝上 → 11:30 10m垂直幅広滝下 → 11:50 6m+8m 赤い滝下 → 12:05 40m大滝下 → 12:55 40m大滝上 → 13:20 二つ目の10m滝下 → 13:50 二俣手前右岸の幕営地に到着
(2日目) 5:00起床 → 6:58 歩き出し → 7:40 左手に1735岩峰 → 8:05 奥の二俣 → 8:50 水が涸れてくる(休憩) 薮漕ぎ開始(踏み跡明瞭) → 9:30 源頭部の平原 → 9:35 登山道に合流 → 10:00 朝日岳山頂 → 11:00 笠ヶ岳避難小屋(休憩) → 11:20 笠ヶ岳山頂 → 12:15 白毛門山頂 白毛門遡行組と偶然の邂逅 → 12:50 白毛門 下山開始(あとは各自) → 13:02 松ノ木沢の頭 → 14:10 白毛門登山口
装備: 沢基本装備、タープ+幕営装備、50mロープ×1
その他: 今年は暖冬につき雪渓ナシ、前日朝に台風9号が通過

会山行は湯檜曽本谷組のほか、ナルミズ沢(日帰り+1泊2日)、白毛門(日のみ)の4パーティでの集中山行。
今年はどこかの山頂で集中するのではなく、下山後に会えたらあいましょう~という予定でした。

週の前半に太平洋沖に発生した台風9号が洋上をのろのろと北上。関東を直撃し、日光や軽井沢方面にかなりの被害をもたらしました。

台風通過直後ということもあって増水が心配なところに、ナルミズ沢パーティから胃袋を刺激するお誘いを受けてかなり逡巡するも、当時の朝に川の様子を見てから考えようということに。
もっとも、パーティの誰ひとりとして過去に湯檜曽本谷を遡行した経験をもつ人間はいません。なにしろ4人の平均入会年数が1年弱、4人中3人は正式な沢デビューが今年~という新人4人衆。

いざというときに転進しやすいように、土合駅前で前夜泊。駅前のバス停に赤いスプレーで書かれた「Specter」というグラフィティに一同大盛り上がり。武蔵野の片隅で中高時代を過ごした自分はブラックエンペラーは知っていますが、スペクターは知りませんでした。それとも年の差?

翌朝、土合橋から湯檜曽川を眺めるも「…。」

「…(水量)多いかな」「…いつもこんなものかな」「・・・そんな気もするけど、ちょっと多いかな」「(水が)濁ってはいないよね」「(増水しても湯檜曽川は)濁らないって聞いたよ」「…やっぱり判断できないね」「・・・行ってみて、ウナギの寝床(赤淵)でだめそうならナルミズに転進すればいいよって代表が言ってたよね」

ということで、一ノ倉沢PにGo。

DSCF4349.JPG朝日を受けて光り輝く一ノ倉沢を眺めると、すでに取り付き部分にクライマーたちの姿がちらほら。うーん、岩もいいなぁ…。
駐車場にはカメラを担いだ人たちが何人かいましたが、沢装備をザックに仕舞いこんでいるのは自分たちのみ。

太陽の光は熱いもののまだほんのりひんやりと冷たい空気の中、7時に歩き出し。

JR巡視小屋から先は山道を辿ります。そろそろ武能沢の入渓点が近いから見落とさないようにしないと…と思ったら、武能沢の渡渉地点にちゃんと「武能沢」という標識がありました。

沢装備を整え、武能沢をちょいと下ると湯檜曽川に合流。どこどこと水流もたくましく、湯檜曽本谷の玄関ともいえも魚止めの滝が現れました。

DSCF4362.JPGマイナスイオンたっぷり。

と、わたしのママンが喜びそうなくらい、滝の飛沫が空気中に飛散しています。

いくらなんでもこの水の勢いでは無理…ということで左側の岩をつたって魚止めの滝を越えてると、一転して穏やかな浅い幅広の川になりました。
きっと普段ならもう少し川原が覗いているんじゃないかと思いますが、川幅いっぱい水でした。

少し歩くと、早速本日のメインイベントその1が登場。赤淵です。「ウナギの寝床」「学校の廊下を水浸しにしたよう」と形容される長い淵。

DSCF4374.JPG「想像より短い」「ほんとだ」と口々に言い合いながら一歩踏み出すも、「あ、足がつかない」と、慌てて左岸の岩にしがみつきます。遠めには流れのない穏やかな淵でしたが、意外に足元あたりの流れが強いのか、岩から手を離そうものならすう~っと身体をもっていかれそうになりました。クセものです。

「見下してすまんかった」「意外に手ごわいやつだった」と赤淵を越えると、今度はどご~っと水流が増して、左の方から勢いよく流れ込んできます。ちょうど、目の前に聳える大滝があったので「あれ、ここが十字峡?」「早いね~」と早速岩の上で休憩。
進行方向の反対側のチョロチョロ滝を見やりながら、Uさんが「でも、これが大倉沢? 」としきりに首を傾げていました。

DSCF4394.JPG



休憩を終えて、ちょいと歩き出すと「あ。十字峡…」。見ると滝の上部からぶわーっと豪快に水が落ちてきています。「あ、これが大倉沢なんだ」「じゃあさっきのはニセ十字峡…」と、一同愕然とした後に爆笑。

十字峡を過ぎるとあちこちにナメや釜が現れ、明るく楽しい上越らしい沢に。

2段20mの抱返り滝は左側を大高巻き。薮を漕いで滝の上に出て少し進んだところで沢筋に降りました。
他の大滝も同様ですが、人がたくさん入っているだけあって、高巻きの踏み跡はそこそこ明瞭です。もっとも高巻きルートはすべてリーダーのY君が先行してくれたので、踏み跡がいまいち?な箇所もあったかもしれませんが。

DSCF4411.JPG抱返り滝を越えると大釜が出現。つっと、先を歩くY君が突然後ろを向き、釜にドボン。
続けて一同ドボン、ドボン。わたしも水中メガネを装着して飛び込みました。ひー冷たい~。

幕営予定地に早い時間に着かなければ…ということで、一同「軽量化」を合言葉にそれまでのナメや釜には脇目をふらずに前進を続けてきましたが、この大釜は魅惑的すぎました。




10m滝の左側の階段状チムニーを登ると、七ツ小屋沢の分岐が現れました。左岸を少し歩くとトイ状の岩場。ここは左側の岩場を伝って通過。頭上に送電線が見え、「おいしそうな水」の場所ってどこかな…といっているうちに8m滝下に到着。滝の左側カンテ馬乗りで乗り越えて、しばらくいくとでました、10m垂直幅広の滝。

DSCF4425.JPG←コレ。右から水流の中を左にトラバースして登る…と聞いていましたが(左から登れるという情報もあったけど)、戦意を喪失させるに十分な水量で、さっくり滝の右側を巻きました。

その後現れた、6m+8mの赤い滝も右側から高巻き。それまで花崗岩が主体の岩場だったのに、この滝の付近だけはなぜか閃緑岩で雰囲気がガラっと変わります。

赤い滝を越えると、ついに40m大滝のお目見え。本日の、そして湯檜曽本谷の最大の見所。滝の中段までは階段状で登りやすそうですが、その上は…滝の上部から落ちる水がちょっとした庇となっていて、まぁなんといいますか、「無理」。

下段の左側の階段状を登ると、残置ハーケンがあったのでここでセルフビレイ。水流にあたらないよう左側の岩場をY君がリードで登りました。中段上の草つきまで到達し、木立に支点をとったのを確認した後、残りの3人が順番に登りました。
滝の水流は冷たいし、この頃からガスが垂れ込めてきてパラパラと雨も降り始めたり。
直登ルートから外れて水流の端っこを登るとき、目の前にシュリンゲ付きの残置ハーケンがありました。

中段の草つきから滝の落ち口に向かってトラバース。「これ、ガイドブックと同じルートですね」というY君の言葉を受けて、遡行図を見ると、あホントだ。

滝自体が大きいためか、自然の造形というよりも、人工構造物みたいな印象でした。ごごごご…と流れ落ちる水に巻かれたら絶対に助からないなぁ~とぼんやり思ったり。

40m大滝を過ぎると流れはぐっと穏やかになり、右手の斜面も草原状と、空が晴れていれば文句なく気持ちの良い場所に。10m滝がふたつと小滝がいくつか越えると傾斜が緩やかになり、本日の幕営地である二俣に到着。「あ、着いた」「2時ちょっと前だよ」「早かったね」。

DSCF4461.JPG二俣の少し手前の右岸に広々としたビバークポイントがあったので、ここにタープを張り幕営の準備。
人がたくさん入る沢だしすでに9月に入っていることもあってか、焚き火用の流木や枯れ木は少なかったです。薪探しに遠征に出る途中、二俣手前の左岸(荒れてます)と二俣通過後の左岸(小ぶりですが快適そう)にビバーク地があるのを見つけました。なんか普通のキャンプサイトみたいです。





すっかり濡れたし気温は上がらずではやいところ焚き火でも…と、焚き火をくべるも乾いた木がないためなかなか炎があがらず。あまつさえ非情の雨が降り出しました。orz
じゃあ、早めにご飯でも食べて~という話になったときにたいへんな事が発覚。
ワタクシが今回の食担だったのですが、ガスを忘れてきました。。。。。みなさま、ほんとうにごめんなさい
(ノ´・Д・)ノミ(m´_ _)m (ノ´・Д・)ノミ(m´_ _)m

雨は降るし、ガスはないし…と、仕方ないのでみんなで昼寝。このまま雨が止まなかったらご飯どうしよう・・・と不安にかられながらも自分も束の間の熟睡。
人の声にふと目を覚ますと、4時半過ぎ。本日初めて別パーティの二人組に会いました。こんな台風通過直後に湯檜曽本谷に入るのは自分たちだけかと思っていたのですが…。
別パーティの方たちがここでビバーク予定ならもう少し上流の快適そうな幕営地のことを伝えようかとぼんやりしている内に、そのまま朝日岳を目指して出発されました。

幸いなことに(ほんとに。。。)雨が小降りになったので焚き火を熾し、夕餉の支度。お粗末ながら、なんとか温かいご飯ができました。その後焚き火も、盛大とまではいかなくともなんとか燃え続けてくれました。
一時期空も晴れ、頭上にかかる天の川を堪能したり。濡れたお尻を焚き火に当てて乾かす姿が「雷鳥」に似ている~と盛り上がってみたり。確かに似ているかも^^

翌朝5時に起床。空はいまひとつすっきりしない曇り空で、気温もまだ低め。ポツリポツリと準備を整えつつ「うーん、まだ水の中に入りたい気分じゃないなぁ」なんて思いながらも、下山ルートも長いことだしと朝ごはんのパスタをがっつり食べて(おひとりさま150g(乾燥時)って、普段なら絶対に食べきれない量ですが)、7時ちょっと前にいざ出発。

とはいえ、メインイベントは昨日のうちに片付けてしまったので、特に難所もなく快適な沢歩き。
あの辺に出るんだよね~と、時折見える朝日岳の肩を見やるとかなり標高差が…。うーむ。地図上の直線距離は短いけれど、そういえば標高差約850mの登りだったけ…。

DSCF4488.JPG左手に聳える岩峰(かっこいい)を見送りながら進むと、次第に水量が減り傾斜もきつくなってきました。傾斜が厳しい分、ぐんぐんと高さを稼ぎ、水流が笹薮の中をちょろちょろ走るところで休憩(それまでもちょいちょいと休憩はとっていましたが)。

稜線に上がる踏み跡があるけど、どうしましょう。と、しばし協議。
稜線に上がっても、かえって薮漕ぎが大変なのでは? ということで、しばらく水流を追いかけることに。背丈よりちょっと低い笹に囲まれつつも、水流のところに岩が出ているので思ったより歩きやすかったです。

水流が終わると、腰の辺りまで笹薮と潅木のミックス地帯に。それでもかなり踏まれていて道は明瞭。でも、もうそろそろ朝日岳の山頂に続く登山道に出てもいいのでは…? と一同が首を捻った瞬間、ふっとガスが晴れて目前に草原が、左手に登山道が見えました。「あ、登山道だ」。

DSCF4490.JPG無事に登山道に合流し、木道の上で沢装備を解除。清水峠経由と白毛門経由のいずれの下山道を行くかで再度協議。多少アップダウンがあってもだらだら長い馬車道よりは、いっそ白毛門経由の方がコースタイムを縮められますよ、というリーダーの鶴の一声でルートが決定。

登山道を歩き出してあっという間に朝日岳に到着。朝日岳から笠ヶ岳まではアップダウンの連続で、濡れた沢装備を詰めたザックがずっしり。。

天気が良ければ谷川岳が見える気持ちの良い稜線上の道なのだと思いますが、残念ながらガスで風景は見えず。

まぁ白毛門までいけばあとは下りオンリーだから…と励まし合いながら? 白毛門山頂にたどり着き荷物を降ろしました。と、ちょうどそこに、見慣れた顔が続々と山頂直下の薮から登ってきました。白毛門を日帰りで遡行してきた別パーティでした。すごい偶然です。

そんなわけで大御所となり、集合写真を撮ったり話に盛り上がったりと山頂で楽しい時間を過ごして三々五々下山しました。
湯テルメで疲れをとり、沼田IC近くの焼肉屋さんでお腹いっぱいに食べて帰京しました。おしまい。

(感想)
今年は雪渓がなかったので、おそらく例年よりもグレードはやさしかったのかなと思います。
水量は多めでしたが、およそ遡行図と同じようなルートを辿ったので、普段もそれなりに水量が多い沢なのかなと思いますが、どうなのかな。
新人ばかりとはいえ、パーティ全員の力量が揃っていたので(自分はともかく)、とても楽しい沢登りでした。
ビバーク適地があり1泊2日の設定だったので、先日遡行した笹穴沢よりも、割合のんびりとしたペース配分で行くことができたような気がします。
下山路が長いです。でもまぁ、白毛門から先は下り一直線なので、それほど辛くはありませんが。
いつぞやの大寝坊に続いて、今回の大忘れ物…二度としないように気をつけます(自戒)。
Posted by norlys - 2007.09.03,Mon
週末に上高地→西穂高山荘→西穂高→奥穂高→北穂高→上高地と、穂高連峰の岩稜地帯を縦走してきました。
岩峰に次ぐ岩峰。岩を登っては降り、降りては登るをひたすら繰り返すという岩スキーにはたまらないルートです。特に西穂高から奥穂高、北穂高にかけての滝谷花崗閃緑岩地帯は、まるで恐竜の背びれのように荒々しく峻険で、針山地獄とはこんなトコロかな~という印象でした。
滑落事故も多数発生しているところなので十分な注意が必要ですが、好きな人にはたまらないかと。

相変わらず長い山行記録です。。忘れやすいので、自分。。

山域: 穂高連峰 山行形態: 小屋泊まり 縦走
コースタイム:
(1日目) 上高地BS 6:30 → 田代橋 6:50 → 西穂山荘 9:25  (停滞~)
(2日目) 西穂山荘 3:00 → 西穂独標 4:25 → ピラミッドピーク 5:00 (大休止) → 西穂高岳 5:55 → 赤石岳 6:45 → 間ノ岳 7:45 → 間天のコル 8:15 → 天狗岩 8:30 → 天狗のコル(避難小屋跡) 9:05 → コブの頭(立ち寄り) → ジャンダルム 巻き道手前 11:10 → 馬の背 手前 11:50 → 奥穂高 12:30 (休憩) → 穂高山荘 13:10 (途中、団体様通過待ちアリ) (昼食) →  13:38 穂高山荘 出発 → 涸沢岳 14:00 → 最低コル 14:55 → 南峰 直下の分岐 16:05 → 北穂高山頂(北穂高小屋) 16:15
(3日目) 北穂高小屋 5:18 → 南峰 直下の分岐 5:28 → 涸沢小屋 7:20 (大休止) → 本谷橋 8:40 → 横尾山荘 9:25 → 明神館 10:45 → 上高地 BS 11:30

木曜日の夜、家を出る直前までひたすら天気予報とにらめっこ。
出発前の天気予報では、週末は雨と曇りのマークオンリー。秋雨前線が停滞しているためなので、いっそ台風が来て前線を吹き飛ばしてくれないかな~とたわごとをのたまっていたら、出発の前々日に台風9号が太平洋の東海上に発生。。
いや、あの、来てほしかったのはそっちの方面からじゃないんだけど。。。と、気持ちはますますトーンダウン。

西穂高から穂高連峰を抜けて槍ヶ岳まで至る縦走路は、岩稜地帯の連続で難易度の高いルートとして有名だそうです。山の会の集会では「天気が良ければ大丈夫でしょう」と言われていましたが、なにしろ天気予報が優れないこともあり、わたしたちの出発に前後して山の会の人たちからも「気をつけて」メールが舞い込み、迂闊なことはできないなぁ。。。と、気持ちをきゅっと引き締めるばかり(でも、実際にはどれほど困難なルートなのかという点はまだ実感できていませんでした…反省)。

もともとの予定では、2泊3日+1日予備日ということで、上高地→西穂高→奥穂高→北穂高→槍ヶ岳→上高地と縦走する予定でした。ただ、岩場が連続する岩稜地帯を雨天の中歩くのは厳しかろ~ということで上高地から槍ヶ岳に向かい様子見…という案も出ていました。

早朝、上高地への乗り換えバスに移る沢渡に到着すると案の定小雨がパラパラ。
上高地に到着すると、幸い雨は降っていませんでしたが、お山はすべて雲の中。

ところが、観光案内所で天気予報をチェックすると、翌日の土曜日の予報が曇りのち晴れに変わっていました。
これなら今日のうちに西穂山荘まで上がって、次の日に北穂高まで抜けられるかも? ということで、急遽、西穂山荘を目指すことに。

DSCF4108.JPGバスステーションから梓川沿いに田代橋を目指し、登山道の入口に到着したところで、またしても雨が降ってきました。レインウェアを着こんで、いざ出発。
田代橋から西穂山荘までは中尾根という樹林帯の急登。同行のYさんがサクサクっと歩く一方で、わたしは寝不足のせいか(単に弱なだけかw)、歩き出しの1時間は20分歩いては5分休憩をリクエストするというていたらく。1時間ほど歩いたらようやくエンジンがかかり、ペースがあがってきました。

斜面は急ですが、巻き道が細かく刻まれているので淡々と標高を稼ぐうちに屋根を上りきり岩の多い地形に到達。雨が登山道を流れ落ちていく中、じわじわ浸入した雨が靴の中でガポガポと鳴りはじめました。ひえ~。

登山道が狭まりトリカブトの群生地を通り過ぎ「あれ、トリカブトの群生地って、誰かの山行記録で見た覚えが…。もしかしてもうすぐ到着?」と思った次の瞬間には稜線に達し、割谷山からの登山道の分岐に至りました。
稜線をさらに10分ほど上がると西穂山荘に到着。昭文社の5万分の1の地図ではコースタイムが3時間50分となっていますが、約2時間半で上がりました。「んーあれ? 上高地の地図はコースタイムが甘いのかな…?」と、同行のYさんと顔を見合わせつつ西穂山荘の別館に入りました。ふー。

雨でぐっしょり濡れた状態で人心地のつく温かい山荘に入った瞬間、本日はここにて停滞!ということになりました。当初の予定では(もちろん天気が良ければ)、コースタイムであと6時間ほど歩き続け、天狗の頭の直下にあるというビバークサイトでフォーカストビバーク(予定した露営)をするつもりだったので、西穂山荘での停滞は予備日1日の消化を意味します。

DSCF4115.JPG本館の宿泊受付は午後1時からということで、それまでは喫茶室と自炊場を兼ねる別館で待機。別館にはすでに15人ほどの登山客の方がいらっしゃり、ストーブを囲んで暖をとっていました。
前日には西穂山荘に到着し、今朝奥穂高に向けて出発の予定だったそうですが、生憎の雨模様のためみな西穂独標まで行って引き返してきて停滞中とのこと。

わたしたちは樹林帯を歩いてきたので雨ばかり気にしていましたが、いわく「稜線に出たら雨ばかりか風が強くてとても歩けない」とのこと。さらに、「こんな天気で、なにか(事故が)あったら笑われる」と。この言葉をずっしりと実感を伴う楔の重さに感じました。

まぁひとまず濡れた服を乾かしつつ、宿泊受付の開始を待ちつつ…と、まだお昼まではちょいと間があるけれど早速おでんとビールで乾杯。窓の外は横殴りの雨。やだなー。。

天候がすぐれないこともあり、山荘は主に前日から停滞している登山客がメイン。まだいちおう夏山終盤の時期なのにひとりあたり布団1組ということでラッキーでした。
受付時間が早まったおかげで早々に布団にもぐりこみ、さーて漫画でも読むか~と思う間もなく即寝オチ。前夜の高速バスではあまり睡眠をとれなかったので、これ幸いと寝溜めモード一直線。

山荘の受付にあるテレビでは常時ウェザーニュースが垂れ流されていました。どうやらやはり明日は低気圧の狭間でなんとか大丈夫かも…! と、望みをつなぎつつ、午前2時半にアラームをセット。

翌朝アラームに起こされ、ほかにはまだ誰も起きる気配がないひっそりとした山荘の入り口でモソモソ準備をしていると、一足早く装備を整えたYさんが外の様子を見に行き「月が出ているよ」とのご報告。おおー。

日の出は5時20分頃なので、まだ外は暗いながらもキーンと鋭い星灯りの下、3時ちょうどに山荘を出発。5分くらい歩いたところで、ぐんぐん道が下っているのでおかしいぞ、ということでいったん山荘に戻ると、山荘を出てすぐの分岐を間違っていることが判明。3時13分(細かいなw)に、改めて西穂高に向かう登り道を踏み出しました。

歩き出しすぐはごく普通の山道ですが、しばらくするとゴツゴツとした岩場の道に変化しました。ところどころ岩に白丸でルートが示されているので、ヘッドランプで足元を照らしながらこの白丸を追っていきます。

ザレザレな岩場の道をじわじわと登り詰め、ほぼコースタイムどおりに西穂独標に到着。

空と君との間には今日も冷たい雨が降るそうですが、このときのわたしたちは高層雲とガスの間のわずかな晴れ間?にいました。気温は15度程度。動いている分には快適。

西穂独標のピークから先は、すとーんと岩場が切れ落ちた鎖場でした。谷間を挟んで目の前には暗い次のピークのシルエットが聳え、岩にスプレーされた白丸の道標が点々と高みに続いています。

視界が暗くてよく見えないのはこれ幸いかもね…と、切れ落ちた谷がぼんやりとしか見えない幸せを語りつつクライムダウン。幸いなことに、昨日の雨はどこへやらというくらい、岩は十分に乾いていました。でも「雨だったら(この岩場)厭だよね」「…だよね。昨日登った人たちすごいよね」「…すごいよね」という会話を交わしながら、ふと来た道を振り返ると、西穂山荘のオレンジ色の灯りがぽっちりと点っているのが見えました。また、わたしたちより1時間くらい後に出発した後続の登山者のものらしきヘッドランプらしき灯りがちらちらと動いているのも見えました。

DSCF4148.JPGうっすらと明るさを増す東の空を見やると、群青色の空に黒い稜線のシルエットが走り、その向こうにオレンジ色の光が横切って眼下には真っ白な雲海…と、幻想的な風景がありました。

きれいだねー、きれいだねー、と互いに何度も繰り返しながら、岩場を登っては降り、降りては登り。周囲は一気に明るさを増し、白丸のマークや足元が見えやすくなってひと安心。

出発から約3時間後、西穂高岳の山頂に到着。ここでお湯を沸かしてココアタイム。ほっ。


西穂高を過ぎると、ひたすらに岩峰の連続。ひとつの岩山をよじ登ったと思ったら、すぐに急降下のクライムダウン。赤岩岳ってあれかな、あっちじゃないかな赤いし…と言いながらヨジヨジ、オリオリ、ヨジヨジ d.c.。

しばらく歩いた後、ひとつのピークの巻き道に明瞭な一張り分のテントサイトがありました。あれ、これってビバークしようって言っていた間ノ岳直下のアレ? へーもうここまで来たんだ~。と、なかなかに余裕のふたり。

間ノ岳のピークを過ぎたあたりから、岩のガレガレ度と浮石度が120%増に。
「カモシカならこんな岩場でもヒョコヒョコ行っちゃうのかなぁ」と、カモシカのような美脚の持ち主であるYさんがサクサク岩場を越えて行きます。前世がペンギンだった(と信じてやまない)自分は、雪上のようにはいかないまでもなんとか後をついていきます。

浮石の多い箇所では、自分は後続だったので登るときはまだいいのですが(直後には人がいないから)、降りるときには落石を起こさないよう神経を使いました。ふたりとも念のためにヘルメットを被っていましたが、それでも足や腕に落石が落ちて怪我をして行動不能になったら…? と考えるだけでぞっとします。わたしたちのパーティはふたりだけで、直前直後のパーティもいませんでしたが、混雑期や大人数だったら、ヘルメットを着用した方が無難だと思います(でもメット率低かったです。安心と安全のお代としては安いものだと思うけどなぁ)。

地図に「逆層スラブに長い鎖」や「垂直の鎖」と書かれた箇所も、岩場が乾いているお陰もあって、階段状の楽しい岩登りでした。逆層とはいっても、手も足もふんだんにホールドがあり、乾いている分には花崗閃緑岩はフリクションがよく効きます(でも濡れていたらこの種の岩は本当にいやらしいです…)。

Yさんも自分も日頃のフリークライミイングの練習成果をいざここにとばかりに、楽しく岩を登りましたが、それでもある程度高度がありながらロープによる確保がなく鎖の補助のみという状態は、一歩間違えれば真っ逆さまに転落するので、ひとときも緊張感を抜けません。

ぐっと高度を下げて天狗のコルと呼ばれる避難小屋跡に到着。「落石で崩壊したんだって」というYさんの言葉にふと見上げれば、モアイ製造所ですかこれはというくらい見事な斜方形に亀裂の入った岩の壁。
これが一片でも落ちてきたらひとたまりもないよなぁ…と岩造りの基礎だけが残る避難小屋後の様子に納得。長時間立ち止まって、万が一落石にぺしゃんこにされてもかなわないので、束の間の間の休息の後に歩みを進めます。

「ルンゼ内の岩場」の箇所で、岩壁を見上げると雷鳥がひょこひょこ顔を出していました。
「わー雷鳥だ~」と、初めて雷鳥を見た自分は大感激。

またしてもザレザレガレガレな岩峰の登り降りを繰り返すと、目の前にコブノ頭が現れました。実はこれはコブノ頭だったのですが、おおこれがジャンダルムか~と下に荷物をデポしててっぺんまで登りました(すいません、わたし全然勉強不足でした)。これなら荷物をデポしなくても行けるかもね~と余裕たっぷりで話し合いながら、岩峰の巻き道を辿り、ピークの岩の隙間をよじ登って這いつくばって越えて(巻こうとしたら飛騨側が切れ落ちていました(汗)、さらにコルに下りると、正面の石峰に、左に黄色の丸印、右に白丸印が。ん?

それまで黄色丸と白丸は仲良く互いに補完しあいつつ同じ道を示していたのですが、ここに来て仲違い? まるで「パパとママと、どっちが好き?」と訊かれた子供のような気持ちになったり…(しませんが)。

DSCF4258.JPGと、白丸印の隣には白スプレーで文字が。自前の細い目をよく凝らしてみると、なんと「ジャンダルム」とあります。
あれジャンダルムってまだだったの? え、じゃあこの岩場の後ろかな? と、てっきりここはジャンダルムへの分岐点かもねぇと思い込みながら、白丸を辿り、左頭上の懸垂下降ポイントを「アルパインルートかなぁ」と見上げつつ通過し、振り返ると、あら、ジャンダルム。
信州側を巻いてきたってことですね、これ。

戻る? いや、いいでしょう。コブノ頭に登ったし。青空の下に聳えるジャンダルムはとても秀麗。西穂高側からだとただの岩山にしか見えなかったのに(苦笑)。


DSCF4260.JPG続く馬ノ背にも「ウマノセ」と白スプレーで書かれていました。難易度が高いと言えど、さすが一般縦走路。これがバリエーションルートだったら、岩場のルートをいちいち選択している間に日が暮れてしまうかも。
要所要所にマークがあるので、歩く(登る&降りる)ことに専念できて助かります。

馬ノ背は信州側が少し切れていてやや高度感がありますが、意外と幅があって、このときは下がガスっていたおかげもあり難なくクリア。クライムダウンすることもなく、そのまま一路奥穂高の山頂に通じていて、まるで山頂へのレッドカーペットのようです。

12時半ちょうどに奥穂高山頂に到着。青空に切れ切れの白雲が流れ、時折谷間からガスが吹き上がってくる中、とんがった槍ヶ岳の山頂が間近に見えました。

DSCF4278.JPGさぁ、そろそろお昼も過ぎたしお腹も空いたし、一気に穂高岳山荘へ~と、ガレた道を少し登ると山荘の赤い屋根が見えてきました。緩やかなジグザク道を下り、最後は一気に梯子で降りると、穂高岳山荘に到着。

当初から小屋泊まりの縦走といっても、朝と夜の食料は自前で用意し(つまり素泊まり)、昼食だけは割安な小屋ご飯にありつこうという計画でした。

Yさんはラーメン+ご飯で残ったご飯を夕飯にTo Go。どんぶり飯が200円なので、これはコスパ高いです。次回はぜひマネしたいと思います。わたしはカレーライス。てんこ盛りのライスもあっという間に完食。カレーのルゥがたいへんおいしゅうございました。

すでに一日の行程を終え、のんびりと寛ぐ登山客が三々五々談笑している姿を見ていると、今日はもうここで(停滞しても)もいいかなぁ~という気持ちにもなりつつ、いや明日の天気は分からないからと、1時38分(細かいってばw)に出発。

涸沢岳まではなんてことのない登山道なのに、どうやら食べ過ぎた直後で血流が胃袋に集中しているようで登りがキツイ…。

あらーこのペースで北穂まで行けるのかなぁ…と内心不安にかられながらも、涸沢岳の山頂を越えて新たに岩稜ゾーンに突入すると俄然調子が戻ってきました。よほど自分は岩場ラブなようです(または消化活動が沈静化したのか)。
DSCF4287.JPG岩、鎖、鎖、岩、鎖、梯子…と、西穂-奥穂間よりは若干整備されているものの、決して易しいとはいえないアップダウンの連続。逆層やハングが多いという点では、奥穂-北穂もかなりいやらしいルートだと思うのですが、西穂-奥穂間を怯んでもこのルートを通行する登山者は多いというYさんの言葉に「うーむ」と首を傾げました。もっとも、眼下に広がる涸沢カールの風景は筆舌に尽くしがたいので、ぜひ通ってみたいと思う人が多いのもさもありなんかなぁ。

こんなうすぼけた写真じゃ伝わらないかも…ですが、高度差約600メートルの大スロープです。


最低コルまではいい調子で歩いてきたのですが(下りが多いので)、そこから先は登り要素が増えるためややペースダウン気味。南陵への分岐の南峰から先は、さらにアップダウンが強烈に。「5時前には小屋にたどり着かないと無謀な登山者だと思われる~」という妙な強迫観念にかられながら(5時でも遅いと思いますが…)、最後に岩畳のように整備された道を登りきると、北穂高山頂の道標が。。

DSCF4294.JPGうわー着いた~。と、右手を見ると北穂高小屋の屋根がすぐ下に。うわー小屋だ~。よかった~。と感動。最低コルあたりまではガスも切れていたのですが、北穂の山頂はすっかりガスに包まれていました。
山頂の先客に「どこから来たの?」と問われ「前穂からです」と答えると、「すごいね~。いや、すごい、感動したよ」とのありがたいお言葉。「写真撮ってあげるよ、いや感動した」と、Yさんの到着を待って山頂で記念撮影。

北穂小屋で宿泊手続きを行い、へろへろ~としながら外で夕飯の準備でも…と思っていたところ、山頂の先客の方がコーヒーを入れてくださいました。ありがとうございます。

夕刻になってすうっと寒気が降りてきた中、外のテーブルで夕飯の支度。少し前にがっつりとカレーを食べたのと岩場の連続で緊張し続けた一日の終わりということで、あまり食欲はなかったのですが、「食べなきゃ生き延びれない」みたいな、またしても変な強迫観念に追われてラーメンを啜りました。でもおいしかったです。

夕食後部屋に入り(宿泊客が少ないこともあり、ラッキーなことにふたりでひと部屋を割り当てられました)、地図を見ながら次の日の行程を相談。
西穂から槍までの大縦走はYさんの念願なので申し訳ないと思いながらも(ほんとうにごめんなさい)、あと2日間の晴天が確実ではないのならもうここで下山しましょうと、ごめんなさいをしました。

残りの行程の所要時間、不確実な天気、北穂から南岳間の大キレット越え、帰りの交通手段の確保…等を考えると、バッファのない行程は辛いなぁ…と。予備日の消化を取り戻す意味で西穂山荘から北穂高小屋まで歩き通してHPがかなりレベルダウン。ごめんなさい、ヘタレです。

夜半に布団の暑さで目覚め、まどろみの中で小屋のトタン屋根を叩く厭な雨の音を聞きながら「うーむ…」。
朝4時半にセットした目覚ましが鳴り、昨日の疲れの抜けないままにのろのろと支度(いつも遅くてすいません。。。)。階下に下りるとこれから出発する登山者のみなさんが一様にレインウェアを着込んでいました。
雨は降っていませんでしたが、山荘の周囲は濃厚なガスがたちこめ、湿度オーバー100%といった状態。飽和水蒸気が水滴になるほどの具合で、これでは岩場がすぐに乾くとは思えず。

そんなわけで、北穂高小屋から昨日登ってきた道を下り、ガスの中を南陵を辿りました。途中でパラパラ雨が降り始め、前日のコースほどの難易度ではないにせよ濡れた岩場に「いやだなぁ…」と思いながらクライムダウン。涸沢に着く頃にようやくガスの下に出ました。
(途中でまた雷鳥を見ました。うれしい)

DSCF4316.JPG涸沢を過ぎて、本谷橋から横尾山荘までの道のりは、山頂が雲に包まれた屏風岩を右手に眺めつつの歩き。あまりに素敵な山容に、うっかり道を曲がり損ねて脇の笹薮に飛び込んでしまいました(岩場じゃなくて良かった…まぁ、岩場でよそ見はしないと思うけど)。いつかはあの屏風岩に登ってみたいです。でも天気が良い日がいいです(まぁもちろん)。

お昼過ぎに到着すればいいかな…と思っていた上高地に、気付いたらお昼前に到着。平坦で長いだけの道程なので、退屈じゃ~と唸りながら、ですが。もっとも、それなら濡れ岩の大キレットを越えられていたかというと、そそそれは…。なのですが。

上高地に着いたらなんと朝から停電で…ということで、バスの予約ができず。たぶん空いているから大丈夫ですよと言われても、確約もなしにはいそーですかとは立ち去れません。まぁ仕方ないかと、近場の売店でおやきと缶ビールを購入。
しばらくウロウロとバスステーションをうろついていたら、観光案内所の蛍光灯がパッと点りました。すぐにはコンピュータが立ち上がらないのでしばらくしてからまた来てくださいと応対されながらも、またしてもウロウロうろついて粘ると、今度は大丈夫でした。

バスの座席を確保したら、後は温泉とご飯でしょと(さっき食べたおやきは一瞬にして胃袋の中で抹殺されました)。出発のときと同様に上空に雲の垂れ込む梓川沿いに田代橋方面へ向かい、対岸に渡って上高地温泉ホテルへ。ここの外湯は(上高地のほかの温泉もそうですが)源泉かけ流し。ひゃー贅沢、贅沢。

とっぷり温泉に漬かり、さてご飯ご飯…と、宿の方に伺うと「今朝の停電の影響でランチは中止です」との答え。えええ~。梓川沿いに立ち並ぶ旅館や飯処を端から覗くも、みな同様の張り紙が。

DSCF4332.JPG幸い、西糸屋山荘さんがランチをやっていたので、お蕎麦と生ビールで乾杯。きゅー。(写真はYさんのオーダーしたお蕎麦^^;)

久しぶりに(といっても4日ぶりなだけだけど)お風呂に入り、椅子でのんびりしていたせいか、立ち上がると全身が筋肉痛。「なんかロボットみたいにしか歩けないんだけど」「今ここで、どの観光客よりも歩みの遅い登山者だよね」とふたりしてギクシャクと歩きながらバスステーションに戻りました。

次の機会には、奥穂から槍を目指したいなぁと思います。再度、西穂から槍ヶ岳でもオッケイです(でもやっぱり天候次第かなぁ。。)。

(反省点)
・ラジオを持っていきましょう。天気が変わりやすい時期だったので、ラジオを携帯していればリアルタイムに天候が把握できて良かったかも(て、持ってないんかいと怒られそうな…あぁごめんなさい)。
・荷物は少なめにしましょう。当然といえば当然なんだけど…。3泊4日補給なしの前提で食料を詰め込んだので重(バカ。北アルプスではお金さえ出せばいくらでも補給できることを知りませんでした(大バカ。あと、シュラフカバーが重かった(さらにバカ。素泊まり寝具なしという設定はないようなので、ビバークの前提が崩れた時点でBSにデポしておけばよかったのかも(でも万が一の事態が起きたらなぁ。。。
・ザックは細身がいいです。これまた当然なんだけど、岩稜地帯でザックが詰まると悲しいです。まぁ、テント泊装備の方もいらっしゃったので、技術の問題もあるかな。
・平坦な道でもよそ見をしない。よそ見すると笹薮に突っ込むので。

その他にも色々ありますが、それはまぁ独り反省会で。
Posted by norlys - 2007.08.20,Mon
先週は、上越のナメの沢をガッツリ歩いたし週末の天気予報もすぐれないので、今週は癒し系でいきましょうよと奥多摩の水根沢に行く予定でしたが。が、体力と天気予報が回復傾向を示すや、ナメと幻の大滝があるというヌク沢左俣への計画に乗りました。

そんなわけで、前夜発日帰りで、幻の大滝とも呼ばれる3段260mの滝を見に笛吹川支流の沢に行ってきました。

地域:笛吹川 ヌク沢東俣
コースタイム:
6:10 西沢渓谷駐車場 → 林道 → 6:35 入渓点 →  6:50 入渓 →  7:10 5m滝 → 7:25 7m滝 → 7:35 近丸新道 → 7:40 堰堤上 休憩 → 8:45 二俣直後の堰堤上 休憩 → 9:10 奥の二俣分岐 → 9:25 7m 滝下 → 9:45 100m 滝下 →  10:00 80m 滝下 → 10:30 2つ目の80m滝下 → 11:35 左岸大崩壊地 昼食 → 12:05 歩き出し → 12:30 水涸れる → 13:10 登山道 → 15:00 徳ちゃん新道登山道入口 →  15:30 西沢渓谷駐車場

DSCF3964.JPG西沢渓谷駐車場で沢装備を整え林道を歩くこと30分弱。大きな堰堤を越えると入渓点があります。ご親切にも標識があるので、傍のベンチで最終準備。

木々の隙間から青空が見えるものの、谷が深いため陽射しはまったく射しこみません。鬱蒼としたゴーロだらけの渓谷は苔むしていて水も冷くて(ヌク沢=温沢だそうなのに)、あまり積極的に水を浴びる気分にはならず。


DSCF3969.JPG 5mの滝は左側から、7mの滝は右側(写真右)から登りました。ホールドはふんだんにあるけど、なかなか水量が多くて、赤苔がぬめるのがちょっと厭。。
赤苔はアクアステルスだと滑る滑る。フエルトソールの方がいいのかな。。
いやいっそ、ステンレスウール(金タワシ)をソールに。。。って、自然破壊度マックス過ぎ(以下自重)。

滝を越えるとどーんと堰堤。右側から大高巻き。踏跡は明瞭。沢は少し川原っぽくなり、古ぼけた木道が川を横切っている。これが近丸新道? 木道はかなり寂れていて、なんか廃道っぽくて不安。

苔むしているのでわかりにくかったけれど、全体的に花崗閃緑岩の沢。ところどころに真っ白い長石のカタマリがゴロゴロ転がっていて目をひかれます。ゆっくりと時間をかけて結晶化したものみたい。結晶が大きいこともあって風化しやすいのか、川原はもろもろと崩れた砂礫で埋まっている。

遡行図にはない新しい堰堤をまたしても右側から大高巻き。登るのはいいのだけど、高巻いた後に降りるのが癪に障る。登った分の位置エネルギーと下る分の運動エネルギーの総和は決してプラマイゼロではないし。。

その後も堰堤は続き、右、右、左、左と大高巻き。最後の堰堤の直前に二俣の分岐点。

ナメ滝やこぶりな滝をいくつか越えると、分岐に到着。「二俣」は先ほど通過したと思うけど本当にここは「奥の二俣」かどうかをしばし思案。ここで分岐を間違えるとせっかくの大滝を拝めずに終わってしまう。
DSCF3986.JPG沢の右手に、最近誰かが焚き火をした後の炭が転がっているのをY氏が鋭く見つけ、右沢を進む。沢の縁に焚き火の後。すぐにトイ状のナメ滝が現れ、どうやら正解。

← 奥の二俣の分岐点。右沢を進みます。





ナメ滝はフリクションが効いて歩きやすい。その後に現れる6m、7m滝は階段状で快適。歩き出し始めの雰囲気からは一変して、空が開けて明るい。

と。目前に滝の階段が。。。
DSCF4002.JPG
水流の右側が階段状だったのでノーザイルで突破。苔がかなりぬるつくものの、手のホールド、足のスタンスは豊富。
自分はわかっていなかったのですが、これが大滝の1段目である100m滝でした。

傾斜が緩いので登っているときはそれほどでもなかったのですが、登り終えてみると結構な高度感。来た道を振り返ると、遠くに富士山。

DSCF4016.JPG
さて、続いて大滝2段目の80m滝(→)。惚れ惚れと見とれてしまう幕岩っぷり。
左の水流、真ん中のクラック、右側の草付き。。。とルートを選定。ザイルを出すと時間がかかるので、自力で登れそうな右側のルートを登りました。途中に残置のハーケンが打ってありました。
ヌルって滑り落ちて下の滝に呑まれたら。。。と思うと恐いので安全第一。

DSCF4018_2.JPG← 富士山遠望。

3段目の80m滝は左の草付きを登りました。途中でイロケを出して水流の方に寄ったら、またしても左足を捻ってしまい。。。orz
北岳バットレスのときよりはマシで一応歩けますが、が、痛い。。
しばらくして、パキが来て復活。クセにならないようにしないと。。。

見事な3段260m滝の後はナメの連続。ナメといっても花崗岩なので上越の沢と違ってざらりとした感じ。

段々と水流が細くなり、右手に大崩壊地が広がるところでついに水涸れ。ここで昼食。
DSCF4033.JPG
花崗岩が風化した真砂の崩壊地。

花崗岩の風化はなかなかドラマティックで(熱膨張比率の相違→水の浸食→粒子間結合力の低下→一気に崩壊)想像するだけでわくわくするのは自分だけでしょか。ふへへ。




昼食後は沢装備をしまい、岩場寄りにガレを詰めていき、原生林の中に突入。ツメは考えていたよりも長かったけれど、無事に登山道に合流。
戸渡尾根の近丸新道を歩いているつもりが、実は徳ちゃん新道だったと知ったのは間もなく下山。。というところ。ほぼ3時ちょうどに登山道入り口に到着。林道を歩き駐車場に戻ったのは3時半。

牧丘にある花かげの郷という温泉に立ち寄り、中央道の渋滞に巻き込まれつつ都内に帰りました。

ヌク沢左俣は、鬱蒼とした渓谷→堰堤の連続→大滝→ナメ→ガレ→原生林→明るい登山道 と、なかなか盛りだくさんな内容で面白かったです。なんだかチャイコフスキーの交響曲みたい(どんなだ?)。これが沢登りの醍醐味なのかもと思いつつ。
Posted by norlys - 2007.08.17,Fri
あまりに暑さにゲンナリ~しながらも、いつもと同じくらいの時間にジムのある駅を降り立ったときすでに夜の帳が降り始めていて、夕暮れが日一日と早く訪れるようになってきたのを実感。

秋になったら岩、冬になったら雪と、夏が終わっても山にはまだまだ楽しいことがたくさんありますが、やっぱり今はまだもっと沢を満喫したいかな~という気分。

そんなわけで、山と渓谷社から1999年に出版された「上信越の谷105ル-ト」を密林で購入しようと思ったのですが、すでに新品の取り扱いはなくマーケットプレイスにユーズド2点があるのみでした。
お値段はなんと1万2千円から。。。定価は2,100円なので、実に6倍弱のお値段です。びっくり。
同様に「奥秩父・両神の谷100ル-ト 」も絶版です。んでこれも、定価2,100円のところマーケットプレイスでは9,800円也。
う~む、シャイロックめ。いやいや、市場価格は需要と供給のバランスなので、それはそれでいたしかたありませんが。

山と渓谷社は昨年インプレス社に買収されてしまい、お手軽ハイキングの方向性が強まった気がするので、いまさらマイナーな沢ルート図鑑を再版してくれるとも思えず。。
まぁ根気よく探せば、どこかのアウトドア屋さんや本屋さんの片隅に在庫が残っているような気がしないでもないので、地道に探すことにします。

インドアのクライミングジムはなかなかに盛況で、とくにボルダリングはメディアの影響か若いファッソナブル(タイポ)な人たちも多いし、一方で山を登ればご高齢の方たちのハイキングサークルやツアー登山の団体様で山頂が満員御礼だったりするのですが、そんな中にいて自分としてはなんかこうちょっと違和感を感じたりします。

どこがどう。。というのはうまく説明できないのですが(こんな感じ。。というと、ちょっと言いすぎなんですが。。)、まぁ、前世は氷の大陸に取り残されたペンギンだったと信じてやまない自分ですので、つくづく世の中の潮流にノレない生き物なのかもしれませぬ。

そんなわけで。どんなわけだか、2chの山スレから沢登りのネタを拾ってきました。
こんな手ごわそうな沢旅は自分にはなかなか挑戦できそうにありませんが、見ているだけでも楽しいです。

リンク先がすでにシボンヌなURLもあるので、もしかしたら今のうちにこそーりローカルにコピーしておかないと、いずれ前述の沢本のように情報が入手困難になってしまうかも。。とか思いつつ。

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308 :底名無し沼さん  :2006/07/27(木) 13:30:58
    俺がヒマだから、今までのハリコを少しまとめるよ

309 :底名無し沼さん :2006/07/27(木) 14:06:51
    北ア
    北ア・無名の険谷 
    http://www27.tok2.com/home2/d/turi/old/oyasutani.htm (すでに削除されていました)
    称名廊下と尾根を挟んで反対側にはこんな素敵なゴルジュが眠っている
    http://ycm.6ch.bz/kinopon/climbing/gorge/011.html
    称名廊下には劣るけど、ここも遡行超困難マジヤバな谷
    http://www.esyst.co.jp/nakamura/yama/03ike02.htm
    剣沢大滝
    http://www.happy.net/OCUAC/domestic-record/1975turugi/1975turugisawa.htm
    北ア・称名川 「ザクロ谷」
    http://pro.tok2.com/~kurobe/turi/2004/zakurotani-2004.htm
    http://pro.tok2.com/~kurobe/turi/2004/zakurotani-2004-2.htm
    緑の苔が陽光に煌めく夢幻の渓…
    黒部・黒薙川 「北又谷」
    http://sawabito.fc2web.com/04kitamata.htm
    こんなのめっけた。黒部の谷はオッカなそうだ…orz
    http://pro.tok2.com/~kurobe/sawa/2005/kurobe-gakidan-20050729.htm
    山岳観光地・上高地のすぐ間近に、こんな凄まじいゴルジュの谷が存在している。
    その名は「下又白本谷」!
    http://climbing.x0.com/2004/041016shimomata.htm…文章記録
    http://climbing.x0.com/2004/041016shimomata-p.htm…写真集

    南ア・安倍川 コンヤ沢ホーキ沢
    http://members3.jcom.home.ne.jp/moto.p/Report/2006/20060716/20060716.htm
    南ア・雨畑川 奥沢谷
    http://www.geocities.jp/go_hirotele/newpage146.html
    南ア・大井川 「赤石沢」
    http://www5b.biglobe.ne.jp/~yoshi-k/akaishi04.html
    取水堰堤ができても、名渓は変わらず…

310 :底名無し沼さん :2006/07/27(木) 14:07:38
    ●大峰・台高の超有名ドコロ
    池郷川下流部ゴルジュ
    http://sawabito.fc2web.com/ikegoukabu.htm
    池郷上上流部ゴルジュ
    http://p00.seesaa.net/article/19997570.html
    立合川ゴルジュ
    http://www5b.biglobe.ne.jp/~yoshi-k/tatiagou05.html
    ●大峰・台高の知られざるゴルジュ
    黒瀬谷ゴルジュ
    http://takuyu.seesaa.net/article/17853846.html
    宮川大杉谷・粟谷ゴルジュ
    http://a.x0.to/04/09/19/index.html
    大峰・舟ノ川 イブキ嵒谷
    http://f58.aaa.livedoor.jp/~kymbs/link/report/?id=38_ibuki
    大峰・白川又川 十郎谷
    http://p00.seesaa.net/article/21238952.html
    大峰・池郷川 小又谷
    http://k3.fc2web.com/03/08/03/index.html
    大峰・旭ノ川 中ノ川
    http://p00.seesaa.net/article/13804463.html
    大峰・芦廼瀬川本流 
    http://www5b.biglobe.ne.jp/~yoshi-k/ashinose05.html
    大峰・白川又川 奥剣又谷
    http://www5b.biglobe.ne.jp/~yoshi-k/okuturugimata06.html
    大峰・白川又川 岩屋谷
    http://www.kitarou.sakura.ne.jp/05kiroku/050717shirako-iwaya/050717shirako-iwaya.htm
    大峰の真珠、カリヤス谷
    http://nature-player.seesaa.net/article/6094915.html
    http://higurasi.main.jp/05kariyasu.htm

311 :底名無し沼さん :2006/07/27(木) 14:08:45
    台高・北山川 東ノ川  
    http://www5b.biglobe.ne.jp/~yoshi-k/higasinokawa03.html
    台高・宮川 堂倉谷 
    http://www5b.biglobe.ne.jp/~yoshi-k/doukura05.html
    台高・往古川 小木森谷
    http://p00.seesaa.net/article/13804450.html
    台高・往古川 真砂鬼丸谷
    http://www.kitarou.sakura.ne.jp/06kiroku/060617masagotani/060617masagotani.htm
    台高・奥の平谷~黒滝谷
    http://higurasi.main.jp/06okunohira.htm


    白山周辺つーたら、やっぱこの2つが凄いか?
    http://sawabito.fc2web.com/obatakemigi04.htm
    http://sawabito.fc2web.com/fukabara.htm
    白山・尾添川 「雄谷」
    http://pro.tok2.com/~kurobe/turi/2001/otani-2001.htm
    白山・蛇谷 シリタカ谷
    http://higurasi.main.jp/04siritaka.htm

    御岳・兵衛谷
    http://yama-to-damashii.outdoor.cc/040812hyouei/08_12hyouei.htm
    御岳・兵衛谷
    http://www5b.biglobe.ne.jp/~yoshi-k/hyoue05.html
    中ア・中御所谷
    http://yama-to-damashii.outdoor.cc/20050730%20nakagosho/20050730%20nakagosho001.htm
    御岳西麓に巨瀑だらけの名谷あり。
    マニアは当然知ってるだろうけど、
    一応貼っておこう。
    http://sawabito.fc2web.com/hyoue2003.htm

312 :底名無し沼さん :2006/07/27(木) 14:10:30
    朝日連峰・三面川 以東沢
    http://www5e.biglobe.ne.jp/~yamazinn/asahiitousawa/itousawa.htm
    朝日連峰・岩井又沢~畑沢
    http://ryoyu.syuriken.jp/040813iwaimata/page.htm
    朝日連峰・根子川本流 入りソウカ沢
    http://f58.aaa.livedoor.jp/~yamadori/irisoukasawa2005.09.html
    朝日連峰・見附川 入りトウヌシ沢本谷
    http://f58.aaa.livedoor.jp/~yamadori/iritounusisawa2004.09.html


    飯豊・内ノ倉川 「七滝沢」
    http://www.wink.ac/~ogaoga/minamitouhoku5s.html
    巨瀑、巨瀑、また巨瀑…!!!
    飯豊・大石川 東俣千代吉沢
    http://higurasi.main.jp/tiyokiti.htm
    飯豊・頼母木川 小俣沢
    http://ryoyu.syuriken.jp/040801komatasawa/page.htm
    飯豊・梅花皮沢 出ト門内沢
    http://ryoyu.syuriken.jp/040829detomonnaisawa/page.htm
    飯豊川本流
    http://yama-to-damashii.outdoor.cc/iidehonryuu_990813/iidehonryuu.htm
    飯豊・胎内川本源沢
    http://yama-to-damashii.outdoor.cc/040923tainai/takadasan/09_23tainaii.htm

313 :底名無し沼さん :2006/07/27(木) 14:11:47
    越後・水無川 オツルミズ沢
    http://kyousai.web.infoseek.co.jp/houkoku/2005/050924-25oturumizu.html
    越後・水無川 滝沢
    http://members3.jcom.home.ne.jp/moto.p/Report/2005/20050917/20050917.htm
    越後・水無川 真沢~祓川
    http://www13.ocn.ne.jp/~mt23/sawa/sin.html
    越後・水無川 北沢
    http://www.aack.or.jp/kaiinnope-ji/2002OCTTakao/kitasawa.htm
    越後・水無川 オツルミズ沢 (別バージョン)
    http://unryo.cliff.jp/album/20050917otsuru/
    越後・三国川 仙ノ滝沢
    http://www.a-a-c.net/colm/c11/c11hamada01.html
    越後・三国川 栃ノ木川丹後沢
    http://www.mitsumine.gr.jp/kaiho/301/tangosawa.html
    越後・三国川 黒又沢日向沢
    http://www5e.biglobe.ne.jp/~yamazinn/hinatasawa/hinatasawa.htm
    越後・芋川 ジロト沢Bルンゼ右スラブ~前スラブ下降
    http://ryoyu.syuriken.jp/040523jiroto/page.htm
    越後・三国川 銅倉沢
    http://ryoyu.syuriken.jp/040918doukurasawa/page.htm
=========================================

こちらは番外
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263 :底名無し沼さん:2006/07/25(火) 09:51:29
東京・隅田川河口護岸ゴルジュ
http://www.sight-seeing-japan.com/4-kanto/tokyo/seirokagarden2.jpg


264 :底名無し沼さん:2006/07/25(火) 10:05:48
>>263
そこなら俺んちからすぐだ
日帰り余裕
ちょっくら登りに逝ってくる


265 :底名無し沼さん:2006/07/25(火) 10:07:11
これはかなりの水量だなぁ・・・


266 :底名無し沼さん:2006/07/25(火) 11:33:48
川岸でブルーシートで一泊しようと思ったら、
タープ貼る隙間ねーじゃん!
すげー人気なんだな!
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唯一、自分も取り付きまで行ったことがある場所ですが、さすがに入渓する勇気はありませんでしたw
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norlys
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自己紹介:
Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。

色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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