忍者ブログ
Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by - 2025.02.02,Sun
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

Posted by norlys - 2007.09.25,Tue
今週末の3連休は東北のナメと温泉の沢に行ってきました。
車にシートに余裕ができたので便乗させていただきました。ありがとうございます。

あまりに美しい土地でそっと大切にしておきたいので敢えて地名は秘すことにします。
沢屋さんには有名なトコロだそうですので、まぁ隠すまでもないかもしれませんが。

首都圏から一路東北道を北へ。山の会の北海道支部長率いる北海道からのグループは一路南へ。

なにしろ長距離なので、ドライバー交代要員としてカウントされていたのですが、結局自分はずっと後部座席に身を潜めていました。
東北道はかつて自宅住まいだった頃に家の車で那須や奥日光、裏磐梯や猪苗代への遠出で何度か走った道ですが、人を乗せて走る自信がありません。ごめんなさい。今度コソ練しておきます。

北海道組と落ち合う前夜、関東組は広々とした川原の橋の下でテント泊。うまい具合に近くにトイレと水道があって、これ幸い。首都圏の河川敷と違って、雑草は刈り込まれ(気温が低いからボウボウにならない?)ゴミもなければ先住者もおらず、とてもキレイな川原でした。
夜の道をまばらにトラックが通過するのみで、不審者として通報されることもなく、これまた幸いでした。

幕営地があまりに快適だったので、目を覚ましたら1時間の寝坊。あらら。
フェリーで上陸後、高速道路をかっとばしてきた北海道組とは目的地近くの道の駅で合流。

入渓点近くの道路端で沢の装備を装着していると、地元の方と思しき軽トラックが停車。不審者と思われたかなぁ…とやや不安になるも、地元の方の表情はにこやかでした。

「どごさいぐだ?」「あの、××沢に行こうと思って」「××の沢だべ?」「そうです」「そっが。クマさ、気をづけっど」「んだ、クマぁこわいっべ」という会話を交わし、にこやかに去って行かれました。

一瞬怒られるのかと思った~と、安堵しながらも入渓の準備を進めていると、またしても地元ナンバーの軽自動車が通りかかりわたしたちの真横できゅっと停車。「どごさいぐだ?」 (以下リピート)

東北の方は人好きなんですね。もっとも不審者らしき集団への牽制かもしれませんけどw

さて、今回は全工程の遡行図はナシ(一部アリ)。事前にWebで収集した情報と2万5千分の1の地図が頼り。
滝の少ない滑らかな地形なので問題はないだろうという判断ですが、地形図を見ながら手探りで沢を遡行するのはとても貴重で面白い体験でした。

踏み跡を辿り登山道を歩くこと30分。夏道が沢のすぐそばに到達した地点から入渓。しばらくは、なだらかな川原を歩きました。5分もすると10mくらいの直瀑が登場。これは全工程で唯一の大滝で、高巻いてクリア。

DSCF4822_s.JPG大滝を越えると沢相が一転してナメの沢に。白緑色の岩盤に赤い亀甲模様。ほうっとため息がこぼれるほどの美渓。

沢登りといっても沢を登るのではなく、ヒタヒタと歩くという感じ。
ひたひたひた。。。







DSCF4834_s.JPGところどころ段差のある箇所には、これまた美しい釜が。透明度の高い鶸萌黄色の水が目に染みます。










ほとんど最後までナメが続き、水流が細くなって傾斜が厳しくなってきたあたりでザックに詰めたビール6缶が肩にずっしり。うち4缶は自分用だし他の共同装備はほとんど持ち上げてないので文句は言えません。

水流が二俣に分岐するたびに立ち止まっては、現在地の確認と稜線の登山道への最適な道を探すために地形図とにらめっこ。
いよいよ水流が細くなり笹薮に囲まれた場所を5分ほど薮漕ぐと、無事に登山道に合流。

本日の目的地は稜線の反対側の「沢を下り」しばらく先にあるという天然温泉地帯。

「道に迷っても沢は下るな」というのは登山の常識といわれていますが、この土地に限ってはこの定説は当てはまりません(もちろん十分注意しないとダメですが)。

DSCF4860_s.JPG稜線の登山道を30分ほど歩くうちに雨足が強まりました。この日は気温が高く、東北の雨もまったく苦にはならず。
かすかな踏み跡らしき形跡を辿り、稜線を外れていざ斜面を下ると無事に沢筋に合流。
傾斜はとても緩やかで、フリクションの効く砂岩の岩盤を下ります。

途中から硫黄の匂いがプンプンと漂い、硫黄成分によるものと思われる赤錆が顕著になり、沢の水に触れるとなにやら温い~。
ぬるい雨の中、徐々に疲れが溜まりつつも、温泉への期待が膨らみます。

二俣を過ぎて沢幅が広がり巨岩の転がる地帯を少し下ると、目の前に白煙が立ち上るのが見てきました。
午後2時45分ごろ、沢がくの字に曲がる手前の左岸を上がると、ちょっとした広場がありました。無事に目的のテン場に到着。広場の地面はふかふかの苔で覆われていて、地熱効果でほんのりと温かいまさに天然のオンドル。広場の先にはポコポコと灰色の泥が湧き上がっていて、こちらの泥水はやや熱め。

荷を降ろすやいなや、休む間もなく、早速テントを張って、薪を集めたり、天然温泉の場所を探したりとめいめい行動開始。流木が豊富なおかげで薪拾いは楽でしたが、生憎の雨で湿っているため火が安定するまでやや難儀しました。

天然温泉はテン場を出てすぐ川下に熱泉がありました。また、さらに少し川下にはややぬるめのにごり湯がありました。熱泉の天然温泉の幅を広げ、Y君が脇を流れる水流から水を引く護岸工事を行うと、こちらも水流の流量で温度が調節できる快適な温泉場に。

待ちに待った乾杯タイム。ぬるい雨が相変わらず時折ぽつぽつ降りますが、温泉と地熱で温められたテントが確保されているので心配無用。うれしい。

夕飯の前にひとっ風呂~とビール片手に男性陣が温泉に向かったので、女性陣は火の番を続けました。食担は筆頭シェフ2名ですが、シェフたちがお風呂タイムとあっては、女性陣は火の番以外に手の出しようがありません。
男女平等推進委員会のみなさまにこの実情を訴えてもいいですか(笑

男性陣がお湯からあがったところで、女性陣もお風呂に直行。川下のにごり湯のすぐ隣に、後から来たパーティがタープを張っているのを見て、テン場近くのお湯ならいつでも入れるけどここは今しかないかも…ということで、お邪魔させていただきました。今回は2パーティ合同で計7名の大所帯だったので、上の広場を確保できてラッキーでした。

DSCF4886_s.JPG缶ビール片手に天然温泉。なんて贅沢。
身もココロもほっこり温まり、ぼちぼち暗くなり始めたところでテン場に戻って、大宴会に参戦。

確実に2Kgは増量できると評判のw宴会の沢。自分はこの度初めて参加しましたが、まさに期待を裏切らない宴会っぷりです。北海道チームは大きなホッケやサンマ、カレイ、トウキビを投下。対する関東チームは野菜の天ぷらや焼肉で猛攻。

普段の山行なら缶ビール2本もあればアルコール補給は十分なので、ノルマ4本はこなせないんじゃないかと思っていたのですが、焚き火も安定し盛大に燃え盛る中、スルスルとビールを呑んでは食べ、食べては呑んで、結局ノルマを達成しました。
なるほど、これが宴会山行かとアツク実感。百聞は一見にしかずです。いや、ほんと。

北海道から直送されたシマホッケの炭火焼はこのうえなくおいしく、関東チームが猛烈な勢いでホッケをつついていると、いつでも食べられから…と遠慮気味の北海道チームから「こんなにホッケにがっつく人たち初めて見た…」と証拠写真を撮られてしまいました。

ほどなく夜も更けて、テントに戻るなり爆睡。沢歩きに疲れて…ではなくて、食べ疲れ&呑み疲れ+温泉効果のせいだと思います。ほぼ間違いなく。

下からの地熱でポカポカと温かく、全身の血行が良くなったような気がしつつ朝6時に起床(テントの端から冷気が入ってきて、半身は温かく残りの半身は寒かったのですが)。呑みすぎで頭が痛い…。

雨は夜半過ぎに止んだものの、すかんとした快晴ではなく、ちょっと曇り気味の空。
昨晩の大宴会の翌朝ということもあってか、朝風呂につかったり朝からご馳走を食べたり…と、のんびりムード。

テントを撤収し、後片付けを終えて、朝9時に出発。
と、その前に今一度…と、テン場周辺の天然温泉地帯を再確認。自分たちのテン場より川下に、テントひと張り程度の小ぶりのテント場がありました。地面を触るとなかなか高温。周囲もしゅうしゅうとガスが吹き出ていたりして、ちょっとした地獄めぐりの様相。硫化水素ガスが濃厚で、喉と目への刺激もなかなか。
昨晩このテン場で幕営された方は、なんでも低温火傷になったとか…。ううむ。

昨日下ってきた沢を登り返す内に、青空が広がり気温もぐんぐんと高くなりました。
そんなわけで、昨日はそそくさとヘツった大釜も、勢いよくドボン。気持ちいい。
最近の公営プールは飛び込み禁止で残念なんですが、天然プールならオッケイなのでうれしい限り。
十分な深さがあれば勢いつけて一回転して飛び込みたいくらいですが、そんな沢はどこかにないものでしょうか。。あ、海に行けばいいのか、あら盲点。

沢筋を詰めて再び稜線の登山道をたどり、別の沢を目指します。明瞭な踏み跡と形容したほうが正しいような登山道のアップダウンを過ぎると、稜線の反対側に下る登山道に無事合流。

しばらく歩いたところで、沢手袋をなくしたことに気付きました。ありゃりゃ。どこに落としてきたのやら。
ナメの多い砂岩の沢といっても、手袋をしないと指輪が岩で傷つくよなぁ。。。とシュリンゲに巻きつけておこうといじっていたら、あれ…指輪がない。ざざーっと血の気がドン引き。みなさんの足を止めて大捜索を行っていただきました。ごめんなさい。。。

15分ばかり枯葉を掻き分けて奇跡が生じるのを祈りながらあちこち探し回りましたが見つかりません。
まぁ高いものじゃないし(ほんとに)、こっそり同じお店で買いなおせばいいかな…と諦めたところ、Uさんが足元の石を小枝で突いたらあら指輪が。。。
ほえぇ~。。。奇跡。

それにしても…毎回なにかしら伝説(という名のハタ迷惑;)増やしすぎです。自分。。

さて。気を取り直して。。。

沢音が近づくことに期待を馳せながら、登山道を下り、登山道が沢を横断するところに出会いました。
この沢は、前日以上のまるで舗装道路のようなナメ度120%の沢でした。

滝らしい滝もなく、段差の下には巨大なポットホールの釜があり、ヒタヒタと歩いては釜にドボンの繰り返し。
寒い地域ゆえか水に濡れるのを避ける北海道チームも、関東チームのドボンぶりに触発されてか、釜を存分に堪能してくださった様子でした。

ナメの沢がそろそろ終点に近づくあたりで登山道に上がり、温泉宿を過ぎて林道を下ってデポした車に戻りました。

沢装備を解いて車に乗り、滝のそばに野天風呂があるという場所に移動。有名な観光地らしいのですが、自分はその土地のことを全然知りませんでした。

DSCF4976_S.JPGなんと滝がまるごと温泉です。適温のお湯が滝壷めがけてすごい勢いで落ちてきます。あひゃひゃ。

なんでもpHが約1.4という強酸性の泉質で、お湯が酸っぱいです(これで場所が特定できたら温泉通ですね)。湯加減はほんとうにちょうど良いのですが、なにしろ肌と目がピリピリします。いやもう痛いのなんのって。初めて温泉で湯ただれをおこしました。もっともさすが硫黄泉で、かぶれた跡もみるみる治りつつありますが。

硫黄泉が、特にわたしのようなアトピー持ちには有効だということは知っていましたが、さすがに高濃度だとどうなんじゃろ…と、家に帰ってからちょいと調べてみました。

なんでも、硫黄を含むメチオニンとシステインという含硫黄アミノ酸は人体にとって重要な働きをもつアミノ酸なのだそうです。メチオニンは必須アミノ酸で、システインはメチオニンから生成されるアミノ酸だそうで。

これらの含硫黄アミノ酸はインシュリン、ヘパリン、タウリンなどの体内物質や蛋白質の合成、軟骨の生成に必要な成分だそうです。さらに、髪や爪を作るケラチンの生成にも必須な成分だとか。
ほえ~…知りませんでした。

どうりで出かける前に爪を切ったばかりのはずなのに、硫黄泉三昧の沢旅から戻ったらやけに爪が伸びているなぁ…と思ったわけです。ゆるーい癖っ毛の髪も、一気に直毛化しました。これも硫黄成分の働きによるものなんでしょうか。

アトピーがひどいときにはリンスが使えないので(かぶれる…コンディショナーはもってのほか。おかげで美容室に行くたびに呆れられるほど髪が痛んでいるそうだが知ったこっちゃない)、たまに食用酢を薄めて浴びていますが(クエン酸リンスを手作りすればいいのかもなんだけど、お酢が一番手っ取り早いので)、硫黄泉の方が強烈に効果あります。

天然のお風呂を満喫した後、近くにある温泉街に移動し、3日ぶりに石鹸とシャンプーで身体を洗い流しました。

名残惜しいのですが北海道チームとはここでお別れ。
関東パーティは近郊のスーパーで買出しの後、初日のテン場(すなわち橋の下)で再び幕営。
翌朝、6時に目を覚まし、そそくさと撤収して一路東北道を南下。

ナメと温泉と宴会で胃も心もいっぱいです。
胃腸のためにも今週は大食いとお酒禁止令を発布中。来月のレースのためにも身を軽くしておかないといけませんな。。。
PR
Comments
Post a Comment
Name :
Title :
E-mail :
URL :
Comments :
Pass :   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
TrackBack URL
TrackBacks
Calendar
01 2025/02 03
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28
最新記事
(07/27)
(07/13)
(07/10)
(03/18)
(03/17)
(03/16)
(03/16)
(03/16)
(03/12)
(03/10)
Profile
HN:
norlys
性別:
非公開
自己紹介:
Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。

色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
つぶやき。
Search
Meteo
Look down on Earth
↑陸域観測技術衛星ALOS(だいち) 「P」ボタンを押すと衛星画像になりますyo
Ads
Comments
[09/23 ヨシ]
[02/06 kacky]
[09/22 kacky]
[07/31 vini]
[07/06 FilsNoel ]
Trackbacks
バーコード
Tool
Log
Template by mavericyard*
Powered by "Samurai Factory"
忍者ブログ [PR]