2泊3日で一の木(川入)から飯豊本山ピストンの予定でしたが、猛烈な吹雪にめげて1泊2日にて切合小屋にて引き返しました。
コースタイムはこちら
(1日目)
6:25 川入鉱泉出発 → 6:55 川入キャンプ場 → 7:00 御沢登山口 → 7:50 下十五里 → 8:10 中十五里 → 9:18 横峰小屋跡 →10:05 地蔵山分岐下 → 10:50 馬の背 → 11:10 剣ヶ峰の岩稜 → 11:20 三国小屋 (昼食) → 12:10 三国小屋出発 → 13:25 種蒔山 → 14:05 切合小屋 切合避難小屋泊
(2日目)
3:30 起床するも天候が思わしくないので2度寝。天候回復を待ちながら朝食を食べたりしてまたーり停滞。6時半ごろ、すぐには天候が回復しそうにないので下山を決める。
7:00頃 切合小屋出発 → 8:45 三国小屋 (休憩) 9:20 三国小屋出発 → 10:20 地蔵山分岐下 → 11:00笹平 → 12:15 御沢登山口 → 12:35 川入キャンプ場 → 13:15 川入鉱泉 到着
4月26日の土曜日。夜発の予定だったので、午前中は編み物をしながら、長野で行われた聖火リレーの状況をネットでライブ配信しているサイトや2chの実況スレでヲチ ( ´-`)。。。gdgdキワマレリ。ふぅ。。
一方で、聖火リレーの同日に、チベット騒乱の犠牲者(チベット人と漢民族の両方)への追悼法要を執り行った善光寺のお坊さんのお言葉に思わず目から汁。
ご苦労をね、皆さんされている中でね、
よくその清らかな心を保って、今日までお越しになられたと思います。
とても難しいことだと思います。
色んな目に会いますとね、悔しい気持ちとか憎む気持ちとかでね、
心が変わってしまって、濁ってしまって、顔が変わってしまって、
願いも変わってしまいますね。
でも、皆様方そうじゃないですね。
まだまだ清らかな心で優しい心をお持ちになってて、
それで努力されていらっしゃいますから、
さらに尊いことで、さらにご苦労だと思います。
皆様がたのお姿をとおして私たち日本人も今回いろんな事を学んだと思うんです。
これからのご縁だと思います。よろしくお願いします。
道徳を説き精神的な拠りどころとして機能する分には、宗教の存在も悪くないな。。と思いました。
て、のっけから飯豊山登山とは話がズレてますな。はは。
まぁ、飯豊山も周辺地域の人々にとって長い間山岳信仰の対象たる霊峰で、明治時代の廃藩置県の際には福島県と新潟県が争い、川入から飯豊山を経て御西岳に至る参道のみ福島県喜多方市に属することで決着したという不思議な場所ですので、「人と信仰」という意味では通じるものが。。あるかな。。?
さて、聖火リレーもつつがなく終了し(皮肉ですよ)、バタバタと荷造り開始。ピッケルをもっていくかどうかを最後まで迷いつつ、結局アイゼンとストックだけで行くことに。
夜8時前にJR宇都宮線の久喜駅で集合。一路東北道で北上し、郡山JCで磐越道に入り会津坂下ICで高速を下車。道に迷いながらも下道をひた走り、なんとか12時過ぎに川入に到着。
途中の林道で、イタチ?、テン?、タヌキなどの野生動物に続々と遭遇。か、かわいい。
野生生物さんたちも藪を漕ぐよりは道路を歩く方が楽なんでしょかね。
当初は川入キャンプ場に車を停める予定でいたのですが、今年は雪が多かったためでしょうか、川入鉱泉の民宿街から先は小型ブルドーザが道の真ん中に鎮座して立入禁止でした。うお。
翌朝は4時半に起床。のんびりと身支度を整えていると、ちょうど渓流釣りの方が「そこの分校の駐車場に車を停めるといいよ」と助言をくださったので、現在は廃校となり民俗資料館として活用されている旧分校の校庭に停車。地元の方や他県ナンバーの車が他にも3台ほど駐車中。GWとはいえ、休日の少ない前半なので、あまり人は多くないのかもね、そうだといいね、と話しつつ準備。
どんよりと雲が垂れ込め、霧雨が降る厭な天気。それでも天気予報では午後から回復傾向とのことだったので、期待を胸に歩き出し。と、いざ歩き出したとたんに雨脚が強くなったので、ヤッケを着こんで再度出発。
1日の工程がその分長くなるのでついてないなぁ。。と思っていたものの、川入鉱泉の集落から30分ほどで川入キャンプ場に到着。
御沢登山道入口周辺は腐った雪が残っていたものの、登山道に入るとぬかるんだ夏道が露出していました。倒木も多いし、えぐれているところもそのままなので、まだそれほど登山客が入っていない模様。
標高500mを過ぎた辺りからはすっかり雪道になり、長坂の尾根を登る間にどんどん雪が深くなり、残雪期というよりしっかり冬山状態。
←道標が半分くらい雪の下。今年はやはり雪が多いのかな。。
ピッケルを除く雪山装備一式を担いで長い上り坂を登るのは結構しんどくて、ちょこちょこと休憩をとりながら歩き続けると、9時15分過ぎに横峰小屋跡の緩斜面に到着。
見渡す限りガスの中。残念。おまけにぱらぱらとアラレが吹き付けて痛いっす。。
休憩を挟みながらもコースタイムよりも若干早いペースで歩いてきたので、これなら今日は三国小屋泊まりではなく切合小屋を目指せそうだと話し合いながら休憩。
→トラバー終了手前、三国岳方面を眺めたところ。
三国岳の稜線のコルに降りたところで、Eさんから「この先、ちょっと不安なのでアイゼンをつけましょう」との提案。前にいた2人組のパーティの方たちも、少し先でアイゼンを装着している様子。
それに、出発前に拝見したブログによれば、この先の稜線には切り立っている場所や岩と雪のミックス地帯があるとのことだったので、もちろん賛成。
突風の横風だけは吹いてくれるなよ~と念じながらも、痩せ尾根を通過。
日本海の水蒸気をたっぷり含んだ重たい雪のためか、ぽってりと積もった雪の尾根はさほど切り立った印象はないものの、ぐずぐずと潰れそうでなんだかちょっといやらしい感じ。
途中1箇所だけ雪が途切れた箇所があり、草付を這い上がって、再び雪稜へ。今年から冬山始めましたというY君その2は、藪漕ぎにちょいと手こずり中。まぁ自分もまだ経験値が低いので、藪漕ぎはあまり得意ではありませんが。。
ただ、ストックでは岩場の役には立たないので、ここはピッケルがあった方がよかったかも。
→ 岩稜の左から取り付いて右側の階段状の箇所を登りました。両側が切れ落ちているので用心、用心。
天気が良ければ尾根を歩いている間ずっと小屋が目前に見えているのだろうけれど、生憎ずっとガスの中だったので、目前に到着するまでその存在がわかりませんでしたよ。
とにもかくにもひと安心。ほ。
4月半ばまではまだ1階部分は半分雪の中で2階の入口から出入りしたそうですが、ここ2週間でぐっと雪が減ったのでしょう、すでに1階の入口から出入り可能になっていました。
4年前に改築したばかりだそうで、中はとてもキレイ。
前日から泊まっているというパーティが1組停滞中、すぐ後続のパーティ2組も到着し、自分たちを含めて10名強。
途中で抜いたパーティが2組くらいあったしね。。結構混みそうだよね。。行けるようなら切合小屋まで行きましょうか~と、昼食をとりながら話し合い。
30分ほど三国小屋で休憩した後、再び外へ。
外は相変わらず一面のガス。いちおう視界は100mくらい利きますが。。
なにより横殴りの風に煽られそうで、ちょっとビビル。
その日三国小屋から先を歩いた人は皆無だったようで、稜線には一切のトレースなし。
心の目で見たらトレースが浮かび上がるかも。。。!? と、細い目をさらに皿のようにしてみましたが、やはりどこにもトレースは見当たらず。修行が足りないだけか。。
迷うような尾根はなく一本道とはいえ、トレースも赤布の類もまったくない状態でEさんが迷いなく藪を漕ぎ斜面をトラバースして先行していくのがなんだかすごい。自分にはまだできそうにないっす。。
雪庇のできる東側を避けて西寄りの斜面を延々トラバース。まだ下には堅い雪があり、その上にぐさぐさの腐り雪が15cmほど重なった状態で、足が重いし気を抜くと滑りそうで緊張。藪漕ぎの連続に加えてアップダウンが続くので、ものっそい疲労感。
三国小屋を出てすぐの、おそらく地図で鎖場と記されているあたりで西斜面の雪が切れてしまい、東斜面は雪庇に亀裂が入っている状態。仕方ないので西斜面のクレバス内を通過。短い箇所とはいえ、今時分の雪はめちゃめちゃ重たいので通過時に崩れたら一巻の終わりだなぁ。。と、内心冷や汗。
三国岳-切合小屋の稜線の中で、遠目には核心と思われたけど実はあっけなかった種蒔山山頂付近よりも、この鎖場のほうがいやらしいと思います。まぁ時期やコンディションによりけりなのだとは思いますが。
種蒔山を過ぎると、周囲は一変してなだらかで開けた雪原に。天気が良ければさぞかし気持ちの良いところなのでしょう。強烈な雪と風に煽られる中でさえも、ちょっとした癒し空間。
小屋に到着した直後に、雲が少し切れ一瞬だけ晴れ間。一面の雪原がすごくきれい。
無事に到着できて、なにより。
自分たちが到着してすぐ後に、2名のパーティの方と単独行の方の計3名が切合小屋に到着。その後、天候は一向に回復せず、結局その後誰も訪れることなく自分たちを含めて7名が宿泊。
小屋が混みあっていたらどうしよう。。という心配は杞憂に終わりました。
Y君その1が雪を集めてきて、食担のEさんが雪を溶かして水を作り、Y君その2がカフェプレスでコーヒーを振舞ってくれました。はー生き返る~。いやホントに
て。。ハッ、自分はなにもしてないや ^^; 申し訳ないです。
その後、食担のEさんがつまみを作り、それではと銘々ビールの栓を開け、なし崩し的に宴会開始。
外は相変わらず横殴りの吹雪。一向に収まる気配はなし。
稜線上で風の通り道にある小屋だけに、吹き荒ぶ吹雪の音がお腹に響くこと、響くこと。
まぁ食料と燃料はまだ余裕があるし、日程的にも余裕はあるのでいざとなったら引き返せばいいし、天候は回復傾向のはずなので大丈夫でしょうと、自分を含めてみな楽観的。
周囲が暗くなるにつれて次第に冷え込みが厳しくなり、小屋の中でも吐く息が白く、ありったけの衣類を着こんでシュラフに身体を突っ込んで宴会に参加していました。
長くなるので2日目の話はまた今度。
週末は守門岳で(なんちゃって)山スキー。
里では桜の花がひらひらと舞い散る季節。陽射しもぽかぽかと暖かい土曜日、冬靴が暑い蒸れる~とヘタれながら集合場所へ。
車で関越自動車道をひた走り、関越トンネルを抜けると文字通りそこはまだ雪国。
車中騒然(といっても3人だけだけど)となって、いやがおうにもスキー気分が大盛り上がり。
小出ICで高速を降り、スーパーで買出し。その後、某所でテントを張って宴会。幹線道路には雪は残っていないものの、まだ田んぼは雪に覆われていて、外の空気もヒンヤリ。
うわ~すっかり気分は春山で、寝袋も3シーズンしかもってきてないや…ビビリまくりの自分は、テントの真ん中を陣取らせていただきました。ありがとうございます。
それでもさすがに4月。テントにみっちり人がいたためか意外と暖かく、むしろ暑くて夜中に何度か目が覚めました。
日曜日は朝5時に起床。外はすでに明るく、日の長さを実感。
道の駅「いりひろせ」で朝食やら朝の身支度。
意外と暖かい夜とはいえ、まだここの湖は全面凍結中。
水ぬるむ春~は、まだもう少し先でしょか。
湖のはるか向こうに本日の到達目標点である守門岳の大岳が見えました。う~む、遠いなぁ~。
ところで。
この道の駅いりひろせの案内図を見ていたら、駐車場脇に「心霊スポット」という表示が。。
オフィシャル心霊スポット?
ものすごく気になります。
まぁ心霊スポット訪問が目的ではないので、さっくりと登山口に移動。
7時前に二分の除雪終了点の駐車場に到着すると、すでにほぼ満車状態。
歩き、スノーシュー、山スキー、山ボードの人たちが続々と歩き出していました。
去年、GWに守門岳を訪れたときは、二口の駐車場まで車で入れたし、周囲はすっかり雪が解けていましたが、春先の1月の差は大きいもので。
道路の脇はまだ雪の壁。
それでも、日一日と雪がどんどん解けていく春なので、1週間後の風景は別物かも。
7時20分に、二分の除雪終了点から歩き出し。今回、山スキー2名、なんちゃって山スキー(ゲレンデスキーとブーツを背負ってGo)は4名。
二分の駐車場から除雪された車道(車は進入禁止)を歩き、猿倉橋を渡ったところから左手に入り、大平へ。大平の台地に上がったところで、早速小休止。
山スキー隊の二人は、ここでスキーにシールを装着。
大平から稜線に上がって歩き続け、保久礼小屋前を通過したのは9時25分。
保久礼小屋は相変わらず陰気なたたずまい(失礼)。3月はまだすっぽり雪の中だったとか。
保久礼小屋から先しばらくは傾斜が厳しい樹林帯の中。足元には雪がたっぷりとはいえ、快晴の一日でとにかく暑い~。
10時5分にキビタキ避難小屋を通過。
こちらは半分雪に埋没中。入り口は雪の下です。
避難できません。
へばってちょこちょこと休憩を取りながらも、ぐんぐんと高度を稼いでいくと、段々と残雪が深まり、相対的に周囲の潅木が雪の下になって見晴らしが開けてきました。
晴れ渡った空の下、まだまだ真っ白な雪に覆われた越後駒ケ岳や八海山の姿が美しいです。
わ、あんなところにスキーのトレースがある~とか、あそこに人がいるよ~、あっちの山はまだまだ雪がいっぱいあるね~と周囲を見渡してみたり。
しばらく登り続けると、右手の上方に守門岳の雪庇がチラリと顔を覗かせていました。
どうりでツボ足のトレースが右に寄っていると思ったらw
うれしくて駆け寄ってしばし、ほぅ~。
またしばらく登り続けると、今度は左手に、守門岳大岳山頂から網張山に続く稜線の雪庇が見えてきました。
なるほど、今度はトレースが左寄りになっているのは、そういうことですなww
すごいぞ雪庇~と楽しくなって参りました。
それにしても。。風景は絶景で絶品で、お日柄もよろしくて、飽きることはありませんが、けっこう山頂遠い。。
ひたすら空と雪の間を目指して、歩き続けることしばし。
11時半に、ようやくのこと守門岳大岳山頂に到着。
←大岳から守門岳(袴岳)方面をパチリ。
自然の造形美にうっとり。
→
大岳から網張山方面をパチリ。
去年GWに訪れたときは、雪庇の根元に亀裂が走っていたので、危険範囲が特定しやすかったのですが、現時点ではどこまで足を進めていいのかノーヒント(怖。
守門岳は、「東洋一」と言われる雪庇が有名らしく、山頂もかなりの賑わいでした。
たしかにすごい雪庇。その名のとおり「雪」の「庇」です。
ただ、大岳の稜線の雪庇は大岳山頂からは見えないので、いつかは袴岳まで行ってみたいな、と。
山頂でお昼ご飯を食べてのんびりと過ごし、なんちゃって山スキー隊もスキーを装着し、12時20分に下山開始。
山頂付近は木が完全に雪の下で、スキーで滑る分には傾斜もさほど急ではないので、素晴らしく快適。
あぁ、あんなに一生懸命登った道も、下りはあっという間。
写真を撮ろうとカメラを構えている間にも、どんどんみんな滑り降りていってしまい、すっかり豆粒状態。。。
ただ、雪がかなり柔らかいので、ショートスキーで滑っている自分は浮力が足らずに、ツボ足の跡にスキーを取られたり、小さいクレバスに踏み込んだりしてしまいましたが。。
登りの歩行時間もそれなりに長かったこともあって、下山もなかなかロングルート。
変化に富んだコースを満喫し、初春の里に戻ったのは14時10分。
1本が貴重な山スキー。これだけ滑ればかなりお腹いっぱいです。
お天気が良くて、ほんとうに楽しい春山スキーでした。
みなさま、お疲れさまでした。
小出のあたりは里の風景も素敵だし、どの山も懐が深くて心底癒されます。
なんだか心の原風景のようです。
週末の日曜日は四阿山でなんちゃって山スキー。
「なんちゃって」なのは、自分を含めてゲレンデ板とブーツを担ぎ上げたツボ足部隊のことで、ちゃんと山スキー装備の人もおりましたが。
ツボ足部隊4名、山スキー隊4名の総勢8名という大御所で出動。
と、その前に。出発時間がゆっくりめなのをいいことに、集合前にボルダリングでウォーミングアップ。休日に天気が良いと、どうも身体を動かさないと損をした気分になるという貧乏性ですが、帰りの道中で背筋が筋肉痛に苛まれたのはこのボルダリングのせい。。うう。
前日の土曜日の夕方に都内を脱出。途中の某所で前夜泊。当然ながら宴会付き。
翌朝は4時半に起床し、あずまや高原ホテル下の登山者専用無料駐車場に駐車。
空は雲ひとつないすっきりとした快晴。それでも真冬に比べるとやや霞がかかっているような感じ。
里はすっかり春ですね。
出発直前まで、スキーブーツで歩くつもりでいたのですが、いざスキーブーツを履くとどうにも足がキツ。。
うわ宴会で飲みすぎたようですよ。。。と反省しつつ、ブーツをザックにしまって冬靴で登ることにしました。
7時40分に歩き出し。あずまや高原ホテル脇の登山道入り口はまだ雪が残っていて、山スキー部隊は最初からシールをつけて歩行。ツボ足部隊はツボツボと歩き始め。
「キツネコース/四阿山」という標識を辿りながら30分ほど林の中の小道を歩くと、牧場の柵に到着。
この柵を越えると、風景は一変して見晴らしの良い広い牧草地。
振り返ると、遥か向こうに白い雪を戴いた北アルプスの山々。
牧草地帯の下部は一部下草が顔を出しているものの、まだまだ雪がつながっているのでスキーを履いたまま下山できそうで、ホ。
雪が堅く締まっているお陰で、また傾斜も緩いので、ツボ足部隊も足取りを緩めることなく山スキー隊に続いてガツガツ登り続けました。
とはいえ、ゲレンデスキーとスキーブーツを担ぎ上げて登るのは、結構しんどいものです。
あまつさえお天気が良く風もほとんどない山スキー日和。暑い、重い、しんどい。でも楽しい。
だが、それがいい♪
と、自分に言い聞かせながら(結局しんどいんじゃあw)、歩きました。
牧草地帯を30分ほど歩いて抜けると、樹林帯が登場。
相変わらず平坦な夏道をてくてくとハイクアップ。ところどころ、登山道脇のあたりに、牧場の柵の頭とか有刺鉄線がちょこっと顔を出していました。下山時にスキーに引っ掛けると涙目モノなので、要注意。
登山中、右手にはずっと浅間山が。噴火口からわずかに噴煙が立ち昇っていました。
火山性ガスのために草木も生えず、ガラガラと黒い溶岩が堆積する山肌も、雪に覆われるとこんなに美しいものなんだな。。と、なんだか神妙な気分。
歩き出しから2時間30分強が経過し、登りが徐々に急になりそうな手前の場所で何度目かの小休止。遠くにぽっちりと四阿山の山頂らしき突端が見えました。
←ぽちょんと見えるのが、四阿山の山頂。まるで砂漠のオアシス。あれはいったい…ち、近いのか、遠いのか…?
この時点まで、ペース的にはほぼ参考コースタイム通り。となれば、あともうちょっと・・・? そうなの? 信じていいの? と思いつつ。
段々と登りが厳しくなり、山スキー隊に水をあけられながらもツボ足部隊もひたすら前進。
11時半少し前に、山頂に続くさらなる急登の手前に到着。ここでツボ足部隊はスキーをデポ。
と、うおぉ。。。(=゚ω゚=)シャキーン
スキーがないとなんて軽いんでしょ。スキーブーツは相変わらずザックの中ですが、スキーを下ろしただけでも、ひゃっほぉぉいという気分で、思わず駆け出していまいましたよ。
これでブーツも一緒に下ろしていたら、たぶん I've got FREEDOM! とか叫びつつ走り続けたことでしょう(嘘)。
だから山スキー道具を買えばいいのだと、えぇそれはわかっているのですが。。あぁ(´・ω・`)
そんなこんなで歩き出しから約4時間後、11時40分には無事山頂に到着。
やっほ~。
←山頂から菅平牧場からの登山道方面をパチリ。山頂の祠は半分雪の中。
山頂からは、お隣の根子岳はもちろん、妙高方面、北アルプス、富士山(うっすらと)、群馬の山々が360度の大パノラマ。
しばしパノラマを楽しんだ後、スキーをデポした場所に戻ってのんびりと昼食。
1時ちょっと前にスキーを履いて、いざ下山開始。山スキーヤーがかなり入っている場所なので、トレースはくっきり。それでもうっかり尾根を間違えることのないように慎重に。
全体的に傾斜が緩やかなので快適、快適。ただただひたすら楽しい。
4時間かけて登り、1時間かけて下山。スキーだと、ホントにあっという間。
それを割に合わないと思うか、楽しいと思えるかは、まぁ人それぞれということで。
たとえ「なんちゃって」でも、山スキーにはゲレンデとはまた違う楽しさがあります(でも、なんちゃっての方が辛いような気もする。うう)。
帰りは湯楽里館に立ち寄って、目いっぱい汗を流して一路帰宅。
休憩のたびに日焼け止めを塗りなおしていたにもかかわらず、しっかり日焼けしましたよ。。orz
ただいま顔全体が腫れあがり中(;’A ’)
冬の嵐の週末だった2週間前はとうってかわって晴天に恵まれ、岩稜と雪稜のルートをのんびりと満喫しました。
1日目の朝、都内から車で出発。8時過ぎに美濃戸口に到着。さすがに好天が予想される3月上旬の週末だけあって、駐車場からしてかなりの人出。
9時頃に美濃戸口から歩き始め。うう、荷物が重い。それに暑い~。陽射しが眩しくて、温度計も2度を指している中、テント泊装備一式(といっても、共同装備のうち自分の分担はテントマット一枚と食事のみなんですが。。すまんのう。。)を担いで歩くのはしんどい。。
美濃戸山荘にはなんとか10時に到着。
美濃戸山荘からは阿弥陀岳がくっきり。うれしい。
でも、その後のペースがちっともあがらず、赤岳鉱泉に到着したのは12時15分。
すでにバテバテ。フトモモがパンパン。。
さて。。と小屋の周辺を見渡すと、すでにテントがちらほら林立。
前回のテントサイトは残念ながらSold Out。
風のない穏やかな晴天の日はもちろん、風雪の厳しいときにも快適な1軒屋。外トイレや小屋へのアクセス至便。昼過ぎには陽射しが差し込み日当たり良好。
こちらのサイトもただいま絶賛分譲中(?)。
テントを設営してお昼ご飯を食べたら、前回途中で引き返した硫黄岳までちょっくら行ってきますかね。。という予定でしたが、出発しようと時計をみたら時間はすでに2時半。ヘッデン下山を覚悟で登ればいけなくもないけど、明日の予定に響きそうだしなぁ。。
と、いざ歩き出したら、ほとんど空身にも関わらず足が動きませぬ。。
「ごめん、これは無理」と、わずか5歩で敗北宣言。いさぎよすぎ。。( ̄◇ ̄);
とはいえ、せっかくの晴天無風の山登り日和なのにテントでじっとしているのももったいなく、再び石尊稜の取り付きを確認しに、さっくり転進。
もっとたくさん人が入っているものだと思ったのですが、どうも1組のみのよう。
足跡を追いかけつつ歩いていくと、前回よりも少し手前のところで左の沢に入っていきました。前回辿ったトレースは完全に雪に覆われて埋没。
あれ、こっちからも取り付けるんだ~と、残っているトレースを追いかけて沢に入ると、ルート上に人の姿が。
あそこがルートなんだね~、なるほどあそこでピッチを切るのか~と、しばし見学。
「なるほど。下部岩壁をパスするルートは、この左の沢の樹林帯を抜けていくんだ。そうかそうか」とY君が納得。後でトポを見せてみらって、自分もようやくルート図の意図するところを理解しました。鈍いな>自分。
まぁ、明日はトレースの残る左の沢からのアプローチにしようということで、2回目の偵察もムダにならず良かったのかも?
赤岳鉱泉に戻って受付を済ませ、明日の準備や食事の準備を進めて9時に就寝。寝る前に最後にトイレに~と外に出ると、空には満点の星。美しす。
翌朝は4時に起床。2週間前よりは暖かいものの、今回もまたテントの中に霜がびっしり。
昨日の疲れが抜け切っていないなぁ。。と、うだうだと朝ご飯やら装備の確認やらをしていたら出発が6時過ぎに。すでにヘッデンいらずの明るさになってしまいました(汗
もう先行パーティが入っているかもね。。と三度目となるアプローチルートに入ると、どうも新しいトレースはない模様。ラッキー。
蓄積疲労のためどうにも自分は足が捗らず。うわ~こんな調子で今日一日身体がもつのかな。。と不安にかられながら、1P目の下部岩壁下に到着したのは7時半過ぎ。
直上するルートに残地支点が見えました。わかりやすくてありがたい。
左側のペツルの支点をビレイポイントとして、Y君がリードで登り始めたのが8時くらい。
途中に見える支点を越えてどんどん岩壁を登って行き、すっかり姿は見えないものの、頭上すぐ右手から間断なくカラカラと氷が落ちてくるので直上しているんだろな~と思いつつ。
それにしても、この日は先行パーティもおらず後続パーティの姿も見えず、貸切状態でラッキーでしたが、混雑してたらたいへんだろな。。
ふと右手を見やると、お隣の中山尾根はたくさんのパーティで賑わっている様子で、ルンゼを越えてコールが響いてました。
50mロープが残り5m近くになったところで手元のロープが3回引っ張られたので、ビレーを解除して登り始め。
と、うわ。
なるほど。このルートの核心と言われるだけあって、これはなかなか。薄氷が草付きにへばりついているだけなのと、なにより岩が脆いのがちょっと怖い。。(゚_゚i)
とはいえ、見た目のとおり傾斜は緩い岩壁だし大丈夫立てる立てる~と、自分を励ましつつ岩壁を登りきると雪稜の階段に到着。ここまで来れば一応安心。
途中に残置ハーケンが3つくらい、残置スリングの支点が2箇所くらいありました。
アイゼンの前爪で立つことを意識し過ぎたせいか、1P目にしてふくらはぎがパンプ気味。でも、登り始めたら楽しくてたまらん~♪ この時点で8時45分。
1ピッチ目を長く出したので、2ピッチ目は少し左上して潅木帯手前で終了。
続く潅木帯の左の雪斜面をコンテで歩きました。ありがたいことにトレースがばっちりで雪もしっかり締まっているので階段状。
3ピッチ目は草付きの斜面。傾斜は緩やかですが木の根っこにセルフビレイをとって念のためロープを出しました(毎度自分はフォローですが)。
この先はしばらく雪稜歩き。振り返るとなかなか急な斜面で、赤岳鉱泉からルートまでのアプローチが眼下に一望。この時点でも後続のパーティは見当たらず。あらら、本日はほんとうに貸切なのかも。
目の前には遥か遠くに北アルプス。おお~絶景かな、絶景かな。
お隣の中山尾根を登っているパーティたちが続々と先を進んでいる様子。反対側には大同心を登っている人の姿もくっきり。
しばらく雪稜をコンテで登ったところで、自分はお腹が空いて堪らずヘロヘロ(´○`;
ということで10時20分におやつタイム。いやはや冬山のバリエーションルートだというのに。。どうも天気がよろしくてまったりモードです(←自分だけ)。
燃費の悪い人間ですぐに血糖値が下がってしまいほんとにどうもごめんなさい。
見上げると頭上に上部岩壁が迫ってきました。
「あそこはどういうルートなんだろうねぇ」「でも下部岩壁よりは楽なはずだよね。。だといいね。。」と話しつつ。
雪の稜線をしばらく歩き、稜線の左を巻き気味に草付き地帯登るところでロープを出しました。これが何ピッチ目に相当するのかは、正直よくわかりません。
50mロープがいっぱいになるまで伸びたところで、手元のロープが3回引っ張られたので自分も登り始めました。
標高が高いせいか、下部岩壁よりもアックスが効いて快適。
さて、いよいよ上部岩壁地帯に突入した模様。
あそこに見える左に斜上したところでピッチを切るよ、と言い残してY君が登り始めました。
このピナクルの乗っ越し部分はちょっと高度感アリでした。
下部岩壁が核心その1だとしたら、ここが核心その2というトコロでしょか。
手も足もホールドはふんだんにあって、このあたりは下部よりもずっと岩が安定しているものの、なんというかどいつもこいつも信用ならねぇ。。でも信用するしかないしねぇ。。という感じ。
ビレイをしているY君に合流すると、付近に残置ハーケンがあったものの信用しがたいので岩でアンカー取ったとのこと。ほほぉ。
トレースを追いかけつつ右側の斜面を上がると、岩に残置スリングを発見。こっちで正解だったんだ、ちょっと安心。
Y君が登って来るや、その先にもっと立派な残置スリングの支点があるよと指摘され、あらら。
見落としました。すみません(;´Д`A ```
続く緩い斜面をY君がさっさと登り、ATCでは登るペースに間に合わないからと肩がらみビレイ。
見上げると稜線のところになにやら人工物が。「あ、登山道のロープだよ」「おお、あとちょっとだね」ということでコンテでちょこっと歩くと、12時20分にぽんっと登山道に無事合流。
あれは妙高、北アルプス、南アルプス、富士山、奥秩父、蓼科~と、風景を眺めつつ写真を撮りつつご飯を食べつつのんびりと30分弱滞在。
登山道を歩いて地蔵尾根から下山開始。
途中、シリセードで一気に滑り降りていたら、後続の外国人のパーティも同じようにシリセードで降りてきて「コレハ、ヨイあいであデスネ」とGJされました。
海外にはシリセードはないのかな。。と話しつつガチャをザックに閉まって、一路下山。
2時半前に赤岳鉱泉のテン場に戻り、撤収開始。さくっと退散しなくちゃねといいながらも、荷物の詰め替えやらなんやらで結局3時半に下山。美濃戸口に到着したのは5時過ぎ。どうにか日没前に車に戻りました。
のんびりペースながら、無事に石尊稜にリベンジを果たすことができて良かったです。
2日間ともにお天気に恵まれたことは、ほんとうに幸いでした。
小屋泊まりではなくテント泊で冬季バリエーションだと荷物が重くてホントに体力勝負ですが、充実感はひとしお。て、自分が担いだ共同装備なんて「ヘ」みたいなもんなんですけどね。。あぁ。
(なお、上記の内容には、覚え違いや勘違いが含まれている可能性大です。。)
金曜の夜に都内を脱出して、水上へ。
土曜日は朝から雪模様。水上あたりはちらりほらり程度の雪で道路周辺の積雪も40cm程度なのに、土合駅に到着したら吹雪&積雪約2m超。たかだか10キロも離れていないのに、この差はいったい。。と思うほど。
谷川連峰恐るべし。
土合駅で装備を整え雪訓のアジェンダを確認し、フィールドに移動。場所は先日都岳連の冬山レスキュー講座が行われたところ。
冬山レスキュー講座のときは、ふかふかの深雪が50cm近く積もっていてラッセルがたいへんだったけど、今回はかなり雪が締まっていて踝くらいまでしか埋まらず。
雪訓の内容は、アイゼンワーク、アンカー作成、滑落停止、コンティニュアスビレイ、ビーコンとプローブの操作方法など。
雪が締まっているおかげもあってか、雪の中に埋めたアンカーはどれもかなりの強度。
先日の冬山レスキュー講座では、ぱふぱふの新雪層が厚くてプラトーをかなりしっかりと踏み固める必要があったので、支点が抜けやすい(壊れやすい)状態を先に知っておいてよかったかな。。と。
でないと、アンカーを過信してしまうかもしれないので。
それにしても。雪訓の間ずっと吹雪の中で、寒かったです。
先日の冬山レスキュー講座や八ヶ岳よりは気温が高かったのですが、運動量が少なかったせいかも。
なんだか雰囲気だけでも、すごい充実感があるというか、なんというか。。
冬山レスキュートレや雪山トレは、吹雪の中で実施するに限る??
もちろん安全な場所で、という前提つきですが。
翌日は奥利根スノーパークでひたすらコブ特訓。
ゲレンデスキーだからのんびり。。。なんて思っていた自分は甘かった。。
またしてもスキーブートキャンプですよ。
朝5時に起床、7時にはゲレンデに。
初心者用のスロープの脇にモーグルコースがあり、朝イチから午後までここをいったい何往復したことやら。。
「絞り出さないと、なんかこう『滑った~』という充実感がないんだよね」と互いに励まし合い? つつ、ひたすらコブ滑る→リフトで上がる、の繰り返し。
スキー部長のご指導を受けて、少しは上達したような、ちっとも進歩がないような。。。うーむ。
コブ斜を華麗に滑れるようになる日はいったい。。。
年甲斐もなく絞り出し過ぎたせいか、本日は上腕の裏側と背中と腰がびちーっと筋肉痛。アイタタタ。。
でもやっぱり、そこまでやらないと気が済まないんだよなぁ。。
赤岳鉱泉まで行ってルートの取り付きまで下見をし、翌日は硫黄岳の途中まで登って下山しました。
前日に「天気が悪そうですよ、どうしましょう」と同行のY君からメール。
では、万が一の場合はゲレンデスキーに転進しましょうやということで、冬山装備一式にスキー道具を追加。
まるで夜逃げのようなてんこもり装備。。重(-_-)
朝イチで都内を脱出し、8時過ぎに美濃戸口に到着。
すでに駐車場には10台以上の車が停車中。こんな天気でも山に入る人がいるんだな。。と。て、自分たちも同類なんですが(汗
空はうす曇。雪はほんのり舞う程度。
駐車場の係りの方も「こんな天気の日にも山に入る人がいるんだね~」とぽつり。
9時少し前に歩き出し。まずは美濃戸山荘までの林道歩き。
昨年12月に赤岳を目指してやはり悪天候で断念したときは日帰りだったので装備も軽かったのですが、今回はテント泊装備なので荷物が重い。
ここはなだらかな林道だからいいけど、山道に入ったらどうしよう。。と内心冷や汗&顔面から汗。それでも、テントやスノーシャベルなどの装備はY君にお任せしてしまっているというのに。。
ほんと、冬山は体力勝負。。
10時ちょうどに美濃戸山荘に到着。美濃戸山荘手前の駐車場はすでに、4WD+スタッドレス+駆動輪チェーンのフル装備で美濃戸山荘まで登ってきた車で半分以上ふさがっていました。いやはや、こんな悪天候なのに。アイスクライミング目的かもしれませんが。
なお、先日の天望荘で起きた一酸化炭素中毒事件?のため、経営母体を同じくする美濃戸山荘も冬季の営業を自粛中とのことでした(トイレは使用可能です。また正確な日付は失念しましたが、春には営業再開予定のようです)。
今回は北沢ルートで赤岳鉱泉小屋へ。雪ががんがん降り続ける中でも、登山者が途切れないためかトレースはしっかりくっきり。緩やかなアップダウンの道とはいえ、わー荷物が重い。。ガンバレ自分のハムストリングス!と自分にエールを送りつつ約2時間後の12時10分過ぎに赤岳鉱泉に到着。
アイスキャンディーが立派に成長していました。
「うん、まぁだいたい夏山ペースで来れたからいいんじゃない」とは、たぶん重量オーバー20Kgくらいかな♪というザックを担いでさっさと歩くY君談。うへぇ。。これ以上のハイペースは自分にはミリ。。( ̄△ ̄;)
←テント。これは翌朝の状況。雪壁万全のうえに、上がり框付。
今頃は絶賛分譲中? だといいな。
それにしても寒い。おまけに視界が悪い。まぁ、予想通りなんですが。
それにしても、こんな天気だというのに結構登山客が多い。なんかもう、みんなすごい。
テント設営を終えて昼食。
さて、赤岳鉱泉まで登ってきたからには石尊稜の取り付きの確認だけでも行ってみましょか、ということに。4時半にはテントに戻る予定として、午後2時半頃にテントを出発。
外は横殴りの暴風雪。
先生!ヽ(゚∀゚)ノ すでに小屋からテント泊客用のトイレまでのトレースが消えてます!! 状態。うはは。
それでも、さすがに登山客の多いところなので、トレースらしき箇所を選んで歩けば踝が沈む程度で足場がありました。一歩トレースを踏み外したら太腿までどっぽり、ですが。
沢を越えて小さな橋のたもとに赤布と、登山道から分岐するトレースがくっきり。
人気のバリエーションルートだからでしょうか。予想以上に人が入っているようで、もはや登山道並にくっきり。
おそらくこの道で間違いないだろう…と進む途中で、下山してくるパーティの方にすれ違いました。なんでも稜線まで出て強風のために引き返してきたとのこと。
「取り付きのところに自分たちのトレースがあるから、すぐに(場所が)わかると思いますよ」と仰られたので、歩き続けました。
このあたりで、昨晩の寝不足がたたり、自分は猛烈な睡魔に襲われ中。眠い~。
ほぼ空身だというのに、ペースが上がらない。ううう。
「うーん、ここかなぁ」と言いながら、トレースを辿って左手の雪壁をちょこっと登ると、潅木の根元に支点のロープがありました。
うむ。どうやら正解?
深雪がふかふかのお陰で、そこまでの斜面は階段状で楽々。
1ピッチ目はホールドとスタンスが乏しいルートと聞いていたので、ちょっとだけ拍子抜け。
とはいえ、振り返って下を見たら、なかなかの高度感。うひょ。
もしもこの斜面が凍結していたら。。。と想像すると、確かに怖そう。。
帰りは下りなので、ものの20分で赤岳山荘に到着。テントに戻って夕食の準備。
外は相変わらずの猛吹雪でも、スノーブロックのお陰でテントはほとんど揺れず。
とりあえず明日は朝4時に起きて、万が一天気が良ければ当初の予定どおり石尊稜に、バリエーションは無理でもある程度天気が良ければ硫黄岳に、それも無理そうなら近場のスキー場に行きますか~、ということで8時過ぎに就寝。
翌日の日曜日は、予定通り朝4時に起床。シュラフから抜けるのが切ないくらいの冷え込み。プラティパスの中の水もパリパリと凍結。
昨日の鍋の残りにアルファ米と温泉卵を追加して朝ごはん。
天気が回復する見込みはないものの、自分としてはこの嵐の中でテントを畳む気力がなく、今からゲレンデスキーに行くといっても時間が。。。としばらくぐだぐだ。
「行けるところまでということで、硫黄岳に行きましょか?」と、何度目かの方針変更。
6時半頃に意を決してテントから出て、アイゼンを装着しピッケルを手に出発。すると、
先生!ヽ(゚∀゚)ノ すでに小屋からテント泊客用のトイレまでのトレースが消えてます!! 状態。アゲイン。
ところが、トイレを済ませて歩き始めると、どうやらトレースができてますよ。
ほー、こんな日に登る人がほかにもいるんだ。。と驚きながらも、ありがたくラッセル泥棒。
と、歩き始めてまもなく、大同心沢の入り口でトレースが消滅。この先、吹き溜まり箇所は踏み跡がまったくなし。踏まれた跡をたどれば脛くらいのラッセルで済むとはいえ、ところどころ残ったトレースと、赤布、足やピッケルの感触などを頼りにY君が先頭を歩きました(自分は。。えー、ヘタレでごめんなさい。。)。
「鼻毛が凍ったらマイナス10度」というのが自分なりの体感温度の目安ですが、すでに鼻毛どころか睫毛が凍り始めるくらいの寒さ。うむ、どうやらバナナで釘が打てそうです。
うーん、無茶すれば突撃できなくもないけど、こんな天気じゃねぇ。。ということで、本日はこれにて下山。下山途中で、これから登る方たち10人近くとすれ違い、あれほど苦心? してつけたトレースもくっきり。
自分たちが一瞬ルートを見失ってうろうろと迷った箇所まで、そのままくっきり(苦笑。。
下りは早いもので、9時半過ぎには赤岳鉱泉に到着。
お腹も空いたし温かいものでも飲みましょうか~と、テントに入ると暖かいー。すばらしいー。
それでもテントの内側は霜がパリパリ付いている状態ですが。
手袋を外したら、右手の中指と薬指の先が真っ白だよと言われ、げげげ。凍傷だ。Σ(゚д゚lll)
うわー。全然気付かなかった。硫黄岳山頂まで突撃しなくて良かった。
手袋は濡れてないし、途中で掌にカイロを突っ込んでおいたのだけど。。
(ちゃんとオーバーミトンをしておけばよかった。あと、あまりきちんと水分を補給していなかったためかも。)
赤岳鉱泉を11時半頃出発し、約2時間で美濃戸口に到着。
車の中に残したペットボトルが完全凍結していました。冷え込んだのですねぇ。
装備を片付けた後、樅の木温泉に立ち寄ってほっこりと温まり、高速道路が渋滞する前に~と一路都内へGo。
高速道路は強風のためということで速度規制が出ていました。
また、後からニュースを見ると、北海道と東日本は冬の嵐でかなりの被害がでたとのこと。
そんな日に山に入るというのも、まぁ無茶なわけですが。
登山者が多くトレースがはっきりしている八ヶ岳の赤岳鉱泉周辺だったからこそ、かも。
とても寒かったけど、それだけに雪の美しさはたとえようもなく。どこもかしこもパウダー(´ー`)
冷え性なのに雪が好きというのは、なんだな、切ない片思いだな。。
さて、「寒いのが悪いんじゃない、あなたの着ているものが悪いのだ」という北の国の格言に従って、手袋装備をしっかり見直そうと思います。
週末は谷川岳周辺で冬山レスキュー実践講義に参加。
実践講習は、土合山の家の裏山。
天候は土日の両日とも終日雪。前夜以前からの積雪もかなりの量で、雪原に入ると腰までのラッセル。
ふかふかで楽しい~♪ でもしんどい(´▽`;)
講義会場が宿泊地の近くでよかった ヽ(´ー`)ノ
学んだことが多すぎて、すでに記憶から零れ落ちているものがあるかも(汗
覚えているうちに、覚えていることをメモ。。〆(・_・。)^
1日目-実習
雪の状態を見るためのハンドテスト、各種アバランチトランシーバー(ビーコン)の性能テスト、ラッセル大会(デブリの再現)、埋没させたアバランチトランシーバーの捜索実習(横置き、縦置き)、プロービングの基本、雪洞内の人をプロービングするテスト、埋没させた人形を用いての救出訓練(ショベルでの発掘、気道確保、ヒューマンチェーンでの移動まで)、救出時の注意点、支点作成(スノーバー、土嚢、デッドマン)
・アバランチトランシーバー(以下AT。通称ビーコン)について
- 宝探しゲームではない。迅速な発見と救助が目的。
- 埋没者は通常雪面から2~3m以下。ATの距離が3m以下の圏内に入ったらゾーン確定とし、すぐにクロスサーチ&プロービング。プローブがヒットしたら抜かない。他に救援者がいる場合は即座に応援を依頼。
* 埋没位置が深い/ATが縦位置になっている場合は、直上にいても2m以下にならない場合がある。モタモタしない。すぐにプロービング開始。
- 最新型のトリプルアンテナタイプのATは感度が高く携帯電話などの電波を拾ってしまう可能性がある。要注意。
* 逆に、シングルアンテナタイプでも、操作に慣れれば十分機能する。なによりも機器の操作に精通することが重要。
・プロービングについて
- まっすぐ雪面に落としてから、雪中を刺す(垂直に刺すため)
- 下から2つ目の節が現れたら、事故者を傷つけないように慎重に(そのためにも、2つ目の節が別色のものがよい)
- プロービング隊? の右端or左端の人が号令。号令をかける人は全体にも目配りすること。
・レスキューについて
まず体力。そして正しい知識と正確な技術。
1日目-座学
流動分散支点の作り方、事故者の搬出(予習)
2日目-実習
スタンディングアックスビレイ、立ち木を用いたハンドビレイ、3分の1引き上げシステム構築(タイブロックとプーリー、タイブロックのみ)、埋没させたATの捜索実習(復習)、
まとめ(ATでの捜索→搬送)
色々なことをしでかしてしまい、参加者の皆さまや講師の皆さまの足をひとりで引っ張りまくり…猛反省 (;´Д⊂) あう‥
それでも学んだことは忘れないように復習して、できるだけ多くのことをほかの人にも伝えたいと思いました。
冬山は怖いから行かないということであれば、冬山レスキューについて学ぶ必要はないかもしれませんが、たとえどんなにお手軽であろうと冬山に一歩踏み出す以上は、知っていて損はないハズです。
ただ、講師の方が強調されいたように、まずは体力。。。なんですが(´・ω・`);
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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