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Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by - 2026.07.29,Wed
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Posted by norlys - 2008.10.08,Wed

日本の物理学者3名の方が同時にノーベル物理学賞受賞というステキなニュース。

うれしいな~。とはいえ受賞対象である理論そのものは難しくて理解が。。。ですが ^^;

受賞された方々が日本人だから(南部氏は米国籍だけど)うれしいのかと言われたら、そりゃ否定はできません。基礎物理学の進歩に日本人が貢献したというのは、ほんとにすばらしいことだと思います。

そして、そういう基礎分野での学究生活が維持できる日本という国の懐の広さを改めて思い知りました。
ちっさな島国なのにね。

そんなすてきなニュースの陰に(は隠れていない。自分が見落としただけだ)、「トルコ軍が再び空爆 イラク北部でPKK掃討」(産経ニュース 2008.10.6 23:18)という記事を見つけました。

あぁとうとう始まっちまいましたか。。。と、暗澹たる気分に。めげる。

PKKとはクルド労働者党のこと。以前は「クルド民族主義だけではなく、マルクス・レーニン主義も掲げていた左翼組織だったため、右派のクルド民族主義組織とも抗争を繰り広げた。/冷戦終結と共に最大の支援国であったソ連が崩壊。また、トルコ軍の激しい掃討作戦により組織が弱体化した。」(from Wiki)」政治組織だそうです。

それにしても。。。「掃討」ってすごい表現だと思うんだけど。まるで対象が人ではなくて、モノみたいですな。

正直、自分はクルド民族のことはよくわかりません。トルコやイラクの国境地帯に古くから住まう領土を持たない山岳民族で、民族自決を願いながらも叶わぬ人々。。という程度。

ただなんとなく、グルジア紛争が勃発してしばらくした後に、トルコのギュル大統領がアルメニアを訪問(2008.09.06)し、続いてアゼルバイジャンを訪問(2008.09.10)し、これらの動きの裏にロシアがいるというニュースを知ったときに、トルコがそっと懸案のクルド人問題を「片付ける」んじゃないか。。と、うっすら悪寒。まぁ国際問題には疎いので、ただなんとなくなんですが。。
(クルド人問題だけではないけど、トルコがEU加盟を拒まれ続けている理由のひとつはこれ)

(ところで。そんな目でトルコ、アルメニア、アゼルバイジャンなどの国の新しい協力関係(中東や中央アジアからヨーロッパへ、グルジア抜きで天然資源パイプランを通すため)を眺めると、
地域の平和と安定へ - 3国外相きょう初会談 トルコ、アルメニア、アゼルバイジャン」(しんぶん赤旗 2008年9月26日(金))
日本共産党がいかにお花畑脳かということを痛感しますwww)

EU加盟を長いこと希望し続け親米・親イスラエル派のトルコが、天然資源という餌を携えたロシアと手を組む-このタイミングでトルコが反政府クルド人勢力を殲滅したとして、いったい国際世論から非難の声があがるんだろか。。。

てねー。あがるわけない罠。。。みーんなトルコのお友達♪だもん。

第一、世界の先進国と呼ばれる国々はもはや自国経済の建て直しで必死すぎてそれどころじゃないもんな。
たとえ非難の声があがったとしても、トルコ政府は「これは『テロとの闘い』だ」と押し切るのでしょう(実際そう発表している。なんかみんな簡単に「テロとの闘い」って言い過ぎではないかと。。)

そうしていつか、世界がようやく落ち着きを見せたときには、クルド民族はどうなっているんでしょう。。

なにより笑えないのは、このトルコによるクルド人武力勢力への攻撃を、イラク政府が支援しているという構図。
クルド民族には、もはやどこにも退路がありません。。
(イラクはイラクで、イラク北部の油田地帯にいるクルド人が邪魔だから)

理由は単純。ただ、だれもが石油利権を握りたいがためですよ。

あはははは。
て、笑えね~よ。。。

クルド民族問題は難しいので自分はどちらの側を支持するということはできませんが、自らの属する「国」を持たない人々が大国の思惑でひっそりと殺されていくという現実に困惑するばかりです。
それは決してクルド人だけの不幸ではないし、歴史上幾度も繰り返されてきたことですが。。

今の時代、所属する国や支援する国がないままに独立しようと立ち上がると即ち「テロリスト」と呼ばわれ、「テロとの闘い」という名目の下に掃討されてしまいます。

ちなみに「テロとの闘い」というキーワードを世に送り出したのは、米ブッシュ大統領ではなく露首相のプーチンなんだそうですって最近知りましたよ。あぁ、おそロシア。

・ここ最近のクルド情勢クリップ(産経からの拾い物がメイン)

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イラクで地方選挙法案可決 キルクーク問題は先送り
2008.9.24 23:43
 
【カイロ=村上大介】イラク国会は24日、各県の地方評議会(議会)を選ぶ新しい地方選挙法案を可決した。新法案によると、投票は民族間の利害対立による帰属問題がくすぶる北部の産油都市キルクークとクルド人自治区3県を除外し、来年1月31日までに実施される。法案は大統領と副大統領2人の承認で正式に発効する。
 地方選は当初、10月1日に投票が予定され、国会は7月、選挙法案をいったん可決したが、キルクークのクルド自治区編入を主張するクルド人勢力が反発。タラバニ大統領(クルド人)が法案の承認を拒否していた。
 新しい法案では、クルド人の言い分が通り、キルクーク帰属と、独立志向を強めるクルド自治区の問題は先送りされることなった。今回の地方選では、2005年の地方選をボイコットしたイスラム教スンニ派勢力が参加を表明。米国は地方選が国民和解を加速することを期待し、イラク側に早期実施を求めていた。
 アラブ人と少数派のトルクメン人(トルコ人)は、キルクークのクルド自治区編入に反対しており、国会はキルクーク問題について別に委員会を設置し、来年3月までに妥協案を模索することになった。
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イラクで来年1月までに地方選 大統領らが原則承認
2008.10.4 09:58
 
 AP通信などによると、大統領と2人の副大統領で構成するイラク大統領評議会は3日、来年1月末までに北部の石油地帯キルクーク州とクルド人自治区3州を除く14州で評議会選挙を実施する法案を原則的に承認した。
 イラクからの報道によると、大統領評議会は、選挙で少数民族の特別定数枠を認めるよう連邦議会に求めており、この作業を経て大統領らが近く署名、法律として成立する見通しだ。
 連邦議会が9月24日に承認した法案はキリスト教徒などの少数民族の特別定数枠を認める条項を盛り込んでいないため、キリスト教徒などが強く反発していた。(共同)
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トルコ軍とクルド人組織、大規模衝突、38人死亡
2008.10.4 21:32
 
トルコの民間テレビNTVによると、トルコ南東部で3日、分離独立を目指す少数派クルド人の武装組織クルド労働者党(PKK)と軍が衝突、トルコ兵15人、PKK側も23人が死亡した。このほか兵士2人が行方不明だという。軍当局者が4日発表した。
最近では最大規模の戦闘で、PKKが拠点を置くイラク北部に対し、トルコ軍が報復の軍事作戦に乗り出す可能性がある。
現場はイラクとの国境に近いハッカリ県。治安部隊の拠点に対して、イラク側から激しい砲撃が加えられ、警戒中のトルコ軍が反撃したという。(共同)
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PKK攻撃阻止に協力 イラク政府
2008.10.5 17:28
 
イラクとの国境付近にあるトルコ軍基地の上空を飛行する軍用ヘリコプター=4日(ロイター) イラク大統領府は4日、イラク北部を拠点にトルコからの分離独立運動を続ける武装組織、クルド労働者党(PKK)とトルコ軍の大規模な衝突で双方に計38人の死者が出たことについて、トルコと協力してPKKの攻撃阻止に全力を挙げるとする声明を発表した。
イラクのタラバニ大統領がこうした立場をトルコのギュル大統領に電話で伝えたという。AP通信によると、ギュル大統領は「直ちに必要な措置をとる」ようにイラク側に求めた。
トルコ政府は4日の緊急対策会議終了後に「さらなる決意でテロ対策を続ける」とする声明を発表したが、今後の対応については具体的に明らかにしなかった。(共同)
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トルコ軍がイラク北部空爆
2008.10.6 01:50
 
トルコ軍は5日、イラク北部にある非合法武装組織クルド労働者党(PKK)の拠点を4日、戦闘機で空爆したと発表した。
トルコ軍とPKKは3日、トルコ南東部ハッカリ県で交戦し、双方の計38人が死亡、戦闘が拡大する可能性が指摘されている。トルコ軍はこれまでもイラク北部で空爆や限定的な越境作戦を実施している。(共同)
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トルコ軍が再び空爆 イラク北部でPKK掃討
2008.10.6 23:18
 
このニュースのトピックス:イラク情勢
トルコ軍は6日、イラク北部の非合法武装組織クルド労働者党(PKK)の拠点に対する空爆を行ったと発表した。同軍は4日にも空爆を実施した。
トルコ軍とPKKは3日、トルコ南東部で交戦して双方の計38人が死亡、緊張が高まっている。トルコ軍はこれまでもイラク北部で限定的な越境作戦を行っている。
トルコ国会は昨年10月、1年間の期限付きでPKK壊滅のため軍がイラク側への越境作戦を実施することを承認。期限は今月17日だが、国会は今週中にも越境作戦の期限を延長する可能性がある。(共同)
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Posted by norlys - 2008.10.07,Tue

久しぶりにNOKJPNの為替レートを見たら、1クローネが17円を割って16円半ばに急落していました。

おやおやまぁ。。

8月後半からじわっと、9月にがくがくと下落し、10月に入ってついに16円にタッチとは。。
去年の冬(今年の正月に、だった。間違えた)にノルウェーに行ったときは1NOK=21JPYくらいで、あまりの物価の高さに鼻血が出そうだったもんな~。
対円で考える限りだと、これでようやく東京の物価とpari(=equal)というところかな。でも日本の現在の状況もちょっと微妙だしな。。ほんとにビモー

ノルウェークローネ(NOK)は対ドル(USD)でも下降線。ユーロやドルの為替相場とは異なり、どちらかというと原油価格に連動するという独自の動きを見せるNOKが下落ということは、もれなく原油価格も下落傾向なんだろ~と、原油価格情報を探してみたら、「ドバイ原油続落、1年ぶり80ドル割れ」(日経ネット 2008.10.07 12:19)だそうで。ほえ~。

投機筋まみれで指標としてはどうなのよというNY原油先物市場が下がるのはそりゃまーねとしても、ドバイも一気に崩れましたな。
個人的には、それでもまだ高いかなぁと思うけど。
(とはいえ、原油価格が低下すると、またしても代替エネルギーの開発にストップがかかってしまうのが残念。それではまた同じことの繰り返しになるだけだしなー。。)

しかしまぁ、なんとまぁ、壮絶な全世界金融我慢比べ。

そろそろお隣の韓国がギブアップを申し出るかとヲチしていたら、それよりも先にアイスランドが脱落宣言しました。

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アイスランド、民間銀を政府管理下に 金融非常事態を宣言

【ロンドン=吉田ありさ】アイスランド政府は6日夜「金融市場の混乱で我が国は危機に直面した」と非常事態を宣言し、民間銀行を政府管理下に置く法律を緊急に制定した。すべての銀行を国有化し、海外資産売却など再建策を政府が手掛ける。預金は全額保護する方針を示している。

ハーデ首相がテレビで国民に「アイスランドの銀行が6日に金融市場で資金を調達できなくなった」と報告。同国の国民総生産(GNP)の何倍もの負債を持つ民間銀行の「実質破綻」により「最悪の場合、銀行とともに国家が破産する危険もある」との認識を示した。

過去数年アイスランドの銀行は市場から資金を調達し英国など海外で事業を積極的に拡大していた。昨年以降の世界的な信用収縮で市場ではアイスランドの銀行の資金繰り不安が浮上し、政府は9月末、資金調達に行き詰まった大手銀1行を国有化。「金融危機対応でアイスランドの財政負担が膨らむ」との懸念から外国為替市場では同国通貨が急落していた。
(日経ネット 2008.10.7 10:45)
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国の規模が小さいだけに、民間銀行の破綻が国家の存亡に関わるとは。。
日本はそれなりに経済規模の大きな国なんだと実感。。ヒシヒシ

今回の金融危機に先立つこと10ヶ月前のアイスランド経済に関する記事がありました。

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アイスランド、急成長のツケ

(前略)
先月、アイスランド商工会議所は新たなリポートを公表するため、ロンドンで昼食会を開催した。今度はロンドン・ビジネススクールのリチャード・ポーテス教授とレイキャビク大学のフリドリク・バルドウルソン教授の分析だ。

ポーテス教授は、「アイスランドの銀行はサブプライム市場に投資しておらず、個人預金の増加で資金構造を改善させた」と述べた。だが、格付け機関フィッチのポール・ローキンス氏は、「預金残高に対する貸出残高の割合は300%の高さで、各行はまだホールセール市場に依存している」と指摘する。

ポーテス教授曰く、アイスランドの銀行についているプレミアムはソブリン(国家)リスクへの懸念と見るべきだ。金融セクターが急成長したため、為替レートや市場心理に急激な振れが起きたら、影響を受けやすいからだという。

だが、教授の見るところ、こうしたソブリンリスクへの懸念も行きすぎだ。アイスランドの財政は強固であり、「スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は最近、アイスランドの格付けをネガティブウオッチとしたが、アイスランドにはデフォルト(債務不履行)するほど債務がない」と言う。

昨年と今年のリポートから浮かび上がるテーマは、アイスランドを取り巻く情報の非対称性だ。ポーテス教授は昨年の小さな危機を、銀行に対する批判とマクロ経済の不均衡から生じた「情報の危機」と呼び、現在の市場の動きも同じ問題が原因だと主張した。「各行につけられた市場プレミアムは過大だ。これが実際にカントリーリスクプレミアムだとすれば、国の経済の実態とは釣り合わない」。

アイスランドのゲイル・ハーデ首相は分析結果に胸をなで下ろし、「投資家が直面している大きな問題は、我々の状況に関する情報の欠落だ」と述べた。
(日経ビジネスオンライン 2007.12.10/ FINANCIAL TIMES,2007 Nov.24 )
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この記事から分かることは、「経済学者」という存在自体がジョークだということと、アイスランドの金融危機はなんだかんだいって(サブプラ関連への投資はなくとも)アメリカの金融不安と同じ根っこにあり、実体経済から乖離したバブル経済の終焉だということ。

今年の5月に起きた世界同時株安により、アイスランドが一時的に金融危機を迎えた際にはノルウェー、スウェーデン、デンマークのスカンジナビア3国が共同でアイスランド経済の再建をバックアップしたそうですが、今回はもはや手の施しようがなかったということなんでしょね。。
("Scandinavians unite to end Iceland's financial chaos" 2008.05.18 12:03 BST 英Telegraph /
スカンジナビア地域の3中銀、アイスランド中銀とスワップ協定を締結=スウェーデン中銀 2008.05.16 18:45 JST ロイター)

(「同じ地域の国だから仲良く頑張ろうぜ」という意味でスカンジナビア3国が共同で助け舟を出すのはごくごく自然な成り行きだと思いますが、一方で、アイスランドを試験的に金融セクターに仕立て上げたのは実際にはこいつらなんじゃねぇか? という疑惑も湧いてみたりして。。特にノルウェーがな~)

アイスランドはほんの1年前までは国民ひとりあたりのGDPが世界上位クラスの国だったのにな。
金融バブルの成長の勢いと崩壊速度の凄まじいこと。

て、日本もひとごとではありませんが。。

NHKのドキュメンタリー番組「映像の世紀」の21世紀バージョン(ネタ)が2chの市況板に貼られていたので、コピペ。

「映像の世紀 -21世紀版」

第1集 それは9.11から始まった~テロとの終わりなき戦い~
第2集 中国の躍進~その光と影はあまりにも儚く~
第3集 ウォール街が壊れた日~資本主義の崩壊~  ←いまここ
第4集 忍び寄る戦争の足跡~ロシアの野望その行く末~
第5集 世界は核の炎に包まれた~禁じられた『核』が放たれた日~
第6集 廃墟からの再スタート~国際連邦発足の舞台裏~
第7集 聖火よ大地を駆け抜けろ~16年ぶりのオリンピックとつかの間の平和の話~
第8集 宗教の壁未だ厚く~再び世界が割れていく~
第9集 世界は未来を捨てた~中東発第四次世界大戦の勃発~
第10集 地球最後の日

なんか、ほんとにそうなりそうでこわいな~。。


***蛇足***
アイスランドショックについてのノルの報道は「我々が(ノルウェーがアイスランドを)救わなくてはならない」みたいな論調だとか(伝聞)。

アイスランドもいまさらデンマークに戻るのは難しいだろうし、デンマークよりはノルウェーの方が民族的にも文化的にも(言葉とか鯨食いだとか)近いしビジネス上でも関係が深いので、まぁ妥当なのかな。よくわかりませんが。。

ノルウェーの場合は、21世紀初頭にかけて原油価格の急激な下落や周辺諸国の金融不安による通貨危機を経験しており、今回のバブル崩壊のシナリオを予想していた節が見受けられるので、おそらく今更慌てるようなことはなかろうと思うけど、内需だけでやりくりするには国の規模が小さいので、それはそれでたいへんだろな。。

しかしまぁ、デンマーク(やスウェーデン)の統治下にあるのではなく「自らの言語(て、方言みたいに似てるやん)を守り、自らの議会を持つ」ために独立したい! という祈願を果たし、それでも折につけては往時の宗主国と連携しちゃうという感覚は、互いに近親憎悪しがちな東アジアの片隅に生まれ育った自分にはイマイチ理解できんのです。。

Posted by norlys - 2008.10.07,Tue
先日某所からNOATOに関するお問い合わせを戴いたので、ささやかながら自分の手持ちのフォルダに火を吹いてもらうことにする。

いささか動きが遅いような気もするけど、それは自分に順番が回ってくるのが遅かっただけなんだろな。たぶん。
悪が悪としてきちんと糾されるのであれば、まだこの社会には救いがあるのかもしれない。

自分は被害者ではないのであまり役に立てそうにはないけれど、アトピービジネス撲滅のために少しでも何かできればよいやね。。

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Posted by norlys - 2008.10.06,Mon
週末は小川山でクライミング三昧。

前回の小川山が雨に祟れて1本しか登れなかったので、今度こそは!! と気合一発(ほんとか?)。
2日目の午後に雨が降り出したものの、ちょうど下山予定の時刻だったので、ほぼ2日間びっちりと登ることができました。

土曜日の朝、ナナーズの開店直後にわーっと買出しをした後、急いで廻り目平キャンプ場にキャンプイン。
今回はとにかく登るべし! ということで、薪拾いはなし。

テントを準備した後、そそくさとクライミングエリアに出発。
金峰山荘脇から沢を渡渉し、このとき濡れた岩でスリップして自分は水流に足をドボン。

以前の靴がボロボロになったので、モントレイルのコンチネンタルディバイドを買い換えたのですが、どうも新しいタイプはソールが変わったのか濡れた岩に弱いような。。
ホールド感は変わらないのだけど、グリップ力が以前のものに比べるとイマイチ。メレルの靴並みになってしまったような気がする(自分の歩き方が悪いだけかもなんだが)。

この日の目的地は兄岩周辺。。。でしたが、道を間違えてしまい、父岩に到着。
折りよく前のパーティが店じまい間近だったので、ひとまずここでアップをしようということに。

PA040376_s.JPGY2氏が前回トップロープで登った「小川山物語(5.9)」に今回はリードで挑戦するということで、まずはTさんがリード。
自分はY氏にヌンチャク掛けをお願いして(ありがとうございます)「小川山ストリート(5.9)」にトライ。
朝イチのアップにしては長いルートなので、ヘタレな自分にはどうかな。。と思いましたが、無事に登ることができました。でも、この1本で腕がパンパン。腕力に頼ってしまった。。

その後、来た道を途中まで戻って父岩に移動。
Tさんが狙っているルートに大人数のパーティが取り付いていたので、空いているところ~ということで裏面に移動。

ここで、「八王子ルート2P(5.7)」のなんちゃってクラックと、「もみじ(5.10a)」にトライ。
どちらも前々回の小川山クライミングマラソンのときに登っているルートなのに、もみじはあえなくワンテン。
まぁ、もうすでに登っているからいいか。。

最後に、兄岩下部に移動して「ピクニクラ(5.10b)」に挑戦。
ボルト&NPの結構長いルート。100岩のトポを信じてヌンチャクを用意し、クラックパートの長さをよく見ずにカムを適当に持って登り始めたのはいいものの、途中でカムとヌンチャクがなくなりました。。
登る前にきちんとオブザベすることはとても大切だな。。と痛感。

でも、このルートは色々な要素がぎゅっと詰め込まれていて、とても面白かったです。
途中のボルト箇所まで到達したときに、カムが足りなくなったのでテンション。ここで諦めて下りようかとも思ったものの、その先のクラックパートが魅力的でどうしても登りたい! と思い、少しロープを出してもらい下のカムを回収。
で、再び登り始め。ハンガー下に狙ったとおりカムが決まり、フィンガーサイズのクラックにカムをなんとか押し込んだりしながらボルトルート地帯に。
下部でのセットの仕方が悪いため引き上げるロープがかなり重く、休み休み登りつつ、ふと上を見ると今度はヌンチャクが1本足りないような。。あらら。。
諦めて降りようか、でもここまで来たら最後まで登りたいよなぁ。。と、幸いボルト連続地帯だったので、足元のヌンチャクを1本抜き取り、なんとか終了点まで到着。

長いけれど全体的に傾斜が緩いし、ホールドも期待を裏切らない見た目とおりの素直なルートで、フェイス&クラックという1粒で2度おいしい、クライミングの楽しさを満喫できるナイスなルートでした。
さすが三ツ星。

Y氏がピクニクラの回収便を出して下りて来た頃にはすでに周囲が薄暗くなってきたので、ヘッデンを灯して下山開始。

早速夕飯の準備。空気はピリっと冷たいけれど、外にいることを我慢できないほど寒いというわけではないので、テントの外でお鍋。空には天の川。出発時には日曜日の天気は微妙との予報だったけれど、どうやらなんとかもちそうな予感。

お鍋を食べてお腹がすっかりくちくなりつつも、まだまだお酒タイムは続くので金峰山荘で購入した薪で焚き火。
宴会開始が早かったこともあり、10時過ぎには早々に就寝。

「明日の朝は4時に起きてたくさん登るぞ~」とY2氏が気炎をあげていたものの、翌朝の日曜日は、目が覚めて見れば6時過ぎ。
みんなもそれまでに目を覚ましたものの、まだみんな寝ているからいいや~と寝入ったとか。自分もです。
登った本数は少ないけれど、背中と腕がバリバリと筋肉痛。

外は曇りがちだけど、まずまずのお天気。
昨日の残りの鍋にほうとうを加えて朝ごはん。なんだかんだとのんびりしてしまい、8時少し前に出発。

PA050423_s.JPGまずはリバーサイドの岩場。ここのエリアを訪れたのは初めて。
人気ルートと思しき箇所は問題ないものの、一部のルートは苔がびっしり生えていて自然に還ってしまっていました。

ところで、リバーサイドのエリア入口の木に「強風のため樹木を伐採しました」という言い訳がましい(?)文言を書いた紙が縛り付けてあったけど、ほんとだろか。
後からお見えになったパーティの方が、以前ここはもっと木に囲まれていて日当たりが悪かったとおっしゃっていました。まぁ、自分が偉そうなことを言える立場にはないんだけど。。

「アウトオブバランス(5.9)」にY氏、Y2氏、Sさんの3人が登っている間、Tさんと自分は「ジョコンダ(5.10d)」へ。
Tさんがマスターで登り、最後のハング越え手前で終了。ま、朝イチのアップということで。

自分にとって5.10dではアップにならないので、トップロープにさせていただいて挑戦。リードで登れるルートが空いていなかったので仕方ないとはいえ、トップロープじゃつまらない。トップロープだからワンテンで済んだけど、リードだったら怖くて途中で降りて来たんじゃないかと思う。

その後、アウトオブバランスにトライ。終了点間際で痛恨のスリップ。岩がヌメっていたせいもあるけれど、左足の置き場所が悪かったのだろう。
悔しいので、再トライ。なんとか2回目にしてRP。凹む。。

PA050447_s.JPGその後、マラ岩に移動。
Tさんが易々と(5.10c)をオンサイト。まだ全然登れる気はしないものの、自分もトライさせていただきましたが、速攻途中敗退。昨日の疲れが。。と言い訳がましい。

マラ岩周辺は人が多いし、難易度の高いルートが多いので、その後姉岩に移動。
姉岩は10台の多い初心者向けエリア。以前ちょっと偵察に訪れたものの、どれがどれだかよく分からず、取り付くことなく戻った覚えが。

ジャンケンをして負けたので、まずはY氏が「た・タんか(5.10a)」にマスターで登り、続いて自分もトライ。
ボルト2つのショートルート。乗り越しの核心箇所がちょっと怖いけど、小川山にしてはグレードが甘いような。

Tさんが「Ojos Asi(5.11b)」にオンサイトで取り付き上部フェイスで行き詰まりつつもムーブを解決したということで超回復を図っている間、自分はお隣の「うさぎと踊る女(5.10a)」にマスターで登ってみる。これまたボルト3つのショートルート。いまいちルートの意図が分からないなりに、なんとかマスターオンサイト。
正直、姉岩はグレードが甘いような気がするけど、「初心者向けエリア」というだけあって、自分のような万年初心者にはうれしい。

Tさんが無事にOjos AsiをRPした後、Y氏に続いて自分も「牛脂ライス(5.10a)」にトライ。ちょうど雨がパラパラと降り始めたものの、回収便だけにギブアップするわけにいかず。
途中まではアルパインチックな岩場登り。その後はくボルトに従って直上するのが正解なんだろうけど、ルートの取り方がイマイチ分からず登りやすいところを狙ってなんとかFL。
まぁ、登れればいいか。。

ちょうど時刻も3時になったので、ぱらつく雨の中を下山開始。
急いでテントを撤収し、やっぱり外岩は楽しいな~と再認識しつつ、一路帰京。

■今回登った(触っただけ^^;)のルート

・父岩 小川山ストリート(5.9)  FL - 小川山ストーリーの少し短い版。終了点手前がちょっと怖い。傾斜は緩いけど、しがみついてしまって朝イチからすっかりパンプ。出だしの1ピン目が怖いのでプリクリ。
・兄岩 八王子ルート2P(5.7) 再登 - なんちゃってクラック。アルパインっぽいかな。。クラック初めてのY2氏とSさんにも堪能していただきました。
・兄岩 もみじ(5.10a) - ワンテン。以前登っているからいいや。。と、気力が尽きた。
・兄岩 ピクニクラ(5.10b) - マスターでテンションしまくりTO。ボルト&NPのルートで、色々な登攀要素が詰まっていてとにかく面白い。また挑戦したい。
・リバーサイド ジョコンダ(5.10d) TR - 細かいけど面白い。でも、自分にはまだリードは無理。
・リバーサイド アウトオブバランス (5.9) - RP2 痛恨のスリップw。いや、ほんとに悔しかった。
・マラ岩 レギュラー (5.10c) - 敗退 まだまだ無理ぽ。。がんばろ。。
・姉岩 た・タんか(5.10a) - FL B2のショートルート。ハイボルダーちっく。5.8か5.9かな。終了点のビナ2枚をかけたロープが経年しているのもちょっと怖い。今度登る機会があったら捨て縄持参しよう。
・姉岩 うさぎと踊る女(5.10a) - OS カンテ伝いに登ってしまったけど、右から登るのが正解? ガバたっぷりのB3のショートルート。うーん。。5.7か5.8かな。ここも終了点のビナ2枚をかけたロープが経年しているので、次回登ることがあったら捨て縄を用意しよう。
・姉岩 牛脂ライス(5.10b) - OS こってりしたネーミング。かなりアルパインちっくに登ってしまったけど、本当は直上すべきなんだろな。

姉岩は(設定者の意図もあって)全般的にグレードが甘い印象ですが、小川山ではなくて湯河原幕岩だと思うとなんとなく納得。静かだし日当たりも良いし、景色も抜群だし、ボルトもしっかりしているので、自分のような初心者にはとても楽しいエリアでした。

それにしても、2日間びっちり外岩を登った翌朝は全身がむくんで痛いのなんの。。
日曜日の朝に顔が腫れていたのは前夜の酒の呑みすぎだと思っていたけど、お酒を1滴も呑まずに過ごした翌朝(今朝)も顔が腫れていたのはビックリ。

気温が低いこともあって水分補給を怠りつつ塩気のあるものばかり食べていたせいで、内臓がやられたのかもしれない。摂生しなくては。。
Posted by norlys - 2008.10.03,Fri
先日ぷらりと立ち寄ったブクオフで偶然「ロシア 語られない戦争 チェチェンゲリラ従軍記」(常岡浩介、アスキー新書)という本を手に取りました。
奥付を見ると初版発行は2008年7月10日。結構最近刊行された本です。ラッキー。

8月にチェチェンの隣のグルジアでグルジアとロシアの紛争が勃発するなど、その後も状況は変化し続けています。どの時点でどのような視点から書かれた文章なのかということは重要です。
この本はつまり、チェチェン紛争後、ロシアの傀儡政権(と断言されている)の元で首都グロズヌイが復興を遂げつつあり、グルジア紛争が勃発する前に書かれた内容だということ。

著者の常岡氏は世界各地の紛争地帯で取材を行うフリージャーナリスト。
1969年長崎県生まれ。早稲田大学在学中から紛争地帯を旅し、卒業後の94年からNBC長崎放送報道部記者として4年間勤務。その後、フリーランスとしてアフガニスタン、エチオピア、チェチェン、イラク、チェチェンなどの紛争地帯での取材を行う。2000年にイスラム教に改宗。

1999年11月からチェチェン紛争の取材を続け、2001年7月から11月の4ヶ月間に渡り、アブハジア侵攻作戦を行うチェチェンゲリラ軍に従軍取材を敢行。
ロシア軍の目を逃れて5000m級の峻険な山々が連なるカフカス山脈を越え、4ヶ月の間飲まず食わずで約20Kgも体重を落としたそうな。

「チェチェン勢力がなぜアブハジアに??」と、本書ののっけから自分は目がハテナ。
チェチェンとアブハジアは地理的には遠くはないけれど、直接的なつながりは薄いのでは。。と。

従軍中の時点で常岡氏は薄々気付いていたそうだけど、このチェチェン軍のアブハジア侵攻の裏側にはロシアと軍事的緊張状態にあるグルジア政府の関与が示唆されるとのこと。
(チェチェン軍が自発的に「グルジア側に恩義を受けているから、対ロシア同盟としてアブハジアに侵入して、グルジアのためにアブハジアをロシア軍の手から解放しようぜ」というのではないらしい)

なお、常岡氏が参加した作戦ではアブハジアに侵攻することは直前になってから初めて部隊に伝えられたそうな。

なるほどな。。つまりはこんな相関図なのだろか。

ロシア------ ------ テロリストとして虐殺 ------ ------> チェチェン
|                                                                           ^
|                                                                        |
黒海制海権保持の意図         非公式にチェチェンを支援しながらも
の元に、内部分断工作              自国の対ロシア軍事勢力として利用
|                                                                 |
v                                                                   |
アブハジア <------ 自国の領土としての保全を主張 ------  グルジア
                                                                               ^
                                                                                |
                                                                           アメリカ、イスラエル

斜線がうまく引けないので四角関係(+α)になってしまったけれど、ロシア-グルジアの対立は言うまでもなく。
ロシアは、グルジアがチェチェンゲリラを匿っていると以前から非難していました。
一方で、グルジアはチェチェン勢力が自国内に滞在することを見逃すだけではなく物資の補給を行いつつ、対外的には避難民以外のチェチェン人を保護している事実はないと主張。

そして、ロシアから虐殺され対立するチェチェン軍をグルジア政府は自国の領土保全のためにアブハジアに派遣した。。。と。これで、全方面の関連性が成立。

て、ね。。

大国やその傀儡政権の思惑や陰謀術数の渦がぐるぐる巻いていて、眩暈がしそう。

地域住民は徒に翻弄されつつも決して諦めることなく宗教を拠りどころとし武器を手に立ち上がり、このいつ果てるとも知れない、圧倒的な暴力の支配する戦闘の中で、殉教を願う戦士たちと著者の常岡氏は行動を共にされました。

そこで伝えられる現地の様子はあまりにも過酷で残酷。平和ボケした自分の脳みそにぐっさりと突き刺さる。

「難民とは危険な境遇からの脱出に成功した運のいい人たちのことだ。」(p.070)
「本当に悲劇的な状況に直面しているのは難民よりもむしろ、難民になれず戦争の中に取り残された人たちや、絶望の中で遂に武器をとって立ち上がった人たちだ。」(同上)

チェチェンゲリラ軍は、チェチェン人だけではなく近隣のCIS諸国や中東のイスラム教徒から構成され(常岡氏もイスラム教に改宗していたために従軍を許可されたそうだ)、イスラム教徒といってもロシアや欧米諸国が吹聴するような宗教的原理主義ではなく、その多くはごく普通の一般市民であり、決して「テロリスト」という一言で片付けられるものではないという。

もちろん一般市民といっても善良な民ばかりではなく、麻薬に手を染めている者もいれば、ロシア側に通じている者などもいる。ロシア側の密偵は巧妙にチェチェン軍内部の情報を流したり規律を乱し、チェチェン側から発信する情報はことごとく握りつぶされ、チェチェン軍の残酷性を際立たせる情報がロシアから世界に発信される。ロシア国内や周辺諸国で起きたチェチェン勢力によるテロと断定された事件も、実はロシア政府が愛国主義を煽り国内での権力を強大化し、国際世論をロシア側に与するように主導したものではないかと推測される。ただし、これらの現ロシア政権への非難を糾弾するジャーナリストたちは次々と不審死したり投獄されている。

でも、ひとたびチェチェン紛争の内部から離れると、世界で報じられる紛争の情報は極めて乏しく、厳しく制限されてしまう。もちろんロシア側の内部諜報活動や情報操作によって。

いわく、チェチェン人はマフィアであり誘拐を事業とし麻薬密売人であり中毒者であり、テロリストであり、捕虜に対して残酷な処刑を行い、ゲリラ活動によって無辜の人間を大量に殺害している、と。

けれども情報の出所を辿っていくと、どうもこれらの「噂」は巧妙に仕組まれたロシア側の罠であることが垣間見れる。ただし、それらの真相を突き止めようとする途上で多くの人たちが暗殺されてしまったり、複数の情報が錯綜して混沌としているので、真実はいつまで経っても闇の中。

自分もまた、チェチェン紛争勃発後に世界中のネットユーザーの間で話題となった「首切り動画」(未見です。ヘタレなので見れません。。)については、ロシア政府側が流布したものなんだろうとうすボンヤリと考えていました。
(おそらく現在でも日本において、「チェチェンといえば首切り動画」のような印象が植え付けられている人も少なくないだろな、とも思います。どうなんでしょう)
なので、チェチェン独立勢力によるテロ行為としてロシア政府が非難した数々の事件もロシアの裏工作によるものではないか、という説は納得できます。

同様に、「チェチェン人はマフィアとして誘拐を生業とし、次々に人を誘拐しては身代金を要求する」というロシア政府が批判するけれども、その誘拐事業にロシアのFBSが関わっている(すべてではなくとも)疑いが濃厚であるという主張も納得できます。(著者の言い分を全面的に信じることはできませんが、ロシア政府のプロパガンダよりはよほど真相に近いとも思います。)

また、常岡氏は生前のアレクサンドル・リトビネンコ氏(元FBS中佐。イギリスに亡命し、プーチン政権への批判など反体制活動を行っていたが、2006年ポロニウム中毒死という形で謀殺された)と交流があり、リトビネンコ氏へのインタビュー記事が巻末に再掲されていました。

リトビネンコ氏の言葉を通じて、また著者自身の体験や交流のあった人々のさまざまな例や証言を引いて、ロシア政府が主導し演出するチェチェン紛争の輪郭が本書の中で示唆されています。
ただ、あくまでも「示唆」の範疇を越えず、なにかを知っているのにズバリと切り込まない、そんなモヤモヤとした印象を受けることは否めませんでした。

そして、エピローグの冒頭の「本書に書くべきだったのに、書きたかったのに、書けなかったことが一杯ありました。イングーシでのFBSによる拘束の際に、彼らが日本語などの出版物を読んでしまうことを知ってしまったからです。」(p.205)という一文を見て、深く納得しました。改めて脳みそにぐっさりと突き刺さりました。

書かないのではなく、書けないという現実に。

ロシア政府から「ジャーナリストになりすましたイスラム過激派国際テロリスト」とのレッテルを貼られている常岡氏が言論の自由が保障された日本において日本語で出版するとしても、これ以上踏み込んで暴露することは難しい。もしかしたら、発表された内容を期に、辛うじて命を繋いでいる人たちの明日を奪ってしまうかもしれない。

これが私たちの生きる世界の姿です。リアルでね。

この本の中で、印象深い箇所はたくさんありましたが、特に気になったのは次の2点。

その1. 911事件へのロシア政府の関与の疑い

2004年7月に常岡氏がリトビネンコ氏にインタビューした中で、世界各地でロシアがテロリスト育成にあたったという話題が語られていました。リトビネンコ氏がFBSの前身であるKBGに所属していたときに、パレスチナ、イラン、イラク、サウジアラビア、シリア、スーダン、アイルランドにおいてテロリスト育成に関与したという極秘文書を目にしたと。
また、アルカイーダのメンバーにFBSの諜報員が含まれている、と。

自分はずっと911事件は米政府の自作自演だという説を信じてきました。
でももしも、ロシアが裏で糸を引いていたのだとしたら?
なるほど大掛かりな劇場型テロ事件のシナリオ作成についてはロシアではすでに実績がありますし(推測ですが。しかし悲しい実績だ)、911をきっかけにプーチンの外交政策が大きく変化したと言われています。

また、ロシアの国営放送局が今年の9月11日に「911はアメリカの自作自演」説を支持する番組を放映し、アメリカのプロパガンダを信じるなと強調したそうです。。
(「ロシア人はもう911の公式見解を信じない」(ASYURAソースですが、内容はまとも))

ただ、たとえロシアが裏工作を行った可能性が高いとしても、米政府がノータッチだったとは到底思えません。
アメリカの国防のシンボルであるペンタゴンへの被害は、まるで事前に仕込まれたかのように建物のごく一部に留まっていましたし。

しかしまぁ、血と肉が飛び交うスペクタクルを喜ぶ民衆とそれを操る為政者だなんて-まるで古代ローマ時代のようだな。。
2000年以上もの時間を経ても、人類はそんなにも進歩していないのか。。ちくしょう。

その2. プーチンへの見解

「大勢の友人たちを死に至らしめたり、未来を奪ったプーチンに対して、私は個人的な感情を抑えられないし、公平でいられるともいい切れないが、彼が私利私欲や保身のためにロシアの政策を決めたとは微塵も思っていない。もしそうなら、彼はまだ救われる。彼はもっと悲劇的な人物だ。」(p.199)

目の前で、離れたところで、親しい友人が命を消息を絶つというあまたの経験をし、自身もまたロシア政府のシークレットサービスに命を狙われる恐れのある常岡氏の見解です。重いです。

氏の見解は、自分自身がプーチン氏に抱く印象とたいへん近いような気がします。偶然かもだけど。
プーチン氏自身の大義があり(正義ではなくとも)、理念があり、その実現のためには数多の政敵や謀略を乗り越え、ロシアという国の舵を取る。
たとえプーチンが巨額の個人資産を築いているとしても、それだけが目的のようにはとても思えません。
(でもプーチンの最終目的はなんだ?? 「愛国心」がキーワードのひとつだと言われているけれど、さすがにそれだけじゃないだろ)

ただ、常岡氏がプーチンを評して「悲劇的な人物だ」と断定する、その理由をとても知りたいとも思います。
なぜプーチンは悲劇的なんでしょか。
富と権力を掌中に納めてもなお悲劇的だとしたら、いったいどこに人としての幸福ってやつがあるんでしょか。

最後に。エピローグの結びの言葉を引用します。

「これは物事の一面にすぎません。ただ、あまり語れることのない一面です。ロシアのカフカスという地域ではこういう人たちが生きて、死んでいったのだということです。」(pp.207-208)

あぁどうか、世界に平和を。

■Related Links:
シェルコの情報公開 (常岡氏の個人サイト)
The Chicken Reports (常岡氏のブログ)
東長崎機関 (常岡氏が参加しているフリージャーナリスト集団、主宰は加藤健二郎氏)

■Related Entry:
チェチェン再興 (2008/9/1)

思えば、あの時グロズヌイの再興した都市の写真を見て感じた違和感が発端だ。。
Posted by norlys - 2008.10.02,Thu
週末は、山の会の行事である集中山行(といっても集中しない^^;)として、谷川の西ゼンで沢登り。
さすがに人気の沢だけありかなりたくさんのパーティが入渓していましたが、開放的なスラブの沢ということもあってか特に渋滞もなく快適。

スケールの大きいスラブは写真で見る以上に圧巻。夏の終わり、秋の始めの沢をのんびりと満喫しました。

コースタイムはこちら。

(2008/09/28 谷川 魚野川仙ノ倉谷 西ゼン、天気:曇り、メンバー 6名)

6:12 歩き出し
6:30 バッキガ平 吊り橋
7:20 毛渡沢渡渉点。入渓準備。遭難碑を越えた地点から入渓。狭い。
しばらくゴーロ歩きが続く。
8:22 10mナメ滝 左岸上部草付すれすれのライン
8:30 5mナメ滝 左岸巻き道(カマがでかい。暑い日はカマに入ってナメを直登するのもありかと)
8:35 東ゼン出合、休憩
8:50 25mナメ滝下部
9:00 25mナメ滝上部
9:06 6m黒いチムニー滝 右岸滝よりのフレーク沿い登る
9:20 第1スラブ下部 右寄りの草付を拾いながらほぼ直上(黒コケがやけにぬめる)
9:35 第1スラブ上部
9:40 第2スラブ下部、2段15m滝下、左岸を高巻き
9:52 ハーケンがあり、草付帯に向かってロープを出す
10:20 直上ルートに変更。バンド帯まで直上し潅木帯を水流沿いに斜上
10:45 第2スラブ、水流をトラバース。右岸に渡り岩場で休憩。乾いた岩場の登りは快適
11:10 6m滝 右岸コンタクトライン階段状
11:28 4mスダレ状滝 右岸コンタクトライン階段状
小滝がいくつか続く。一気に源流の様相となる
11:42 二俣。右俣に入る。笹に覆われる
11:55 休憩。ヤブ漕ぎ開始。踏み跡明瞭
12:30 ちょっとした広場あり
12:57 登山道に合流、大休止。沢装備解除。ガスが湧いてくる。
13:25 下山開始(平標新道)。途中見える西ゼンが圧巻。
15:30 毛渡沢渡渉点
16:10 吊り橋。沢靴、スパッツを洗って靴を履き替え。
16:45 駐車場

前夜に林道終点のゲート前駐車場にて車を停めて宴会。

今回の食担はY氏。まずはカプレーゼのアンティパストから。
ビーフンやナスとベーコンの炒め物や炭焼きやらのご馳走が並び、お酒がつるつる進んでしまう。

上空から寒気が入り込んでいるためぐんぐん気温が下がり、背中が寒い。
なんでも宴会の時点で7度まで冷え込んだとか。あぁ、夏は遠くになりにけり、ですな。

翌朝は5時に起床。夜中から早朝にかけて沢屋さんや釣り師の車が次々に駐車場に到着していました。
準備をしている間にも西ゼンに向かう2パーティを見送り、なんだかんだで6時10分過ぎに出発。

P9280153_s.JPGしばらくは林道を歩くこと10分少々。事前にネットで情報を収集した際に何度か目にした「例の吊橋」(深い意味はナシ)を渡り、仙ノ倉谷を渡渉。

ぬかるんだ登山道を歩いていくと7時20分に毛渡沢の渡渉点に到着。ちょうど先行パーティが沢装備の準備を終えようとしているところでした。自分たちもここで沢装備を装着。数日前から体調がすぐれずにいたY氏はここで引き返すことに。残念。

毛渡沢を渡り、遭難碑の奥の沢から入渓(遭難碑手前と奥の水流はすぐ上で合流)。
入口部分は、この先にどでかいスラブが控えているとは思えないほどにちっぽけな印象。
しばらくはなんの変哲もないゴーロ歩き。水はとてもキレイだけど、もはやこの気温では水の中にドボンしたい気持ちにはならんな。

しばらくすると目の前が開け、最初のナメ滝が登場。ナメ滝下には大きな釜があり、暑い日なら釜を泳いでナメに取り付きたいところだけど無難に右岸を歩いて越えました。その先のナメ滝は黒コケがついていてヌメる上に逆層気味なのでこれまた無難に右岸の樹林帯を抜ける高巻きルートで越え、東ゼンとの分岐にて休憩。

ざっくりとむき出しになった一枚岩の岩盤。空が広く、とても開放的な空間。

沢靴のフリクションを頼りに傾斜の緩いナメをひたひたと登っていくと、6mチムニー滝に到着。黒いコケがびっしりで全体にヌメヌメ。先頭を歩くEさんに習い、滝の左の壁にあるフレーク伝いに登り草付き地帯に抜ける。

P9280200_s.JPGチムニー滝を越えると第1スラブに到着。広い岩盤がすらりと上に伸び、真ん中を水流が迸る。草付き箇所を繋いで登る。
水流のない染み出し箇所はコケが生えていてヌメっぽいし、草はプチプチ切れる細さで頼りない。特に悪いところはないけれど、徐々に高度が上がるとなんとなく不安。

←第1スラブを上から眺めたところ。

第1スラブの傾斜がなくなると、すぐに目の前に高度のある滝が現れ、第2スラブが始まる。

2段15m滝の左岸の潅木帯を直上する高巻きルートを登る。ふと下をみると、後続パーティが滝の右岸を登っていく。う~ん、こわそうだな。。
とはいえ、高巻きルートも足元が悪いところがあるので、どっちもどっちかも。
傾斜は緩いので、しっかりと足場を確認しながら用心深く進めば問題ないけれど、万が一つるりと足を滑らせたら The End (of life...gkbr)。

P9280244_s.JPG潅木が途切れたところで岩のリスにやや古いハーケンが打ってあるのを見つけ、Eさんがロープを出して水流の方へロープを伸ばす。5mほど真横にトラバースしたもののどうも足元がかなり悪いようで、なかなかその上の潅木帯に進めず苦労している様子。

←第2スラブの途中。人がちっさく写っております。
スケールでか。



ふと上を見ると割合すんなりと横断できそうなバンドがあったので、Eさんに戻ってきてもらい直上ルートの変更。(おそらくこのハーケンもトラバースではなく直上ルート用だと思われ。傾斜は緩いとはいえ、なにしろ落ちたら何十メートルもの奈落の底へ。。到底助かるとは思えない)P9280253_s.JPG


草付き帯を斜上しつつ水際に近づき、滝をトラバースして右岸に。
乾いた岩場はとても歩きやすい。

下から見上げると威圧感あるけれど、その場に立つと案外傾斜が緩くどんどんと登れてしまう。

←第2スラブ中間点(右岸)から上を見上げたところ。
見上げる限り、岩、岩、岩。すごいです。





P9280271_S.JPGあっという間に第2スラブ上部の6m滝に到着。
滝の左側のコンタクトラインを登り、ついにスラブ帯終了。

いくつかの小滝を越えて、二俣を過ぎるとぐんと水が少なくなり、源流の雰囲気が濃厚に。

行く手が笹に覆われ、水が伏流になったところからヤブ漕ぎ開始。
踏み跡は明瞭だけど、ヤブ笹が濃いのでてこずる。

途中から傾斜が厳しくなり、掴んだ笹を頼りにぐいっと登り続ける。
笹の根が滑るので手を離すわけにはいかず、爪先立ちで立ち込むので、腕とふくらはぎが疲れる。。




P9280300_s.JPG高度が上がるにつれて徐々に笹の背が低くなり、振り返ると平標山頂から続く一面の笹の平原。漕ぐにはしんどい笹藪も、遠目に見るとなんと幻想的なこと。

笹藪が切れて地糖が現れると、その先に平標新道の登山道。
登山道脇で大休止をし、平標新道を下山。






P9280337_s.JPGしばらくの間、登山道の右手にさっきまで登っていた西ゼンの滝が見える。硬い岩盤の山塊を、冬の間にどっさり積もった豪雪が締まってできた雪渓がごりごりと削り取って生まれた地形なのだということがよくわかる。

平標新道はよく整備されておりとても快適だけど、刈られた笹の葉が滑るわ、ぬかるんだ道が滑るわ。。と、こけつまろびつしつつぼちぼちとのんびりと毛渡沢出合に戻り、今朝も歩いた登山道を逆にたどって駐車場に戻りました。
Posted by norlys - 2008.10.02,Thu
妙高火打山にある高谷池ヒュッテのサイトを見てビックリ。

なんでも小屋に宿泊された方から後日苦情メールが届いたそうで。
お客様からの苦情文と、小屋からのお詫びと説明の返信、それに対するお客様から返信というやりとりがまるっと掲載されていました。

宿泊した方からの苦情」(2008/08/06)

ビックリしたのは、お客様の苦情の内容があまりにヒドいから。
クレーマーというか、モンスター登山者というか、なんというか。。

上記リンクに全文があるけれど、お客様からの苦情の内容がまぁ、なんというかとてもすごいので、コピることにする。
-----------------------------
先日、念願の火打山、妙高山に登り、高谷池、天狗の庭もすばらしい所で感激をいたしました。
ところが、高谷池ヒユッテの宿泊者に対する対応の悪さにおどろきました、これまでに北アルプス等のたくさんの小屋を利用していますが、ヒユッテほどひどい所はありません、
○トイレを夜、女性が一人で利用するには、照明がなく、怖くて行くことができません。
○トイレの仕様した紙の持ち帰りになっていますが、小、は良しとしても、大は、非常にこまります。小屋に宿泊している以上小屋で処理をしてほしいです。
○食事について、山小屋でご馳走など期待しませんが、あまりにもおそまつです、特に朝の中華丼、お湯のような味噌汁にはあきれました。
○照明が朝食の時間になっても、部屋の照明が付かず、身支度もできません。非常時に対応できないとおもいます
○缶の持ち帰りは、ないとおもいます。
以上のこと意外にもありますが、利用者に対して気持ちが入っていません、市の施設だからでしょうか?
あまりにもがっかりしてしまいました、紅葉の時期にと考えましたが中止します。山仲間にも高谷ヒユッテの内容について話たいと思います。
-----------------------------

この苦情の内容はいったい。。
このお客様はいったい。。

ぽかーん。。( ̄▽ ̄;)

なぜこのお客様は、登山者の基本装備たるヘッドランプを持っていないのだ(持っていたとして灯りが乏しいなら、もっと高性能なヤツに買い換えろ)。なぜゴミの持ち帰りを厭うのだ。
なぜ山の中にも関わらず屋根の下で布団で眠れることができトイレがあり、自ら担ぎ上げる苦労をせずとも食事やビール(なんだろう、たぶん)が供されることを幸いとしないのか。

「お金を払っているのだから」サービスを享受できて当たり前ということなんだろうか。
高谷池ヒュッテは素泊まり4,000円、1泊2食で6,500円也。北アルプスの山小屋と比べたら、割安な方だと思う。
市の施設なので補助金が出ているとは思うけど、それでもウハウハ丸儲けというわけではないのでは。。

また、高池谷ヒュッテからの返信を読む限り、ヒュッテ側では環境保護と登山者へのサービスのバランスをできる限り両立させるべく努力を重ねているように思えます。

確かに食事や設備、サービスの良し悪しが山小屋の評価を左右している点は否めません。
自分だって同じお金を払って泊まるなら、できるだけ清潔でスペースもゆったりで食事もおいしくてスタッフがテキパキと対応してくれるような山小屋だといいな~とは思うけど。でも、すべての希望が満たされるのが当たり前だとは思わないけどな。

山小屋はリゾートホテルではないしな。
環境保護の観点から言えば、登山者なんてただの破壊者だもんな。

そらまー、ルールを知らずに訪れて、小屋で初めて使用済みトイレットペーパーも自分でお持ち帰りヨロシクという規則を知ったとしたら自分もまたびっくりするような気がするけれど、それを不満として苦情を入れるのはなにかが根本的に間違っているような。。
(トイレットペーパーと持ち帰り袋はトイレに備え付けられているそうです。ここまで小屋がしてくれるなら、ここから先は自分で努力してもいいんじゃないのかな)

「念願の火打山、妙高山に登り、高谷池、天狗の庭もすばらしい所で感激をいたしました」と仰るのなら、そのすばらしい場所を守るためになにをしたらよいのか、なにをしてはいけないのか、真剣に考えようぜ。なぁ。

高池谷ヒュッテの方が、この「お客様」からの苦情メールのやりとりを掲載することを決めたのは、このお客様が決してたったひとりの例外エラー的な存在だからではなく、似たようなモンスター登山者が潜在的に蔓延しているためかもしれません。

それはただの推測に過ぎませんが、もしそうだとしたらたいへん恐ろしく、また残念なことです。

受け止め方は人それぞれだと思いますが、自分としては高池谷ヒュッテの意見を支持します。
そして、「山を愛する」と称する多くの人たちが、今一度自然に対してできる限りローインパクトであることに努めるよう願うばかりです。(自分もがんばろ。。)
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