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Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by - 2025.03.16,Sun
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Posted by norlys - 2008.09.08,Mon
週末の土曜日は奥多摩で沢登り。
前日の金曜日に天気予報を見ると、土曜の方がかろうじて天気がもちそうだったので、奥多摩の日帰りの沢に行きましょう、場所は当日決めましょうと、いうことに。

朝4時に起床。外はまだ薄暗い。いつの間にかすっかり日の出が遅くなったことに気付く。
朝5時前に家を出て電車に揺られていると、空には眠そうな雲が垂れ込めている。山の方が天気が良さそうな予報だったけど、これでホントに大丈夫なのかな。。と、ちょっと不安になる。

6時ちょうどに集合場所へ。メンバーはY君とUさんと自分の3人。
出発前にみんなで「関東周辺の沢」をぱらぱらめくりながら、行き先を相談。
めぼしい星3つの沢はすでにUさんか自分が遡行済みだったため、まだ誰も行ったことのない沢ということで「巳ノ戸谷」に決定。

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巳ノ戸谷は日原川を代表する険谷とのことですが、美しい滝や釜が多く水量も豊富でお腹いっぱい満喫できました。渡渉、高巻き、シャワークライミングでの直登、ちょっとしたゴルジュ泳ぎ、ツメと沢登りのあらゆる要素が凝縮されています。
下調べもせずに当日遡行を決めたので、下山路も核心であることを思い知りました。結果としては時間はかかったものの無事に下山することができ、沢登りならではのルーファイの面白さも満喫しました(行き当たりばったりはやめましょう、はい)。
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遡行記録、続きます。

途中、日原川の流れを見ると、それなりに水量は多いものの先週のように白濁はしておらず、なんとなくホっとする。

日原の集落を過ぎ、日原街道から日原川沿いに左折して日原林道を進み八丁橋手前のスペースに駐車。すでに3、4台の車が停車中。ここで沢装備を準備。その間にも2、3台ほど車がやってくる。みな釣り師さんのようで、沢屋さんは自分たちのみ。

準備をしている最中に沢靴下を忘れたことに気付く。げげげ。
まぁ、昔の沢屋さんたちはわらじで沢に突入していたことを思えば、なんとかなるだろー。

8時45分に歩き出し。しばらくは日原林道を歩く。八丁橋まではダート道だったのに、八丁橋から先は立派なコンクリート舗装になっていてちょっと不思議。管轄が違うんだろか。

林道の左手に流れる日原川はかなり深い峡谷。この高さから入渓点まで下りるのもそれなりに苦労かも。。と思う。8時57分に林道から沢への下降点に到着。

沢へ下りる道は踏み跡明瞭ながら、土壁がたっぷり水を含んでいてグズグズのガレガレ。落ちたら結構まずそう。

P9060416_s.JPG9時10分に日原川に到達。対岸に巳ノ戸谷の出合が見える。轟々と水流豊かな流れにちょっとビビル。
トポには「水量が多く水勢が強い場合は渡渉は困難を極める。入渓を中止する勇気も必要」とある。
この日の水量は膝上程度なので、まぁ大丈夫だろうと判断する。

巳ノ戸谷の出合は狭く、両岸が切り立った場所。スレートの岩は黒く、深遠の淵という言葉が似合う。数万スケールの年月で水が大地を穿つその悠久の営みに驚く。そして、こんなところが東京にもあるという事実にまた驚く。

巳ノ戸谷の出合に釣り師さんがいらっしゃる。「あっち?」と日原川上流を指差されたので、「いえ、そっち」と巳ノ戸谷を示すと、心なしかがっかりした表情をされる。そりゃそうだよな。ごめんなさい。とはいえ、今更ルートを変更するのも難しい。なるべく釣り師さんの邪魔にならないように、目の届く範囲ではおとなしく右岸の岩を伝って歩く。

P9060345_s.JPG狭く深いゴルジュが徐々に開けてきて、渡渉から10分ほどしたところで大滝15m滝下に到着。どう見ても直登できそうにない。左岸の明瞭な踏み跡を辿って高巻き。斜面はややぐずぐず気味だけど、それほど悪くはない。

沢床や釜や滝は黒いスレートなのに、脇の土壁はぽろぽろと剥がれる緑泥岩に泥が詰まった感じで脆い。これは遡行した範囲の巳ノ戸谷全体に言えることで、水流がそれだけ深く地層を抉ってこの渓谷ができたのかな。。と思う。

大滝を越えると沢は河原が広く穏やかな流れに変わる。左岸に古いわさび田の跡が続く。立派な石積みだけが残り、野性化したワサビがちょろりと生えている程度。

「沢登りルート図集100選」という本に1977年の巳ノ戸谷遡行記録があり、この中ではこのワサビ田はまだ現役として書かれているが、「関東周辺の沢」の1994年の遡行記録ではすでに「ワサビ田跡」になっている。
それにしても、至近の集落である日原集落でさえ片道1時間強の道のりで、いったい誰がこんな辺鄙な場所にワサビ田をしつらえたのだろう。。なんてどうでもいいことを考えてしまう。

ワサビ田を過ぎると右手に「押し出し」が現れる。かなり古そうな地すべりの現場。この谷の両岸はとにかく脆い。長雨の直後や雨の日にはたしかに入渓しない方が良さそうな気がする。
間もなく「忌山の悪場」が現れるので、ここで1回目の休憩。いつの間にか雲の切れ間からわずかに青空覗いている。ほっ。

P9060359_s.JPG再び歩き出すと、すぐに「忌山(いみやま)の悪場」に到着。10時ちょっと過ぎ。
なんというか、「忌山の悪場」というネーミングがすごい。すばらしい。近寄ってはいけない雰囲気がビシバシ伝わってくる。でも踏み込んじゃうけど。
(右岸に忌山の悪場をまるっとパスする高巻きルートがあるそうなんだけど、入口は見当たらなかったし、たぶんここの岩質からいって、あまり安全な道ではなさそうな気がする。。どうなんでしょう)

狭い回廊に5m、4m、4mの滝が段々と続く連瀑帯。それぞれの滝は下に小さいけれど割合深い釜があり、滝の落ち口からはぼうぼうと水が走っている。
高さはそれほどでもなく、傾斜も緩いので、水流の右左に手がかりを見つけてクリア。

8mの滝が現れる。滝のど真ん中に大きな流木が引っかかっている。ここは直登が厳しそうなので、右岸を高巻き。傾斜は緩いけど、岩が案外脆そう。滝の落ち口辺りでトラバースして滝上にちょこんと出る。釜を横切って次の3m滝の右を登る。

その次の3m滝の釜はやや大きく、取り付きまでずぶ濡れになること必至。気温はそこそこ高いのだけれど、水温が低いので泳ぐ勇気がでてこない。でも泳ぐのが大好きな自分は、敢えて荷物を脇にデポして泳いでみる。水深が深くて楽しい。あぁでも、やっぱりつべたい。

P9060380_s.JPG忌山の悪場のハイライト(?) 6m滝に出る(8mという記録もある。でも6mくらいだと思う)。どこをいったい登ったものやら。。と思案に暮れていると、Y君が右壁を登り始める。なんか難しそうだな~。。高巻きルートはないものかな~。。と逡巡していると、途中まで登ったY君が戻ってきて「ロープ出す?」とのこと。ぜひぜひお願いしますということで、Y君リードで登り始めました。

取り付きの泥壁はホールドが豊富ながら全体的に脆い。途中の木がしっかりしているのだけが幸い。滝つぼにかかる巨木の末端を足場に落ち口を目指す。落ち口手前には古いハーケンが二つほど。ただしあまり信用ならない。
なんというか全体的に微妙なバランスが必要で、自分としてはこの6m滝がこの沢の核心でした。

悪場を過ぎると沢はまたなだらかになる。11時10分頃、明瞭な二俣が現れる。左手は鞘口窪。
くっきりと右折する本流に従う。しばらく釜と小滝が連続。鋼鉄のワイヤーが落ちていて、それが長く続いているのが気になる。

トポには右岸に「小屋跡」があると記されているけれど、物の影も見当たらない。1977年当時の遡行図でもすでに「小屋跡」なので、すっかり自然に還ってしまったのかもしれない。

徐々に倒木が煩くなる。ぬるっとしていて、案外いやらしい。

11時25分、左岸に「山抜け」を見る。ここもまた地すべりの跡。
(歩きながらばしばしカメラで写真を撮っているので、今回かなりのんびりモードです)
下部は「押し出し」でここでは「山抜け」と呼ぶのは、名づけた時代が異なるからなんでしょうか。ちなみに、「山抜け」の方が少し新しい印象でした。

相変わらず釜と小滝が連続。ところどころ大量の流木が詰まっている。いったいどこから落ちてきたんだろ。
切り出した木の名残なんだろうか。流木を攀じ登ったりくぐったりと、結構せわしない。

6mの滝は釜を泳いで左岸から取り付く。さほど困難はないし6mもないと思う。

P9060423_s.JPG11時35分、5mの滝下に出る。ここは5m以上はありそうな気がする。右壁が登れそうな気もするけれど、落ち口がややハング気味だし岩が苔生していて直登は厳しそう。なので、さっくり左岸を高巻く。踏み跡明瞭。ただし水分をたっぷり含んだ石交じりの泥はぐずりぐずりとしている。

3m階段状の滝を過ぎると、左手に孫七窪の出合に到着。
この辺りから水流がやや細くなると同時に、格段に岩が緑苔でぬめり始める。
木々の隙間から日光が差し込んでいるけれど、水流を浴び続けたせいかかなり体が冷えている。
おまけに沢靴下がないせいで(冷たいけれど、まぁ思ったよりは大丈夫)かかとが擦れてちょっと痛い。

とはいえ、良さそうな休憩ポイントがないので、しばらくは小滝、釜、流木を越えながらぽくぽく歩く。

P9060407_s.JPG12時45分、右岸に五平窪の出合を見る。五平窪にかかる滝はスダレ状でキレイ。
左岸に湧水している箇所があり、地面の隙間からじわじわと水が染み出している。試しに少し飲んでみたら、ミネラル臭くて苦かった。

五平窪を過ぎると沢相がやや河原っぽくなる。ここで2回目の休憩。
写真を撮りながらのんびり歩いたこともあるけれど、思いのほか時間がかかったな。

休憩後、再び歩き出す。ぼちぼち沢を上がるハズなのでみなキョロキョロと周囲を見渡しながら。

自分の時計の高度計はすでに標高1200mを越えている。Y君の高度計では1100mちょっと。たぶん自分の高度計が狂っているんだろう(というか、以前修正してしまった後からちゃんと合わせていない)。
1180mのところで沢を横切る仕事道を上がるはずだけど、どうもそれらしき道が見当たらない。

と、沢いっぱいに倒木が横たわるところで、Y君が左岸にかかる古びたテープを指差す。
どうやら沢から上がる踏み跡らしきものが見える。

13時20分に遡行終了。踏み跡を辿ってトラバース気味に斜面を上がると、苔生した石が石畳状に上に続いている。石畳を忠実に直登し、目の前に笹藪が現れたところで右にトラバースする踏み跡を辿る。獣道にしてはフンがないので人が歩いた道だと思われる。少し歩くと、ガレ場に至る。ここで踏み跡が途絶える。水のチョロチョロ流れるガレ場を登り、傾斜が厳しくなったところで右手に再び踏み跡を見つける。

枝尾根に出たところで沢装備を解除。
自分は踵が擦れて痛いので、ついでに沢靴を脱いでトレランシューズに履き替える。
空模様はあまりすぐれず、時折パラリと雨が降ってはすぐに止む。殆ど降られたうちに入らないが、急いだ方が良さそう。

P9060514_s.JPG枝尾根を10mばかり登ると木を切り倒した広場に出る。
どうやらちゃんと仕事道に合流できた模様。時すでに14時20分。まぁ標高差もあるし、行きつ迷いつという感じがだからそんなもんか。

あとは丹念にトラバースルートを辿り、ジグザグの下り道を下る。かなり整備された道で、普通の登山道と遜色ない。こんな山深い場所にこれほど手の込んだ地図にない道があることに驚くばかり。
Uさんが膝の調子が悪いので、のんびり下る。

途中で道が2箇所分岐するけれど、最初は右、次は左を選んで下る。分岐の先がどこに続くのかとても興味深い。トポに記されたとおり日原川にかかる「立派な吊り橋」を渡り、16時20分に日原林道に出る。



P9060538_s.JPG←仕事道から林道に出たところで振り返ると、入口の看板に「立入禁止」と書かれている。(お約束のようなので貼っておこう)
あらら。。

日原林道を八丁橋方面に歩き、車に戻ったのが16時40分。荷物を片付けて、この日は奥多摩駅前のもえぎの湯が満員御礼だったので、沢臭いのを我慢して東村山にあるかたくりの湯まで遠征(一応通り道)。

家にたどり着いて沢道具を片付けたら、あとはこんこんと眠り続け、翌日のお昼に目が覚めました。びっくり。

*****
過去の記録を見ると、自分たちが高巻いた大滝や8m滝、5m滝を登っている記録がありました。
すごいな~。自分たちは下調べ不十分ということもありましたが、下調べをしていても安全第一で高巻いたのではないかと思います。どうなんだろ。

ちなみに、この巳ノ戸谷は、「沢登りルート図集100選」では、スバリ「初心者向け」「初心者同行以外はザイル不要」「登山靴よりわらじが良い」とされ、「1級」の沢に格付けされています(「関東周辺の沢」では2級)。
う~ん。。昔の人は勇猛果敢だったのか、この30年間で谷がよりいっそう峻険になったのか、定かではありません。「登山靴よりわらじ」かぁ。。

また、おそらく沢からの下降点は、自分たちが沢を上がったところよりもう少し上流だったのではないかと思います。ただ、残置テープ類や踏み跡などが確かに存在していたので、前人未踏のルートではなさそうです。

家に帰った後、しみじみと2万5千分の1の地図を見ても、どこにも仕事道の跡はありません。
おそらくこのルートだろうな、と思われる斜面と稜線があるだけです。
また、今回はかなりのんびり下山しましたが、速度を上げればもっと短時間で下山できると思います。

あまりネタを明かすとこの沢の面白さが半減してしまいそうですが、地図にない道(でもとてもしっかりした道)を歩くことはかなり面白い経験でした。
いずれまた機会があったら、再訪してみたい沢ですが、忌山の悪場の6mを自力でクリアできる自信がないなぁ。。

あと、ところどころ「なにかがいる」気配が濃厚で、幻聴がひどかったのですが、おそらくは単に睡眠不足のせいでしょう。あまり悪い感じではありませんでしたし。うふふ^^;
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Posted by norlys - 2008.09.02,Tue

週末の日曜日は奥多摩で沢登り。
当初は日帰りで別の沢に行く予定でしたが、集中豪雨と雷をもたらす前線が日本列島に沿ってウロチョロしているものだから中止。

今年の8月の週末は、ほんとにお天気に翻弄されているような。。うう。
そこに、「いざとなったらすぐに逃げることができて、水が多いほど楽しいゴルジュ系に行きたいね~。倉沢谷とか海老沢とかどう?」というFさんのご提案を受けて、日曜日の朝発で奥多摩にGo。
天気予報は曇りのち雨。それでも時間の早いうちはまだ天気が崩れそうになく、雲の合間からチラチラと青空が覗いていました。気温は30度を少し下回るくらい(?)。

どうにかお天気ももちそうなので、なし崩し的に倉沢谷本谷を遡行することにケテーイ(倉沢が厳しそうだったら海老沢に転進予定でした)。

氷川の集落を抜けて道端から垣間見える日原川は白濁し、いつもよりごうごうと音を立てて流れていました。
山歴の長いFさんが選んだ沢だから大丈夫だろうと思いつつ、「ははは。。さすがに水が多そうですね。。」と、我ながら緊張交じりのコメント。

倉沢バス停の奥に続く、倉沢林道入口のスペースに車を駐車。
Fさんがご持参してくださったウェットスーツを重ね着し(ありがとうございます)、上からハーネスを装着。同行のFさんもY君もピッタピタのウェットスーツに、ウェストにスワミベルトかハーネス。

なんというかビジュアル的に実に微妙(すみません)で、失敗した戦隊モノのコスプレみたい。。orz
愛國戦隊大日本のテーマソングが脳内を駆け巡る。ハラショ、ハラショ

もしも日本が弱ければ ロシアは、たちまち攻めてくる
家は焼け 畑はコルホーズ
キミはシベリア送りだろう~♪

まー、増水必至のこんな日に沢で誰かに会うこともないだろうしなんのこれしきピロシキと自らを慰め(?)、いざ9時10分過ぎに出発。
沢沿いに続く林道を50mほど歩き、踏み跡をたどって沢に下降。
沢幅いっぱいに水が流れ、水深の浅いところでもふくらはぎ下まで水につかる。

上流に石灰岩の切り出し場があるためか白濁している日原川とは違い、倉沢の水は清らかに澄んでいる。きれい。
でも水の勢いはかなり早い。岩場のゴルジュが多く、土砂が少ないということなんだろか。

下降点から下流に向い車道がかかる倉沢橋の下には奥多摩最難といわれる「マイモーズの悪場」というS字ゴルジュがあるそうな。
トポのオススメに従ってちょいと様子を見てみようかと下流に向かうものの、水の勢いがすごすぎて断念。速やかに遡行再開。

「マイモーズ」という言葉のオドロオドロしさにビビリつつ検索してみたら、マイモーズとは「かたつむり」のことなんだそうな。なんだ。ほっとした。

すぐに深く広い釜を持つわずか1mほどの段差が現れる。ちょっとした段差なのに、ばくばくとホワイトウォーターが泡立っている。その昔、カヌー講習会に参加したときに、こういったホワイトウォーターの下に巻き込まれたら浮上できないから気を付けるようにと注意されたことを思い出してビビる。かなりビビる。

釜に近づくと、下がえぐれているために足が届かなくなる。うわ流される~と、しがみついた岩はツルツルに磨かれていて適当なホールドがない。ひー。
先行するY君にお助け紐を出してもらいなんとか乗りあがる。

過去に倉沢を遡行したことのあるFさんいわく、この日の水量はかなり多目とのこと。
それじゃあ仕方ないかな。。ヘタレ上等で無難に行こう。。と思っていたら、「こんな日こそ水中のど真ん中を行かないとね! 面白くないよね!」と檄が飛んでくる。はぁ。。

028kurasawa_s.jpg巨大な岩盤を水流が削って形成されたゴルジュが続く。
とてつもなく大きな硯の中に落とされた気分。

直径8mほどの大きな釜の先に2段5mの滝。数字だけ見るとなんてこたーないんだけど、落口から噴出す水の勢いは結構壮絶。文章で表現すると

どぼどぼだばだばじょじょぼぼ~ッッ
という感じでしょうか。よくわかりません><

釣り人がたくさん入る場所だそうなので巻き道がしっかりついているのですが、敢えて水流のど真ん中を行くぞというFさんの勢いに呑まれ、「巻き道を行きましょう」と言い出しそびれました。

まずはFさんがリード。へタレの自分は2番手。万が一落ちた場合には、流れに飲み込まれないように、ラスト3番手のY君がバックロープを引っ張ってくれることに。
たぷたぷに水を湛えた釜を左から泳いで渡り、岩に飛びついてへつり、水流の左端に打ち込まれたハーケンをコレ幸いと足がかりにしてA0で登りました。
もう少し水の勢いが細ければ、落ちてもカマだしと安心して登れたのですが(言い訳イクナイ)。

この滝を越えると、S字結腸のように(実物を見たことはないのだが)抉れた岩盤のゴルジュ。
こんな水量の多い日の沢なら誰にも合わないだろうと高を括っていたのに、なんと後続パーティの姿が見えました。びっくり。沢スキーの飽くなき遡行欲求、恐るべし(自分たちもだが)。

ゴルジュを越えると、とたんに平坦な河原に変化。それでも河原いっぱいに水が広がり、ヒタヒタと踝の上まで漬かる水量。

P8310123_s.JPGちょっとした小滝の下にも立派な釜があり、横断しようと近づくと足元をすくわれそうな水の流れがあり、「おお河童がいるぞ!」とはしゃいだり、白く泡立つ小滝を登る姿を「鮭だ、鮭が帰ってきたぞ!」と囃したてたり、ホワイトウォーターのウォータースライダーを楽しんだりと、敢えて水流のど真ん中ストライクを歩き続けているうちに、だんだん楽しくなってきましたよ。

←ウォータースライダー遊び。尻尾をたてろ~! という感じ(なんとなく)。

ふと行く手に釣竿がチラリと見え、沢屋を天敵と見なす釣り師さんを刺激してはならじ、武器は向こうの方が多いぞということで、そーっと水際から釣り師さんの背後を通過。

10時40分過ぎに最初の休憩。ノンストップアクアビクス状態で体力を消耗したためか、行動食の大半を一気に平らげてしまう。

ふと左の斜面を見ると、トポに描かれているとおり、沢に平行して走る林道がチラリ。
Fさんがその方向を指差して、「ほらね、この沢ならいつでも逃げられるから」とのこと。なるほど。

その後も、釜という釜につっこみ、水しぶきを上げる小滝を丹念に突破し続けました。そのためか、入渓点から終了点である魚留橋まで2時間の行程なのになかなか前に進まず。

P8310147_s.JPG八幡沢の出合にある3m滝の釜がかなり深く、滝上から回り込んで4mほどの高さからダイブしても底に足がつかないほど。これはかなり面白く、3人でドボンドボンと飛び込みまくりました。

←釜デカし。泳ぎ好きにはたまりません。

P8310153_s.JPGひたすらファイト一発→
水との体力勝負で、後半は負けまくりで足元掬われること度々。

12時ちょっと過ぎにトポに「大岩」と記された場所に至る。そんなに長い沢ではないのにな。(遊びすぎです。間違いなくww)

しばらく進むと、河原に石灰岩の巨岩が点在し始める。右手には現在閉鎖されている倉沢鍾乳洞があるとのこと。なるほど。

水流に磨かれているとはいえ、フリクションの良かった黒色粘板岩(かな?)と違い、石灰岩はつるんと滑りやすい。

これまた大きな釜のある5m滝を水流の右側から登り、ぼちぼち釜も小滝もお腹いっぱいだな。。というところでスダレ状の3m滝に到着。先頭を歩くFさんが滝の裏側を抜けていく。

ウェットスーツを着ていてもぼちぼち水が冷たい。気温が上がらないこともあるし、支流の出合が増えるごとに水温が確実に下がっている。
それでも意を決して自分も滝の裏に入り込み、そのまま滝の左に出ようとしたら、頭上から「違う違う、滝の奥に戻って」との声。ちょっと戻って岩の間を潜って登ると、あら、上に出ちゃいました。面白いな。

163kurasawa_s.jpg堰堤の2つの排水溝の右側(どちらも通行可)を潜り抜け(子供が大喜びしそう)、右俣の沢筋を歩き続けると目の前に魚留橋が見えてきました。

橋の先にある魚留ノ滝(15m)を眺めてから、右岸を上がり林道へ。この時点で13時45分。
遡行時間2時間の沢なのに、気付けばなんと4時間半が経過。
「流れのど真ん中を歩く」縛りがなければもっと早く上がれると思うけど、この手の沢はトコトン遊び尽くさないともったいないしね~と、自分たちを慰めつつ。あぁでも楽しかった。

P8310304_s.JPG
←魚留ノ滝。続けて遡行することも可能なのだそうな。
ただ、この日はこの時点ですでに気持が負けていました。。
とてもじゃないけど、登攀意欲が湧かず。

沢沿いの林道をぽくぽくとのんびり歩いて14時40分頃に倉沢林道入口に到着。沢装備を解除。

奥多摩駅そばにある奥多摩町営もえぎの湯に立ち寄り、ご飯を食べていざ帰ろうというときになって雨が降り始めました。沢の中で降られずに済んだのは幸い。

*****
倉沢谷本谷は明るく広く水いっぱいの沢でした。泳ぎがメインの沢は初めてで、かなり満喫。
標高差もほとんどなく、登れる滝ばかりだし、アプローチも下山もいざというときのエスケープもお手軽なので、猛烈に暑い夏の日に水遊びをするにはもってこいかと。

Posted by norlys - 2008.08.20,Wed
夏の北アルプス縦走の記録、最終日を残したままでした。

■これまでの道のり
・Day1 黒部ダム~平の渡し~奥黒部ヒュッテ
・Day2 奥黒部ヒュッテ~水晶岳~祖父岳~雲ノ平
・Day3 雲ノ平~祖父岳~鷲羽岳~三俣蓮華岳
Day3 Part2 三俣蓮華岳~双六岳~双六小屋

そういえば。
昨日、2008年8月19日のニュースによると、くろよんヒュッテのすぐ先にある北アルプス黒部湖左岸のタンボ沢に架かる橋が大雨で流され登山者15人が立ち往生しましたが、県警の山岳警備隊によって無事に救助されました。 とのことです。
(「橋流され孤立の登山者15人を救助」北日本放送 2008/08/19 19:03)

020n_alps08_s.jpg増水によって流された木橋って、こちらでしょうかね。。

通行者がいるときに木橋が流されたのではなく、それだけは不幸中の幸いだと思います。

さて。8月12日の火曜日は、朝2時に起床。周囲のテント客の迷惑にならないようひっそりとテントを撤収。すでに中に灯りがともっっているテントもちらほら。

荷物を担いで双六小屋前のベンチに移動。外はまだ漆黒の闇。月が山影に隠れたこともあり、空には満点の星。ちょうど頭上に天の川。ペルセウス流星群の再接近前日なので、流れ星が見えるんじゃないかと、朝ごはんをもぐもぐ食べながら星空鑑賞。2~3分にひとつの割合でヒュンヒュンと星が流れて消えていきました。

小屋の宿泊客の方もぽつりぽつりと表に出てきては、星空を見上げていました。
暗闇の中に次第に周囲に人が増えてきた気配を感じつつ、午前3時に出発。

ヘッドランプで足元を照らしつつ、直線の平坦地では時折空を見上げて流れ星を探しつつ。
テン場の脇の小道から木道に入り、シャクナゲのトンネルの山道を登っていくと、稜線直下の緩やかな道に出ました。

深夜のこんな時間でも防寒具ナシで全然寒さを感じることなく、むしろ歩き出したら次第に暑くなるくらい。
それでも真昼間の稜線上の逃げ場のない暑さに比べたら、快適度200%。水も全然減らないし。

左手のはるか下の方から沢音が聞こえ、ふっとヘッデンを向けると光が吸込まれる暗闇。あら、切り立った場所だったんですね。

歩き出しから1時間弱を経過した3時50分。道端に標識が見えたので近寄ってみると「花見平」とありました。ふと左手を見れば、緩やかな台地がありベンチが並び、その先が雪渓溜まりとなっていました。右手の丘状の斜面には高山植物が多数点在。
夏山のナイトトレッキングは人も少なければ気温も快適だし星空を満喫できるけど、絶景の風景をスルーしちゃうのが少々残念。

4時ちょうどに弓折岳分岐に到着。本日の上り坂はこれにておしまい。あとは最後までひたすら下るだけ。

次第に東の空が明るくなり始め、顕著な星座を残して星が姿を消していくと、西鎌尾根の稜線が黒い影となって浮かび上がり始めました。

528n_alps08_s.jpg←4時20分頃の写真(すべてY君寄贈。ありがとうございます)。

中央右よりにちょこんと尖がっているのが槍ヶ岳山頂。
全方位どこからみても鋭く尖がっているんですね。

毎日繰り返される事象に過ぎないのですが、夜が明ける瞬間というのはいつ見ても荘厳な気持になりますな。DNAレベルの生体反応なんでしょか(不明)。

道がぐんぐんと高度を下げていくのが名残惜しい気がしつつ、目下に広がる樹林帯めがけて下山。

ふと稜線を見上げると、槍ヶ岳山頂直下にある肩の小屋や、南岳小屋に灯りが灯り始めました。
周囲がうっすらと明るくなってきたのでヘッデンを消して、下山続行。

4時45分に鏡平山荘に到着。鏡平山荘前には、すでに宿泊客の方が多数表に出ていらっしゃいました。
木の香りも新しく、こじんまりとした池が点在する森の中のロッジという感じ。小奇麗な山小屋の多い北アルプスでも、とりわけ双六山楽共和国(双六山荘グループ)はどこも感心するくらいキレイで、ヨーロッパの山岳リゾートみたいです(誉め過ぎ?)。

534n_alps08_s.jpg鏡平は標高約2280mの地点なので、目の前に続く槍ヶ岳、大喰、中岳、南岳、北穂、奥穂、西穂の稜線ははるか遠く高く。

←池に映った山並。
紅葉の時期はより一層絶品かと。

鏡平を過ぎると、あとはひらすら樹林帯の中を下るだけ。

楽しかった夏山縦走も、これにておしまい。
気持としては達成感99%なのに、最後の最後まで自力で目的地に到達しなければならないのが切ないところ。

歩けば歩くほど山が遠くなるという名残惜しさでいっぱい。こうなったら下山後の楽しみとして温泉に期待だ! と
気持を切り替えて進む。(いやさ、すでにして4日もお風呂に入ってないで温泉はずっと楽しみだったけど)

ぐんぐんと山道を下り、6時50分に林道に合流。
下り道が続くと右膝裏が痛みだすので、先頭を歩くY君ずのどちらかにスピードを落としてほしいとお願いしておきながら、自分が先頭を歩くといきなりペースを上げるので、二人に不審がられる。
たぶん、先頭の方が視界が利くので、足の負担の少ない場所を選びつつ足を運べるからなんじゃないかと思うのだがどうなんだろ。でもやっぱり痛いんだけどね。毎週山を駆けずり回ってきたツケで、そろそろガタが出てきたんだな。。

それからは結構長い林道歩き。

新穂高温泉郷にある無料の公衆温泉は9時半からオープンとのことなので、急いでも仕方ないやと、途中、ワサビ平小屋での休憩を挟んでのんびり歩く。

8時半頃、道の途中にホテルニューホダカの建物が現れ、日帰り入浴可との看板がかかっていたので、ここで入浴。4日ぶりのお風呂ということもあって、なかなか泡が立ちませんww
湯船につかる前に髪の毛を3回、全身を3回を洗って、汚れを落としまくりました。とてもいいお湯でした。

9時半過ぎに新穂高のターミナルに到着。ここから松本駅までタクシーで帰り、松本駅からは特急あずさで帰京。早い時間帯で移動できたので、たいした混雑にも合わずさっくり家に帰り着きました。

疲れたけれど、ただただ楽しい、ほんとうに楽しい4日間でした。
夏の北アルプスを満喫した~という気持でいっぱいです。同行のお二人さんもお疲れさまでした。
Posted by norlys - 2008.08.18,Mon
北アルプス縦走記録の最終日がまだ残っていますが、それはさておき(また後日)。

週末の日曜日は奥秩父で沢登り。
笛吹川の支流、鶏冠谷右俣を遡行してきました。
メンバーはTリーダー、S夫妻、Rさん、Y氏、自分の計6名。

朝6時前に西沢渓谷入口の無料駐車場に車を停車。沢装備を整え、林道歩き。
空は部分的に青空が見えるものの全体的に曇り。
気温は特に暑いわけでも、特に寒いわけでもない。

歩き出しから30分ほど経過したところで西沢山荘(休業中)前に到着。二股吊り橋を渡り、橋のすぐ先から右に踏み跡を辿り河原へ。河原をしばらく歩くと、5分ほどで東沢の右手から鶏冠谷が流れ込む出合に到着。

tosakadani0_s.jpg鶏冠谷の始まりは、風化しつつある花崗岩がゴロゴロと転がる鬱蒼としたゴルジュ。水流の弱いところは赤苔、水流の脇はもっさり繁殖した緑苔。全体的に墨のようなカビくさい匂いが充満。
水流のど真ん中がもっとも水で洗われていて、フリクションが良いです。

出合からすぐに小さなナメと釜がところどこに出現。
うれしくなって釜に飛び込んだら、予想よりもかなり水深が浅く、したたかに尾てい骨を打ちました。アイタタタ。

歩き出しから間もなく、10m魚止滝に到着。沢が右にぐっと屈曲し開けたところ。水流の右側を直登することも可能だそうですが、水の落ち口がヌメヌメぽくて厭な感じだったので右側から高巻き。

魚止滝からしばらくは平凡な様相。歩き出しから1時間弱後、3段12mのナメ滝を越え、左から奥飯盛沢が合流するちょっと手前で1回目の休憩。
出合の箇所に比べたらぐっと沢幅が広くなり、カビ臭さもほとんどしません。

tosakadani1_s.jpg休憩後、しばらくなだらかなナメを歩くと、8×20m滝に到着。
水流の右端のラインを登りました。傾斜も緩く、フリクションもばっちりなので、特に問題なし。
また、登っている間は気付きませんでしたが、上部にお助け紐群あり。

それからしばらくはナメ、ナメ、ナメ。
ところどころに流木が多く詰まっている箇所があり、ゴミっとした印象なのが残念。

右岸の崖のような壁から水流が合流する地点を過ぎたところで2回目の休憩。トポではまだ行程の3分の2程度の地点になるけど、実際には半分弱程度。

鶏冠谷左俣、右俣の分岐箇所は、ゴーロだらけのちょっと広い河原。
岩を踏み踏み流木を乗り越えて右俣のゴルジュに分け入ると、目前にすらっとした4m滝と25m滝の連瀑帯。

しげしげ観察してもやっぱり直登できそうにないので、トポに従い右岸の尾根を上がる。あまり明瞭な踏み跡がない。もっと尾根を上がらないとダメなんでは。。と、ルートを探していると、先頭を歩いていたTさんを除く5人が次々とハチに刺される。

tosakadani4.jpg自分も左手の甲のグローブに「あ、虫」と気付き、振り払おうとした瞬間ビーっと(シャレではない)激痛が走り、刺されました。
指された箇所を口で吸って毒を吸い出してみたり、Y君持参のポイズンリムーバをお借りして毒抜きをしてみましたが、そうこうしている間にもみるみると手が腫れあがって熱を持ち始めました。
スズメバチではなかったのは不幸中の幸い?ですが、1日たってもまだ左手がグローブ状態です。オソロシス。。

尾根を少し上がると明瞭な踏み跡があり、無事に25m滝の落ち口に合流。
右俣に入ると水量がぐっと減り、ひたすらナメとナメ滝の連続。

水の勢いが減った分、赤苔でぬめる箇所も多くなる。でも、水際のラインかど真ん中を直登か、必ずどちらかで行けるのでとにかく登る。人数が多くても、適当にどんどん登れるので楽しい。

鶏冠谷右俣は、ルートの長さとして日帰りに最適だけど、30m滝を過ぎて上流部に向かう途中に、ところどころビバーク適地と思われる箇所あり。上部に行けば行くほど水流も細くなるし、尾根筋にも上がりやすくなるので、万が一の場合はできるだけ上部に急いだ方がよさげ。

tosakadani3_s.jpg9時半頃に40m大滝に到着。なんとなく登れそうな気もするけれど、無難にトポに従って右側を高巻き。気を付けて登れば問題ないけど、足元が砂砂していて結構脆い。

冬には積雪のある地域とはいえ、谷川の沢のように圧倒的なボリュームの雪渓で削られるわけでもなかろうに、水流だけでこれだけ釜やナメができるのだから、笛吹川支流の地盤はなるほどかなり脆いのだと思う。
ところどころ花崗閃緑岩の地層もあり、そんなところは一層脆い。

甲武信岳の向こうの長野県側の花崗岩地帯はまだ節理が発達途上で快適なクライミングエリアなのに、山梨県側の笛吹川周辺ではこんなに風化が早いのは、地層の形成時期が異なるということなんだろか。
(ちょっと調べてみたら、どうもそのようです。小川山周辺などは新第三世紀、甲府盆地周辺は中期中新世。ただし自分の読解力不足による勘違いの可能性大アリ)

大滝を過ぎて間もなく1:1の分岐となり、右手の水流に入る。このあたりから、水温がぐっと下がり、水流の中のホールドを掴む指先が結構冷える。
周囲もガスってきて気温が下がり、真夏の1日だというのに、もはや水の冷たさがあまりありがたくない。

ほどなく、目前に細い直瀑が現れる。よく見ると、滝の中間部の岩の割れ目から水が湧き出している。そら水が冷たいわけだ。

ここで沢を離れて右手の枝尾根に入る。10時10分くらい。
枝尾根に上がる道はうっすらとだけど、踏み跡あり。右に右にトラバース気味に上がっていくと、前方右手に稜線が見えてくる。

ヤブ漕ぎは一切なく、10時45分頃に近丸新道に合流。あら快適。
登山道の広い場所まで少し下りて、沢装備を仕舞った後、近丸新道、徳ちゃん新道を経て下山。
午後1時半過ぎに駐車場に戻り、三富の湯に立ち寄り。

温泉から上がると、外は一転して猛烈な雨。雨が降る前に下山できてなによりでした。

***
鶏冠谷右俣は日帰りの沢として実に手頃。ロープを出すまでもなく、ペタペタナメ滝を登りまくれます。
入渓点こそ鬱蒼~としていますが、その上流にはナメが長く続き、とても美渓。
お腹いっぱいナメを堪能できます。スカっと晴れた青空の下だったら、より一層美しいだろな。
なによりも、ツメが短くヤブ漕ぎナシというのはポイント高し。オヌヌメです。
Posted by norlys - 2008.08.15,Fri
本日(2008/8/15)、トランスジャパンアルプスレース2008において、イーストウィンドの田中正人選手が5日間10時間32分で優勝、とのこと。

おめでとうございます!!

■Related Links
・トランスジャパンアルプスレース 公式サイト
大会概要について、など。参加要綱を見た瞬間、自分には一生縁がないことを改めて悟りました。とほ。

・トランスジャパンアルプスレース 公式ブログ
残念ながら情報が細切れですが、多方面(運営、選手、外部)からリアルタイムでレポートが届くので、断片的な情報を紡ぎながらレース概況を追っていくと、とてもおもしろいです。

山小屋でカレーライスを食べている間に抜かれたとか、コンビニの隣で仮眠とか、XX選手からの情報は今のところなしとか(ひ~。大丈夫だとは思うけど。。)、XX選手をどこで見かけました! とか、逆に、選手を見かけたら連絡ヨロ! とか、実に淡々と簡潔ながらも生々しくて、思わず手に汗握ります。
Posted by norlys - 2008.08.15,Fri
今更ながらに、Day1、Day2に写真を追加。写真はY君寄贈也。Tusen Takk!
自分のカメラは初日にあぼん。せっかく新しいカメラを買ったのに。泣けます。号泣です。

それにしてもダラダラ長い山行記録だな。。(反省)
カエサルみたいに「来た、見た、勝った(Veni vidi vici.)」とまとめられたらいいのだけど。。

■これまでの道のり
・Day1 黒部ダム~平の渡し~奥黒部ヒュッテ
・Day2 奥黒部ヒュッテ~水晶岳~祖父岳~雲ノ平
・Day3 雲ノ平~祖父岳~鷲羽岳~三俣蓮華岳

三俣蓮華岳の山頂でのんびり休憩していると、ゼッケンをつけた軽装の男性が通りかかりました。
ゼッケン表の下に、"Trans Japan Alps" とあるのを見てY君に「トランスジャパンの選手だよ!!」と報告。

えぇ、えぇ、まさか!! 違うかな? 今レースの時期だっけ?? いつ出発したんだろ!?
と、激しく大コーフン。

トランス・ジャパン・アルプス・レース(TJAR)」というのは、2年に1回開催される山岳レースの国内最高峰。当然、参加資格のハードルもものっそい高く、自分のようなナマクラボンクラ山ノボラーには雲上人の世界でございます。

大会公式サイトからレース概要を引用↓
-----------
山岳用の行動用具に加え、露営や炊事用具等の全てを背に、
日本海(富山湾)から北アルプス、中央アルプス、南アルプスを越え太平洋(駿河湾)までを走ります。
その道程、約425km。
一切の交通機関、宿泊施設を利用せず、自信(原文ママ)の足のみで一週間(+予備日1日、計8日)以内に踏破することを目指す、ちょっとハードな山岳アドベンチャ-レースです。

-----------

えーと。。予備日を除くと単純計算で1日あたり60Kmの山道を走らないとダメということでして、しかも丹念に北アルプス、中央アルプス、南アルプスと日本の背骨たる山脈群を横断するわけでして。
そのハードさといったら、

ちょっと☆どころじゃねーよ!!

そう思いますよね。わたしだけじゃないですよね。

そんなわけで鼻息も荒く(?)、三俣蓮華岳から下山開始。三俣蓮華岳から双六岳に続く稜線はとてもゆるやかなカーブを描く道のり。左手の眼下に平行して続く平坦なトラバース道を歩く団体様の行列が、まるでキャラバン隊のよう。

なんだか一瞬、自分が山岳地帯に住まう民族になった錯覚を覚えてみたり。

と、Y君2が「こういうところ、走ってみたら気持ちいいと思うんだよね」と走り出す。
酸素の薄い高地なのに。元気だのぅ、若者よ。

三俣蓮華岳を出発してほどなく、なだらかなその名も丸山に到着。どーでもよさ気な名前を与えられただけあって、山頂には標識すらナシ。丸山、カワイソス。丸山を下り、平坦な鞍部を歩き、いよいよ本日最後の登り坂! ということで気合を入れつつ、11時15分頃に双六岳山頂に到着。

ちょうど日本海側からもくっと雲が湧き上がり、西側の視界が途切れる。むむ、残念。でも西以外の方角の展望はばっちり。槍ケ岳と、槍ケ岳山頂に至る西鎌尾根の稜線がくっきり。小槍もばっちり。

振り返ると、今しがた後にしたばかりの、三俣蓮華岳の山頂も湧き上がる雲で半分隠れてしまった。夏山の行動時間は早いに限りますね。

双六岳の山頂はなだからで、お椀をひっくり返したかのような感じ。山頂直下の東南方面にはなだらかな白い岩屑の台地が広がっている。みな一様に濃紺を基調とした服やザックの一群が、白い岩原に列をなして歩いていく。なんだかペンギンみたいだなーと思いながら見送る(失礼)。

双六岳のすぐ南には双六南峰があるけど、そこに至る道はなく、唯一道となりそうな箇所にはご丁寧に「立入禁止」の札あり。ん~なんで?
双六南峰は、ハイマツに覆われたまるんとしたピークで、花崗岩の岩がところどころイースター島のモアイのように立っている。ただそれだけ。特に危険があるようには思えないけど、双六岳山頂付近は「濃霧の際に迷いやすい」と地図にあるので、道迷い防止のために「立入禁止」なんだろか?

「もうさっさと小屋に行こうぜ」というY君2の掛け声も勇ましく? いざ小屋を目指して下山開始。
白い岩の台地には道を挟んで小さなケルンが並んでいる。もし今ここが濃霧に包まれたら、これらのケルンだけが頼りとなるんだろう。。そう考えて、自分もまた手近なケルンに石を積みながら進む。

台地の端に至り、ケルンと赤布が目印となる入口から道はハイマツ帯に変わる。ハイマツ帯はほどなく終わり、岩がちのジグザグの下り坂。

自分達が通ってきた稜線ルートが、中道ルートと巻道ルートと合流する地点に至ると、さすがに人の往来が増え、山岳地帯のちょっとした交通の要衝といった感じ。

休まず一気に小屋へと続くハイマツ帯の中の道を下り始めると、すぐに双六小屋の赤い屋根とキャンプ地が見える。おー小屋だ、小屋だ、ビールだ~w

12時15分頃に無事、双六小屋に到着。ここのテントサイトは広く、まだちらほらとテントが散見される程度。
とはいえ、これから続々と人が到着するだろうということで、小屋の脇で水を補給し、まずはテン場の確保。

空にちょっとばかり厭な感じの雲が湧いてきたので、荷物を外に出したままにするか、テントの中に入れるか迷う。結局、テントの中に入れておくことにする。後からときどきにわか雨が降ったので、正解でした。

お財布を握り締めて、ビールビール♪と小屋に急ぐ。生ビール(!!) 1杯800円也。
安いか高いといったら決して安くはないけど、街中のオサレなバーで飲むお酒と比べたらとても割安なお値段設定だと思う。でもね、飲みに行くための交通費とかがね、高いのよね。とほほ。

ここでもまたトランス・ジャパンの選手に遭遇。間を空けて2名の方が通過。
小屋の前で寛いでいた人たちから声援を受けて、樅沢岳を登っていきました。
「やっぱりトランス・ジャパンだって」「昨日レーススタートで、今日が2日目だって」「今年は21人の選手が参加だって」と、自分がトイレに行っている間に、Y君ズが選手の方に詳細を伺ったそう。うわ~やっぱりトランス・ジャパンなんだ。すげぇ。
オリンピックもいいけどさ、トランス・ジャパン・アルプスのレースを実況中継してくれたらいいのに~!!

双六小屋はキレイだし、なにかと良心価格でうれしい。「おでん600円、うどん800円、カレー800円、牛丼800円、ラーメン800円」というお品書きをチラチラ横目で眺めては、心がグラグラ揺れる。

うう、は、腹減った~。

ということで、2時過ぎにテントに戻り、早速1st夕飯開始。
この日の食担は再びY君。ガーリックトマトソースのパスタと海草サラダwithアンチョビー。
皆で一気にペロっと平らげました。美味しゅうございました。食後のコーヒーもおいしかったです。

お腹が満たされてとても幸せな気分で、テントサイトの端にある池へ。池の端にクロユリの群生。不思議な花だな。
テントサイトはいつの間にかびっしりテントでいっぱい。Y君が数えたところ80張オーバー。まるでテントの展示会場みたい。どのテントがどーの、どのテントはどーだのと寸評を口にしながら再び小屋の方へお散歩。
トリカブトを見たいというY君2の希望に応えるべく、今度は小屋の周りのお花めぐり。

2nd夕飯に備えて缶ビールを買おうか~と、小屋の中にお邪魔してまもなくパラリと雨。ありゃ。
仕方ないのでしばらく小屋の談話室あたりで時間を潰す。談話室にはオリンピックの中継に釘付けの人でいっぱい。

しばらくして雨が上ったので、缶ビールと手ぬぐいを購入して、テントに戻る。
2nd夕飯は明太子スパゲティー。これまたおいしくいただきました。ありがとうございます。

2nd夕飯を食べ終え、またしても小屋の方に向かい、トイレと歯磨きを済ます。

テントに戻る前に、「あーオレ、ナイトトレッキングとかしてみたいな~」とY君2がポツリと漏らした一言がきっかけとなり、Y君がすかさず「じゃあ2時起床で、3時に歩き出す?」と提案。それいいね~! とY君2も自分もともども賛成。

そんなわけで、テントに戻ってさっくりお休みモード。単独行のテントはさすがに静かだけど、集団さんのテントがいつまでもワイワイガヤガヤと賑やか。

寝るまで3秒の自分は速やかに寝入ったけど、どうやらY君ズ2名はあまり寝付けなかったらしい。

そんな自分も、夜中に足と背中の筋肉痛がひどくて目を覚ました。あちゃ、明日大丈夫かな。まぁ下山するだけだから、なんとかなるかな。。と、こっそりバンテリンを塗って再び就寝。
Posted by norlys - 2008.08.14,Thu

グルジアのこととか、アーバンコーポレーション民事再生とか、世の中騒々しいできごとが多いのですが、それはともかく(いいのかそれで)、夏休み北ア縦走顛末記、The Day3。

■これまでの道のり
・Day1 黒部ダム~平の渡し~奥黒部ヒュッテ
・Day2 奥黒部ヒュッテ~水晶岳~祖父岳~雲ノ平

3日目の8月11日(月)も、前日と同じく朝3時15分に起床。周囲のテント内もぽつぽつと灯りが点っていて、ごそごそと起き出している様子。外はまだ真っ暗。天の川がちょうど頭上にかかっていました。

標高約1500mの奥黒部ヒュッテに比べたら、標高約2600mの雲ノ平キャンプ場は、単純計算で気温が6.6度低いはずなのだけど、薄手の長袖+半袖シャツでもあまり寒くない。
それでも片付けの最中はレインウェアの上着を着て、いちおう防寒。
寝ているときも、夏シュラフ+2レイヤーのシュラフカバーで暑いくらい(シュラフカバーなしでも問題ないのですが、テント内の結露が付くのがいやだったので使用)。

朝ごはんを食べ、テントを撤収し、トイレに立ち寄り、朝4時ちょっと過ぎに雲ノ平キャンプ場を出発。

昨日さんざん悪態をつきながら歩いた木道をぽくぽく逆戻り。先頭を歩くY君2は今回絶好調で、朝イチから元気満タン。昨夜はあまり眠れなかったという割には、なかなかハイペース。なので、ちょっとペースを落としてもらう。

次第に東の空が白み始め、左手の谷間を挟んだ向こうに聳える水晶岳の真っ黒いシルエットがものものしい。

木道の終点、祖父岳への登りの地点では、すでにヘッデンいらずの明るさに。水晶小屋方面の空がうっすらと黄色に染まっている。黒い山影の上に、薄い黄色と水色と濃紺のグラデーション。幻想的な配色。

雲ノ平キャンプ場を見下ろすと、緑にオレンジ、黄色に水色と、灯りの点ったテントが点在し、なかなか絵になる風景。

小さな雪渓を渡り、祖父岳山頂へのジグザグ岩道を登り、道がガレた岩場になった山頂直下にて、東の山影からご来光。う~ん、惜しい。

眩い朝の光に包まれた祖父岳山頂には、ご来光に合わせて登ってきた人たちがすでに多数点在。
それまで霧が立ち込めていたあちこちの谷間やカールも、太陽光を浴びて徐々に靄がとれ始め、すっきりとした青空が広がる。

背後に見える薬師岳、右手に聳える北ノ俣岳、黒部五郎岳の山頂部分に曙光が当たり、赤く染まり始める。自然のダイナミズムに圧倒されそう。

大小さまざまなケルン群が無秩序に立ち並ぶのっぺりとした祖父岳の頂で、早くも第一次休憩。なにしろこの日のコースタイムは約6時間。前日のハードな行程に比べたらのんびりモードで無問題。
朝陽に照らされた岩ガレの台地とケルン群、眼下にすうっと落ちていく黒部源流に至る緑の斜面、その向こうに鷲羽岳の山容。山頂に人影。

うはー(←感動

かなりのんびりと休憩した後、祖父岳下山開始。昨日来た道を辿って、再び岩苔乗越を通過。ワリモ北分岐にてワリモ岳方面に向かうガレの上り坂をえっちらおっちら登る。軽快に足を進めるY君その2から少し遅れ、自分は息があがらないペースを保つようにしてひたすら登る。

登山道はワリモ岳山頂直下をトラバースしていくけれど、山頂直下に荷物をデポして踏み跡を辿って山頂に出る。来た方向を振り返ると、遥か遠くに黒部湖がチラっと見える。思えば遠くに来たもんだね~と一同しみじみ。
行く手の方向に目を向けると遠くに富士山がうっすらと見える。「心の眼で見ろ!」くらいの淡い影。
また、槍ケ岳と山頂に続く北鎌尾根がくっきり見える。あそこが天狗のコルで、あれが独標だね~とY君と指差し合う。槍ケ岳から右に視線を移すと、焼岳がひときわくっきりと浮かび上がって見える。水晶岳と同じく天然の要塞のよう。絶景でした。

ワリモ岳を降りて、再び登山道をえっちらおっちら。鷲羽岳に続く急登は遠目で見るよりも近く、案外ひょいっと山頂に至る。到着時間は7時半頃。かなりのんびり。
山頂はすでに20人以上の登山客でいっぱい。山頂にて記念撮影。

「あぁ見える、見える」と言いながら山頂の端に向かうY君の後を追うと、眼下に鷲羽池。噴火口の跡なんだろう。こじんまりと、美しい円形の窪みに青緑色の水がぽっちり溜まっている。
うはー(←感動

目の前には白く岩ガレた硫黄岳と赤い岩が剥き出しになった赤岳が、緑に覆われた風景の中で際立っている。なるほど空気がかすかに硫黄臭い。個人的に、あの赤岳と硫黄岳をつなぐ硫黄尾根はかなり気になる存在。硫黄尾根の向こうに、槍ケ岳もいよいよくっきりと目前に見える。

鷲羽岳山頂でもゆっくりと休憩した後、下山開始。鷲羽岳から三俣山荘までの下りはジグザグ道を一気に降りる。右膝の調子が良くないので、時々ピリリと痛みが走る。う~ん、まずいなぁ。

ジグザグ道が終わり、なだらかな道を少し歩いてハイマツ帯をくぐり、8時45分過ぎに三俣山荘に到着。
目の前に三俣蓮華岳が見え、今度はあそこまで登るのかぁ。。と、少しぐったりする。
せっかくだからピークハントとしたいと希望したのは自分だけど、登っては下りて下りては登る自分がジェットコースターの軌道を歩く蟻んこにでもなった気分になる。

山荘前のベンチで休憩していると、ぎらぎらと太陽が照りつけ、次第に気温が上昇し始めたのを感じる。あちー。。

しばらくの休憩の後、再び歩き出し。いざ、三俣蓮華岳へ。
三俣蓮華岳キャンプ場は上部に大きな雪渓があり、溶け出した水がキャンプサイトの脇にせせらぎとなって流れている。Y君いわく、Nさんのお気に入りテン場だそうな。なるほど快適そう。

「リバーサイド」のテン場を抜け、緩い傾斜の岩や潅木帯の中の道を登り、右手に雪渓が残り左手の展望が開けた場所に出る。雪渓からチロチロと流れ出る水がひゃっこくて気持ちい。道の端に座り、シャクシャクと雪渓と食べている人たちがいた。おいしいのかな。

分岐から三俣蓮華岳を見上げると、青空を背景に聳える灰色の岩山と、へばりつくような緑の高山植物。構図としてはヤマケイJOY度高。ということでヤマケイJOYっぽいポーズを決めて写真を撮る。ムダにハイテンションww
ザレた浮石のある急登をぽくぽく登り、9時50分過ぎに山頂に到着。
登り道はしんどいっちゃしんどいけど、結構呆気ない。なんだか遠近感がわけわかめ。

三俣蓮華岳は富山、岐阜、長野の3県の県境。長野は身近だけど、岐阜や富山は物理的な距離以上に心理的に遠いので、個人的におお~と感動。

1、2日目は、昭文社の山と高原の地図「剱・立山」を見ていたのだけど、ここから同「槍ケ岳・穂高岳」にシフト。
縦走経験が乏しいものだから、なんだかそれだけでもすごいな~と、ひとりで感動。

---
3日目の行動時間は短いのだけど、なんだか長くなってしまったので続きはまた今度。

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Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。

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