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Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by - 2025.01.22,Wed
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Posted by norlys - 2013.08.01,Thu
海の日の3連休は南アルプス南部の栗代川で沢登り。

当初の予定は北アルプスで登攀を予定していたものの、当初から週末の天気予報が思わしくないことから早々に断念。
南アルプス南部ならばさほど天気が崩れなさそうなので、手持ちの山本をあれこれひっくり返していると、童人トマの風編集の新しい沢本に掲載されていた「栗代川」に目が留まる。山域も行程もちょうど良さそう…ということで、急ぎネットで記録を漁る。

「八丁暗見」や「龍言淵」などのおどろおどろしい名称を持つ淵の存在や、深山幽谷を絵に描いたようなゴルジュの写真にたちまち心奪われる。同時に、栗代林道でヒルに遭遇した記録が多く、やや気持ちが萎えたりも…。

ともあれ、色々と調べていくうちに、栗代川にまつわる土地の伝承を知る。

それは、犬間(栗代川左岸ホオジロ沢出合までの下流部の範囲らしい)の男が栗代川のリュウゴンという大きな淵で大アマゴを釣り上げたものの、帰る道すがら淵の主と思しき不思議な声と背に負った大アマゴとの会話が聞こえ、気味が悪くなり大アマゴを淵に戻し一件落着というもの。

龍言淵とはこの伝承にある「リュウゴン」を指し、龍神が言葉をかける淵だから龍言淵なのだろうか、そうなのだろう、それはどんなところなのだろう…と考えるほどに期待が膨らみ、ヒルへの恐怖を凌駕した。

懸念はまだあった。それは下山ルート。

大無間山から小無間山を経て田代の集落まで登山道があるけれど、田代から寸又峡温泉までは約30Kmと離れている。公共交通機関を乗り継げば戻れるとはいえ、物理的にも心理的にもちょっと遠すぎてやや不安。かといって、寸又峡温泉に通じるルートは下山路がコースタイムで約10時間と長い。しかもエアリアの小冊子には「コースタイムより余裕を見た方が良い」とのアドバイスあり。ううむ。

いかんせん自分にとっては未知の山域。地形図と睨めっこしながら飽かずネットであれこれ調べていると、大井川鉄道の尾盛駅から風不入を経て大無間山に至るマイナールート(大無間南陵)があることを知る。
尾盛駅は駅に通じる車道のない「秘境駅」ということで秘境駅マニアの間で有名、とのこと。なんだか面白そう。
それに、万が一の場合には、この大無間南陵から栗代林道に降りる(とヒルはともかく入渓点には戻れる)という方策も使えるかもしれない。

という訳で、下山路は大無間~風不入(カゼイラズ)~抜ヶ谷山~尾盛駅に決定。

足回りはアクアステルスにするか、フェルトソール+クライミングシューズにするかを相談している間に話が途切れてしまい、その時点の最終案となったアクアステルスに。
「アクアステルスは滑る」という記録を拝見していたのでかなり不安でしたが、確かに部分的に苔コケの場面ではツルツルでしたが、概ね有効でした。黒苔は滑るものだと割り切っていたからかも。あと、入渓から下山まで1足で済み、下山靴を省略できたのは良かった。

土曜日の朝、6時に寸又峡温泉の駐車場にて仮眠から目が覚めると、空は所々にうっすらと青空が覗く高曇り。
手元の高度計によれば標高380m。結構山深い印象があったし、実際に山深い場所なのだけれど、標高は意外にさほど高くないのだなぁと思う。
P7131619_s.jpg栗代林道の車止め終点から林道経由で取水口まで歩いた方が時間的には早いらしい。
ただ、林道奥に車を停めると回収が厄介なのと、栗代林道はヒルが出るという話だったので敬遠し、7時半過ぎに栗代橋脇から入渓。

しばらくはぽくぽくと河原歩き。





P7131629_s.jpg
栗代橋から取水堰までの道のりは、ときどきゴルジュっぽくなるけれど、概ね平凡。
幾度となく渡渉を繰り返す。
川の流れはそれほど早くなく、足首を濡らす程度か、釜があってもせいぜい膝上まで。さらさらと足元を流れる水は清澄なミントブルー。とにかく美しい。

途中で渓流釣り師さんに遭遇。釣り師さんに1時間ほど待ってほしいと言われるが、答えを迷っていると先に進んでよいと仰っていただく。ありがとうございます。

時々、小さな魚影をみるものの、大きな魚の姿は最後までとんと見当たらず。
伝承に謳われ護られたはずの大あまごはいずこに?

P7131657_s.jpg壊れかけの堰堤(ふたつめ)。釜を歩いて堰堤の割れ目から乗り越える。

トマ本(遡行図)には、「時折頭上に吊り橋の残骸を見る」との記述があるけれど、全く見当たらない。代わりに、足元や川岸に時折ワイヤー等の金属の塊を見る。すでに朽ち落ちてしまったのかもしれない。

変わらないものと変わり続けていくもの―時間の流れを感じながらぽくぽくと川の流れを歩き続ける。


 
P7131680_s.jpg
やがて前方に立派な吊り橋を発見。近年整備されたor常に保全されている様子。栗代林道から取水口に至る巡視路らしい。

林道からこの吊り橋経由で降りてきたのであろう、この日2人目の渓流釣り氏さんに遭遇。
八丁暗見から栗代林道への帰路を教えてくださる。けれども「大無間山まで行く予定なんです」と告げると、あぁ八丁暗見から先は分からないや、気を付けて…と、のこと。ありがとうございます。



P7131687_s.jpg10時10分過ぎに、ようやく取水口に到着。水の流れていないコンクリート壁をペタペタ歩いて登る。
栗代橋から取水口までのコースタイムは約2時間半なので、決して早くはないもののまぁ悪くないペース、かな。いずれにせよトマ本に記録された参考行動時間と自分たちのペースを知ることで、後の行程を把握しやすくなった。

それにしても。こんな山深いところに取水口を作るのはほんとうに大変だったろうなと思うし、なぜここに造ることになったのかピンとこない。もう少し下流部にあっても良さそうな。


栗代川に併走して倉沢を横断する地点までの長い距離を、今は崩壊著しい林道が伸びている。倉沢橋を見上げた時に再び同じ疑問を口にすると、同行者のまに氏が「ダムでも造る予定だったのかも」と言う。なるほど。でも分からない。(林道が伸びているのは林業が盛んな時期に険谷の中流部を避け下流と上流部を主に森林伐採するためらしい、とも。)

P7131697_s.jpg栗代川の地層は「中生代白亜紀の四万十層や第三紀層の瀬戸川層が帯状に配列され、砂岩や泥岩から構成されています。」(しずおか河川ナビゲーションより)とのこと。左岸泥岩互層の褶曲が水底に側壁に見られる

名を持つ枝沢はどれも顕著なV字の切れ込みで出合う。一方で下流部から中流部にかけては岩盤から直に降り注ぐ小滝が至るところにある。潜流瀑というらしい。

垂直に落ちて周囲に霧を撒く潜流滝は、なんだか亜熱帯の景観のよう。

そろそろトマ本の遡行図にある「2m3条残置アブミ」が出てくる頃合いかもと思ったけれど、結局アブミは見当たらず。流出してしまったのかも。


途中で下ってくる渓流釣り師2人組さんとすれ違う。この先、下山するまで人の姿を見ることなし(大無間山頂にテントを見たけれど、人の姿は見えず)。
P7131710_s.jpg
10時50分過ぎ。
次第に沢が狭まって側壁が立ちはだかり、ゴルジュ地形になる。
右手に岩盤を切り裂いたような鋭い切れ込みとその奥に垂直に落ちる滝を見る。
八丁暗見の岩峡の始まり。

見た目の陰鬱さと裏腹に足元はすっかりザレで埋まっており流れは瀞で、水量は腰下程度。じゃぶじゃぶと歩いて通過。

箱淵(はこれだろか?)。

八丁暗見のすぐ先で柚葉沢が右岸から合わさる。柚葉沢の先はしばらくゴーロの河原が続く。



P7131740_s.jpg左岸にワサビ沢が合わさり、再びゴルジュ地形に。
曲がり淵の廊下の始まり。

頭上に流木が引っかかっている。この日の流れは穏やかだけど、荒れる時には大いに荒れるのだろう。









P7131777_s.jpg側壁が水流で抉られた淵。
非日常の異空間。ワクワクが止まらない。

折角なのでキレイな写真を撮りたいと、いちいち立ち止まってはカメラのレンズを拭きながら撮影しまくり(スミマセン…









P7131791_s.jpg鶴の天。なるほど、鶴が翼を広げたような姿。
こんな詩的な名称をいつ誰がこの場所に授けたのかな…と思う。
「泳いで取付く」ほど釜が深い(水量が多い)場合もあるそうだけど、明らかに釜は浅かった。
左壁の苔で滑る凹状から登る。






P7131806_s.jpg背を越える岩に阻まれる。
ここはショルダーで乗り上がり越える。

沢は緩やかに蛇行を繰り返し、先を見通すことができず次のイベントはなんだろうかと大岩や小釜を乗り越えながら飽かず足を進める。






P7131926_s.jpg14時過ぎに、ほおしろ沢出合に到着。
ほおしろ沢出合付近は巨岩の転がるゴーロ。樹林帯が河原まで降りてきているので、テン場には困らなそう。

まだ日の長い時期ということもあって、その先に進むことにする。

このきれいな釜は左壁から越える。使わずじまいだったけれど、上部に古い残置スリングがあった。



P7131974_s.jpg再び側壁が高く立ちはだかりゴルジュ地形に。
見た目のインパクトが強く、胃の腑がきゅっと引き締まる。

右岸の岩を歩いて簡単に通過できたものの、八丁暗見も曲がり淵も、正直「こんなものかな」と思っていただけに、ここから先の一連のゴルジュでは「正直舐めてました。ごめんなさい」と自らの思い上がりに苦笑しつつ恐る恐る歩みを進める。








P7132029_s.jpg龍言淵。伝承に謳われた「リュウゴン」。

「深山幽谷の淵を覗くとき、人は身を硬直させるほどの戦慄を覚える。そして、淵が神の座であり、淵を核とした一帯が聖な る空間であることを身をもって悟るのである。」(「神と自然の景観論」野本寛一、講談社学術文庫)
 
最初は右壁を上がりトラバースを試みたけれど、最後が繋がらずいったん退却。
淵を歩くとすぐに胸まで水に漬かり、やがて足が浮いてしまったので、左壁のカチを繋いで泳いで突破。フローティングロープを出す準備をしてもたもたしていたら、まに氏が右壁沿いに歩いてきて唖然(笑)。
見た目よりも水深が浅かったそう…。今回は水量が少なくて幸い(残念? そんなことはありません)。
P7132045_s.jpg龍言淵の先も相変わらずゴルジュ地形が続き、狭く暗い回廊は右に左にとほぼ直角に屈曲しながら続く。まるで立体迷路。先が見通せない不安と期待が入り混じった気持ちでいっぱい。

やがて激しい水流の爆音が響く空間に至る。栗代川の最大の核心、龍神の瀬戸。
この日はそれほど暑い日ではなかったけれど(井川での最高気温が27度)、日の当たらないゴルジュの中に居て水に漬かっても一向に寒さを感じることはなかったのに、ここだけは周囲は飛沫が満ちていて体温を奪われていく。

まずはトマ本通り水流を横切り右岸をトラバース。古いピトンが3枚。うち1枚はボロボロで、まに氏がバイルで叩いたら呆気なく抜け落ちた。残る2本を絡める残置スリングにフローティングロープをかけてクライムダウン。



P7132069_s.jpg過去の記録にて「洗濯機のような白泡」と表される、まさに洗濯機の釜。
左壁に絶妙にホールドがあり、白泡立つ釜の手前まで近づく。ホールドが切れた末端からまに氏がジャンプ。
1回目は飛距離が足りず、左巻きの水流に流されスタート地点に舞い戻る。2回目で左巻きの水流の向こう側にある反転水流(右巻きの水流)に乗り突破! すごい。

自分も同じくホールドを繋いで釜に近づき、ジャンプ。着水の瞬間、右頬を「ぼふっ」と枕で殴られるような水流の衝撃を受けて、まんまとスタート地点にリターン。仕方なく再度同じようにトライ…するも失敗。

3回目のトライ。そろそろ身体が冷えてきたので、なんとか頑張らねば。ここはもう跳び過ぎて岩にぶつかることを恐れず遠慮せず頭から飛び込むしかない、えいやっ! と飛び込んで反転水流に乗りました。ほ。
以前の記録には、釜に流木が刺さっていたらしいのですが、すでに流木はありませんでした。
P7132072_s.jpg
洗濯機のような釜を境に右にくっきりと直角に沢が曲がり、目の前に枝沢の50m滝を見た時、「あぁこれでゴルジュ帯が終わった…」と感無量。
 
洗濯機のような白泡の釜を上から見たところ。
 
水流を避けて白泡の釜の手前から右のルンゼに入り懸垂で降りる高巻きルートもあるそうですが、それもそれであまりよくないらしい(未確認)。

今回は、ここの高巻きに備えて8ミリ30mと6ミリ30mのロープを持参したものの、結局ここまで、それからその先もロープを出す場面はなかった。越えてみれば…の言とはいえ、サクサク(?)と通過できるゴルジュは楽しい。



P7132091_s.jpgゴルジュ帯を無事に通過し、平穏な沢筋を歩くとすぐに左岸から木葉(コッパ)沢が入ってくる。この木葉沢出合下に流木の豊富な砂地があったので幕営地とする。16時20分。

タープを張り焚火を興す間に、空が俄かに曇り出しパラリと雨。たいして濡れない程度の小雨は30分ほどで止み、乾いた流木をくべた焚火を前に無事のゴルジュ突破を祝って乾杯。

木葉沢出合付近は地形図によると標高950m未満。長い一日だったように思えるのに実は標高差にして約600mしか上がっていない。果たして翌日ツメ上がる予定の大無間山の標高は2329.3m。まだまだ先は長い。とはいえ、初日のうちにゴルジュ帯を突破できたことがとにかく嬉しかった。
P7142114_s.jpg2日目の朝は5時半に起床。
天気は初日と同じく高曇り時々晴れ。

夕べの残りのご飯をお茶漬けの素で頂き、6時40分に出発。

歩き出し直後はゴルジュっぽい雰囲気が続き、「ゴルジュ帯は抜けたはずなのに…」と思い始める間もなく、徐々に空が開けゴーロ地帯が延々と続く。
平穏な地帯だからなのか、とにかく鹿が多い。

時折、谷間の先に稜線が見える。本当にあそこまで行くの? という距離感。

沢がぐるりと屈曲する三俣を過ぎすると水量が減り、ガレと小滝が連続し始める。
P7142141_s.jpg8時40分に倉沢橋下に到着。

それはガードレールを備えた立派な橋なのに、そこまで至る道はすでに崩落してしまい誰をも迎えることがなく、それでもなお存在し続けている。なんというか…。

自分は人工物も割合好きなので、大自然にどっぷりと漬かっていたいのに人工物の出現に興を削がれる…と憤慨することはないけれど(でもなければないほうがいいとは思う)、やはりこの場面で見る倉沢橋は違和感というか異物感が大きかった。



P7142145_s.jpg倉沢橋を過ぎてすぐの5m滝はトマ本に「悪い巻き」とあったけれど、マニ氏が「登れそう」と言いながらするすると通過。なるほど下部は少し脆いけれど登られている様子。









P7142158_s.jpg傾斜はぐんぐんと増し、所々ガレと流木が徐々に煩くなってくる。

登れない20m滝が出現。ここは左岸のルンゼ状から高巻き。











P7142174_s.jpg多段20m滝。左岸にシカ道の巻道があるとのことだけれど、傾斜もさほどなく、タワシで擦るとホールドが豊富だったので直登。

いつしか水流も随分と細くなり、奥秩父のような渓相に。










P7142180_s.jpg続く20m滝。ここも右岸に高巻きルートがあるとのことだけど、水流左壁の溝状を直登。













P7142195_s.jpg
次第に高度を上げつつ、沢を詰める。
ところどころ流木が煩く、沢筋に沿って明瞭に伸びる鹿道を辿ったり、水流に戻ったり。

トマ本によれば、1830m付近で水が涸れるとのことだったけれど、水の多い沢筋を詰めて途中で左寄りに進んだためか水涸れ地点は1930m地点だった。稜線に上がってしまうと水場がないので、明日の分まで水を汲む。ずっしり。

急登にあえぎながら笹薮の斜面を詰め、2100ピークと2102ピークの中間あたりで稜線に出る。12時40分頃。





P7142199_s.jpg稜線上の道はほぼ明瞭。ところどころ赤テープやスズランテープがある。3連休だから誰かしら縦走をしているかもしれないなと思っていたのに、人の気配は薄い。

2102ピークを過ぎ、三隅池を通過。かつては小屋があったそうだけれど、もはや形跡はなし。この三隅池から反対側の斜面には明神谷が続いていて、継続遡行の記録も少なくない。さぞ壮大な沢旅になるだろうな…と思うけれど、いかんせん休みが足りないなぁ。。

三隅池から先の道形はほぼ直登で、目指す大無間への登り返しがキツイ。明るい疎林を登るほどにイワカガミの群生が密集し始め、てりてりと輝いていた。

P7142215_s.jpg大汗をかきながら登りつめ、13時45分過ぎに大無間山頂に到着。稜線からは40~50分で大無間山頂に至るとのことなので、本来北東寄りに詰めるところを北寄りに詰めあがってしまった模様。スミマセン…。

まだ時間は早いけれど、山頂付近は広くなだらかな地形だし、歩みを進めずとも明日の下山に支障はないだろうとの判断で、ここで幕営。

展望は望めないものの、反面、樹林に囲まれた場所で、豊かな自然を満喫しながらのんびり寛ぐ。夕方北からの風が強く吹き、夜半にはパラパラと雨が降った。タープを低めに設営したので風も雨も大した影響を受けずに済んだ。ただ2000mを越える稜線近くということもあり、夜明け頃は少々冷えた。

3日目の朝は4時に起床…の予定が少々寝過して4時半過ぎとなる。11時台の電車に乗れるか否か微妙な感じだな…と思いながら、6時に歩き出し。

山頂付近には、「尾盛方面」を示す道標dがあったので、迷わず下り始める。ビニールテープやスズランテープがそこかしこにあるし、基本的に痩せ尾根なのであまり迷うところはない。天気が良く、視界が効くので尾根筋を確認できたことも幸い。

P7152225_s.jpg途中で富士山を左手に見る。右手には常に栗代川の谷地形があり、その先に朝日岳が聳えているのを見る。









P7152232_s.jpg基本的に痩せ尾根の急な下り。とはいえ、前無間、三ツ合と細かい登り返しがあり、汗が滲む。

9時過ぎに風不入の山頂に到着(カメラのバッテリー残量がほぼゼロになり、風不入山頂の写真なし…残念)。微かに文字を読み取れるお手製の標識があった。

風不入を振り返ったところ。堂々とした山容の独立峰。
降りてきたラインは山頂のトンガリからほぼど真ん中を急降下。



P7152235_s.jpg抜ヶ谷山への登り返しを最後に後は下り一直線。
いつしか周囲は植林地帯に変わっていた。

途中、なだらかな傾斜地に出たところでテープ類を見失う。
痩せ尾根につなぐ道を確認するため、いったん100mほど登り返す。結局、元来た道を戻り(スミマセン)、無事に尾根筋に到達。下の谷間から11時3分発の電車の発車ベルが聞こえてきた。

尾根から送電線下をトラバースし、線路伝いに駅へ。12時55分に尾盛駅に到着。

13時14分発、大井川鉄道井川線千頭方面の電車に乗車。豊かな森の緑、ダムの湖岸や大井川のエメラルドグリーンの水流が美しい。風光明媚。
電車は、走れば追いついてしまうのではないかと思う速度でゆっくりと進む。
奥泉駅で下車し、寸又峡温泉行のバスを待つ。生憎、接続が悪く奥泉駅で1時間15分待ち。帰りの高速の渋滞が懸念されるので、最初は1時間以上も待つのかぁ…と思ったけれど、駅舎内でのんびりと過ごしているとあっという間だった。
ここ数日色々なことを詰め込んだ行程だったから、最後くらいは急がない旅というのは悪くない。てか、かなりいい。

バスの運転手さんにお願いし、栗代橋で下車。ありがとうございます。
2日前にここから歩き始め、ぐるりと戻ってきた。感慨深い。
天候も悪くなく、ひっそりと静かな山域で、充実した沢旅となりました。

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自己紹介:
Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。

色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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