Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by norlys - 2015.07.08,Wed
忘れる前に…。てかもう、すでにうっすらと記憶に幕がかかりそうな按配ですが…。
6月28日の日曜日は瑞牆の七面岩へ。
前日の土曜日はジムで紐トレ。翌日は晴れ予報なので、ジムに到着した時点で翌日の岩は決定事項。なので、果たしてジムでどのくらい登ってよいのやら…な感じ。
日曜日は張り切って始発の電車に乗り、瑞牆へ。
途中で脇を通り過ぎるKUMITEボルダーがびっしょりシケシケだったので、あぁこれはちょっと期待できないかな…と思いながらぽくぽくと。
七面岩に到着すると、しっとり感はあるけれど、そこそこ乾いている様子。パリパリではないけれど、易しいルートならば登れないという訳でもなく。
まずは白仙峰の無名ルートHにトライ。瑞牆本によると外側のフェイスから取り付くラインが示されていましたが、自分は仙人回廊のチムニー内部からスタート。
OWからハンド、とのことだったけれど、チムニー内部から登り始めたこともあり、大きなギアが不足しそうだったので途中の足場の良いテラスでロープを下に垂らし4、5番を引き上げ。
快適なワイドから若干広めのハンドを経て、無事に広いテラスへ。
強い人ならば、そのまま継続して登ってしまうのかも…だけど、大きなカムがないのでいったんピッチを切ってビレイ。
登り終えてみると、まぁなんということのないルートなのですが、その先が分からないということの緊張感はすごくて、肩で息をしていました。はぁはぁ。
続けての短いワイドピッチをまに氏がリード。実に短いけれど息が切れる…。
で、岩峰の少し下の古い下降点を見出したのはよいけれど、残置スリングの風化の激しさにしばし沈黙。「ないわー」「ないねー」ということで、自分たちのギアを残して懸垂下降。
ちょうどトップロープのセットになっているので、風化の激しい無名ルートI(10a)側にロープを降り、こちらを登って再度岩峰の上へ。
下部が触れるほどにぱらぱら崩れる脆さだけど、内容自体はラブリー。ただ、人が登れば登るほど岩が削れていくのは必定…なので、そういうものだと思って取付く人以外にはおススメしませんが。。
しばし休憩し、桃仙峰北面の無名ルートL(5.10c)にまに氏がトライ。
自分は見るからに実力不足なので、最初からTRをお願いモード。
それなりに触られた形跡はあったけれど、今のこの梅雨時ということもあり北面ということもあり、上部は苔まみれ。ブラシで掃除したらかなりすっきりしました。
フィンガー系のルートは、ムーブを過たずに次々と展開しなくてはならず、未だ弱い自分の手には余る要素が大きいのですが、TRでムーブに集中させてもらうのは面白いです。
湯川のフォーサイトや小川山のキビタキより厳しく、十一面のT&Tよりは若干易しく、名張の苔男…とは得意不得意系が分かれるところ。ジャスト10cのみじかしい系のフィンガーだと思います。
もう少し余裕がもてるようになったら、いつかリードしたいなぁ…と。
***この日登った(触っただけ)のルート***
2015/06/28
/*瑞牆、七面岩
・無名ルートH(5.9 NP)-OS。お初のルートを登らせてもらって本当に嬉しかったです。難しくはないのに緊張しまくってしまいました。そのルートの初回のトライは一生に一度…と思うと、ほんと貴重過ぎて過呼吸になりそう。。
・無名ルート上部(5.8くらい NP)-フォローで。テラスから4mくらいのワイドから岩峰へ。短いけれど息が切れるー。
・無名ルートI(5.10a)-TR。下部の風化が激しく、岩をパラパラとむしりながら登る感じ。中間部からは快適なハンド。
・無名ルート上部(5.8くらい NP)-RP。というか、終了点を取り替えるために登り返したまでですが。
・無名ルートL(5.10c)-TR。みじかしいフィンガー。フィンガー系は消耗が激しいので短時間の中で色々と試される感じが楽しいです。
・無名ルートL(5.10c)-TR。アゲイン。下部のムーブを忘れてもた。。
・無名ルートL(5.10c)-TR。3回目。ムーブが固まったこともあり、ノーテンでした。でもこのタイプのルートにありがちなんだけど、リードは全っ然別物ですわ。
蛇足~
七面岩は、過去にロクスノ24号の瑞牆特集で見開き2ページを割いて紹介されていたエリア。
ただし、そこに記されたアプローチは「???」というくらい不明瞭でしたし、ネットで拾える範囲の情報ではどうも全体的に岩が脆いらしい…ということしか分かりませんでした。
以前、地獄エリアからのコルをうろついたときには、そこに至る道はシャクナゲの密藪に阻まれ、七面岩は完全に隔絶されたエリアでした。
今こうして瑞牆本で発表されたものの、ロクスノ発表時と同じく七面岩の各ルートにはグレードのみで名前が与えられていません。
それなのに、そこには古い下降点が残されていたり、ブランクセクションにはRCCボルトが打たれています。
思い入れがあるルートならば、きっと名前を与えるであろう…と思うのに。
もうこの岩場の開拓に着手した頃には、名前を付けるという行為に飽きてしまったのかもしれません。10台や最高11aのグレードならば、今更自分達にとっては特別ではないのだと。
いやでも、その後も何度か訪れているらしいのに。なんでだろう…?
他人の心の機微は、自分には分かりません。なにかしらの理由はあるかもしれないし、理由なんてまったくないかもしれない。
後から訪れた者は、うっすらと残されたかつての時代の足跡をたどりながら、それを愛おしくなぞるばかりです。
また、ついぞ先日のような間近さで瑞牆本作成時に再登しているはずであろうに、ギアも「不明」とあるだけです。これは初登者の意向なのか、それとも自らの手の内にないエリアにはさほど関心がなかったからなのか…。
かようにして、すべてが名無しの無名ルートまたは不明ルートとされることで、「あのルートは…」と口に出す瞬間にルート名がないことで、その具体的な像を脳裏に結び、どのルートなのかを具体的に相手に伝える労が必要となり、それだけに、ルートの姿が鮮明に浮かび上がります。
不思議なことです。
不遇と言えば不遇。でもそれこそが、情報が乏しいことが、かえって初登時と同じコンディションをもたらしてくれることに、自分はただただ感謝しています。ありがとうございます。
6月28日の日曜日は瑞牆の七面岩へ。
前日の土曜日はジムで紐トレ。翌日は晴れ予報なので、ジムに到着した時点で翌日の岩は決定事項。なので、果たしてジムでどのくらい登ってよいのやら…な感じ。
日曜日は張り切って始発の電車に乗り、瑞牆へ。
途中で脇を通り過ぎるKUMITEボルダーがびっしょりシケシケだったので、あぁこれはちょっと期待できないかな…と思いながらぽくぽくと。
七面岩に到着すると、しっとり感はあるけれど、そこそこ乾いている様子。パリパリではないけれど、易しいルートならば登れないという訳でもなく。
まずは白仙峰の無名ルートHにトライ。瑞牆本によると外側のフェイスから取り付くラインが示されていましたが、自分は仙人回廊のチムニー内部からスタート。
OWからハンド、とのことだったけれど、チムニー内部から登り始めたこともあり、大きなギアが不足しそうだったので途中の足場の良いテラスでロープを下に垂らし4、5番を引き上げ。
快適なワイドから若干広めのハンドを経て、無事に広いテラスへ。
強い人ならば、そのまま継続して登ってしまうのかも…だけど、大きなカムがないのでいったんピッチを切ってビレイ。
登り終えてみると、まぁなんということのないルートなのですが、その先が分からないということの緊張感はすごくて、肩で息をしていました。はぁはぁ。
続けての短いワイドピッチをまに氏がリード。実に短いけれど息が切れる…。
で、岩峰の少し下の古い下降点を見出したのはよいけれど、残置スリングの風化の激しさにしばし沈黙。「ないわー」「ないねー」ということで、自分たちのギアを残して懸垂下降。
ちょうどトップロープのセットになっているので、風化の激しい無名ルートI(10a)側にロープを降り、こちらを登って再度岩峰の上へ。
下部が触れるほどにぱらぱら崩れる脆さだけど、内容自体はラブリー。ただ、人が登れば登るほど岩が削れていくのは必定…なので、そういうものだと思って取付く人以外にはおススメしませんが。。
しばし休憩し、桃仙峰北面の無名ルートL(5.10c)にまに氏がトライ。
自分は見るからに実力不足なので、最初からTRをお願いモード。
それなりに触られた形跡はあったけれど、今のこの梅雨時ということもあり北面ということもあり、上部は苔まみれ。ブラシで掃除したらかなりすっきりしました。
フィンガー系のルートは、ムーブを過たずに次々と展開しなくてはならず、未だ弱い自分の手には余る要素が大きいのですが、TRでムーブに集中させてもらうのは面白いです。
湯川のフォーサイトや小川山のキビタキより厳しく、十一面のT&Tよりは若干易しく、名張の苔男…とは得意不得意系が分かれるところ。ジャスト10cのみじかしい系のフィンガーだと思います。
もう少し余裕がもてるようになったら、いつかリードしたいなぁ…と。
***この日登った(触っただけ)のルート***
2015/06/28
/*瑞牆、七面岩
・無名ルートH(5.9 NP)-OS。お初のルートを登らせてもらって本当に嬉しかったです。難しくはないのに緊張しまくってしまいました。そのルートの初回のトライは一生に一度…と思うと、ほんと貴重過ぎて過呼吸になりそう。。
・無名ルート上部(5.8くらい NP)-フォローで。テラスから4mくらいのワイドから岩峰へ。短いけれど息が切れるー。
・無名ルートI(5.10a)-TR。下部の風化が激しく、岩をパラパラとむしりながら登る感じ。中間部からは快適なハンド。
・無名ルート上部(5.8くらい NP)-RP。というか、終了点を取り替えるために登り返したまでですが。
・無名ルートL(5.10c)-TR。みじかしいフィンガー。フィンガー系は消耗が激しいので短時間の中で色々と試される感じが楽しいです。
・無名ルートL(5.10c)-TR。アゲイン。下部のムーブを忘れてもた。。
・無名ルートL(5.10c)-TR。3回目。ムーブが固まったこともあり、ノーテンでした。でもこのタイプのルートにありがちなんだけど、リードは全っ然別物ですわ。
蛇足~
七面岩は、過去にロクスノ24号の瑞牆特集で見開き2ページを割いて紹介されていたエリア。
ただし、そこに記されたアプローチは「???」というくらい不明瞭でしたし、ネットで拾える範囲の情報ではどうも全体的に岩が脆いらしい…ということしか分かりませんでした。
以前、地獄エリアからのコルをうろついたときには、そこに至る道はシャクナゲの密藪に阻まれ、七面岩は完全に隔絶されたエリアでした。
今こうして瑞牆本で発表されたものの、ロクスノ発表時と同じく七面岩の各ルートにはグレードのみで名前が与えられていません。
それなのに、そこには古い下降点が残されていたり、ブランクセクションにはRCCボルトが打たれています。
思い入れがあるルートならば、きっと名前を与えるであろう…と思うのに。
もうこの岩場の開拓に着手した頃には、名前を付けるという行為に飽きてしまったのかもしれません。10台や最高11aのグレードならば、今更自分達にとっては特別ではないのだと。
いやでも、その後も何度か訪れているらしいのに。なんでだろう…?
他人の心の機微は、自分には分かりません。なにかしらの理由はあるかもしれないし、理由なんてまったくないかもしれない。
後から訪れた者は、うっすらと残されたかつての時代の足跡をたどりながら、それを愛おしくなぞるばかりです。
また、ついぞ先日のような間近さで瑞牆本作成時に再登しているはずであろうに、ギアも「不明」とあるだけです。これは初登者の意向なのか、それとも自らの手の内にないエリアにはさほど関心がなかったからなのか…。
かようにして、すべてが名無しの無名ルートまたは不明ルートとされることで、「あのルートは…」と口に出す瞬間にルート名がないことで、その具体的な像を脳裏に結び、どのルートなのかを具体的に相手に伝える労が必要となり、それだけに、ルートの姿が鮮明に浮かび上がります。
不思議なことです。
不遇と言えば不遇。でもそれこそが、情報が乏しいことが、かえって初登時と同じコンディションをもたらしてくれることに、自分はただただ感謝しています。ありがとうございます。
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自己紹介:
Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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