Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by norlys - 2016.04.12,Tue
日曜日は湯川へ。
前日の瑞牆は末端壁の染み出しが翌日には乾いているとは思われず...で、転進。
この日は一日中高曇りで、暑くもなく寒くもなくほど良い気候でした。
まずはコークスクリューをトップロープでアップ。
乾きの早い湯川だけど先週木曜日の雨の影響か、水の流れ道になるコークの下部は若干モイスティ。TRで良かった…(ありがとうございます)。
陽が高くなる前に、先週触らずにいたテレポーテーションを登ろう、と。
去年の秋に1回だけリードでトライした時、核心部のカムの固め打ち箇所が足元を過ぎた瞬間、自分の中の気持ちの弱さが噴出してしまい、完全に動きが止まってしまったときの気持ちは今でもまざまざと覚えている。
その後TRで触ったら、確率は100%とは言えないけれどムーブ自体にはあまり問題はなさそうで、これはもう完全にメンタルの問題だな、と。
で、1便目。
5.9とか10aくらいだと言われる下部が案外苦しいし、長い。
テラスに到着した時点で、「もしもう一便出すとして、もう一度これを登るのか―…」と意気消沈。
テラスから乗り出してカムを固め取り。
見上げる上部は案外短い。この距離が怖かったのか…と、思わず苦笑。
同時に。しまった、ムーブがうろ覚えだー…と苦笑。現場処理するしかないか。
テラスにてじっくりレスト。まぁダメでもいいや。と、予想以上に右手のジャムがボンバー。カムをセットする余裕がある。
「落ちる気がしない」という瞬間がごくごく稀にある。この時がそうだった。手を伸ばし遠目のフィンガージャムを差し込む。一瞬悪い感触だったので差し直す。決まった。
ガバを掴み、終了点は目の前だったけれど、もしここでなにか間違えたら厭だなぁ…と、もう一つカムをセット。終了点にクリップ。
自分の指に合っていたからか、すんなりと呆気なくて、でもすごく嬉しかった。
早春の湯川は、ツヨツヨな割れ目クライマーさん達が今年のシーズン開幕ということで片端から登ったり、恐らくは今年ヨセミテに遠征するのだろうと思われるグループの方々がクラックのトレーニングに勤しんでいる。
だから、人数はそこそこ多くても割合静かで熱い時間が流れている。気がする。
熱い時間といえば。
テレポのテラスでレストしている時、ちょうど中嶋さん達が現れた(大腸菌なお兄さんの方)。
先週トライを再開した白髪鬼に再び挑戦するのかな…と。(偶然ながら先週も居合わせたのでした)
周囲の方々がカメラのセットをしていて、あぁ登れるという気持ちが固まっているのか、と。
他のルートを登りながらも、そちらの方が気になってしまい、ちょろりちょろりと様子見。
ただ、邪魔をしてはいけないなぁ…と、極力物音を立てないようにできるだけひっそりと。
他の人々もそんな感じで、そろりそろりとギャラリーが集まる感じで。
2回目のトライ。核心ムーブを起こす瞬間、周囲で見守る誰もが息を潜めた。
それからガンバの声が静かに湧きあがった。大きな声で空気を動かさないように、と。
自分はただ見ているだけなのに、掌がびっしょりになりそうだった。
すごいものを見た。一瞬、呼吸を忘れるほどに。
自分には一生かかっても(どころか生まれ変わっても)辿り着けないだろうとは思うけれど、自分が重ねている挑戦の遥か先にまだ道は続いているのだと思うと、クライミングってほんと奥が深いなぁ…と、思うのでした。
岩場でお会いした皆さまに静かに感謝、です。
***この日登った(触っただけの)ルート***
2016/04/10
/*湯川
・コークスクリュー(5.9 NP)-TR。アップで。
・テレポーテーション(5.10d NP)-RP4。去年の秋にリード1回&TR2回(?)で、今季初トライ。下部が案外しんどいので1便目で登ることができて本当によかった。ただムーブはあんまり覚えてないので、もし次回触っても安定しなさそう。。
・山案山子(5.10b NP)-RP3。先週TRで2回お触りしちゃったので、リードしないと、と。なんとなく悪い&レストの連続なので、ナッツとスモールカムのセットがしっかりできることが肝、だと思う。カラファテのRPMで購入したメトリウスのカーブナッツがとても良かった(今季リニューアルしちゃうけど)。
・コークスクリュー(5.9 NP)-再登。後半の絞り出しで。昔は散々泣き散らかしたのに、もうどこでもレストできるなぁ…と思えるほどには成長したのかな。
・サイコキネシス(5.10d NP)-TR。まだこれが残っているのでした。とほほ。キャメの緑が決まる辺りは自分にはオフフィンガーで悪い悪い。左のスタンスに足を拾うとバランスが崩れてしまい2回ぶら下がる羽目に。3度目の正直で、スタンスを無視したらノーテン。T&Tもそうだったけど、フィンガージャム系は外のフットホールドに載ることで安定する場合もあるけれどバランスを崩すこともあるんだなぁ、と実感ひしひし。ちっとも上達も学習もしないけれど、忘れないために記しておきます。
前日の瑞牆は末端壁の染み出しが翌日には乾いているとは思われず...で、転進。
この日は一日中高曇りで、暑くもなく寒くもなくほど良い気候でした。
まずはコークスクリューをトップロープでアップ。
乾きの早い湯川だけど先週木曜日の雨の影響か、水の流れ道になるコークの下部は若干モイスティ。TRで良かった…(ありがとうございます)。
陽が高くなる前に、先週触らずにいたテレポーテーションを登ろう、と。
去年の秋に1回だけリードでトライした時、核心部のカムの固め打ち箇所が足元を過ぎた瞬間、自分の中の気持ちの弱さが噴出してしまい、完全に動きが止まってしまったときの気持ちは今でもまざまざと覚えている。
その後TRで触ったら、確率は100%とは言えないけれどムーブ自体にはあまり問題はなさそうで、これはもう完全にメンタルの問題だな、と。
で、1便目。
5.9とか10aくらいだと言われる下部が案外苦しいし、長い。
テラスに到着した時点で、「もしもう一便出すとして、もう一度これを登るのか―…」と意気消沈。
テラスから乗り出してカムを固め取り。
見上げる上部は案外短い。この距離が怖かったのか…と、思わず苦笑。
同時に。しまった、ムーブがうろ覚えだー…と苦笑。現場処理するしかないか。
テラスにてじっくりレスト。まぁダメでもいいや。と、予想以上に右手のジャムがボンバー。カムをセットする余裕がある。
「落ちる気がしない」という瞬間がごくごく稀にある。この時がそうだった。手を伸ばし遠目のフィンガージャムを差し込む。一瞬悪い感触だったので差し直す。決まった。
ガバを掴み、終了点は目の前だったけれど、もしここでなにか間違えたら厭だなぁ…と、もう一つカムをセット。終了点にクリップ。
自分の指に合っていたからか、すんなりと呆気なくて、でもすごく嬉しかった。
早春の湯川は、ツヨツヨな割れ目クライマーさん達が今年のシーズン開幕ということで片端から登ったり、恐らくは今年ヨセミテに遠征するのだろうと思われるグループの方々がクラックのトレーニングに勤しんでいる。
だから、人数はそこそこ多くても割合静かで熱い時間が流れている。気がする。
熱い時間といえば。
テレポのテラスでレストしている時、ちょうど中嶋さん達が現れた(大腸菌なお兄さんの方)。
先週トライを再開した白髪鬼に再び挑戦するのかな…と。(偶然ながら先週も居合わせたのでした)
周囲の方々がカメラのセットをしていて、あぁ登れるという気持ちが固まっているのか、と。
他のルートを登りながらも、そちらの方が気になってしまい、ちょろりちょろりと様子見。
ただ、邪魔をしてはいけないなぁ…と、極力物音を立てないようにできるだけひっそりと。
他の人々もそんな感じで、そろりそろりとギャラリーが集まる感じで。
2回目のトライ。核心ムーブを起こす瞬間、周囲で見守る誰もが息を潜めた。
それからガンバの声が静かに湧きあがった。大きな声で空気を動かさないように、と。
自分はただ見ているだけなのに、掌がびっしょりになりそうだった。
すごいものを見た。一瞬、呼吸を忘れるほどに。
自分には一生かかっても(どころか生まれ変わっても)辿り着けないだろうとは思うけれど、自分が重ねている挑戦の遥か先にまだ道は続いているのだと思うと、クライミングってほんと奥が深いなぁ…と、思うのでした。
岩場でお会いした皆さまに静かに感謝、です。
***この日登った(触っただけの)ルート***
2016/04/10
/*湯川
・コークスクリュー(5.9 NP)-TR。アップで。
・テレポーテーション(5.10d NP)-RP4。去年の秋にリード1回&TR2回(?)で、今季初トライ。下部が案外しんどいので1便目で登ることができて本当によかった。ただムーブはあんまり覚えてないので、もし次回触っても安定しなさそう。。
・山案山子(5.10b NP)-RP3。先週TRで2回お触りしちゃったので、リードしないと、と。なんとなく悪い&レストの連続なので、ナッツとスモールカムのセットがしっかりできることが肝、だと思う。カラファテのRPMで購入したメトリウスのカーブナッツがとても良かった(今季リニューアルしちゃうけど)。
・コークスクリュー(5.9 NP)-再登。後半の絞り出しで。昔は散々泣き散らかしたのに、もうどこでもレストできるなぁ…と思えるほどには成長したのかな。
・サイコキネシス(5.10d NP)-TR。まだこれが残っているのでした。とほほ。キャメの緑が決まる辺りは自分にはオフフィンガーで悪い悪い。左のスタンスに足を拾うとバランスが崩れてしまい2回ぶら下がる羽目に。3度目の正直で、スタンスを無視したらノーテン。T&Tもそうだったけど、フィンガージャム系は外のフットホールドに載ることで安定する場合もあるけれどバランスを崩すこともあるんだなぁ、と実感ひしひし。ちっとも上達も学習もしないけれど、忘れないために記しておきます。
PR
Comments
Post a Comment
Calendar
最新記事
(07/27)
(07/13)
(07/10)
(03/18)
(03/17)
(03/16)
(03/16)
(03/16)
(03/12)
(03/10)
Profile
HN:
norlys
性別:
非公開
自己紹介:
Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
つぶやき。
Category
Search
Meteo
Look down on Earth
↑陸域観測技術衛星ALOS(だいち)
「P」ボタンを押すと衛星画像になりますyo
Ads
Comments
Trackbacks
Tool
Log
Template by mavericyard*
Powered by "Samurai Factory"
Powered by "Samurai Factory"