Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by norlys - 2015.03.27,Fri
週末(3月21(土)~22(日))は、伊豆半島、雲見にある高通山下部岩壁こと海金剛へ。
以前、海金剛のスーパーレインという超人気の看板ルートを2回登りにきたことがあります。
懐かしい。。
前週の名張遠征の際に車の中で、海金剛は遠いけれど名張よりは近いという話が出て、ふっと再訪してみたくなりました。
今度はスーパーハルナかスーパートリトンか…という感じで。
ハルナのラインはかつて地震で崩壊し一部のラインが消滅したそうで、現状ではハルナ-トリトンラインがスーパートリトンとして登られている様子。
3月21日(土)
・中央稜をからんでネイビー~ハルナ~レイン(つまり適当)
土曜日の朝、寝不足の頭を抱えて雨の降りしきる松崎を過ぎたら、徐々に雲が薄くなり雨も上がっていて、これなら登れそう…と、ヤサグレ気分が回復。明瞭な踏み跡を辿り、海金剛へ。
ただ、現地に到着し岩壁をしげしげと観察するも、今ひとつライン取りが不明。おまけに、なんとなくこう…モチが低空飛行。多分寝不足のせい。
いったん小さな岬を越えてスーパーレイン側へ。この岬に続くカンテラインがいわゆる中央稜なのかな…と。あぁここがスーパーレインの取付きだし。ならば、この辺にネイビーブルーの取付きがあるはず。。という風に、陽光が燦々と降り注ぐ岩壁を見上げながらしばしオブザベ。
過去2回ともスーパーレインを登ることだけを目的とし、他のことを考える余裕が殆どなかったこともあり、この岩場の全体像が見えていませんでした。
改めて「ここからこのライン取りで、こう行ったらどうだろう…?」と眺める岩場は新鮮。大人気のスーパーレインと異なり、順番待ちを気にしなくていい気楽さもいい。
朝イチは気合を入れる意味でトップを登らせてもらうことが多いのだけど、今回も同じく。
目指すは中央稜の右側の、凹角にクラックが走るスラブ。その先にちょっと面白そうなクラックがありそう。
ということで、まずは右寄りのカンテからワンポイントフェイスを乗り越すつもりが、フェイスパートで踏ん切りつかずいったんクライムダウン。
改めて中央稜のラインから登り始め。傾斜はなく、ただボロさグレード高め。その先のラインが繋がるか、この先のクラックが続いているか…と、初めて登るルートは易しい内容でもワクワク。
ガタガタの細めのクラックは途中でカムもナッツも受け付けてくれず、けれどボールナッツとトライカムが頼もしいほどボンバーに効き、そういう発見も楽しい。灌木を支点にビレイ。
下から見えた垂直凹角の部分は、実はクラックではなく雨垂れの跡と判明。残念。まに氏はそのまま中央稜右の灌木帯へ。途中で左手にある中央稜に一段登り、小テラスでビレイ。
3P目はそのまま中央稜のカンテラインを適当に。左手に顕著なS字(逆くの字)クラックとその上に終了点が見え、あぁあれがトリトンの核心ピッチか、と観察。
4P目は崩壊跡を左手にやや逆層のスラフェイスをぐいぐいと繋ぎ、下部岩壁まで。ここでスーパーレインのラインに合流。
5P目はちょうど自分のオーダー。スーパーレインのこのピッチはリードしたことがないのでちょうどよかった。「5.8 OW」とあるけれど、OWというよりバチ効きハンドの印象。
6P目でスーパーレインの終了点に出て、恒例の海をバックに写真を撮るなど。
スーパーレインのラインを4Pの懸垂下降で取付きへ。
適当なライン取りながらも無事に繋げることができて楽しかったです。
スーパーレインに合流するまでの4Pは、下から5.8、Ⅳ級、Ⅲ級、5.8くらい。剥がれる岩が多く、ジャルパイン指数のD(泥)グレードとU(浮石)グレードもⅣ級くらい。すべてNP。
ただ、懸垂下降しながら眺めたスーパーレインのラインはやっぱり美しくてしかも硬そうで、やはり人気ルートは人気だけある…! と感心しきり。
3月22日(日)
・スーパートリトン
土曜日の夜に改めてルートをチェックし、日曜日の朝はいざトリトンへ。
ちょうどトリトン狙いのGさんパーティが装備を終えて取付きに向かうところでした。
1P目:ノーロープでボロい草付から岩壁の基部まで。沢登りのツメみたいな感じ。D&Uグレードが高く、見た目以上に悪い。
2P目:自分がリード。大フレークの左トラバースから始まるスーパーハルナのライン取りを考えていたけれど、先行Pの様子を見ているとロープがスタックしたり大変そうなので、直上するトリトンオリジナルラインへ。5.8か5.9くらい。
小ハングの左側を越えたら立派な木に支点があったけれど、まだロープが半分ばかり残っているので、そのまま継続。クラック+スラブを越え、V字クラックを登るあたりでロープが激重…(すみません)。V字クラックはフットジャムがバチ効きで足で登る感じ。V字クラックの上の灌木でビレイ。上部も5.8か5.9くらい。
3P目:まに氏リード。灌木のビレイ点から少し右上し、緩傾斜のスラブ面に走るクラックを辿り、灌木帯を歩いてS字クラック下まで。徐々に陽が当たるようになってきて気持ちいい。Ⅳ級くらい。
4P目:まに氏リード。核心ピッチ。5.9+だとか5.10aだとか5.10cはあるとか、色々と言われているので、まぁ悪いのだろうな。。と。
慎重にムーブを繋げて見事突破。さすが。
自分はフォローで。途切れがちな水平クラックはガタガタしていて、ピンポイントにしか効かないジャムを繋げてバンドに立ち、ハンドジャムをこなして終了点へ。なんとかノーテン。
とはいえ、リードだとカムのセットが厳しそう。体感10ノーマル。
5P目:自分がリード。ノープロのトラバースから短い凹角のクラックを登り、右手の錆びたハンガーボルトまで。凹角部分はワイド+ハンドという感じで、先ほどの核心ピッチと同様、ワンポイント的だけどジャミングがバシバシ効いて気持ちいい。
ハンガーはすっかり白錆びまみれで、念のため奥のクラックから補強。5.8くらい。
6P目:まに氏がリード。手の切れそうな鋭い岩角のダブルクラックから一手乗り越し。この辺りは大きな岩がまるごと落ちそうな感じもしてワイルド。ここも5.8くらい。
7P目:自分がリード。ハルナのチムニーラインへ。岩の割れ目を歩くのでノープロで上部岩壁下まで。トリトンオリジナルはおそらくもう少し左手奥からスタートだったかも。大差ないけど。体感Ⅲ級。
あと1ピッチ登ればスーパーレインの終了点。でも昨日も登ったしね…ということで、ここから懸垂下降を開始。3Pの下降で取付きまで。あぁ楽しかった。
道中ご一緒くださった先行パーティのGさん、Uさん、ありがとうございました。
先にも書きましたが…。こうして海金剛を改めて訪れて、スーパーレイン以外のラインを登ることで、ようやく海金剛の全体像が見えた気がします。
整備された人気のマルチピッチルート…とはいえ、自分にとっては十分チャレンジングで、ラインを追うことで精いっぱいだったのかな…とも。
そして、やはり人気ルートは人気ルートだけのことはあり、スーパーレインは美しいラインだな…とも。
以前、海金剛のスーパーレインという超人気の看板ルートを2回登りにきたことがあります。
懐かしい。。
前週の名張遠征の際に車の中で、海金剛は遠いけれど名張よりは近いという話が出て、ふっと再訪してみたくなりました。
今度はスーパーハルナかスーパートリトンか…という感じで。
ハルナのラインはかつて地震で崩壊し一部のラインが消滅したそうで、現状ではハルナ-トリトンラインがスーパートリトンとして登られている様子。
3月21日(土)
・中央稜をからんでネイビー~ハルナ~レイン(つまり適当)
土曜日の朝、寝不足の頭を抱えて雨の降りしきる松崎を過ぎたら、徐々に雲が薄くなり雨も上がっていて、これなら登れそう…と、ヤサグレ気分が回復。明瞭な踏み跡を辿り、海金剛へ。
ただ、現地に到着し岩壁をしげしげと観察するも、今ひとつライン取りが不明。おまけに、なんとなくこう…モチが低空飛行。多分寝不足のせい。
いったん小さな岬を越えてスーパーレイン側へ。この岬に続くカンテラインがいわゆる中央稜なのかな…と。あぁここがスーパーレインの取付きだし。ならば、この辺にネイビーブルーの取付きがあるはず。。という風に、陽光が燦々と降り注ぐ岩壁を見上げながらしばしオブザベ。
過去2回ともスーパーレインを登ることだけを目的とし、他のことを考える余裕が殆どなかったこともあり、この岩場の全体像が見えていませんでした。
改めて「ここからこのライン取りで、こう行ったらどうだろう…?」と眺める岩場は新鮮。大人気のスーパーレインと異なり、順番待ちを気にしなくていい気楽さもいい。
朝イチは気合を入れる意味でトップを登らせてもらうことが多いのだけど、今回も同じく。
目指すは中央稜の右側の、凹角にクラックが走るスラブ。その先にちょっと面白そうなクラックがありそう。
ということで、まずは右寄りのカンテからワンポイントフェイスを乗り越すつもりが、フェイスパートで踏ん切りつかずいったんクライムダウン。
改めて中央稜のラインから登り始め。傾斜はなく、ただボロさグレード高め。その先のラインが繋がるか、この先のクラックが続いているか…と、初めて登るルートは易しい内容でもワクワク。
ガタガタの細めのクラックは途中でカムもナッツも受け付けてくれず、けれどボールナッツとトライカムが頼もしいほどボンバーに効き、そういう発見も楽しい。灌木を支点にビレイ。
下から見えた垂直凹角の部分は、実はクラックではなく雨垂れの跡と判明。残念。まに氏はそのまま中央稜右の灌木帯へ。途中で左手にある中央稜に一段登り、小テラスでビレイ。
3P目はそのまま中央稜のカンテラインを適当に。左手に顕著なS字(逆くの字)クラックとその上に終了点が見え、あぁあれがトリトンの核心ピッチか、と観察。
4P目は崩壊跡を左手にやや逆層のスラフェイスをぐいぐいと繋ぎ、下部岩壁まで。ここでスーパーレインのラインに合流。
5P目はちょうど自分のオーダー。スーパーレインのこのピッチはリードしたことがないのでちょうどよかった。「5.8 OW」とあるけれど、OWというよりバチ効きハンドの印象。
6P目でスーパーレインの終了点に出て、恒例の海をバックに写真を撮るなど。
スーパーレインのラインを4Pの懸垂下降で取付きへ。
適当なライン取りながらも無事に繋げることができて楽しかったです。
スーパーレインに合流するまでの4Pは、下から5.8、Ⅳ級、Ⅲ級、5.8くらい。剥がれる岩が多く、ジャルパイン指数のD(泥)グレードとU(浮石)グレードもⅣ級くらい。すべてNP。
ただ、懸垂下降しながら眺めたスーパーレインのラインはやっぱり美しくてしかも硬そうで、やはり人気ルートは人気だけある…! と感心しきり。
3月22日(日)
・スーパートリトン
土曜日の夜に改めてルートをチェックし、日曜日の朝はいざトリトンへ。
ちょうどトリトン狙いのGさんパーティが装備を終えて取付きに向かうところでした。
1P目:ノーロープでボロい草付から岩壁の基部まで。沢登りのツメみたいな感じ。D&Uグレードが高く、見た目以上に悪い。
2P目:自分がリード。大フレークの左トラバースから始まるスーパーハルナのライン取りを考えていたけれど、先行Pの様子を見ているとロープがスタックしたり大変そうなので、直上するトリトンオリジナルラインへ。5.8か5.9くらい。
小ハングの左側を越えたら立派な木に支点があったけれど、まだロープが半分ばかり残っているので、そのまま継続。クラック+スラブを越え、V字クラックを登るあたりでロープが激重…(すみません)。V字クラックはフットジャムがバチ効きで足で登る感じ。V字クラックの上の灌木でビレイ。上部も5.8か5.9くらい。
3P目:まに氏リード。灌木のビレイ点から少し右上し、緩傾斜のスラブ面に走るクラックを辿り、灌木帯を歩いてS字クラック下まで。徐々に陽が当たるようになってきて気持ちいい。Ⅳ級くらい。
4P目:まに氏リード。核心ピッチ。5.9+だとか5.10aだとか5.10cはあるとか、色々と言われているので、まぁ悪いのだろうな。。と。
慎重にムーブを繋げて見事突破。さすが。
自分はフォローで。途切れがちな水平クラックはガタガタしていて、ピンポイントにしか効かないジャムを繋げてバンドに立ち、ハンドジャムをこなして終了点へ。なんとかノーテン。
とはいえ、リードだとカムのセットが厳しそう。体感10ノーマル。
5P目:自分がリード。ノープロのトラバースから短い凹角のクラックを登り、右手の錆びたハンガーボルトまで。凹角部分はワイド+ハンドという感じで、先ほどの核心ピッチと同様、ワンポイント的だけどジャミングがバシバシ効いて気持ちいい。
ハンガーはすっかり白錆びまみれで、念のため奥のクラックから補強。5.8くらい。
6P目:まに氏がリード。手の切れそうな鋭い岩角のダブルクラックから一手乗り越し。この辺りは大きな岩がまるごと落ちそうな感じもしてワイルド。ここも5.8くらい。
7P目:自分がリード。ハルナのチムニーラインへ。岩の割れ目を歩くのでノープロで上部岩壁下まで。トリトンオリジナルはおそらくもう少し左手奥からスタートだったかも。大差ないけど。体感Ⅲ級。
あと1ピッチ登ればスーパーレインの終了点。でも昨日も登ったしね…ということで、ここから懸垂下降を開始。3Pの下降で取付きまで。あぁ楽しかった。
道中ご一緒くださった先行パーティのGさん、Uさん、ありがとうございました。
先にも書きましたが…。こうして海金剛を改めて訪れて、スーパーレイン以外のラインを登ることで、ようやく海金剛の全体像が見えた気がします。
整備された人気のマルチピッチルート…とはいえ、自分にとっては十分チャレンジングで、ラインを追うことで精いっぱいだったのかな…とも。
そして、やはり人気ルートは人気ルートだけのことはあり、スーパーレインは美しいラインだな…とも。
PR
Comments
Post a Comment
Calendar
最新記事
(07/27)
(07/13)
(07/10)
(03/18)
(03/17)
(03/16)
(03/16)
(03/16)
(03/12)
(03/10)
Profile
HN:
norlys
性別:
非公開
自己紹介:
Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
つぶやき。
Category
Search
Meteo
Look down on Earth
↑陸域観測技術衛星ALOS(だいち)
「P」ボタンを押すと衛星画像になりますyo
Ads
Comments
Trackbacks
Tool
Log
Template by mavericyard*
Powered by "Samurai Factory"
Powered by "Samurai Factory"