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Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by - 2025.01.23,Thu
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Posted by norlys - 2008.10.03,Fri
先日ぷらりと立ち寄ったブクオフで偶然「ロシア 語られない戦争 チェチェンゲリラ従軍記」(常岡浩介、アスキー新書)という本を手に取りました。
奥付を見ると初版発行は2008年7月10日。結構最近刊行された本です。ラッキー。

8月にチェチェンの隣のグルジアでグルジアとロシアの紛争が勃発するなど、その後も状況は変化し続けています。どの時点でどのような視点から書かれた文章なのかということは重要です。
この本はつまり、チェチェン紛争後、ロシアの傀儡政権(と断言されている)の元で首都グロズヌイが復興を遂げつつあり、グルジア紛争が勃発する前に書かれた内容だということ。

著者の常岡氏は世界各地の紛争地帯で取材を行うフリージャーナリスト。
1969年長崎県生まれ。早稲田大学在学中から紛争地帯を旅し、卒業後の94年からNBC長崎放送報道部記者として4年間勤務。その後、フリーランスとしてアフガニスタン、エチオピア、チェチェン、イラク、チェチェンなどの紛争地帯での取材を行う。2000年にイスラム教に改宗。

1999年11月からチェチェン紛争の取材を続け、2001年7月から11月の4ヶ月間に渡り、アブハジア侵攻作戦を行うチェチェンゲリラ軍に従軍取材を敢行。
ロシア軍の目を逃れて5000m級の峻険な山々が連なるカフカス山脈を越え、4ヶ月の間飲まず食わずで約20Kgも体重を落としたそうな。

「チェチェン勢力がなぜアブハジアに??」と、本書ののっけから自分は目がハテナ。
チェチェンとアブハジアは地理的には遠くはないけれど、直接的なつながりは薄いのでは。。と。

従軍中の時点で常岡氏は薄々気付いていたそうだけど、このチェチェン軍のアブハジア侵攻の裏側にはロシアと軍事的緊張状態にあるグルジア政府の関与が示唆されるとのこと。
(チェチェン軍が自発的に「グルジア側に恩義を受けているから、対ロシア同盟としてアブハジアに侵入して、グルジアのためにアブハジアをロシア軍の手から解放しようぜ」というのではないらしい)

なお、常岡氏が参加した作戦ではアブハジアに侵攻することは直前になってから初めて部隊に伝えられたそうな。

なるほどな。。つまりはこんな相関図なのだろか。

ロシア------ ------ テロリストとして虐殺 ------ ------> チェチェン
|                                                                           ^
|                                                                        |
黒海制海権保持の意図         非公式にチェチェンを支援しながらも
の元に、内部分断工作              自国の対ロシア軍事勢力として利用
|                                                                 |
v                                                                   |
アブハジア <------ 自国の領土としての保全を主張 ------  グルジア
                                                                               ^
                                                                                |
                                                                           アメリカ、イスラエル

斜線がうまく引けないので四角関係(+α)になってしまったけれど、ロシア-グルジアの対立は言うまでもなく。
ロシアは、グルジアがチェチェンゲリラを匿っていると以前から非難していました。
一方で、グルジアはチェチェン勢力が自国内に滞在することを見逃すだけではなく物資の補給を行いつつ、対外的には避難民以外のチェチェン人を保護している事実はないと主張。

そして、ロシアから虐殺され対立するチェチェン軍をグルジア政府は自国の領土保全のためにアブハジアに派遣した。。。と。これで、全方面の関連性が成立。

て、ね。。

大国やその傀儡政権の思惑や陰謀術数の渦がぐるぐる巻いていて、眩暈がしそう。

地域住民は徒に翻弄されつつも決して諦めることなく宗教を拠りどころとし武器を手に立ち上がり、このいつ果てるとも知れない、圧倒的な暴力の支配する戦闘の中で、殉教を願う戦士たちと著者の常岡氏は行動を共にされました。

そこで伝えられる現地の様子はあまりにも過酷で残酷。平和ボケした自分の脳みそにぐっさりと突き刺さる。

「難民とは危険な境遇からの脱出に成功した運のいい人たちのことだ。」(p.070)
「本当に悲劇的な状況に直面しているのは難民よりもむしろ、難民になれず戦争の中に取り残された人たちや、絶望の中で遂に武器をとって立ち上がった人たちだ。」(同上)

チェチェンゲリラ軍は、チェチェン人だけではなく近隣のCIS諸国や中東のイスラム教徒から構成され(常岡氏もイスラム教に改宗していたために従軍を許可されたそうだ)、イスラム教徒といってもロシアや欧米諸国が吹聴するような宗教的原理主義ではなく、その多くはごく普通の一般市民であり、決して「テロリスト」という一言で片付けられるものではないという。

もちろん一般市民といっても善良な民ばかりではなく、麻薬に手を染めている者もいれば、ロシア側に通じている者などもいる。ロシア側の密偵は巧妙にチェチェン軍内部の情報を流したり規律を乱し、チェチェン側から発信する情報はことごとく握りつぶされ、チェチェン軍の残酷性を際立たせる情報がロシアから世界に発信される。ロシア国内や周辺諸国で起きたチェチェン勢力によるテロと断定された事件も、実はロシア政府が愛国主義を煽り国内での権力を強大化し、国際世論をロシア側に与するように主導したものではないかと推測される。ただし、これらの現ロシア政権への非難を糾弾するジャーナリストたちは次々と不審死したり投獄されている。

でも、ひとたびチェチェン紛争の内部から離れると、世界で報じられる紛争の情報は極めて乏しく、厳しく制限されてしまう。もちろんロシア側の内部諜報活動や情報操作によって。

いわく、チェチェン人はマフィアであり誘拐を事業とし麻薬密売人であり中毒者であり、テロリストであり、捕虜に対して残酷な処刑を行い、ゲリラ活動によって無辜の人間を大量に殺害している、と。

けれども情報の出所を辿っていくと、どうもこれらの「噂」は巧妙に仕組まれたロシア側の罠であることが垣間見れる。ただし、それらの真相を突き止めようとする途上で多くの人たちが暗殺されてしまったり、複数の情報が錯綜して混沌としているので、真実はいつまで経っても闇の中。

自分もまた、チェチェン紛争勃発後に世界中のネットユーザーの間で話題となった「首切り動画」(未見です。ヘタレなので見れません。。)については、ロシア政府側が流布したものなんだろうとうすボンヤリと考えていました。
(おそらく現在でも日本において、「チェチェンといえば首切り動画」のような印象が植え付けられている人も少なくないだろな、とも思います。どうなんでしょう)
なので、チェチェン独立勢力によるテロ行為としてロシア政府が非難した数々の事件もロシアの裏工作によるものではないか、という説は納得できます。

同様に、「チェチェン人はマフィアとして誘拐を生業とし、次々に人を誘拐しては身代金を要求する」というロシア政府が批判するけれども、その誘拐事業にロシアのFBSが関わっている(すべてではなくとも)疑いが濃厚であるという主張も納得できます。(著者の言い分を全面的に信じることはできませんが、ロシア政府のプロパガンダよりはよほど真相に近いとも思います。)

また、常岡氏は生前のアレクサンドル・リトビネンコ氏(元FBS中佐。イギリスに亡命し、プーチン政権への批判など反体制活動を行っていたが、2006年ポロニウム中毒死という形で謀殺された)と交流があり、リトビネンコ氏へのインタビュー記事が巻末に再掲されていました。

リトビネンコ氏の言葉を通じて、また著者自身の体験や交流のあった人々のさまざまな例や証言を引いて、ロシア政府が主導し演出するチェチェン紛争の輪郭が本書の中で示唆されています。
ただ、あくまでも「示唆」の範疇を越えず、なにかを知っているのにズバリと切り込まない、そんなモヤモヤとした印象を受けることは否めませんでした。

そして、エピローグの冒頭の「本書に書くべきだったのに、書きたかったのに、書けなかったことが一杯ありました。イングーシでのFBSによる拘束の際に、彼らが日本語などの出版物を読んでしまうことを知ってしまったからです。」(p.205)という一文を見て、深く納得しました。改めて脳みそにぐっさりと突き刺さりました。

書かないのではなく、書けないという現実に。

ロシア政府から「ジャーナリストになりすましたイスラム過激派国際テロリスト」とのレッテルを貼られている常岡氏が言論の自由が保障された日本において日本語で出版するとしても、これ以上踏み込んで暴露することは難しい。もしかしたら、発表された内容を期に、辛うじて命を繋いでいる人たちの明日を奪ってしまうかもしれない。

これが私たちの生きる世界の姿です。リアルでね。

この本の中で、印象深い箇所はたくさんありましたが、特に気になったのは次の2点。

その1. 911事件へのロシア政府の関与の疑い

2004年7月に常岡氏がリトビネンコ氏にインタビューした中で、世界各地でロシアがテロリスト育成にあたったという話題が語られていました。リトビネンコ氏がFBSの前身であるKBGに所属していたときに、パレスチナ、イラン、イラク、サウジアラビア、シリア、スーダン、アイルランドにおいてテロリスト育成に関与したという極秘文書を目にしたと。
また、アルカイーダのメンバーにFBSの諜報員が含まれている、と。

自分はずっと911事件は米政府の自作自演だという説を信じてきました。
でももしも、ロシアが裏で糸を引いていたのだとしたら?
なるほど大掛かりな劇場型テロ事件のシナリオ作成についてはロシアではすでに実績がありますし(推測ですが。しかし悲しい実績だ)、911をきっかけにプーチンの外交政策が大きく変化したと言われています。

また、ロシアの国営放送局が今年の9月11日に「911はアメリカの自作自演」説を支持する番組を放映し、アメリカのプロパガンダを信じるなと強調したそうです。。
(「ロシア人はもう911の公式見解を信じない」(ASYURAソースですが、内容はまとも))

ただ、たとえロシアが裏工作を行った可能性が高いとしても、米政府がノータッチだったとは到底思えません。
アメリカの国防のシンボルであるペンタゴンへの被害は、まるで事前に仕込まれたかのように建物のごく一部に留まっていましたし。

しかしまぁ、血と肉が飛び交うスペクタクルを喜ぶ民衆とそれを操る為政者だなんて-まるで古代ローマ時代のようだな。。
2000年以上もの時間を経ても、人類はそんなにも進歩していないのか。。ちくしょう。

その2. プーチンへの見解

「大勢の友人たちを死に至らしめたり、未来を奪ったプーチンに対して、私は個人的な感情を抑えられないし、公平でいられるともいい切れないが、彼が私利私欲や保身のためにロシアの政策を決めたとは微塵も思っていない。もしそうなら、彼はまだ救われる。彼はもっと悲劇的な人物だ。」(p.199)

目の前で、離れたところで、親しい友人が命を消息を絶つというあまたの経験をし、自身もまたロシア政府のシークレットサービスに命を狙われる恐れのある常岡氏の見解です。重いです。

氏の見解は、自分自身がプーチン氏に抱く印象とたいへん近いような気がします。偶然かもだけど。
プーチン氏自身の大義があり(正義ではなくとも)、理念があり、その実現のためには数多の政敵や謀略を乗り越え、ロシアという国の舵を取る。
たとえプーチンが巨額の個人資産を築いているとしても、それだけが目的のようにはとても思えません。
(でもプーチンの最終目的はなんだ?? 「愛国心」がキーワードのひとつだと言われているけれど、さすがにそれだけじゃないだろ)

ただ、常岡氏がプーチンを評して「悲劇的な人物だ」と断定する、その理由をとても知りたいとも思います。
なぜプーチンは悲劇的なんでしょか。
富と権力を掌中に納めてもなお悲劇的だとしたら、いったいどこに人としての幸福ってやつがあるんでしょか。

最後に。エピローグの結びの言葉を引用します。

「これは物事の一面にすぎません。ただ、あまり語れることのない一面です。ロシアのカフカスという地域ではこういう人たちが生きて、死んでいったのだということです。」(pp.207-208)

あぁどうか、世界に平和を。

■Related Links:
シェルコの情報公開 (常岡氏の個人サイト)
The Chicken Reports (常岡氏のブログ)
東長崎機関 (常岡氏が参加しているフリージャーナリスト集団、主宰は加藤健二郎氏)

■Related Entry:
チェチェン再興 (2008/9/1)

思えば、あの時グロズヌイの再興した都市の写真を見て感じた違和感が発端だ。。
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Posted by norlys - 2008.09.27,Sat

麻生首相が就任直後の仕事として、国連で行った一般討論演説の全文が掲載されていました。

麻生首相 国連演説の全文
(朝日新聞 2008年9月26日7時44分)

世界各地の平和と安定した経済発展、地球環境保全において、日本としての見解と貢献の現状と将来について、長いけれど決してムダなところはなく、主張しすぎず恩着せがましすぎずもせず日本国としての意見と主張をぎゅぎゅっと詰め込んだ内容。

このスピーチ内容は官僚の方が用意されたのでしょか。
それにしては、なかなかなに麻生節炸裂だなという印象です。

なかなかボリュームがありますが、マスコミの余計なフィルターを通して発言の一部分だけを抽出して解釈を加えた論評を読むよりも、まずは素のまま読んだ方がよさそうです。

自分としては、中東和平の実現に取り組む日本の市民活動の紹介のくだりにぐっときました。

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議長、話題を転じ、夏の終わりの、ある出来事をご紹介したいと存じます。

 ところは、東京郊外の小さな街。去る8月末、ここに海外から9人の高校生がやって来ました。日本に来るのは初めてです。慣れない料理に顔をしかめるなどは、どこにでもいそうな高校生のビジターと、変わるところがありません。

 1つだけ、ありふれた招聘プログラムの参加者に比べ、彼ら、彼女らを際立たせていた特徴がありました。4人がパレスチナ、5人がイスラエルの高校生で、全員、テロリズムを始めとする過酷な中東の現実によって、親族を亡くした遺児であったという点です。

 議長、日本の市民社会が地道に続けてくれている、和解促進の努力をご紹介しました。高校生たちは、母国にいる限り、互いに交わることがないかもしれません。しかし遠い日本へやってきて、緑したたる美しい国土のあちこちを、イスラエル、パレスチナそれぞれの参加者がペアをなして旅する数日間、彼らの内において、何かが変わるのです。親を亡くした悲しみに、宗教や、民族の差がないことを悟り、恐らくは涙を流す。その涙が、彼らの未来をつなぐよすがとなります。

 包括的な中東和平には、それをつくりだす、心の素地がなくてはならぬでしょう。日本の市民社会は、高校生の若い心に投資することで、それを育てようとしているのであります。

 議長、この例が示唆する如く、日本ならばこそできる外交というものがあることを、私は疑ったことがありません。
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首相の耳に届きかつ国連の壇上で紹介されるのだから一介の草の根市民活動というより、日本政府が関与した市民交流プログラムのように思えますが。。

「世界平和のために日本が貢献している活動は、なにも金を出すことだけじゃないよ」という点や「ヨーロッパでも中東でもない、日本だからこそ」という点を強調しているところ、これいいですね。

いわゆる北欧諸国が取り組む地域紛争調停活動のように、自国の国益として地域交流の芽を蒔きつつ同時に世界平和貢献という評価を得られる一粒で二度おいしい手口です(「手口」言うなw)。

麻生氏のスピーチの中で語られる日本という国の姿は、たいそう緑豊かで、先進技術開発に積極的に取り組み、実直で勤勉で平和を愛する人々がいる、そんな「美しい日本」でした。

「安定した経済的繁栄によってもたらされる世界平和」というのは、80年代後半に日本が見た夢よ再び、という気もしますが、市場原理主義の欺瞞と破綻が露呈した今こそ、恒久的な世界の「繁栄」ってどんなもんじゃらほいと、みんなで考えることは悪くないと思います。

Posted by norlys - 2008.09.19,Fri

朝からこんな記事を見てしまい眩暈がしたので、記念に貼っておこう。

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日本政治的混乱期に入る、テロとの戦いに影響 米議会調査局

【ワシントン=有元隆志】米議会調査局(CRS)は18日までに最近の日本の政治情勢に対する報告書をまとめ、次期衆院選後、「日本の政策決定が混乱期に入る可能性が高い」との見通しを示したうえで、「米国の国益にとってマイナスの影響が出ることもありうる」と指摘した。具体例としてアフガニスタンでのテロとの戦いへの日本の協力を挙げた。

報告書は、自民党総裁選に立候補している5人の候補とも、来年1月に期限切れとなるインド洋での海上自衛隊による給油活動の継続を支持しているものの、国会の日程的な問題や、与党の一員である公明党の消極姿勢によって、「少なくとも中断は避けられない」とし、再び中断されるとの見通しを示した。

第1期ブッシュ政権下で日本はテロとの戦いにおいて「信頼できるパートナー」だったものの、政治的指導力の低下で「米国の世界規模での努力を支持するという政治的リスクを避けるだろう」と予想した。

そのうえで、専門家のほとんどは日米同盟が双方にとって有益であり、基本的には良好であるとみているものの、双方の信頼関係が低下することは懸案に対処するうえで支障が出る恐れがあると警鐘を鳴らした。
(産経ニュース 2008.9.19 09:22)
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さすがは親米ポチの産経新聞。アメリカ様の主張は漏れなくお伝え。
他の新聞よりは多少マシかと思っていたけど、ことアメリカ様のことになるとただのスピーカーに成り下がるとは。

しかしかまぁ、なんだこのアメリカのジャイアニズム。

「日本の政策決定が混乱期に入る」?
なんという余計なお世話。

つまり、
国際社会の中で協調したかったら、今までどおり日本はおとなしくアメリカの言うことに従って黙ってお金だけだしてればいいんだよ、ということですか。
分かりません><

というか、分かりたくありません><

「米国の世界規模での努力」ってなんぞや? 
具体的にアメリカが国家としていったいどんな努力をして世界に貢献したというんだ?

それに、「テロとの戦い」と繰り返し強調するけれど、アメリカはいったい誰と戦っているんだ?
サブプライム問題に端を発した世界金融恐慌の種をばら撒いたアメリカこそが、国際テロリストだろ。

ここのところ連日のように、アフガニスタンとパキスタンの国境付近でのアメリカ軍の爆撃による民間人の死傷に関する報道が続いているけれど、いったいどこまでやったらアメリカはやめるつもりなんだろ。
しかも無人偵察機で現地の民間人を無差別攻撃というのは、それはちょっとあんまりだ。。

ブッシュ政権が終わる今年の11月まで? それとも、イスラム原理主義者を完全に殲滅するまで?
(遠い地の数字だけ報じられると、人の命だということを忘れそうになるんだな。。)

たとえば前者だと仮定して、今現在総力を挙げてアフガン-パキ国境付近を集中攻撃しているのは、アメリカ軍にとってそうしなければならない理由があるのだと思うけど、いったいそれはなぜなんだろう。。

いくらアメリカにとって戦争が公共事業だとはいえ、ちょっとここ最近の情勢はヒドス。。
アフガンにおける米軍(NATO軍)による最新兵器で無差別フルボッコに比べたら、グルジア紛争におけるグルジアとロシアの戦闘や緊張状態はまだマシに思える(それだって死傷者は出た)。

米軍派遣増強が報じられる直前に日本人がひとり殺害された。陰謀論ばかりを唱えたり信じるのは考えものだけど、個人的にあれは仕組まれた出来事だったのだろうと思っている。
(海外から来た民間人に掃討戦を目撃されるとまずいし、日本からは資金協力を得たいし(すでに頼みに頼みに来たが)、そもそもケシ畑を農地に変えられるのは目障りだし(色々な方面の収入源)…と。

本当のところはわからないし、本当にアクシデントだったのかもしれない。
でもなぜか、イラク復興支援に尽力していた奥克彦外務省参事官のことが思い出されてやまない。
立場や状況など様々な点は異なるけれど、「志ある人間が謀殺された」可能性が高いという共通点が)

それにしても。
市場原理主義を声高に唱え続けていたくせに、いざAIGがあぼーんしそうになったら国家として救済するなんて変なの。

投資銀行はひとつくらい見せしめで潰してもかまわないけど、公的健康保険制度のないアメリカにとって保険会社を潰したらエライ騒ぎになる(&大統領選挙の結果に響く)ということなんでしょか。

だからといってアメリカの新自由主義の拡大路線維持とそのバブル崩壊のツケを世界各国が尻拭いしないといけないなんて腑に落ちない。

これをグローバリズムの弊害と呼ぶ論評もあるけれど、グローバリズムはシステムに過ぎない。運用した人間が悪かっただけだ。相互監視によるセーフティネットで暴走を食い止めることだってできたのに、逆手にとって悪用した人間がいただけだ。それなのに、アメリカがただひたすらに強気な論調を出していることが虚しいのう。

漫画の中のジャイアンはあぁ見えても案外涙もろくて結構イイ奴なんだけどさ、現実のジャイアンは腹黒すぎてどうもね。。

****蛇足***

「国際社会がアフガニスタンに銃弾ではなく、書物をふらせていたらアフガンはこんなにはならなかった」
イラン人映画監督 モフセン・マフマルバフ

「タリバン政権を崩壊させたのは米国だから、アフガンの人々は米国に感謝すべきだという考え方を、私は理解できない。国内に一千万個の地雷が埋まり、日々人々の手足を奪い、飢餓の渦中にある国で生活することがどのようなものか、想像できるだろうか。米国はそんな国にやって来て、さらに爆弾を投下していった。そして、『ありがとう』と言うべきだという」 
映画「カンダハール」主演女優ニルファー・パズィラ

「世界中で ただテロの“疑惑”があるという理由だけで、嫌疑があるというだけ
で、ミサイル攻撃を行っているのは アメリカだけだ。世界はなぜ こんな横暴を黙
認し続けるのか。このままでは テロリスト撲滅と言う正当化のもとに アメリカが
全世界の“テロリスト”地域と称する国に攻撃を開始することも可能ではないか。
この無差別攻撃や ミサイル攻撃後に 一体何が残るというのか。」
国連難民高等弁務官カンダハール事務所で働いていた千田悦子氏の手記

「もうすぐ開戦でしょうが、おかしい戦争です。私も若ければ人間の盾をしたかもしれません」。
故・奥参事官と共に亡くなられた井ノ上書記官が、人間の盾に参加した安田純平氏との面談時に呟いた(by安田氏)という言葉。
(第三者の証言はないので、ほんとうに井ノ上氏がこのように仰ったのか、口に出したとしてもあくまでもオフレコとしてのことだったのかなどはわかりません。)

自分は基本的には反米論者ではないし、人間の盾とか海外ボランティア活動に懐疑的だし(国内でできることもあろーね。地道にこつこつと)、ロシアやアメリカのように圧倒的な武力や経済力をかざして紛争をおこそうとする国だの自国民を犠牲にする独裁主義者のいる国家だのがなくなるといいのにな~と思うノンポリ日和見平和主義(つまり、なにもしない…)です。

Posted by norlys - 2008.09.11,Thu

LHC 陽子ビーム周回成功オメ。
Cernのサイトでライブカメラを見ようと何度もトライしたもののアクセス多数により接続できず。ショボーン。。
今後の実験成果に期待death。

ただいまうっかり操作を誤りIllustratorがフリーズ。午前中の作業がすべてパー。
一縷の望みを託して奇跡を願ったものの、だめでした。ボーゼン。。あはは。なんかついてないな。。

ボーゼンとしながら、先日来気になっていたネタをまとめることにする。
全速力で現実逃避。あはは。うわぁ~ん(涙

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チェチェン共和国初代大統領、ジョハル・ドゥダエフ(Dzhokhar Musayevich Dudaev)氏に関する覚書。

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ジョハル・ドゥダエフ

dudayev.jpg
ジョハル・ドゥダエフ(Dzhokhar Musayevich Dudaev, Джохар Мусаевич Дудаев, 1944年2月15日 - 1996年4月21日)は、チェチェン共和国初代大統領。

ドゥダエフは1944年チェチェン・イングーシ自治共和国のペルヴォマイスコエ村で生まれた。一家は第二次大戦中の強制移住でカザフスタンに追放される。彼はガガーリン空軍大学を卒業し、空軍少将まで昇進した。1991年10月30日にチェチェン・イングーシ自治共和国で行われた大統領選挙において得票率85%で当選し、11月に独立を宣言した。

1994年12月にロシア大統領ボリス・エリツィンは連邦軍をチェチェン共和国に投入、第一次チェチェン紛争が勃発した。ドゥダエフは紛争中の1996年4月にロシア軍のロケット弾攻撃で死亡した。
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日本語版Wikipediaの内容は簡潔にして簡素。日本だと知っている人は知っているが、一般的な知名度はそれほど高くないということなんだろか。
ま、単に自分が知らなかっただけ、なんだけど。

一方で、英語版の情報量はもちっと多い。

Dzhokhar Dudayev (Wikipedia in English ver.)

英語版の内容で特に目を引いたのは、「Places named in honor of Dudayev」(ドゥダエフ氏にあやかって名づけられた地名)という項目。

トルコ、ラトビア、ウクライナ、リトアニア、ポーランド、エストニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、チェチェンと、バルカン半島周辺を中心に、これだけ多くの国が氏の功績を称えるために地名(だけじゃないけど)に氏の名前を遺すことにしたという点は、とてもとても興味深い。

そういえば、チェチェン紛争の根幹の部分や、チェチェン独立派についてよく知らないよな。。ということで、今更ながらにちょっと調べてみたくなった。

Wikipediaの英語版(と、部分的に日本語版)の内容をモトに、ドゥダエフ氏の軌跡を年表にしてみた。
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■ジョハル・ドゥダエフ氏の年表 #1

18世紀にロシア帝国がカフカースへの南下を進めると、チェチェン人はロシアの支配に対して激しく抵抗を繰り広げたが、1859年にロシア帝国によって周辺地域とともに併合された。

1944年2月15日 チェチェン・イングーシ自治共和国のYalkhoroi村(日本語版だと「ペルヴォマイスコエ村」)に生誕。ドゥダエフは生後間もなく、家族と共に強制移住政策によりカザフスタンに追放される。
(注:第二次世界大戦中に、チェチェン人とイングーシ人約50万人はヨシフ・スターリンによって対独協力の疑いをかけられ、カザフスタンやシベリアへ強制移住させられた)
1957年 チェチェンおよびイングーシの住民の帰還が許可される。ドゥダエフは家族と共にチェチェン・イングーシに戻り、夜間学校にて学び電気技師の資格を得る。その後2年Vladikavkazにて電気技術を学ぶ。
1962年 Tambov Higher Military Aviation School(Tambov上級空軍学校?)にてパイロットとしての技術を学ぶ。なお、在学中に、チェチェン民族への差別を回避するために、オセット人であると虚偽の申請をしたという疑惑がある。
1966年 Tambov Higher Military Aviation Schoolを卒業。
1968年 ソビエト連邦共産党に入党。
1971-1974年 有名なガガーリン空軍大学にて学ぶ。この時期、ロシア人の詩人であるAllaと結婚。Allaにはすでに3人の子供がいた。
ガガーリン空軍大学卒業後、ソビエト空軍に入隊し、シベリアとウクライナにおいて重爆撃機部隊に従事。
1979年 ドゥダエフは、ソ連によるアフガニスタン侵攻に従軍した。
1987年 空軍少将の地位にあったドゥダーエフはエストニアのタルトゥにあったSoviet Strategic Air Force(ソビエト戦略空軍)基地にて司令として勤務。当時エストニアで盛んだったナショナリズム運動にも寛容な姿勢を示し、ソビエトからの勅命(テレビ局や議会の閉鎖)を無視するなどの対応を見せた。

1990年5月 ドゥダエフ率いる部隊がエストニアから撤退。同時にドゥダエフはソビエト軍を退職(公式には共産党員であり続けた)。同年、ドゥダエフはチェチェンの首都グロズヌイに戻り、政治家に転身。非公式野党である「All-National Congress of the Chechen People (NCChP) 」の党首に選出された。
1991年8月 ソ連「8月事件(8月クーデター)」勃発。チェチェン・イングーシASSRの共産党リーダーであるDoku Zavgayevは公式に8月事件への支持とゴルバチョフ大統領への反旗を表明。(ただし、ロシアからの独立はうまくいかなかったようで)ドゥダエフと彼の支持者たちは、Zavgayev氏の政治方針に反対した。
1991年9月 NCCHP軍は地元のソ連最高議会に侵入。グロズヌイの放送局や議会の主要建物を破壊した。
1991年10月 ドゥダエフは、チェチェン・イチケリア共和国の大統領に就任し、ロシアからの独立を宣言。
1991年11月 ロシアの大統領ボリス・エリツィンはチェチェン独立を阻止するため、グロズヌイに4万の軍隊を派遣。ロシアはチェチェンの独立を断固拒絶したが、事実上チェチェンは独立を果たしたとされる。

1994年12月1日 第一次チェチェン紛争勃発
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まだまだこの先の話は長いので、ひとまずはここまで。ふー。

Wikipedia英語版のほかにも、ドゥダエフ氏のバイオグラフィーを紹介するサイトがいくつかあるので、後日検証用にリンクをペタ。

■ドゥダエフ氏のプロフィールが書かれたサイト
PROFILE: Dzhokhar Dudayev: Lone wolf of Grozny (英語)
(Independent, The (London),  Jan 22, 1996  by ANDREW HIGGINS)

Dzhokhar Dudaev (英語)
(NationMaster.com)

ドゥダエフ氏に関する日本語の文献は少ない。
英語の文献にあたるのが精々だけど、内容はどれも似通っていて、生前の氏の肉声を伝えるものが少ない。
ネット上でちょこっと調べただけなので、どこかにはあるのかもしれない。

チェチェン語、グルジア語、またはトルコ語とか他のカフカス諸国の言語ならもっと文献がありそうだけど、残念ながらとても解読できない。
ロシア語は。。。さすがに表立っては書けないかな。もっともロシア語じゃ全然わからんのだけど。

そういえば。
ふと思いつきで、YouTubeでチェチェン共和国初代大統領であるドゥダエフ氏の名前を検索したら、こんな動画があった。

Jokhar Dudayev (Dzhokhar Dudaev)
-

ドゥダエフ氏へのオマージュ動画。

痩身長躯、質素ながら常にパリッとした服装。よく手入れされた「ムスターシュ」が印象的。

このYouTubeの動画へのコメントは、現時点で全30件。
9割以上がドゥダエフ氏への追悼。チェチェンだけではなく、カフカスやバルト諸国、トルコのユーザが「カフカス独立の真の英雄」と讃えている。

いったいこれは、ロシア統治の不満や大カフカスとしての連帯感の現れなんだろか。

この地域の歴史は余りにも複雑すぎて、よくわからない。。よくわからないので迂闊にヘタなことは言えないけれど、ドゥダエフ氏はある人々にとっては確かに未来を託すべき指導者であり、英雄だった。

でも自分には、まだ氏の輪郭が見えてこない。
時間のあるときに、もうちょっと調べてみようと思う。

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ようつべの※。難癖つけと英語以外の言語は除外。
i couldnt stop my tears when i watched this... he was a great man... may alh rest his soul in peac. dal gach doila cuna our chechen hero . thanks for posting this 

im proud to say that we had such a president! shahid ma vu i inshAllah!
 
Heroes and honorable men don´t die. They are all in the gardens of God inshaAllah.

One of the most honorable man in Caucasus. Great patriot of his country and one of the best representetive of his nation. Symbol of courage and determination.

chechens and georgian for eva!!!!

May ALLAH bless his soul. A great man , a great patriot , a great Hero, a great fighter,a great leader.

The MAN - with capital letters. Tue Vainakh, true Nokhchi, true Caucasian, who knew what freedom, frienship and dignity is about. I am proud that my President Zviad Gamsakhurdia had such a brother. May their blessed souls be granted etrnal life and light!

The Man! Thank you, President Dudaev, for being the great symbol of a true Caucasian. You and your Georgian brother, Zviad, united the spirits and destinies of our nations forever and showed us what dignity, honor, courage and brotherhood is about! Your life will be a proud legend for generations. Rest in peace, my hero. Young wolfs will grow up in our old Caucasus to follow the star you gave your heart to and life for - the star of freedom, brotherhood and unity!

Viva NORTH Kavkaz Konföderation Union
Chechen,Abkhaz,Adiga,Karachay,ingush,Ossetia,Dages tan

at the funeral of Zviad Gamsakhurdia people were creeming "Best friend of Zviad Joxar Dudaev's - GAUMARJOS!" 2 patriots forever remembered together - Johar and Zviad

Glory to Georgia and Chechnya!
Real, true Caucasiens!

two nation Georgiand and Chechnia who always fights for freedom others go to Russians traitorsssssss

Allah blesses you, big general. Muslims and Turks will never forget you. Neither you, nor your fight. Allahu Ekber

All honor to Dzhokhar Dudaev. We Latvians shall always stand by your fight for freedom.
It's sad that your story didn't get the "Happy End".

Rest in peace and eternity great leader!
You are hero not only Chechens, but whole Caucasus!

We will never forget you or your fight! Turk Chechen!!!!

allah blesses you and will never forget your duties down. THIS SHOULD ENCOURAGE ALL OF US to do what is right. FREEDOM.

Dudayev you are the the legend of all kavkaz . god bless you president dudayev
allah u akbar

YOU ARE WHO PUT russia ON HER KNEELS
YOU ARE OUR LEADER UNTIL OUT DEATH

Ichkeria!! You will be free!!!!!!!!!!

we will never forget you.You are great leader. viva chechenya. Forever long live chechenya.free chechenya (from turkish brothers)
Kurlandlegionar
Gloryu to HERO!
Greetings from Latvia.

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Posted by norlys - 2008.09.09,Tue

グルジア情勢をめぐってあっちゃこっちゃのニュースを見ていたら、いったい自分の目に見える世界の姿は真なのか虚像なのか訳がわからなくなりつつ。。

ロシアの経済紙Kommersant(コンメルサント)の英語版サイトに、こんなニュース。

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Turkey Plays to Russia in Caucasus

Russia and Turkey have set to fulfilling the program of creating the Caucasus Cooperation and Stability Platform. Past weekend, Turkish President Abdullah Gul endeavored to persuade his Armenian counterpart Serge Sarkisian of the need to set up a new alliance. The same issue was discussed when Azerbaijan’s Foreign Minister Elmar Mamediyarov visited Moscow. The alliance will strengthen the Caucasus standing of Moscow and Ankara and weaken the position of Washington there.
(以下略)

トルコはカフカス地域においてロシアに協力

ロシアとトルコはカフカスにおける協力関係と地域安定政策を推進するプログラムの履行に着手した。先週、トルコのギュル大統領はアルメニアのサルキシャン大統領と会談し、両国間で新たな同盟を樹立するが必要であると説得した。同様の議題はアゼルバイジャンのメメディヤロフ外務大臣がモスクワを訪問した際に議論された。この同盟はカフカス地域におけるモスクワ(ロシア)とアンカラ(トルコ)の影響を強め、ワシントン(アメリカ)の地位を弱めるものとなる。

※訳はテキトー

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黒海の通り道であるボスボラス海峡の制海権を握るトルコがやけにおとなしいなぁ。。と思っていたら、いつの間にこんなことに。。

万が一その気になったらNATO軍の艦隊もロシア軍の艦隊も一網打尽にできるたのに、ただまんじりと見守っているだけでしたから。

かねてからEU加盟を熱望し、それでも北キプロス問題、クルド人問題、アルメニアとの歴史的・外交問題、国内の人権保護問題、経済事情などを課題にのらりくらりとかわされ続けてきたトルコ。
親米、親イスラエルで西側諸国の一員になることを夢に見続けてきたトルコ。

欧米側に立つのかロシア側に組するのか、その動静が気になっていましたが、まさか蝙蝠になるとはな。

「トルコ」でGoogle Newsを検索してヒットしたものをざざっと見たけど、日本の報道ではどこにも今回のトルコとアルメニアの大統領の会談の陰に「ロシアの後押し」があったことに触れる内容はありませんでした。

単に知らなかったのか、知らせたくないのかはわかりません。
どうなんだろ。

トルコ大統領のアルメニア訪問に関する日本の報道。

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ギュル・トルコ大統領:アルメニア初訪問 「グルジア」余波、歴史的関係改善へ

ロイター通信によると、トルコのギュル大統領は6日、国交のない隣国アルメニアを訪問してサルキシャン大統領と会談し、関係改善を目指すことで合意した。両国間は第一次大戦末期のオスマン・トルコによるアルメニア人迫害などを巡って断絶状態にあり、トルコ大統領の訪問は初めて。歴史的転換の背景には、グルジア紛争に伴う地域情勢の流動化がある。(中略)

トルコは最近、カフカス地方との関係強化に積極的だ。エネルギー資源を獲得したい思惑がある。アルメニアにとってもトルコとの関係改善の利益は大きい。カスピ海と地中海を結ぶ欧米主導の石油パイプラインは、アルメニアを迂回(うかい)しグルジア経由でトルコに向かっているが、アルメニアがグルジアに代わるルートになりうる、との見方も出ている。
(毎日新聞 2008/09/08) 
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※パイプラインに関する論評を出したのは毎日だけだった。。HENTAIのくせに。。

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トルコ大統領、アルメニアを初訪問 サッカー観戦で“雪解け”演出?

(思いっきり省略)
トルコの与党のイスラム系政党、公正発展党(AKP)のエルドアン首相は、シリアとイスラエルの和平仲介に乗り出し、欧州連合(EU)加盟交渉の障害となっているキプロス問題でも解決への交渉に入っており、アルメニアとの確執を和らげることができれば内外に向けて大きな得点となる。
(産経新聞 2008/09/06 23:59)
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過去の確執を超えて新たな関係を~というと聞こえはよいのですが、要は、ロシア-トルコ-アルメニア-アゼルバイジャンが手を組めば、グルジアを外した天然ガスパイプラインルートがさくっと一丁あがり。

おまけにシリアとイスラエルの和平仲介に、キプロス問題への解決交渉か~。。
これはトルコのEU加盟に一歩前進なのかな。
それとも、もはやEUに加盟せずともロシアと手を組んで自前でやっていくつもりなのかな。。(正直、トルコにとってはその方が良いのではないかと思うのだが。EUはどのみち烏合の衆だし)

ちなみに、CNN Japanはこんな感じですた。

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トルコ大統領の「サッカー外交」に抗議運動 アルメニア

エレバン(AP) トルコのギュル大統領は6日、サッカー・ワールドカップ(W杯)予選の同国─アルメニア戦を観戦するため、アルメニアの首都エレバンを訪問した。しかし約1世紀前のオスマントルコによるアルメニア人殺害を問題視する人々が、ギュル大統領訪問に抗議した。(中略)

両国の間は、アゼルバイジャン領内のナゴルノカラバフ自治州がアルメニア人で占められ、アゼルバイジャンと密接なつながりを持つトルコが反発している問題もある。
(CNN Japan 2008/09/07 Web posted at:  18:45  JST )
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トルコ-アルメニア-アゼルバイジャンのラインが団結することを阻止したいダメリカ様の意向がスケスケ。

いやしかし、この世のいったいなにを信じたらよいのやら。
あちらこちらで語られる世界の姿が異なりすぎて、よくわかりません><

ま、KommersantやCNNの国際関係記事なんて、所詮プロパガンダ垂れ流しなので話半分がよろしいようで。

それにしても、ロシアが資源(と武力)をカードに着々と新世界秩序への布陣を進めているようなんですが、なんて壮大なオセロゲームなんでしょ。。

「なぜアメリカはよその国の問題に首を突っ込んでくるの?」とイタリア人教師に問われ、「アメリカは世界の警察だから」とあっけらかんと答えた生真面目なアメリカ人大学生の姿がずっと脳裏に焼きついています。
「NO!!!!!!」「誰も頼んでねーよ!!!!」と教室内がそら騒然としたもんでした。
(両米大統領候補の受諾演説を聞いて呆れたのはわたしだけだろか。アメリカは肥大化したジャイアンだということがよく分かっただけで、とても残念だ)

世界の警察が強引に介入した挙句世界がガタガタと綻び始めたら、資源と武力を正論(ある意味ね)を振りかざしたロシアによって民族紛争や宗教問題を超越して各地域と手を結び始めるオセロゲーム。

でも、どちらの側が覇権を握ったとしても、結局一般市民はあまり幸せにならなそうな点が難なんだよな。。

Posted by norlys - 2008.09.04,Thu

今日もまたグルジア関連。
パキスタンやタイ(政情不安)や韓国(金融不安)、日本(ガタガタ)などアジア諸国の動きもなにかと慌しいのですが、まぁ。

あちこちのメディアの記事全文をクリップするのが面倒なので、ひとまず報道量の多い産経新聞のWebサイトからグルジア関連の記事のヘッドラインだけを手元に一覧としてコピー。
8月5日から本日夕方までで、すでに281件。

グルジア問題と密接にはリンクしない(でもどこかで繋がりそうな)米大統領選挙関連や北朝鮮関連、中東関連のネタも含めた数字なので水増しがあるとは思うけど、結構すごいかも。

時系列でヘッドラインを並べてみると、世界がもぞもぞ動いている様子が浮かび上がってくるようで、ちょっと面白い。記事一覧からコピペするだけなのでたいした手間じゃなし。

9月に入ってからの見出しの一部。

中東首脳が和平協議9.1 00:05
露の強硬姿勢に「エネルギーカード」 対テロ戦でも揺さぶり9.1 21:09
「アルカイダは拠点失った」 ブッシュ米大統領9.1 23:52
露が「ガスカード」 中央アジア資源を囲い込み9.3 23:11
ライス国務長官、リビア訪問へ9.3 18:40
NATO艦船に対抗措置 プーチン首相9.3 16:38
NATO代表団、15・16日にグルジア入り9.3 19:14
チェイニー副大統領、アゼルバイジャン入り ロシアけん制へ 9.3 21:20(これだけCNN)
米、IMFがグルジア支援策を表明9.4 08:18
ウクライナで連立失敗、解散・総選挙へ動き急 グルジア情勢にも影響9.4 09:12
ヒル国務次官補訪中へ 北の無能力化中断で中国と協議9.4 09:21
米第6艦隊旗艦が黒海入り グルジアへの人道支援9.4 12:34
仏、シリアなどの4首脳会談 中東安定化へ新枠組み9.4 18:38
「駐留する限り全員殺す」 仏誌がタリバン部隊と会見9.4 18:59

あぁアメリカは、というかブッシュ政権は、立つ鳥後を濁さずというか、退陣する前に少しは世の中を片付けておきたいのだろうな~という印象です。はい。

ライス国務長官は中東各国を訪問し、チェイニー副大統領は東欧へ(アゼルバイジャン、グルジア、ウクライナ、そしてイタリアを訪問。ヒル国務次官補は中国へ北朝鮮問題のご相談に。ブッシュ大統領はイラク戦争の後始末中(先日大規模な戦闘がありましたっけ)。

冷戦構造とロシア専門家と名高いライスたんが中東を訪問し、湾岸戦争とイラク戦争で利益を得たといわれるハリバートン石油関連機器企業の元CEOであり個人株主でもあるチェイニー副大統領が東欧諸国を訪問という点が、なんだかちょっと面白いです。

なんでわざわざ役割を逆にするんだろ?

それに、チェイニー氏の訪問先がCIS3カ国は分かるのだけど、なぜ最後にイタリア??
ロシア-EUの影のパイプラインとしてイタリアが暗躍中だと仮定すると、ロシアからアメリカへのメッセージをイタリアが預かっているのかな~、なんて想像してwktkする陰謀厨。
(あ、それとも先日イタリア国営放送に生出演したプーチン露首相が再び「これはアメリカの陰謀だ」説を垂れ流したので、「お前ら余計なことをするんじゃねぇ」というお叱りのために?)

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[あとから蛇足というか、訂正]
チェイニー氏のCIS3国+イタリア訪問の予定については、8月25日付けのCNNですでに報じられていました。
イタリア北部のコモで開催されるAmbrosetti Forumに出席するためにイタリアに立ち寄るのが本来の目的だったようです。陰謀論大ハズレ(^^;
"
Cheney trip to Georgia planned before crisis" (2008/08/25 15:41 GMT)

一方で、ロシア国営通信社Novosti(ノーボスチ)には、今回のチェイニー氏の訪問についてシニカルで腹黒い論評が掲載されていました。いわく、

「チェイニー氏がアゼルバイジャンとグルジアを訪問することは従前から決定されていたが(ウクライナ訪問は直前に決定した)、つまりそれはアメリカ側が前々から腹積もりがあったのだろう」

「アゼルバイジャン訪問目的はナブッコ・パイプラインの件でアゼルバイジャンの協力をとりつけることだと思われるが、かなり手強い交渉となるだろう。くっくっく。アゼルバイジャンとロシアではもう話がついているんだけどね。ま、黒海に面するCIS三国をアメリカ側に懐中に収めてアメリカの次期政権にプレゼントしたい気持ちはわかるけど」などなど。

"
Cheney to shoot Caucasian troubles" (2008/09/03 16:51)

(「ナブッコ・パイプライン」は、アゼルバイジャン供給のガスをトルコ、ブルガリア、ハンガリー経由でオーストリアまで結ぶ全長約300Kmの天然ガスパイプライン計画。もともとEUがロシアに依存しないためのエネルギー供給計画だったのに、あの手この手でロシアが嫌がらせをして、結局ロシアが一枚噛みそうな気配濃厚)

しかしアレだな。CNNとNovostiの記事だけ見ていると米露はすでに戦争状態に見えるぞ。
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そのチェイニー氏の訪問を待たずにして、まさにその前日にウクライナの与党連立政権崩壊の危機! というのが、これまたよくできたタイミングで、ヘタなドラマより現実はよほどドラマチックですよ。
もうロマンチックが止まりません。なんて、決して笑い事ではありませんが。。

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ウクライナで連立失敗、解散・総選挙へ動き急 グルジア情勢にも影響

【モスクワ=佐藤貴生】ウクライナのユシチェンコ大統領は3日、議会で多数派の一角を占めていた「ティモシェンコ連合」が野党に事実上合流したとして非難、議会を解散して選挙を行う対抗措置を取ると警告した。大統領と首相の対立が表面化したことで、ウクライナ政局は今後、混迷する可能性が強い。

ティモシェンコ連合は、2日の議会で親露派の「地域党」などと大統領権限を制限する法案を提出、採択した。これに対しユシチェンコ大統領は「議会でクーデターが始まった。ウクライナの国益に反しており、政権に対抗する決定だ」と非難した。

ティモシェンコ連合は2004年に政権交代を実現した「オレンジ革命」の立役者の1人、ティモシェンコ首相が率いており、大統領与党である「われらのウクライナ・国民自衛」と連携して多数派を形成していたが、グルジア紛争をめぐるロシア批判に消極的な立場を取り、与党側と対立してきたとされる。ウクライナからの報道では、議会は討論が満足にできず、空転状態に陥っている。

ウクライナ憲法は、30日の間に議会で過半数を占める勢力が形成されなかった場合、大統領は議会を解散し、選挙を実施できると定めている。ティモシェンコ連合と地域党は議会の2大勢力だが、方向性がまったく違うため長期的な協力体制が確保できるとは考えにくく、現地の専門家の間では議会選が行われる可能性が強いとの指摘もある。

チェイニー米副大統領は4日にウクライナ入りし、米国のサポートをアピールする見通しだが、政局の混乱はグルジア紛争をめぐる欧米の“反露同盟”の結束にも影響を与えそうだ。
(MSN産経 2008.9.4 09:12)
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ユリア・ティモシェンコ女史といえば、ガスの女王(ガス事業に進出してウクライナ1の大富豪となったので)。
2001年に統一エネルギーシステム社長時代の文書偽造・ロシア産天然ガスの密輸入の容疑で逮捕され、ロシアから国際指名手配された女傑(?)。

「ロシアに足を一歩踏み込んだら即逮捕してやる!」とロシアの検察が激高していたけれど、このティモシェンコ女史への国際指名は、2005年にロシア側から取下げがあったらしく立ち消えになったそうな。(Asyura 「 ロシア対ウクライナ」(2005 年 12 月 28 日 00:00:47) ※Asyuraソースなので、まぁ話半分がよろしいかと思います)

そのティモシェンコが、連立を組んでいたユーシェンコ大統領に離反。
ユーシェンコ大統領は8月12日にグルジアの首都トリビシを訪れサーカシビリ大統領に連帯を約束し、グルジア国民を前に「自由は戦い求める価値がある」と演説したそうな。

一方でティモシェンコは、グルジア紛争勃発直後から病気を理由に議会を欠席しがちで、ウクライナによる対ロシア制裁に消極的だったとか。

従来からロシアの脅威を欧米側に警鐘していたティモシェンコが、いざロシアが実力行使を始めたらあっさり親露派と手を組むとはこれいかに?

天然ガス事業で巨万の富を築いただけに、結局のところロシアと同じ穴の狢だったということなんでしょか。
資源を握るものが富を制する、とな。

もっともウクライナがロシアに反発したら次に狙われるのは、住民の大半がロシア人というウクライナのクリミア半島なのは火を見るよりも明らかなので、ウクライナが蝙蝠役を演じるものもっともかなぁ。。という気がしなくもなく。
砲火の最前線に立たされグルジアのように国家が分断されるよりは、EUとロシアのクロスロードである方が、ウクライナとしても自国の価値があがりそうだし。

Realクシャナ(ナウシカの、だ。トレードマークの髪型が)ティモシェンコ女史が引き起こした今回の騒動によって、ユーシェンコ大統領の後ろ盾がすこんとなくなったらグルジアのサーカシビリ大統領の立場はどうなるんだろ。。

ことごとくロシアが先手先手を打ってくるこの状況が、なんだかとても気持悪い。。
世界は大きなチェスの盤で、誰かが駒を動かしているような感じ。

その先の展開を知っている人がいたら、教えてほしいんだけどな。。

ところで。

資源を握る者が勝ち、労働の価値が失われる図式がくっきりとするほどに、今後は工業的発展は停滞してしまうのではないだろか。

リクルートの提唱するアレは自分にとっては迷惑なんだけど、「仕事で自己実現」という人生の目標とその価値が失われたら、重く鈍い閉塞感が世界を覆うんじゃないだろか。

もっとも、現在の加熱しすぎた資本主義的自由主義経済は、拡大し続けなければ倒れてしまう自転車操業ばかりでは「地球は案外狭かった」という意味での閉塞感を迎えつつあるけれど。

過剰な資本投下と産業発展はやめて、もっと地球にやさしく生きようぜ~という時代が、図らずしも到来したりするのかな。

いや人間に物欲がある限り、そんなに簡単に時代は逆行しないか。

なんてことをつらつら考えてみたりする今日この頃。

(仕事には直接は関係ないけど、これだけ世界や日本国内の情勢がバタバタ騒がしいと、そら~自分の生活にも幾ばくかは影響しますので。先日、潜在的顧客の取引先がいつの間にかシボンヌされていてビックリでしたし。)

Posted by norlys - 2008.09.03,Wed
プーチン節、炸裂☆

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NATO艦船に対応策取る=ロシア首相が警告 

【モスクワ2日時事】インタファクス通信によると、ロシアのプーチン首相は2日、滞在先のタシケントで、グルジア紛争の避難民への人道支援目的で黒海に派遣されている北大西洋条約機構(NATO)の海軍艦船に対し、ロシアが何らかの対応策を取ると警告した。具体的内容は明らかにしなかったが、「穏やかでヒステリックではないものだ」と述べた。
(時事通信 2008/09/02 22:25)
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嗚呼、「穏やかでヒステリックではないもの」ってなんですか~?!
いったいなんですか~?!!

プーチンの発言だからこそ、えもいえぬゾワゾワ感。。
これが元KGBの真髄なのか。。おそロシア(←そろそろ飽きた)

それにしても、いったいなんだろなー。

「露ガスプロム・ネフチ(SIBN)、9月にイランと北アザデガン油田計画に関する条件を協議」(下記*)ではNATOは関係ないですもんねぇ。。
これはこれでロシアが着々と資源確保に動き回っていて、西側諸国としてはあまりうれしくないニュースですが。

ところで。上記プーチン氏の発言の英文ソースを探していたら、ロイターの英文記事の中で、今年の7月にメドベージェフ大統領がアメリカのMD計画推進に反対を表明した際(下記***)に似たような表現をしていたことに気付きました。

"We will not be hysterical about this (U.S. missile shield) but we will think of retaliatory steps," he (Medvedev) said, but did not specify what measures Russia might take.
(「我々はこの事態に対してヒステリックな態度を示すことはない。ただし報復措置については検討しなくてはならないだろう」とメドベージェフ露大統領は語った。しかしロシア側がどのような手段を用いるかについては明らかにされていない。)

メドベージェフ大統領の発言だと思うと、プーチン氏と比べると、正直なところあまり怖くないかも。。
政敵の返り血を浴び続けながら玉座を死守してきたプーチンと、プーチンの抜擢で栄光の座を受け継いだメドベージェフでは格が違うということなんだろか。。

ところで、もしかして「ヒステリックではない報復措置をとるぞ」というのは、ロシア語のコンテクスト上ではありふれた表現なんだろか。
つまり、「やれるもんならやってみろ(はぁと)」ということなんだろうけど、「遺憾の意」の生ぬるさに比べたら、これはもはや恫喝だろう。おまけに口先だけではなく実際に陰で武力反撃の準備を進めるのだからまことにおそロシア(←飽きたけど、ほかに言いようがない。。)。

さてはて。

上記メドベージェフ氏の発言が書かれた記事を読んでいたら、アメリカのMD計画に対して当時ロシア大統領のプーチン氏が強硬に反対を表明すると同時に、代替案を提案していたことを思い出しました。2007年6月上旬の頃のお話でございま。

(反対) MD計画(ポーランドでの対空ミサイル防衛施設とチェコでのレーダー設備設置)の中止
(代替案) アゼルバイジャン国内にあるロシアのレーダー施設を米露で共同利用

プーチンは、「もし東欧MDが本当に対イランであるなら、東欧よりもっとイランに近い場所にレーダー施設を作ればいい」と主張し、アゼルバイジャンの施設の共同利用を提案。
さらに当時、イランが「イランのミサイルは欧州まで届かないよ」とアメリカのMD計画を皮肉ったそうな。

でも、アゼルバイジャンの軍事施設を共同利用するのは、わざわざロシアに最新技術をダダ漏れにする恐れもあるし、おそらくはアメリカの本意ではないので、アメリカ側がのらりくらりと聞こえないフリをしていましたっけ。

今一度、アメリカのMD計画が白紙に戻ったり、米露共同で施設利用という話が進まない限り、グルジア紛争の幕は引かないような気がしてきました。
争点は色々とあるけれど、問題の根幹に米のMD計画が居残る限り。。

しかしまぁ、なんでアメリカもロシアもこのMD計画の攻防戦にこんなに熱心なんだろう。。???
極東の1国民としては、理解に苦しむ苦しむ。
どっちかさっさとこの問題から手を退け、できればアメリカ。本当に迷惑だ。

それにしてもプーチン氏の存在感の大きいこと。

先日、プーチン露首相が極東ウスリースク(Ussuriysk)森林保護区で「(罠にかかった後)近くにいたテレビ局のクルーに向かって走り出したアムールトラに麻酔銃を打ち込んだ(下記**)」というニュースをロイターが配信し、涙がちょちょぎれるほどに爆笑したのは自分だけではないと思いたいです。

このニュースの数日前に、ロイターが報道したロシア軍の残虐性を知らしめる写真に対し、一部地域(ロシアと親露派の人々)において捏造疑惑が盛り上がっていたそうなので、ロイターが慌ててサービス、サービス♪なんでしょかね。ものすごいリップサービスだな、おい。

存命中にしてすでに伝説の人となりそうな、最近のプーチン氏の八面六臂の活躍ぶり。あまり面白キャラに成り下がるのは、今後の政治活動において得策ではないような気もしますが。

ねぇまさか、自分たちのPMがこんな人だとして、それで本当にロシアの国民は大喜びするのかな?
ひねくれた性格の自分としては、こんなの大神源太レベルのはったりにしか見えませんが。。

oogami5.jpg←お懐かしうございます。
大神氏とプーチン氏、マッチョでデコが広いという点が共通か(失礼)?







従来から面白発言満載のプーチン氏。Wikipediaからプーチン発言集の一部を抜粋してみました。

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  • 「テロリストは便所に追い詰めて肥溜めにぶち込んでやる(たとえ便所に逃げ込んでも息の根を止めてやる)」(チェチェン武装勢力に関して)
  • 「我々が戦っている相手は残酷な連中、人間に化けた獣だ」 (チェチェン武装勢力に関して)
  • 「もしあなたがイスラム過激派になりたくて割礼が必要ならモスクワに招待する」 (2002年11月「チェチェン住民を抹殺しようというのか」というフランス記者の質問に対して)
  • 「あれは沈んだ」(ロシアの原子力潜水艦クルスクが沈み、乗員118人が死亡した事件について)
  • 「我々の敵はテロリストでなく、ジャーナリストだ」(2001年5月)
  • 「イギリスの連中は脳を入れ替える必要がある」(リトビネンコ毒殺事件の容疑者引き渡し要求に反論して)
  • 「(地球温暖化のおかげで)毛皮コートを買う金も節約できる」(2003年9月の気候変動会議の開幕式で)
  • 「バルト三国はロシアの小銭」
  • 「中世のように、汚職する公務員は手を切り落としてしまえばいい」(ロシア国内の汚職の横行に関して)
  • 「EUは恥を知れ!国際社会のルールに反する勝手は許されない」(コソボ独立に関して)


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いやはや。。(ノーコメント)

話が吹っ飛ぶけど、日本の新しい首相はローゼンメイデン麻生閣下が望ましいと海外のニュースサイトが勝手にあれこれ報じておりますが、いったい何がどうなっているんだら?

そんなことは日本国民に決めさせろ。
つか、直接投票ができたらいいのにな。。もっとも選択肢がなさすぎて困惑するだけか。。


(*)のNews
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露ガスプロム・ネフチ(SIBN)、9月にイランと北アザデガン油田計画に関する条件を協議

ロシアの石油大手、ガスプロム・ネフチは08年8月、イラン政府にイラン領内の大規模油田、北アザデガン油田の調査結果を提出した。同社Dyukov社長がモナコで報道陣に語った。ガスプロム・ネフチは国営イラン石油公社とアザデガン油田の共同開発に関する交渉を進めている。ワーキンググループが結成され、ガスプロム・ネフチ代表団訪問に関してイラン側と交渉を行っている。代表団は契約条件協議のため、08年9月にもイランを訪問する可能性がある。北アザデガン油田の可採埋蔵量は約1億5000万トンで、年間最大採掘量は550万―650万トンにのぼる見込み。

なお、同社株式の売買単位は1株で、最低売買金額は521円程度。
(提供:ARUJI GATE証券株式会社)
(IBTimes、2008/09/02 23:21更新)
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(**)のNews
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プーチン首相、トラの襲撃からカメラマン助ける=ロシアメディア
[モスクワ 31日 ロイター] ロシアのメディアは31日、プーチン首相(55)が、野生のアムールトラの襲撃からテレビ局のクルーを助けたと報じた。同首相は、研究者らによる野生のトラの監視方法を視察するため、国立公園を訪問していたという。

 同国の主要テレビ局によると、プーチン首相はわなにかかったアムールトラを見るため、野生生物の専門家たちと一緒に現地に到着。その際にトラが逃げ出し、近くにいたカメラマンに向かって走ってきたが、旧ソ連国家保安員会(KGB)出身のプーチン首相がすばやく麻酔銃を打ってことなきを得たという。

 プーチン首相はその後、トラの歯の計測や、首の周囲に衛星発信機を装着する仕事も手伝った。
(ロイター、2008/09/01 14:25 JST)
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(***)のNews
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Russia upset, but "no hysterics" over U.S. shield
By Oleg Shchedrov

TOYAKO, Japan (Reuters) - Russia will consider how to retaliate over a planned U.S. missile shield but wants to continue talks on the issue with Washington, President Dmitry Medvedev said on Wednesday.

Washington and Prague signed a deal on Tuesday to place a tracking radar in the Czech Republic as part of a system the United States says is needed to protect against any missile attack from countries such as Iran.

Russia is sensitive to any Western military build-up near its borders and says it considers the U.S. missile shield plans a direct threat to its security.

"We are extremely upset by this situation," Medvedev told a news conference on the northern Japanese island of Hokkaido, where he was attending a summit of the Group of Eight leaders.

"We will not be hysterical about this but we will think of retaliatory steps," he said, but did not specify what measures Russia might take.

Secretary of State Condoleezza Rice called Russia's response "predictable, if disappointing".

"I still hope that Russia will look at the actual threat environment, look at the fact that the Iranians are developing ever-longer ranges of missiles which they apparently intend to test and that the Russians will see that this is not aimed at them," Rice told a news conference in Sofia.

Iran, suspected by the West of developing nuclear arms, test-fired 9 missiles on Wednesday and said it was ready to retaliate if the United States and Israel attacked. Speculation Israel could strike has mounted since its air force staged an exercise in June that U.S. officials said involved 100 aircraft.

Previous president Vladimir Putin proposed to Washington and NATO last year to set up a joint system of early warnings to trace any potential launch from the volatile South. Moscow offered use of a radar station it hires in ex-Soviet Azerbaijan.

"There has been no reaction," Medvedev said. "They are conducting sleepy talks with us and that means that the (U.S. shield) idea will be realized."

"It is completely obvious that, after the signing of the agreement, a new stage in implementing the idea of the missile shield has started," he added.

UNEASY RELATIONS

The missile shield dispute is one of a complex of disputes between the United States and Russia.

Rice was due in the Georgian capital, Tbilisi, on Wednesday for a visit Moscow will be watching closely. Tensions between Moscow and Tbilisi are rising over the Russian-backed separatist regions of Abkhazia and South Ossetia.

Putin, who handed over powers to Medvedev in May and is now his prime minister, warned in 2007 that Russia could aim missiles at European countries if the U.S. missile shield plans went ahead.

Russian generals have threatened to deploy tactical missiles in neighboring Belarus and to resume production of short and medium-range nuclear missiles in response to Washington's missile defense plans.

But Medvedev, who met President George W. Bush on the sidelines of the G8 summit on Monday, said dialogue on the Missile Shield issue should not be stopped.

"We are not closed to further negotiations and we will continue these," he said.

Medvedev and Bush, who will hand over powers to a successor after elections in November, agreed at a meeting in Japan that maintaining dialogue and close ties between the leaders was important both for the two states and for the global stability.

"I think we are leaving a very strong relationship," Secretary of State Condoleezza Rice said in Bulgaria.

"But it's a complicated relationship because whenever you have a relationship this big, and with this many elements, there are going to be elements both conflict and cooperation, and both are evident in the relationship with Russia."

(Editing by Ralph Boulton)

(Additional reporting by Arshad Mohammed in Sofia)
(ロイター 2008/07/09 23:36 JST)
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