ソマリア沖の海賊問題、日本側の対応はただいま検討中。
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海賊対策で海自派遣特措法案 抵抗抑止に武器使用容認
アフリカ・ソマリア沖で相次ぐ海賊被害を受け、政府は20日、海上自衛隊の護衛艦を派遣するための「海賊行為防止活動特別措置法案」(仮称)の素案をまとめた。自衛官の正当防衛に加え、海賊が武力で抵抗した場合の武器使用を容認する考えを打ち出し、護衛対象に外国船も含めた。
政府は来年の通常国会での法案提出を目指す考え。しかし集団的自衛権の行使や海外での武力行使を禁じた憲法9条との整合性をめぐり論議となるのは必至だ。衆参両院の「ねじれ国会」もあり、成立は見通せない。
素案によると、タンカーや民間商船などの安全確保と海賊行為の阻止が目的。各国に海賊への対処行動を求めた今年6月の国連決議を法的根拠としている。
活動範囲は「日本領海とソマリア沖」と規定し、自衛隊部隊による活動として(1)同海域を航行する船舶の監視や伴走(2)海賊船への停船命令や立ち入り検査-を例示。周辺海域で戦闘行為が発生した場合は、活動を中断して避難する。
また派遣期間や活動範囲などを定めた実施計画を作成し閣議決定。政府に対し、計画の変更や活動終了時の国会報告を義務付けている。
武器使用については「海賊行為防止活動の実施に対する抵抗を抑止するため武器を使用できるほか、自衛官は、自己保存のための武器を使用できる」と明記した。
(共同通信 2008/11/20 18:31)
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うう~む。。
各国がそれぞれに対応策を打ち出す中、日本だって目を背けて看過できる問題じゃないけど。
それでまた別の問題がボロボロと浮き彫りになっちゃうのでした。。
「伴走して護衛するけど、戦闘行為が発生したら避難」するようなボディーカードって。。?
海上自衛隊が出動するけどあくまでも警察的な立場ですよ、ということなのかな。
防衛のための武器使用は一応オッケイだそうですが。。この部分の解釈において、またぞろ政局やらマスコミが騒然としそうな気がするなぁ。。
しかしまぁ、なんという現場任せ。。
苦肉の策で捻り出した最大限の譲歩案なんだろうけど、こんなんで現地に向かえと指示される方たちはかわいそうだな。。
こうなったらアレか。
日本の海上自衛隊の船を直視したら不幸が起きるから逃げろ! とか、サムライ世界最強伝説とかの類のデマをインターネットでがんがん流すとか、どうかなぁ。。
そこからまたとんでもない方向に話が転びそうな気もするので、それは止めておいたほうがいいか。。
または、一目見ただけで海賊が逃げ出したくなるようなとんでもないハリボテを船にデコレーションするとか。。
まぁ、まずもって予算が通らないだろうなぁ。。
そういえば。昨日までの報道ではアメリカ側の対応に?だったけど、実はアメリカも抑えるところは抑えていました、というお話。
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米財務相、ソマリア武装組織指導者に制裁 海賊行為の資金源に
【ワシントン=山本秀也】米財務省は20日、無政府状態が続くソマリアのイスラム武装勢力「アルシャバブ」の指導者3人に対し、米国内の資産凍結など制裁措置を発動した。同国沿岸を支配するアルシャバブは、沖合での海賊行為を資金源としている疑いが強まっている。
アルシャバブは、幹部が逃亡したソマリアの武装組織「イスラム法廷会議」の残存勢力を中心に組織され、暫定政府軍やアフリカ連合(AU)平和維持部隊への攻撃を続けている。
国際テロ組織アルカーイダとの関連も指摘され、財務省当局者は「ソマリアの政府職員や民間人を標的にした誘拐、殺人の元凶であり、国際金融システムから排除されるべきだ」と語った。
(MSN産経 2008.11.21 09:26)
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ありゃりゃ。。。
ソマリア情勢は、無知な自分がほわ~んと想像する以上にキナ臭かったのですね。。
実質的な経済損失を被っていることもあって、日本政府もまた対海賊護衛に本腰を入れないとそれはそれで突き上げを食らうだろうけど、「実はこれ、『テロとの戦い』なんです」ってことになったりして武力行使がどうのこうのとなると、それはそれで突き上げをくらいそうだな。
近いうちに日本もまた試されそう。お上だけじゃなくて、一人ひとりが。
ところで。ソマリアの武装勢力「アルシャバブ」でニュースをさらっと検索してみたら、「今年8月にソマリア南部、同国第3の都市であるキスマユをイスラム主義武装勢力アルシャバブが制圧した」という報道は、産経さんと2ch(ロイターの英文記事を翻訳)しか見当たりませんでした。
(毎日さんと朝日さんは、わざわざ各社のWebでサイト内検索したんだけどヒットせず。毎日新聞や朝日新聞が度々協賛している日本ユニセフ協会(黒柳徹子女史が携わっている国連ユニセフとは別ですよ)はソマリアへの援助も行っているはずなのにな。。)
で、割と最近のソマリア情勢のレポートby産経さん。どうも産経さんのネタの振り方が小出しなのは、またぞろパンドラの箱に触れてしまう(9条とか自衛隊とか。箱を開ける以前の問題)可能性があるからなのでしょうか。。
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イスラム過激派の温床 ソマリアの現状リポート
ソマリア沖での海賊行為が治まらないのは、ソマリア自体が全土を実効支配する政府を持たない無政府状態にあるからだ。現在も暫定政府軍とイスラム原理主義武装勢力との戦闘が続き、経済的に破綻(はたん)しているだけではない。横行するテロや誘拐、海賊行為によって得られた金がイスラム武装勢力の資金源となっているとみられ、ソマリアが新たなテロ勢力の温床になっていると懸念する声も多い。現地からの報道をもとにソマリアの現状をまとめた。(シンガポール 宮野弘之)
■独裁と内戦の歴史
アフリカ北東部、「アフリカの角」と呼ばれる部分にあるソマリアの歴史は内戦に彩られている。第2次世界大戦前、イギリスの植民地だった北西部と、イタリア領だった南部とが1つとなり、1960年にソマリア共和国として独立した。しかし、独立後も南部を中心に部族間、地域間の抗争が続いてきた。
69年にクーデターで権力を掌握したバーレ大統領は社会主義独裁政権を率いたが、91年にアイディード将軍派によって追放され、以来、内戦が本格化した。
国連ソマリア活動(UNOSOM)を受けて、92年からは米軍を中心とする多国籍軍が展開。しかし、93年にアイディード将軍派幹部の逮捕に向かった米軍ヘリが撃墜され、米兵が街中を引き回される映像が世界中に流れたことで米軍は撤退を決めた。この経緯は米映画「ブラックホーク・ダウン」に詳しい。
■エチオピアの進攻
一方、94年に首都モガディシオのイスラム教徒を中心に結成されたのが「イスラム法廷連合」だ。イスラム法に基づく秩序の回復と国家統一を掲げた彼らは、長い戦乱に苦しむ国民の支持を受けて勢力を拡大、首都を支配下に置いた。
しかし、イスラム法廷連合はエチオピアと対立するエリトリアからの支援を受けていたため、エチオピアが反発。2004年にケニアで同法廷連合を除く各勢力による亡命暫定政府が発足すると、エチオピア軍は06年12月、暫定政府軍とともにソマリアに進攻、モガディシオを奪還する。
英BBC放送によると、イスラム法廷連合の主要幹部がエリトリアに逃走後、残された若者を中心に編成されたのが、イスラム武装勢力「アルシャバブ」だ。同勢力は急激に勢力を伸ばし、モガディシオを含む中南部で政府軍や駐留するアフリカ連合(AU)の平和維持軍への攻撃を続け、今年8月にはソマリア第3の都市で南部の主要港キスマユを制圧した。
■海外テロ組織
無政府状態のソマリアにアルカーイダが新拠点を設置して「アフガン化」することを警戒する米国は、米中枢同時テロ直後から隣国のエチオピアとの関係を強化し、ソマリアに展開するエチオピア軍を後方支援しながら東アフリカでの対テロ戦を続けてきた。
ブッシュ米大統領は2002年、エチオピアのメレス大統領らとホワイトハウスで会談して反テロでの共闘を確認した。06年のエチオピアによるソマリア侵攻の際には特殊部隊の一部を派遣するなど、「米国は侵攻を容認する以上の協力をした可能性もある」(BBC)といわれる。
米国との共闘は、東部の国境周辺でソマリア系住民の独立紛争を抱えるエチオピアにとっても願ってもないことだった。エチオピアとソマリアは、同地域をめぐって1988年の和平合意まで何度も戦争状態に突入していた。
一方、エチオピアに協力する米国は、ソマリアのイスラム武装勢力、アルシャバブのリーダーがアフガニスタンのアルカーイダのキャンプで訓練を受けていることなどを指摘、国務省が発表する「海外テロ組織」のリストにあげている。さらに、ソマリア自体が、イスラム過激派の訓練を行っているばかりか、ケニアやタンザニアで起きた米大使館爆破事件の容疑者らをかくまっていると批判する。
また、ケニアのナイロビで海賊問題を追っている東アフリカ船員支援計画の代表も、ロイター通信に「ソマリア沿岸は彼らに支配されており、海賊行為で得た金は、すべてアルシャバブの活動資金になっている」と指摘している。
これに対し、アルシャバブのスポークスマンは、アルカーイダとの関係を否定し、エチオピア軍の影響力を排除するのが目的として、国際テロ組織とは無関係と主張する。
アルシャバブはまた、制圧したキスマユ周辺に残っていたイタリア植民地時代のキリスト教会を破壊し始めている。スポークスマンは、AP通信に「すべての宗教施設をモスク(イスラム教礼拝所)に建て替えるのが目的」と主張する。
しかし、国連高等弁務官事務所(UNHCR)によると、モガディシオだけで今年に入って16万人もの住民が国外に脱出するなど状況は悪化する一方だ。
(IZA!β版 2008/10/02 20:57更新)
※同日のMSN産経ニュースにも掲載されていました。こちら。
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日本国内は安部政権末期を髣髴とさせるようなマスコミの印象操作が激化し始めたので、なんだかな。。
広告宣伝費も接待交際費のように締め付けを。。と、マスコミ対策をチラつかせたらこれだもんな。違うかもしれないけど。
あぁ、頭が痛いっす。まあ主に二日酔いが原因と思われるけど。
で、うっかり海外のネタを眺めてみたら、そこはリアル北斗の拳の世界でした。
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高級車にネットカフェ…繁栄するソマリア海賊の町
19日、ケニアのモンバサで、訴追のため判事の前に連行されたソマリアの海賊容疑者ら(AP) 高級自動車にインターネットカフェ。人質には洋食の出前も-。AP通信は、事実上の無政府状態が続き、貧困にあえいでいたソマリアの沿岸部の町が、身代金を得た海賊たちの落とす金で繁栄を謳歌していると伝えた。
ソマリアは、イスラム原理主義勢力と暫定政府軍との戦闘などで治安が極度に悪化、中央政府は約20年もの間ほとんど機能していない。だが、沿岸部のハラデレなどの町は“海賊経済”で栄え、四輪駆動車を乗り回し、石造りの家を建てる海賊も。
ハラデレには、補給のために毎日海岸に戻ってくる海賊のために、たばこや食料、飲み物を売る店が出た。「海賊たちは私たちに頼り、私たちもそれでもうけている」と店主の女性。
身代金の受け渡しは必ず現金で行われ、ヘリコプターから麻袋を落としたり、防水のスーツケースが使われたり。人質の扱いも一般的に丁重だ。スパゲティなど欧米風の食事をつくらせ配達させることもあるという。(共同)
(MSN産経 2008.11.20 10:17)
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ソマリア沖とかフィリピン沖のに出没する海賊の話題はしばしばニュースで目にしますが、こんなことになっているとは。。
うう~む。。「海賊経済」で「繁栄を謳歌」って。。
いいのかそれで、ほんとうに? どう考えてもおかしいのでは。
なのに、なんで記事のトーンがこんなに暢気なんだぜ?
強奪し搾取する側が身近な政府(笑。冗談ですよ)ではなくて、遠い国の海賊だと、こんな面白ニュースになっちゃうの?
ソマリア海賊問題の記事、もうひとつ。
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ソマリア:続発ハイテク海賊 取り締りに手焼く国際社会
【カイロ高橋宗男】アフリカ東部ソマリア沖で海賊被害が続発している問題で、国際社会が取り締まりに手を焼いている。14、15の両日には連続して、日本人船長の中国マグロ漁船や日本企業が管理する貨物船が乗っ取られる事件も発生。哨戒活動に入っている北大西洋条約機構(NATO)や米国、ロシアに加え、欧州連合(EU)も艦船の派遣を決めるなど対策に本腰を入れ始めたが、海賊の勢いは衰えていない。
国際海事局によると、今年に入りソマリア沖で発生した海賊行為は88件(16日現在)で、既に昨年1年間(31件)の2.8倍に上っている。英王立国際研究所は、今年だけで総額3000万ドル(約29億円)以上の身代金が海賊にわたったとみている。
海賊らは自らの違法行為を「外国漁船の違法操業」に対する自衛行為と主張。自分たちを「沿岸警備隊」と呼んでいる。しかし、実際には無政府状態のソマリア情勢を逆手に取った「ローリスク、ハイリターンの有力ビジネス」と化しているのが実情だ。
米紙ロサンゼルス・タイムズ(10月31日付)によると、タイ船を乗っ取った海賊の分け前は、実行部隊1人3万ドル(約290万円)、陸の警備部隊1人2万ドル(約190万円)と伝えた。海賊の多くは20~30代。高級車を乗り回し、複数の妻をめとる海賊に貧しい若者たちがあこがれ、志願者が後を絶たないという。
海賊行為はもともと、元漁師らの「零細経営」だった。だが、ここ数年で分業化され、周辺海域を熟知する元漁師らを「頭脳」役に、武器を操る武装勢力が幅を利かすようになった。衛星携帯電話やGPS(全地球測位システム)を駆使する「ハイテク部隊」に成長し、母船から小型スピードボート数隻で出撃し、摘発に遭うと複雑な環礁地帯へ逃げ込む手口で追跡をかわしている。
海賊の拠点は、ソマリア内の自治州プントランドの沿岸一帯に散在する。地元からの情報によると、一大拠点のエイルでは海賊が得た身代金で潤う会計士や、人質解放の交渉役がスーツ姿で闊歩(かっぽ)しており、人質に食事を提供するためのレストランもある。身代金を得るため、人質の扱いは概して「丁重」という。
海賊被害が激増するソマリア沖のアデン湾は、年間2万隻の船舶が通過する重要航路。イラクで米国要人などの警護に当たり、地元住民の巻き添え被害で問題になった「ブラックウォーター」社など、民間軍事会社も新たなビジネスチャンスと見て市場調査に乗り出している。
(毎日新聞 2008.11.17 20:53)
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hentaiソースなのが気に食わないけど、こちらの記事の方が色々と示唆に富んでいます。
1) 海賊稼業は、無政府状態のソマリアにおいてローリスク、ハイリターンなビジネスである。
2) 海賊の手法は近年急速にハイテク化が進み、高度になっている。
3) 海賊産業は若者たちの憧れの職業である。
4) アメリカの民間軍事企業がビジネスチャンスとして対海賊活動への参入を検討中である。
特に4) がポイントかと。ビジネスチャンスって、なんだよ、おいw
なんら生産性もなくただ他者から強奪するだけの海賊がなかなか減らず、むしろどんどん増える一方なのは、どこの国も「テロとの戦い(笑)」を主張しないからなんだなぁ。
まぁ、国際社会としてもなにもせず手をこまねいているのはまずいので、国連安保理の議題として取り上げられたそうですが、
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安保理、ソマリア海賊問題協議へ
【ニューヨーク=長戸雅子】国連安全保障理事会は20日午前、ソマリア近海で多発する海賊行為に関する公開協議を行う。同近海での最新情勢について国連事務局の担当者が最新状況を報告、安保理として新たにどのような措置がとれるかなどについて協議を行う。
安保理は今年6月にソマリア領海内での海賊取り締まりのため、外国船舶が領海内に入ることを半年間の期限つきで認める決議案を採択、10月には武力行使を含む必要な措置をとるよう加盟各国に求める決議案を採択した。後者の決議には期限は設けられていない。
また、潘基文事務総長は19日までにソマリア情勢に関する報告書を安保理に提出。今年に入ってソマリア沖で65隻の商船が海賊に襲われ、推定で総額2500~3000万ドル(約24億~29億円)の身代金が支払われたとした。
(MSN産経 2008.11.20 09:51)
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どうやら、「あの辺を通るときは、まぁ気をつけろよ」というオチ? あれれ。。
上記の毎日hentai新聞の記事によれば、今年の海賊行為は「88件」とあり、国連の報告書によれば「現在までの被害は65隻」なので、なるほど成功率の高いビジネス(?)だよなぁ。「自己責任でヨロ」で済む問題なら国連はいらないっつーの。
でもまぁ、おそらくはこんな風に圧力がかかっているのでしょうか。
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武力は海賊問題の解決にならない、米国防総省
(AFP 2008年11月20日 14:50 発信地:ワシントンD.C./米国)
【11月20日 AFP】ソマリア沿岸の海上で頻発している海賊被害をめぐり、米国防総省は19日、軍事的アプローチは問題の解決にはならないとして、海運業者に自衛策の強化を求めた。
国防総省のジェフ・モレル(Geoff Morrell)報道官は、「世界中の海軍の艦艇をすべてソマリア沖に集めても問題は解決しない」と述べ、国際社会による統治・経済発展を含めた陸海両面からの総体的なアプローチが必要だとの見方を示した。
また、海賊の取り締まり活動の根拠となっている国連安全保障理事会(UN Security Council)決議を延長するよう訴えた。
一方でモレル報道官は、「海運業者にも、被害を未然に防ぐために自船を守る義務がある」と主張。海運業者に対し、海岸から離れたより安全な航路を取る、技術装置や武装した護衛を雇うなどの自衛措置に投資するよう求めた。
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あらまぁ。伝家の宝刀たる「テロとの戦い」を抜くつもりはないんですね。どうしてこうもアメリカの唱える正義は行き当たりばったりなのかしら。。(棒読み)
えっと、まぁ、海運業者が自らのリスクに対して備えることは大事だと思いますよ。うん。
それに、「武力だけでは解決しない」「治安、経済発展を含めた総合的なアプローチが必要」という考え方はとても重要だと思いますよ。うん。
まさに、政情不安(というより無政府状態)と経済的困窮によって、海賊産業が興隆してきたのだから。
ただねぃ。。よしんば、海賊関連産業が興隆してソマリア沿岸地域の経済が活性化したとして、それが治安回復やインフラ、教育や医療といった分野に充てられるならまだしも、四駆や家(はまだしも)、高級スーツ(これは代理人か)だのレストランだのといった見せ掛けの繁栄につぎ込まれてしまうようではな。。
それに、海賊稼業に参画しているのは、ソマリアの人たちだけではなくて、海賊たちに与して活動方法を示唆したりハイテク機器を供与したり、マネーロンダリングの場として活用している裏の国際的勢力が暗躍しているんじゃねーの? と思うのだけど。。
「へ~、ハイテク機器を活用するなんて、今時の海賊って感じだよね~」という問題じゃないですよね。それらの装置は、おそらくはどこか外部から持ち込まれたもので、それをビジネスにしている人たちがいるってことなんだろうから。
人質の扱いが非常に丁重だという点も、国際的な非難が今まで以上に高まるとマズイからビジネスライクに徹するようにという配慮が、どこからか行き渡っているような気もしなくもない。
もしも今の段階ではあまり裏勢力は関与していないのだとしても(約10ヶ月で30億円弱という産業?規模がちょっと微妙なので、なんともいえないけど)、いずれ金の匂いにひかれてうじゃうじゃ集まってくるだろうし。
総合的なアプローチはとても重要だけど、国際的なブラックマーケットの関与(現状不明、まぁ将来的にでも)を阻止するとか、今すぐできることはあるんじゃないのかなぁ。。
いいからとりあえずは米国産のGPS装置やレーダー機器とかそういうものをたくさん装備して、最新鋭のテクノロジーと豊富なノウハウを有するブラックウォーターのような米国の民間警備企業を雇えばいいだろ、な~んてマッチポンプを狙う下心が透けて見えてしまうのがなぁ。。
海賊と海運業者がともどもハイテク機器合戦を繰り広げれば良いというものではないと思うんだが。
戦争よりも海賊の方が血生臭さが少ない分、うっかり騙されそうになるんだけどさ。
***蛇足***
アメリカだけではなく、ロシアも対海賊護衛ビジネスを検討中だとかw
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ソマリア沖の商船、露海軍が有料での警護検討
【モスクワ=緒方賢一】20日付のロシア紙「ガゼータ」によると、露海軍は、ソマリア沖を航行する他国商船の警護を有料で請け負う検討を始めた。
海賊対策が新ビジネスとなる可能性もあり、論議を呼びそうだ。
ロシアは北大西洋条約機構(NATO)諸国やインドなどとともに、自国艦船警護のためソマリア沖にフリゲート艦などを派遣しているが、海軍当局者は、中東などの複数国から「商業ベース」で貨物船警護の依頼を受けたことを明らかにした。ロシアが有料警備に乗り出せば、各国の「需要」を生む可能性がある。
(2008年11月20日21時09分 読売新聞)
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米といい露といい、こんなのが国連常任理事国なんだもんな。おもしろい世の中です。
んで、EU諸国は独自に海賊と戦う方針だとか。
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EU、12月8日海賊と「開戦」 軍艦船を派遣
【パリ=山口昌子】欧州連合(EU)議長国のフランスのモラン国防相は19日、来月8日からインド洋やアデン湾にEUの軍艦船を派遣すると語った。国防相によると、作戦は「3カ月の予定」で、フランスをはじめEU加盟国から5、6隻の艦船が参加する。
派遣艦船の役割は、(1)要請による商船の護衛(2)世界食糧計画(WFP)によるソマリアへの食料品輸送船の護衛(3)偵察機を伴う海上パトロールの強化だ。
(MSN産経 2008.11.20 22:47)
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んんん。。そうなると、うはビジネスチャーンスとアップを始めたばかりの米露は思惑が外れてしまうので、裏でこっそりと海賊側に便宜を供与したりして?
そんなふうに、あまり泥沼化しないことを願いつつ。。
パッケージには、堂々と「魚沼米コシヒカリ 十日町産」とあり、十日町なのに魚沼とはこれいかに??と、幼少期を上越で過ごした人間にとってはちょっと不思議。まぁ近いけどさ。それに十日町だって有名な米どころのはずなのにな。。
うちには炊飯器がないので、お鍋でコトコト炊く。
できることなら炭火で炊きたいのだけど、さすがにそれは難しいなぁ。。
でもまぁ、そんなアレコレはともかく、うまい。ほんとにうまい。
自分は山に行くときを除いて普段は滅多にお米を食べないのだけど、おいしいお米なら食べる。
おいしいお米を食べると、しみじみと、いや~日本人で良かったなーと思う。
なもんで、国籍法の改悪には反対です。って、唐突だけどさ。
まぁ色々な価値観を共有することはとても大切だと思うけど、自分の中のコアとして譲れない部分ってあるじゃないですか。誰かと争うのでも誰かを傷つけるのでもなく、自分自身として。譲歩はできるけど、希望を言えるなら。。という意味で。
で、食のグローバリズム最先進国である日本に住んでいても、おそらく自分が最期の食卓で食べたいものって、やっぱり一椀のお米と味噌汁だな~と。
前にも書いたような気がするが、同居人に「お米、炊いておいて」とお願いして、家に帰ったらミルク粥が待ち受けていたときの衝撃は未だに忘れられません。
また、中国四川省出身の奥様がいらっしゃるお客様は、「家内の料理はどれもこれも辛くて、おいしいけどときどきつらい」とおっしゃっていましたっけ。
食における価値観の違いは、精神的にも肉体的にもボディーブローのように効いてくるものです。じわじわっとね。
そんなに多くの例は知らないけど、多くの国の人たちの食卓はえらく保守的か、ひどくジャンク。特にヨーロッパ圏の人たちなんて保守を通り越してあまりに「頑固」だと思えるほど、ひたすら毎日同じものを食べているぞ。おいおい栄養バランス大丈夫? てなくらいに。
むしろ日本の食事事情は、海外からみたらなんて柔軟性に富んでいるの! とビックリするくらい常に革新的だし開放的だと思うなー。
で。自分は自分の知っている範囲でしか物事を考えられないので、色々と間違っているかとは思いますが。。
日本国籍って、ちゃんと正当な理由があり、きちんと手続きをとりさえすれば、もともとそれほど取得困難なモノではない筈なんですけどねぇ。たとえ一度喪失したとしても、日本国籍再取得という道もありますし。
正当な理由がなく、きちんとした手続きをしなければ、そら無理な話でして。無理が通れば道理が引っ込むというのは勘弁してほしいな。。
たとえば。。「ノーベル物理学賞を受賞された南部氏(米国籍で元日本人)のように…」という珍妙な詭弁を振りかざすのはいかがなものかと。こんなロジックに騙される人がいるんでしょうか。
日本が二重国籍を認めれていればみすみす頭脳流出を防げたとでも?
違うじゃん。それは国籍云々の問題ではなくて、国際的な評価を獲得した(しうる)基礎研究を支えることのできない国家の貧しさ(学力とか経済力とか)が一番の原因じゃないか。
「だからこそ、今すぐ金にはならなくとも(←コレ重要)基礎研究分野にもっと資金を回そうぜ」という話をしろよ、河野○郎。ま、どうせ、今すぐ金にならないことにはまったく興味がないんだろうけどさ。
そういえば。
イタリアで風邪をこじらせてヨレヨレでヘロヘロなときに「そういうときは、リゾット・ビアンコがいいぞ」と言われ、「そうだね、白米が食べたいなぁ」と答えると、「そうそう。米を炊いて、塩とオリーブオイルを少し。。」というアドバイスを聞きながら内心『こんなときに、オリーブオイルはいらねぇぇぇぇぇ』と胃袋が逆流しそうになったことを思い出しました。
自称地球市民な方々は、風邪をひいて弱りきったときに、または最期の晩餐に、いったいどんな糧を望むのだろう。。
いや、なんでもいいいんですけどね。
イタリアのベルルスコーニ首相、またしても大失言。
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オバマ氏は日焼けしている」イタリア首相の発言が物議醸す
モスクワを訪問中のベルルスコーニ・イタリア首相は6日、黒人として初の米大統領に選ばれたオバマ上院議員について、「日焼けしている」と発言し、イタリアのメディアや野党が「謝罪すべきだ」と批判する騒ぎとなった。
ベルルスコーニ氏はロシアのメドベージェフ大統領との会談後、記者会見で、「オバマ氏はメドベージェフ氏と気が合うはず。オバマ氏は若く、格好が良く、日焼けしている」とメドベージェフ氏に述べたことを明らかにした。2人とも若く、うまくやっていけることを示す意図があったとみられ、「(オバマ氏への)賛辞だ」とも強調した。
だが、最大野党民主党の副書記長は「世界はオバマ氏への侮辱と受け取るだろう」と批判。イタリア主要紙、レプブリカ(電子版)も「米国では人種は大きな問題」と懸念を示した。(共同)
(MSN産経ニュース 2008.11.7 09:50)
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うわはははは。さすがベルルスコーニ。どこまでも期待を裏切らないわ~www
いやはや、自分の整形手術のことを棚に上げすぎなんでないのwww
ベルルスコーニ氏の失言VTRを拝見したら、ほんとに"abbronzato(日焼けしている)"と仰っておりますよ。しかも笑いが起きてますよ。おいおい。。
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Certo, che il fatto di avere una nuova generazione di politici come quella rappresentata dal presidente Dmitri Medvedev e da Barack Obama è certamente un buon punto di partenza. Credo, anzi, sono sicuro che questo renderà più facili i rapporti.
(ここにいるドミトリー・メドベージェフ大統領やバラク・オバマ氏にような新しい世代の政治家たちが輩出されたことは、間違いなく、良い出発点だと言えるだろう。私は彼らが良好な関係を築くことができると思う、いや、そう確信している。)
Ho detto al presidente (Medvedev) che Obama ha tutto per poter andare d'accordo con lui: perché è giovane, è bello e anche abbronzato, e quindi penso che si possa sviluppare una buona collaborazione.
(私は(メドーベジェフ)大統領に、オバマ氏ならきっとメドベージェフ氏とうまくやっていけるだろうと伝えた。なぜならオバマ氏は若くて、ハンサムで、ちょっと日焼けしてるけど、まぁだからきっと良い協力関係を発展させることができるだろう、と。)
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自分はアメリカには行ったことがないので、アメリカにおける人種問題については、あんまりピンと来ません。
ただ、その昔、ちょいと翻訳関連のお仕事に携わっていたときに、米系企業のマテリアルにはいずれも、「さまざまな人種」の「男女」が慎重な配慮によって配置されているな~と感心したことを覚えています。
(アメリカの場合、そういう決まりがあるとかないとか。どうなんだろ)
ヨーロッパ系の企業や日系企業のコンテンツに多くみられるある種の無神経さに比べたら、そらもう米系企業は緻密に計算しているな。。と。
大きな括りでヨーロッパといっても、お国柄はそれぞれで、ノルウェーの子供向けTV番組なんかは、アメリカ同様に慎重な配慮の様子が伺えて、複数のお子様が登場する場合には、必ず一定の割合で有色人種の(国際結婚とか移民や養子縁組の)子が含まれているしな。
日本のテレビ番組みたいに、日本語話せるガイジンは面白いじゃん! ハーフってカッコイイじゃん! みたいなあっけらかんとしたノリとは違うよな。
ただ、自分としてはそういう深謀遠慮が透けて見えてしまうことで、かえってモヤモヤっとした気持になるのも事実。平等とは、これほどまでに慎重にコントロールしなければ維持できないものなんだな。。と。
まぁ、ベルルスコーニ氏もわざわざそんなドギツイことを言わなくてもいいのにな~。。とは思うけど、"abbronzato" 程度で目くじらを立てなくてもいいんじゃないかな~。。とも思うしな。難しいですな。
むしろ、ヨーロッパ人にとっては、日焼け=南の国でバカンスを満喫ということで、日焼けすることが一種のステータスだもんな。そばかすだかけになろうが、シミが増えようが、せっせと日焼けに勤しむヨーロッパ人の姿は、「美白至上主義」が横行する日本の民としては不可解極まりない。
ま、美の規準とか文化は各国によって違うわけで、それはそれでいいんじゃねーの。
標準というものがあるからこそ、周辺ができてしまうわけだしな。
それにしても。「日焼けしている」という表現が人種差別かどうかという議論はひとまず脇に置いたとしても、ベルルスコーニ氏の"perché è giovane, è bello" (若くてハンサムだから) という発言もまた問題だろと思ってみたり。
一国の次期指導者に向かって、外見だけの評価って、それはさすがに非礼に過ぎるのではないかと。
いくらベルル氏ご自身がご高齢だからって、若者への嫉妬心丸出しでみっともない。。
自ら「老害」と呼ばわれる墓穴を掘ってどうする。。と。
実際、イタリアの新聞「La Stampa」のコラムで、"La battuta di Berlusconi, il mondo cambia ma il teatrino italiano è uguale" (2008.11.6) (ベルルスコーニのジョーク。世界は変革を遂げつつあるのに、イタリアは一向に変わらない) と、世界の潮流に逆行するイタリアの政治状況を嘆く内容の文章が掲載されていました。
また、ようつべで関連動画を探したら、早くも「イタリア人として恥ずかしい~」「こんなヤツが俺たちの首相なんだぜ うぇっ うぇっ うぇっwwww」「なんで(ベルルスコーニは)暗殺されねーのかな」「てか、発言がいつも斜め上過ぎ」「世界中のみなさん、ごめんなさい」みたいなコメントで溢れておりました。。^^;
(これとかこれ。中にはベルル氏を擁護するコメントもあるけど、もはやスパム扱いww)
それにしても。アメリカの大統領選挙の開票日直後に、なんでまたベルル氏はロシアでメドベージェフ大統領と会談してるんだ?
んでもって、そのことをわざわざ世界中に宣伝するような失言をかますんだ?
なんかもうね、ベルルスコーニ狙いすぎだろ。色々と。
"we have come to the end of a long journey." (長い旅の終着点に辿りついた) と、時期米大統領選挙に敗れた共和党候補マケイン氏は敗北演説の冒頭でこう語り始めました。
(※カッコ内の和訳は超勝手訳。以下同)
マケイン氏は厳しい選挙戦を振り返って"a long journey" (長い旅路)と表現したけれど、コンドリーザ・ライス現国務長官がアメリカ建国史上初めてアフリカン・アメリカンの大統領が選出されたことを指して"a long journey" と喜びに満ちた笑顔でしていた点が、自分には印象的でした。
(コンテクストは、"I'm especially proud, because, this is a country that's been through a long journey in terms of overcoming wounds and making race not the factor in our lives." /フルテキストはYoutubeの動画をご参照)
一方で、オバマ氏が、
"America, we have come so far. "(アメリカよ、私達はここまで来た。)
と、勝利演説の中で聴衆に向けて語りかけた言葉が、マケイン氏やライス女史の"a long journey"と見事に呼応していて深いです。
なんというか、とてもよく練られた脚本の舞台を見ているようなシンクロ率の高さ。
んで、オバマ氏の演説、以下のように続きます。
"We have seen so much. But there is so much more to do."
(私達は多くの物事を見てきた。けれども、まだまだやらなくてはならないことがたくさんある。)
"So tonight, let us ask ourselves, if our children should live to see the next century, if my daughters should be so lucky to live as long as Ann Nixon Cooper, what change will they see? What progress will we have made?"
(だから今夜、みんなで考えようではありませんか。もし我々の子供達がこの次の100年間を生きるとして、もし私の娘達が幸運にも(106歳の黒人女性である)アン・ニクソン・クーパーさんと同じくらい長生きできると仮定したら、子供達はどんな変化を見ることになるのだろうか? どんな進歩を成し遂げるのだろうか?)
正直なところスピーチの表現だけを比較するとマケイン氏の方がスマートでエレガント(でも、それがまたマケイン氏のキャラによく似合っていて、頼れるおじいちゃん、という感じ)に思えるのだけど、レトリックを排してストレートに壮大な物語を聴き手に思い浮かべさせるオバマ氏のスピーチはすごいよな。。
こういう文章を考えるスピーチライターって、どんだけ頭が良いんだろう。。(え、中の人などいない?)
いやはや。両氏共に、アメリカ人ではない自分にとっても、胸を打つ名演説でした。
お二人の演説の締めくくりも、すごく完成度の高いハーモニー。
" to reclaim the American dream and reaffirm that fundamental truth, that out of many, we are one; that while we breathe, we hope. "
(アメリカン・ドリームを取り戻し、もっとも重要な真実を再認識しよう。私達はみんなでひとつであり、私達は生きている限り希望を持ち続けるのだということを。)
と、オバマ氏。
「長く激しい選挙戦だった。敗北はすべて自分の責任だ。それでも今回の選挙戦を戦うことができて、自分はほんとうに幸せだ。今はなによりアメリカという国と国民のみなさんへの熱い思いでいっぱいだ。
この先もオバマ氏に協力していきたい。」みたいな内容の敗北宣言の最後に、
"Americans never quit. We never surrender.
We never hide from history. We make history."
(アメリカ人は決して投げ出したりしない。私達は決して諦めない。歴史から目を背けてはいけない。私達が歴史を築くのだ。)
と、マケイン氏。
勝利宣言も敗北宣言もともに高らかに、そして力強く、アメリカという国の理想を謳いあげる内容で、両氏の演説を合わせて読むと、ものすごい味わい深し。
↓
・オバマ次期大統領の勝利演説 英語全文 <特集・米大統領選>
まぁ、自分はアメリカ人ではないので、全然関係ないんですけどね。それでも、部外者の立場であっても、一時の熱狂に巻きまれそうなパワーがあるな。。と。
それにしても。選挙期間中のスピーチに関して言えば、両氏の受諾演説しか目を通しておらず、そのときはどちらの陣営に対しても「ふ~ん」という感想しか抱かなかったのだけど、まさに大統領選挙投票日前にして史上最悪の金融恐慌が表面化したことの影響は大きいなぁ。。とも、しみじみ考えてみたりして。
911といい、未曾有の金融恐慌といい、強大な脅威が立ちはだかることで一致団結の呼び声が高くなるということは、逆にそういうイベントがないと国家の枠組みは緩みやすいってことなんでしょかね。。
まぁだからなんだ、というわけではありませんが。。
なんやかやとロシアが細かい横槍を入れてくるニュースがちょっと気になるけど、気にしないでおこう。。
アメリカ大統領選、民主党のオバマ氏に当確。
今年はほんとうに後世の歴史に残るようなイベントが多いなぁ。。
アメリカのスーパーポップスター、マドンナが大統領選挙前に打ち出したメッセージを貼っておこう。
↓
Madonna "Get Stupid" (The Sticky & Sweet Tour 2008)
環境問題、大量消費社会、戦争、宗教、民族対立、貧困、独裁者。。。という映像に乗せて「さぁ、もう迷っている時間なんかないわ。あなたの人生は自分で決めるのよ」と。
そして、ラストシーンにはオバマ氏の笑顔。
いちアーティストが自らの支持政党をハッキリと掲げて、こんなポリティカルなメッセージをモロ全面に打ち出しても、それはそれであくまでもいち個人の意見という形で受け止める、これがアメリカという国の底力なんだろなぁ。。(まぁ多少は影響はあるのだろうけど)
しかしまぁ、近年のマドンナ女史はもう行くところまで行っちゃている感があってすごすぎる。。(大好きです)
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Get Stupid
Who is the master and who is the slave?
Tic Tac, Tic Tac (x4)
Get Stupid... (Get Stupid) (x4)
Get Stupid... Don't Stop it... (Get Stupid)
Get up...
It's time...
Your life...
Your world...
Get up...
It's time...
Your life...
Your choice...
It's time for you to read the signs
Your world...
Your choice...
You don't have the luxury of time
Tic Tac, Tic Tac (...repeat)
Get Stupid... (Get Stupid) (x4)
Get Stupid... Don't Stop it... (Get Stupid)
Get up...
It's time...
Your life...
Your world...
Get up...
It's time...
Your life...
Your choice...
You have got to say what's on your mind
the time is now...
if you wait too long it'll be too late
let's go... (x4)
the time is right now
you got to decide
say what you like
there ain't no time to loose (x2)
the time is right now (...it's time)
you got to decide (...get up)
say what you like (...the time)
there ain't no time to loose (...is now) (x2)
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変なニュースだなぁ。。と。
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「旅券で携帯契約やめて」悪用恐れ… 外務省要請検討に総務省反発
関東地方の携帯電話販売店で今年7月以降、偽変造された日本旅券(パスポート)で端末を購入するケースが多発し、外務省は振り込め詐欺などの犯罪に悪用される恐れがあることから、携帯各社にパスポートを身分証明書としないよう要請する方向で検討に入った。
外務省によると、今年7月以降、関東の携帯販売店で、偽変造の疑いがあるパスポートを提示して購入するケースが14件確認されたと、電気通信事業者協会から届け出があった。
同省がパスポートのコピーを確認した結果、3冊は紛失、盗難届が出されていた。それぞれ真正パスポートの写真をすり替えた変造と判明、3冊には同じ人物の写真が張られていた。
14件は、回線が開かれ、携帯端末を購入者に渡した後で各社の審査部門が異状に気付き、既に使用が中止されたが、犯罪に使われたかどうかは不明という。
外務省旅券課は「身分確認時に偽変造パスポートが悪用されたケースの発覚は氷山の一角」と、携帯各社に身分証明にパスポートを使わないよう求めることを検討する。
一方、携帯電話不正利用防止法では、身分確認時の証明書としてパスポートの利用も可とされている。
所管の総務省は「パスポートは国際的に身分証として通用している。パスポートが証明書として使えないほど多くの偽変造品が用いられているとはいえない」(消費者行政課)と、運転免許証などと同様に偽造防止の工夫を外務省に求めている。
(MSN産経 2008.10.29 01:24)
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パスポートを身分証明書として使うなとはこれいかに。。。www
海外を旅行するときに、ただひとつ自分が日本という国に属す日本人であるということを保証してくれる強力なお守りなのに。
国や地域によっては他国と国交がなかったり係争中だったりして入国制限が厳しいところもあるけれど(そもそも入国できないとか旅行ビザですら受給困難とか)、日本国のパスポートはもんのすごいパワフルで、まさに菊の御紋。
テレビの企画で世界中各地をヒッチハイクして回る~なんて平和なネタが実現できるのは日本ならではなんだと思う(チューヤンは香港人ですが)。
とはいえ、国内でパスポートを持ち出す機会などは滅多にないよなぁ。
自分もまた、ホンモノかニセモノかを一発で見分ける自信はあまりないなぁ。。
総務省からお小言を頂戴する直前に、外務省も一応、偽造パスポート見分けようキャンペーンを実施していたようです。
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偽造パスポートの見分け方指南=振り込め詐欺対策で-外務省
外務省は28日、携帯電話会社を対象に、偽造パスポートの見分け方に関する説明会を同省内で開いた。不正取得した携帯を利用し、振り込め詐欺などで悪用されるのを防ぐのが目的。NTTドコモなど、関係者22人が出席した。
今夏以降、偽造パスポートを利用して携帯の新規契約を結ぼうとした事例が14件あり、外務省に相談が相次いで寄せられたのがきっかけ。説明会では、角度を変えると画像の色や模様が変化して見えたり、富士山と桜のすかしが入っていたりしていることなど偽物の判別方法を指南した。
(時事通信 2008/10/28 17:59)
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おお。携帯電話企業もちゃんと審査で偽造パスポートを見つけて通報しているケースがあるんですね。
総務省の言い分の方がごもっともだと思いますが、外務省の「携帯電話購入に際してパスポートを身分証明書代わりに用いないように」という対応は、一時的な緊急措置としてはアリなのかもしれないなー。。
はて、どうしたもんだろ~。。
まぁ、実際にこんな事件が摘発されています。この場合、パスポートではなくて健康保険証だけど。
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詐取の携帯電話買い受け容疑=転売、振り込め利用-古物商の男逮捕・警視庁
女子高校生らが他人名義の健康保険証を使い販売店から携帯電話をだまし取った事件で、詐取された携帯と知りながら買い取ったとして、警視庁少年事件課などは27日までに、盗品等有償譲り受け容疑で、住所不定、古物商青木努容疑者(39)を逮捕した。容疑を認めているという。
青木容疑者は1月から10月にかけ、買い取った携帯電話約1050台を業者に転売。このうち2台が4月に起きた振り込め詐欺2件に利用され、約278万円の被害が出たという。
(時事通信 2008/10/27 13:03)
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つーかさ。さっさと総務省も日本国民全員にIDカードを発行すればいいのではないの?
国内に長期滞在する外国の人には外国人カードを発給すればよろしかろ。
(ノルウェーだと外国人はD-nummerという納税者番号を取得しないと就業できない。労働し税金を納める外人は自国内にいても良い外人、というドライな契約のコンセプトでわかりやすい)
税金のムダ遣いを糾弾する一方で、国民総背番号制に積極的に反対する人がいることが、自分のようにせっかちで非合理的なプロセスが嫌いな人間にはどうしても理解できん。。
ユニークIDがあればDBがすっきりするのに、クエリーだらけの複雑怪奇なテーブル構造は嫌いなんだな。。
あっちゃこっちゃ(国の省庁、地方行政)で銘々個別にDBをメンテするなんて、それこそ税金の無駄遣いではないかと。。
まぁ、住基ネットに反対している人たちのメンツや行政を並べてみると、誰にとって不利益なのかがよくわかる。もっともIDカードのチップに個人情報を満載する必要性については自分も?な部分があるけど。
国民総背番号制は国家権力による監視社会だ~というけど、だからといって社会全体がグレーゾーンに包まれている状況というのもどうなんでしょうねぃ。
アナーキーな地球市民さんたちは、もしも国連が「国家の枠を超越して、地球人全員に平等にIDを付与しましょう」と言い出したらどんな反応をするのかな。
1. 喜ぶ 2.国連はストーカーだと非難する 3.盗んだバイクで走り出す 4.地上の楽園に引きこもる 5.火星に移住する???
ありえないことだけど(「国連」が「IDを発給する意義」などそもそもどこにもないw)、ちょっと反応をみてみたい気もする。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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