情報戦の激化するグルジア情勢から目が離せません。
平和の祭典wである北京オリンピックが閉幕してしまったので、次の展開がありそうでgkbr。
核ミサイルのボタンを掌中に収める国家が増えた現在、ほんとにシャレになりませんてば。
で、またこんな騒動が起きました。
↓
---------------------------------------------------
グルジアで燃料輸送列車が大爆発、線路上の地雷に接触
グルジアのゴリ(Gori)に近い軍事基地跡で24日、燃料輸送列車が線路上の地雷に接触し爆発した。グルジア内務省のShota Utiashvili報道官が明らかにした。
爆発はゴリから西に約5キロのSkra村に近い谷で発生した。地元の知事によれば爆発は列車が22日までロシア軍が占拠していた軍事基地近くを走行中に発生し、負傷者も出ているという。
爆発を目撃した地元住民によれば、列車がゴリから西に向かっていたところ激しい爆発が起き、その衝撃で数両の車両が脱線したという。AFPの記者は現場から数キロはなれた地点から激しい炎と濃い黒煙を目撃した。
現場近くでは野火も発生し、現在消防車5台が出動して消火にあたっている。車両のうち1両にはアゼルバイジャンのバクー(Baku)に本拠を置く石油会社アズペトロル(Azpetrol)のマークがあった。
(2008/08/24 18:30 AFP)
---------------------------------------------------
忍者BlogだとAFPBBから画像を引っ張ってこれないのが残念。。
AFPBBにメンバー登録している恩恵にまったく預かれないとはこれいかに。
AFPBBの該当ニュースには、現地の様子を捉えた複数の画像がありますが、特にお気に入りはこれ。
↓
キャプションは次のとおり。
↓
グルジアのゴリ(Gori)近郊で発生した燃料輸送列車の爆発事故現場付近に落ちていたロシア製砲弾カートリッジ(2008年8月24日撮影)。(c)AFP/MARCO LONGARI
このロシア製砲弾カートリッジを写真に収める意味がわからん。なにを演出したいんだ?
このニュースを見て、
「ロシアが、グルジア国内の石油輸送貨物列車に対して攻撃したのか。ロシアは本当にヒドイ国だ。おそロシア」と思い込めるような素直な性格に生まれてきたかったな。。と、思いますwww
んーとね。
8月17日の時点で、アゼルバイジャンからグルジア国内を経由する石油輸送ルートは閉鎖されたままじゃありませんでしたっけ?
それに、グルジアの石油積出港であるポチは、現在もなおロシア海軍によって海上封鎖されているんじゃなかったでしたっけ?
現時点で最新と思われるグルジア国内の石油輸送状況。
↓
---------------------------------------------------
グルジア紛争 石油輸送マヒ続く アゼルバイジャンに圧力
【モスクワ=古川英治】ロシア軍のグルジア侵攻により同国を経由したアゼルバイジャン産の石油輸出が停止している。ロシア軍がグルジアの幹線道路と鉄道網を遮断し、主要な港湾都市を封鎖しているためだ。ロシアは紛争を利用し、親欧米志向を強めてエネルギー輸出をグルジア経由に切り替えてきたアゼルバイジャンを勢力圏に取り戻す狙いだ。
ロシア軍が占領してきた中部の地域で16日に鉄橋が爆破され、バクーからトビリシを経由して黒海沿岸のバトゥーミやポチといった石油積み出し港を結ぶ鉄道網は不通となった。アゼルバイジャンの国営石油会社(SOCAR)は22日までに原油と石油製品を積んだ列車16本がグルジアとの国境で足止めになっていると明かした。
(日経ネット 2008/08/24 20:10)
---------------------------------------------------
はて。この爆破されたと噂される(列車衝突など事故の可能性もあるらしい)貨物列車は、いったいどこからやって来て、どこへ向かうつもりだったのだろ??
なんとも不思議なお話でございます。
1) グルジア側がロシアを陥れるために罠を仕掛けた。
→ロシア犯人説を国際世論が支持→紛争激化? うわ~勘弁。
2) ロシア側が、グルジアを陥れるために罠を仕掛けた。
((1)のシナリオに見えるようにわざわざ演出した)
→グルジアの先走りを米・EUが非難→なかったことに(?)しつつ、ロシアは1枚カードGet。
3) CIAやイスラエル、またはイランなど、一方の勢力の背後にいる第3勢力が、こっそり仕込んだ。
→1)、2)のどちらの説に傾くかは、実行勢力の思惑とこれからの世論次第。
さて、真相はいかに?
物理的に貨物列車を動かさなくてはならないのでグルジア側の関与はほぼ確定ですが、グルジアが単独で先走っちゃったのか、裏で唆した勢力があるのかは謎。
黒海には続々とアメリカ、スペイン、ドイツ、ポーランドの艦隊も出撃し、ロシアはロシアで頑として引かず、列強同士の睨み合いによる緊張状態が継続中。
自作自演臭が強いので、こんなネタを盾に(どちら側かが)攻撃を開始したら、それこそ世界中の笑い者になっちゃうだろ、とは思いますが。
えてして今までの大戦や地域紛争の端緒は、このような事件が発端だったことを考えると、事態は結構一触即発だなー、とヒヤヒヤ。
どちらの勢力によるものか真相は混沌としているにせよ、「自作自演wwww 乙」と笑い飛ばす世論こそが、紛争回避策につながったりして。
なんてね。
そんなこんなしている間に、またしても石油価格が上昇してしまうし。
同時に原油先物への投機筋の介入は認めない方向にアメリカが動こうとしているそうだし(サブプライム崩壊後の穴埋め用に原油市場をコントロール?)。
脱原発が進んでいたEU諸国が、CO2排出の少ないクリーンエネルギーということで原子力発電回帰を示唆しているし(まぁよくあるレトリックなんだけどさ。CO2排出だけが環境問題の焦点ではないだろ。使用済み核燃料の廃棄処分問題で次世代にツケをまわしたくないから脱原発を選択したというご立派な主張はどこへいったんだ)。
あぁ早く、石油でも原発でもない、次世代代替エネルギーの開発が進むといいのに。。
20世紀初頭の世界情勢にネジを巻き戻すかのような今回の事態は、ある意味で、あの理屈のよくわからないCO2排出権ビジネスの台頭に楔を打ち込むことにはなったような気もするな。
それが良いことなのか悪いことなのかは別として。
***
なんとなくキレイな音楽を聴きたくなったので、"Halleluja" by Elisa (cover of Leonard Cohen)の動画を貼ってみた。
↓
"But love is not a victory march
It's a cold and it's a broken hallelujah"
というところが特に好き。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
Powered by "Samurai Factory"