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Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by - 2025.02.09,Sun
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Posted by norlys - 2008.09.03,Wed

忘れそうなので自分用メモ。

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イスラエルでカナン人の仮面出土  日本の調査団発掘

【エンドル(イスラエル北部)28日共同】イスラエル北部エンドル近郊のテル・レヘシュ遺跡で、古代イスラエル王国成立前の住民カナン人の居住跡から紀元前12-10世紀ごろの土製の仮面、女神像が彫られた石器片、オリーブ油を搾る施設とみられる跡などが見つかった。2006年から発掘している日本の調査団が27日、発表した。

調査団長の月本昭男立教大教授(古代オリエント学)は「エジプト、メソポタミアの大文明のはざまで独自の文化を発達させたカナン人の生活を知る上で重要な発見」と意義付けている。

テル・レヘシュ遺跡は旧約聖書に記述された都市「アナハラト」と推定され、紀元前3000年ごろから紀元後100年ごろまでの居住跡とされる。

出土した仮面は下半分。表情をゆがめており、魔よけなどに使われたとみられる。類似の仮面は地中海岸で活躍したフェニキア人の遺跡から多く見つかっているという。
(共同通信 2008/08/28 11:38)
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なぜ日本の調査団が古代イスラエルの遺跡発掘調査を?(資金は潤沢そうだし、宗教上の絡みがなさそうだ) とか、表情を歪めているから「魔よけ」というのは短絡杉なんでね? とか、まぁ、記事に対するつっこみはさておき。

「カナン」といえば約束の地。乳と蜜が流れる理想郷。神がアブラハムの子孫に与えると約束した土地。
だからこそイスラエルはここに建国された。

カナン人は旧約聖書の創世記に出てくるノアの孫、カナンの系譜の民族だと言われているそうな。

世界の各地には洪水神話というものがあり、ノアの箱舟の物語もそのうちのひとつではないかという論があるそうで。

Wikipediaから「カナン」の項目を一部引用
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カナンという名称の起源は不明であるが、文献への登場は紀元前3千年紀とたいへん古い。シュメール人の都市マリの紀元前18世紀の残骸で発見された文書では、政治的な共同体として明瞭に見いだされる(恐らくは都市国家間のゆるい連合であろう)。紀元前2千年紀の期間中には古代エジプト王朝の州の名称として使われ、地中海を西の境界とし、北は南レバノンのハマトを経由し、東はヨルダン渓谷を、そして南は死海からガザへ、と描写された。これは、旧約聖書の「民数記」34章1-12節の記述と符合する。
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カナンはイスラエル人到来前には明らかに民族的に多様な土地であった。「申命記」7章1節によれば、カナン人とはイスラエル人に追い払われる7つの国民の1つであった。聖書の他の記述によれば、カナン人は地中海沿岸付近に居住していたに過ぎない(「民数記」13:29)。この文脈における「カナン人」という用語は、まさに「フェニキア人」に符合する。
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カナン人は実際にはイスラエル人と混住し通婚した。ヘブライ語はカナン人から学んだものである(イスラエル王国を参照)。
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自分は人名とか年号を覚えるのが大層苦痛で歴史はろくすっぽ勉強していないので、よくわからないけど。
それでも、こういう実在と空想(または学問とオカルト)の狭間にあるおぼろげな遠い遠い昔の失われた文明の話はたいそう好きだ。

一応ミッション系の高校で学んだので入学早々に聖書を買わされたけど、内容があまりに奇想天外過ぎてついていけなかった。奇抜なシチュエーションで暗喩まみれの物語から、現代社会における道徳規範を導き出すシスターたちの想像力の豊かさに度肝を抜かれたことしか覚えていない。あと、チェルノブイリの事故の預言だけ。

ふと気が向いて海外の国の歴史や神話をちょこちょこと漁ってみると、独自の神話の神話をもたなかったり、ある一時期の歴史がごっそり抜け落ちていたりする場合が多い。

それは文字をもたない民族だったのかもしれないし、書物の保管状態が悪すぎたのかもしれないし、権力の交替によって焚書にあったのかもしれないし、民族と共に散逸したのかもしれない。

だからこそ、現在のように誰でも気軽に文章をしたためては垂れ流すことのできる環境と違って、わざわざ書かれ残され受け継がれてきた民話や神話にはおそらく重要なメッセージが籠められているんだろな、なんてことを考えてみたりする(実際、シュリーマンがトロイア遺跡を発掘したように。それこそ「かぐや姫」だって世界最古のSFのひとつに過ぎないかもしれないけれど、どこかの部分は実話がベースなんじゃないかとも疑っている)。

上記のWikiからの引用にあるように、カナン人=フェニキア人とみる学説が有力らしい(よく知らない)。
んで、フェニキア人については次のように書かれている。

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フェニキア人は、エジプトやバビロニアなどの古代国家の狭間にあたる地域に居住していフェニキア(英語 : Phoenicia)は、古代の地中海東岸に位置した歴史的地域名。シリアの一角であり、北は現シリアのタルトゥースのあたりから、南はパレスチナ(現イスラエル)のカルメル山に至る海岸沿いの南北に細長い地域であって、およそ現在のレバノンの領域にあたる。
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フェニキア人は、エジプトやバビロニアなどの古代国家の狭間にあたる地域に居住していたことから、次第にその影響を受けて文明化し、紀元前15世紀頃から都市国家を形成し始めた。紀元前12世紀頃から盛んな海上交易を行って北アフリカからイベリア半島まで進出、地中海全域を舞台に活躍。また、その交易活動にともなってアルファベットなどの古代オリエントで生まれた優れた文明を地中海世界全域に伝え、古代ギリシア・古代ローマの発展を促した。
***
主なフェニキア人
アゲノルとその息子達はギリシャの伝説に登場する。

アゲノル- フェニキア王。海神ポセイドンとリビュエ(リビア)の子とされる。エウロペ、カドモス、ポイニクス、キリクスの父。
ポイニクス- フェニキア王。アゲノルの息子。
カドモス- アゲノルの息子。
エウロペ(エウローペー)- アゲノルの娘。 白い牡牛に姿を変えたゼウスに連れ去られる。
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フェニキア人といえば、古代地中海の覇者。あまねく海を渡り、交易や海賊に携わった民族。

さらには、アメリカのユダヤ資本に繋がるのだと2chで陰謀論が垂れ流されておりますな。
真偽のほどはわかりません。
面白いですけどね。電波度高いのでまるっと信じにはちょっとアレですが。

そういえば、貿易業と海賊業を共に営み、民主主義を生み出したという意味ではノルマン系のヴァイキングも似たようなことをやっていましたが。セム系(黄色人種)に連なるといわれるフェニキア人とノルマン系では、人種的には異なるようですが、その辺りの関連性はどうなんでしょう。

フェニキア人とヴァイキングには血縁があるのか、単にヴァイキングがフェニキア人のデッドコピーなのか、それとも人間のDNAにはそもそもそういう社会を構築することが仕込まれているのか。だとしたら、一方で原始共産主義が生まれたのはなぜなのか(海がないから? だとしたら、海の近くに住まうことがトリガーとなって、人間は商人兼海賊になってしまうものなんだろか。また中国の殷(商)の時代の「商」は商売の商だそうで、これはフェニキア人と関連があるのだろうか)。

人類の母であるミトコンドリアイブは約17年前にアフリカにいたひとりの女性に帰結するらしいので、社会体制の差異が生じるのはY染色体に由来するのか。それともやはり、環境や文化の差という後天的獲得形質なのか。

共同社会を形成する蜂や蟻のような生物たちは、同種であれば概ねどこでも同じようなコミュニティーを構築するのに、なぜ人間社会はこんなにも共通性を有しながらもバラエティーに富んでいるのか。

とても興味のあるところなのですが、あまりに壮大すぎる話で、風呂敷を広げすぎたことに激しく後悔。。

フェニキア人=ユダヤ・フリーメーソン説のテキストはとても長いので、「Read more」以下に↓

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Posted by norlys - 2008.08.25,Mon

実に137年ぶりに県境画定に大きく前進、というのが驚きですた。

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十和田湖の県境、近く最終合意へ 本県側、湖面面積は40%

1871年の廃藩置県以来未画定となっている十和田湖の県境問題で、小坂町と青森県十和田市が湖面の面積比率を本県4、青森6とする内容で協議を進めており、近く最終合意する見通しであることが23日、分かった。2004年の協議中断以降、初の本格的協議再開。両市町は、県境画定に向け大きく動きだした。

関係者によると、川口博町長、中野渡春雄市長、本県、青森両県の担当者が22日、十和田市内で協議。湖畔北側陸地を御鼻部山(1011メートル)の西側尾根「桃ノ沢」と、東北森林管理局管轄境界の東側尾根(林班界)の中間点で分け、南側は神田川河口を境界に中山半島を十和田市に含め、湖面面積比率を本県4(約24平方キロメートル)、青森6(約37平方キロメートル)で画定する、との方向を確認した。

03年の小坂、旧十和田湖(現十和田市)両町議会の県境合意案に沿った内容。同案は、慣行上の境界である神田川河口を南側県境とした上で、北側陸地については、両町が主張する各境界の中間点を県境とした。しかし両町協議では川口町長が、両県を分ける森林管理局の林班界こそが境界と主張、この中間点を受け入れなかったため、協議は頓挫していた。
(秋田魁新聞 2008/08/24 09:32 更新)
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今年のGWに飯豊山を登った(山頂には行かず敗退)後で、「山形県小国町と新潟県阿賀町の県境にあるが、南東麓の福島県側から山頂を経て御西岳に至る登山道付近のみが福島県喜多方市になっており、 山頂付近は喜多方市である。」ということを知り、面白いなーと思いました。

飯豊山の参道はすでに県境確定ですが、確定/未確定に関わらず、境界線というのは眺めるほどに興味深いものだな。。と。

飛び地とか、妙な具合に食い込んでいる土地とか、あぁいうのはどういう意図によって画定されたんだろ~などと想像が膨らみMAX。

■Useful Info:
・都道府県にまたがる境界未定地域

境界未定地域は、まだまだこんなにあるんですね。
それにしても廃藩置県から未解決って。。。ん~歴史は今に続いているんだな、と。

道州制が導入されたら一気に解決? いや、そんな簡単なモノではなさそうな。。

Posted by norlys - 2008.08.08,Fri

ワクワクが止まらない~♪気持ちで、LHC稼動の報を待ち、どうせ日本語のニュースはすぐにはあがって来ないだろうからとCERNのWebサイトを見たら。。

れれ、あれれ?
なにこの最新のプレスリリース。。

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CERN announces start-up date for LHC
 
Geneva, 7 August 2008. CERN1 has today announced that the first attempt to circulate a beam in the Large Hadron Collider (LHC) will be made on 10 September.
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うっそ~ん(涙目)。

9月10日になったのねー。。ガカーリ
フライングしちゃいましたよ。。えぇ、えぇ。。

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By the end of July, this work was approaching completion, with all eight sectors at their operating temperature of 1.9 degrees above absolute zero (-271°C). The next phase in the process is synchronization of the LHC with the Super Proton Synchrotron (SPS) accelerator, which forms the last link in the LHC’s injector chain.

Timing between the two machines has to be accurate to within a fraction of a nanosecond. A first synchronization test is scheduled for the weekend of 9 August, for the clockwise-circulating LHC beam, with the second to follow over the coming weeks.

Tests will continue into September to ensure that the entire machine is ready to accelerate and collide beams at an energy of 5 TeV per beam, the target energy for 2008. Force majeure notwithstanding, the LHC will see its first circulating beam on 10 September at the injection energy of 450 GeV (0.45 TeV).

Once stable circulating beams have been established, they will be brought into collision, and the final step will be to commission the LHC’s acceleration system to boost the energy to 5 TeV, taking particle physics research to a new frontier.

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え~と、つまり。。
7月末の時点で、8箇所の独立したセクターをひとつのユニットとして機能するように統合させて、循環装置内部を絶対零度+1.9℃(マイナス271℃)に冷却しました、と。

んで8月9日には、次のステップとして、LHCとSuper Proton Synchrotron (SPS)加速器の同期テストを実施、と。
9月初めまで何度か運用テストを繰り返して、

9月10日に450GeVの衝突実験を実施予定、と。
で、この実験が成功したら、出力を上げて5 TeVの衝突実験を予定、と。

と。。。て、え~~

ブラックホールの生成(7Tevまで加速した陽子を正面衝突)には、5 TeVでは出力不足なのでは。。

7Tevに加速した陽子の衝突実験でも生成される可能性のある(絶対に「できる」というわけではない)ブラックホールの質量は極めて小さいという話だしょ?

The End of the World -LHCが本気出したら世界が終わるなんて、そんなのアメリカとかロシアが悔し紛れに噛み付いているだけでしょ?

え、、、まさか。。。??? なんてね。

一体LHCの本格稼動によってなにが起こるのか確実なことはわかりません。それでも、この世の真実に一歩でも近づきたい-そんな好奇心は猫をも殺す?

さて?

真実を知るためなら世界が終わってしまってもいいと思ってしまう自分はマッドサイエンティストの資格ありでしょか。(いいえ、単なるオタクです。はいww)

あ、でも原子力や倫理問題に触れる生命科学についてはイケイケ推進派ではありません。研究対象としては確かに興味深いのですが、現実問題としてまだ現代の技術では時期尚早な点が多いと思う罠。

ちなみに。
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「科学と技術の諸相 - 質問集」 (抜粋)

本当のところ、多くの物理学者は、LHC での実験でマイクロブラックホールが見つかる可能性はかなり低いと考えているようです。フェルミ研究所の研究者300人を対象に行った調査によると、LHC における新発見のオッズは次の通りです(Science 315 (2007) 1657-):

標準的なヒッグス粒子 2倍
予想外の事象 2倍
超対称性 5倍
余剰次元 14倍
電子の内部構造 14倍
レプトクォーク 49倍
新発見なし 7倍
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専門家達の間でも、「予想外の事象」と比べて「新発見なし」の方がオッズが3.5倍も高いそうです。
それなら安心だね♪

なんてねw

Posted by norlys - 2008.08.06,Wed

最近めっきり古細菌が気になってしかたありません。
ハッ。。Σ(´д`*) こ、これは、もしかして。。
すでにLOVE? (*/▽\*)イヤン

んな馬鹿なww

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「ほとんど死んでいる」生物、海底地下の「古細菌」

底の地下深くには、原始的な微生物の巨大なコロニーが存在する。
まるで単細胞のゾンビのようなこの微生物たちはエネルギーをほとんど消費しないため、「生きている」というより「死んでいない」と言ったほうが的確かもしれない。

だが研究者たちは、これらの種が他の惑星に棲む生物に似ているかもしれないと考えている。地球上でも、こうした微生物は全生物量の実に10%を占める可能性があるという。

このように主張する研究論文の主執筆者で、ペンシルベニア州立大学に所属するChristopher House教授(地球科学)は、プレスリリースの中で次のように述べている。「基本的にこれらの微生物は、われわれの通常の基準から考えると実質的にはほとんど死んでいる。代謝を行なってはいるが、ごくわずかだ」

温度が低くて光が届かず、エネルギーに乏しい海底下の環境は、火星の地表下や、木星の第2衛星エウロパの熱水噴出孔付近の厳しい環境によく似ている可能性がある。

「地球外にいる微生物がこれと全く同じ微生物だとは思わないが、同様のゆっくりとしたペースで生きている可能性はある」とHouse教授は指摘する。

『米国科学アカデミー紀要』(PNAS)のオンライン版に7月23日付(米国時間)で掲載された論文によると、メタゲノム解析を行なった結果、海底下にいる微生物は、地球の地表や海洋にいる生物とは遺伝学的に異なることが判明したという。

ペンシルベニア州立大学の研究チームが発見した古細菌は、見た目はバクテリアに似ているかもしれないが、バクテリアのように食べたり動いたりしない。たとえば大腸菌は30分で数が倍に増えるが、この古細菌は、倍に増えるまでに数百年、場合によっては数千年もかかる可能性があるという。

研究チームは、南米[ペルー]の沖合にあるペルー・マージンと呼ばれる領域の[海底を掘削し]、さまざまな深度にいる生物群系(バイオーム)の遺伝子を抽出した。
研究チームによると、深度約49メートルより深い場所では、存在する生物の90%が古細菌となり、これまでメタゲノム解析が行なわれた中でも最もユニークな環境だという。

古細菌は、代謝を変えたり、低温環境に耐えたり、化学物質を合成したりする未知の遺伝子を探し求める研究者にとって、いまだ手つかずの遺伝子の宝庫といえる。

論文の共著者であるJennifer Biddle氏はリリースのなかで、この種類の生物に関しては、もっとも基本的な疑問さえ答えられていないと指摘している。

たとえば、これらはどうやって死ぬのだろう? それは私たちが答えられていない質問だ」とBiddle氏は述べている。

[古細菌(Archaea/アーキア)は細菌ではないため、始原菌という名称もあるが、定着していない。高度好塩菌、メタン菌、好熱菌など極限環境で生きる各種が知られている。(以下略)

(WIRED VISION 2008/08/05)
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ん~。。エネルギーをほとんど消費しないなんて、なんてスロウライフ♪
でもたとえば古細菌の一種であるメタン菌が生成するメタンガスは大気中において地球温暖化の原因ともなるので、微妙なトコロ。

超好熱メタン菌は二酸化炭素と水素からメタンを合成するという代謝系なので、ミトコンドリアによる酸素エネルギー代謝を活用する真核生物と比べたら、そらエネルギー量が違う。

(シンプルに言えば)食物摂取に由来する水素(プロトン H+)と呼吸に由来する酸素による爆発的なエネルギーを獲得したことで、地球上の生物種は飛躍的に増加した、というATP回路の話は学校でも学びましたっけ。

で。好気性生物である人間が、嫌気性生物である古細菌*に対して、
「お前ら、死んでるみたいなもんだろ」とのたまうのは、ちょっとばかりおこがましい気がする。

アーキア的視点で見たら、地上に生きる人間は
『よくもま~あ、あんな毒ガス(酸素)に満ちた超低温環境でせわしなく動き回っているよな~。。』
という感じなのかな。

上記の記事で面白いな、と思ったのは次の2点 che sono colorati in arancia.

海底下にいる微生物は、地球の地表や海洋にいる生物とは遺伝学的に異なることが判明した

ややや。そうなんだっけ?
現在有力とされる生物の系統樹はこんなだったはず。

共通祖先→真正細菌
                →原始古細菌→古細菌
                                        →真核生物(人間とか)

真正細菌に比べたら、古細菌のほうがよほど人類に近いみたいだけど、いったいどこがどう違うのかしらん。。

たとえば、これらはどうやって死ぬのだろう?

古細菌も死ぬ。代謝を止めることが死であるならば、確かに死ぬ。
でも、なるほど、どうやって死ぬんだろ。
古細菌にとっての死とはなんだろ。

生まれ変わるとしたら、深い海の底でプクプクとメタンガスを吐き出しながら、まったり生きる人生(?)もいいかな~。

*Aeropyrum pernix(エアロパイラム・ペルニクス)という偏性好気性の古細菌もいるそうな。奥が深いのう。

■MEMO
古細菌の系譜(系統分類)
ゲノム配列が決定された古細菌の一覧

Posted by norlys - 2008.08.05,Tue

なにを検索してどこをどうやってこの人の話にたどり着いたのかは覚えていませんが、ネットの海を泳いでいたら、こんな人がいるのだと今更ながらに知りました。

グリゴリー・ペレルマン
ミレニアム懸賞問題のひとつポアンカレ予想を解決した1966年生まれのロシア人天才数学者。

以下、Wikiの内容を簡単にまとめたつもりが、実はまるっと引用したのと同じような。。はは

幼少時より数学教師である母親の英才教育を受け、高校時代には国際数学オリンピックに出場し全問正解で金メダルを受賞(当時最年少記録)。数学だけではなく物理学でも秀でた成績を収めた。
サンクトペテルブルク大学で数学を専攻し、ソ連崩壊直後に渡米。再びロシアに戻り、ステクロフ数学研究所に所属。2002年11月2003年7月にかけて、arXiv(アーカイブ)と呼ばれるサーバにポアンカレ予想の解決に関するプレプリント(査読前の論文)を3本投稿。
最初のプレプリント発表から約4年間もの検証を経て、2006年夏頃にペレルマンの証明が正しいことが認められた。
この独創的で優れた偉業に対し2006年にフィールズ賞を受賞するも、ペレルマンは辞退。
一方で2006年1月以降、ペレルマンは仕事や交友を絶ち、詳細な消息は不明。「失踪した」と報じられることもあるが、現在は母親宅にて母親の年金で暮らしているらしい。趣味はキノコ狩り。
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世の中にはすごいお人がいるものです。

非社交的で孤高の天才数学者というネタなら、きっとあるはず。。!!と、動画サイトを検索してみると、幸いにしてポアンカレ予想の証明に至るドキュメンタリーを発見。鎮座ましまして拝見しました。
(著作権侵害行為ですね。ごめんなさい。むしろ、こういう良質なプログラムに対してはペイしたいくらいです。製作は海外の放送局ですが、これを日本国民みなさんのお金で購入しておきながら地上波で流さずBSハイビジョン放送オンリーとした姑息な犬HKには、日本における格差の拡大や知識水準の低下を嘆く権利はどこにもありません。て、エラソーにお前が言うなww はい、すみません。)

あまりに天才過ぎて、いったいなにがすごいのかまったく理解が追いつきません。。(汗

おそらく正しいとみなされつつも、それを証明する手立てを100年近くもの間、世界中の数学者が一生懸命取り組んでは考えあぐねていた、という相対的な事象から推測することはできるけど、なにがほんとうにどのくらいすごいのか理解できないことが切ない。。(涙

ここでちょいと、Wikiからペレルマン記事の引用。

真に驚くべきなのはウィリアム・サーストンの幾何化予想(ポアンカレ予想を含む)を解決してその系としてポアンカレ予想を解決したことである。手法もリッチ・フロー(ハミルトン・ペレルマンのリッチ・フロー理論)と統計力学を用いた大変独創的なものである。

ポアンカレ予想を解決するにあたり、幾何化予想を解決して、リッチフロー理論と統計力学を用いた。。って、もう、それだけで凄そう。とにかく凄そうじゃないですか。

ちなみに、

・ポアンカレ予想(Poincaré conjecture)とは「単連結な3次元閉多様体は3次元球面S3に同相である」という予想であり、1904年にフランスの数学者アンリ・ポアンカレによって提出された。

→番組の説明によれば、この予想は「宇宙はおおむね丸いか、それともドーナツ型のようにどこかに穴があるのか?」 ということについてだそうな。
ロケットがお尻にロープをつけて、宇宙をくまなく飛びまくった後に元の位置に戻ったとして、ロープを回収できたら、宇宙はおおむね丸い。もしロープがどこかで引っかかってしまうなら、宇宙はドーナツ型のような形状をしている可能性がある、ということ。

「短連結な3次元閉多様体うんぬん」で、まさか宇宙の姿を予想する話になるとは思わなんだ。。

・幾何化予想(きかかよそう、Geometrization conjecture)は、1982年にアメリカの数学者ウィリアム・サーストンによって提出された「コンパクト3次元多様体は、幾何構造を持つ8つの部分多様体に分解される」という命題。

→番組の説明によれば、3次元だとロープが絡まるのでまずは多次元で考えて、丸とかドーナツ型とか、宇宙のとりうる姿を分類したら、どうやら8つの基本的な形状から成り立っているといえるんじゃまいか、ということらしい。

3次元じゃむりだから多次元にレッツゴーというのがまずSugee。宇宙の予想される姿を極めてシンプルに分解すると、なんとたった8つの形に分類されるらしい。それもまたSugee。

リッチフロー理論と統計力学については、時間の関係か番組内では説明が端折られてしまったので、どんな風に関わるかはわからずじまい。。くっすん。

結局よくわからないんだけど、よくわからないなりに。。

完璧な証明だけが備えるその整合性と調和の圧倒的な完璧さは、まさに神の領域のような気がします。
たとえば山に岩肌に見出す一本のラインのように。

そんなわけで、リッチフロー理論と統計力学の関係についても説明Plz!!! (結局他力本願とは、これいかに。。orz。論文を読めばいいのだが。。理解できる自信が皆無です。とほほ)

Posted by norlys - 2008.08.01,Fri

宇宙ヤバイ、マジヤバイ。

タイタンにエタンの湖がありました。
以前から「あるある」とは言われていましたが、あるある詐欺に終わらずwどうやらほぼ確実だそうな。

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NASA、土星の衛星に液体を確認

 米航空宇宙局(NASA)は7月30日、土星の衛星タイタン(Titan)の地表上に液体が存在していることを確認したと発表した。太陽系の天体で地表上に液体が確認されたのは、地球以外では初めて。

 今回の発見は、2004年から土星を周回し調査を行っている、米欧の土星探査機「カッシーニ(Cassini)」が収集した観測データの分析結果によるもの。NASAは、カッシーニの観測によって、タイタンの地表上に液化炭化水素と液体エタンの大きな湖が存在することが明らかになったとしている。
 NASAによると、12月にカッシーニがタイタンに接近した際、南極部分に大きな湖を発見した。「オンタリオ湖(Ontario Lacus)」と名付けられたこの湖の面積は約7800平方マイルで、北米大陸にある実際のオンタリオ湖(Lake Ontario)よりもやや大きいものだという。

 科学者らは、タイタンのオンタリオ湖には氷やアンモニア、水酸化アンモニウム、二酸化炭素は存在しないとしている。また、この湖の蒸発が進んでいることも明らかにした
(2008/08/01 AFP)
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・NASAの関連ページ:NASA Confirms Liquid Lake On Saturn Moon (2008/07/30)

また、火星の地表成分から水が検出されたとか。

火星に水の存在確認=試料分析、初の直接証拠-生物痕跡解明へ・NASA
(時事ドットコム 2008/08/01 08:43)
・NASAの関連ページ:NASA Spacecraft Confirms Martian Water, Mission Extended (2008/07/31)

プレスリリースラッシュですね。すごいですね、NASA。
次年度予算の査定の時期なんでしょうか?

火星に水の存在確認というのもすごいことですが、個人的には「タイタンにエタン」の方が興味深いです。

酸素原子Oが存在すると色々と物事が複雑になりそうなので、炭素原子Cと水素原子Hだけで構成されるシンプルなネタのほうが、自分みたいなシロートにもとっつきやすそうな。。?

エタンについて from Wikipedia。

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エタン (英:ethane) は、炭素数が2のアルカンに属する有機化合物である。構造式は CH3−CH3。2番目に簡単なアルカン(一般式 CnH2n+2 で表される鎖式飽和炭化水素)であり、異性体は存在しない。水に溶けにくく、有機溶媒に溶けやすいという性質を持つ。可燃性の気体であり、日本では高圧ガス保安法の可燃性気体に指定されている。

分子式:C2H6、分子量:30.07、融点:-183℃、沸点:-89℃、CAS番号:74-84-0
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エタンは「2番目に簡単なアルカン」とのこと。じゃあ1番目はなにかというと、メタン(CH4)。
アルカンの炭素数が5以上になるとガソリンに、炭素数が9以上になると灯油、炭素数が14以上になると軽油、炭素数が(いい加減疲れてきたw)17以上になると重油。
アルカンはつまり、現代の人間社会にとって、エネルギーとして化学合成物質の源として、とてもとても重要なものでございま。

以前、タイタンにはメタンの雨が降るという観測結果が報じられたけど、メタンの雨が地表に堆積してエタンの湖になるのだろか。

なぜメタンのままではなく、エタンになるんだろ?
化学構造的には、メタンの方が簡単そうなのに。

地球の地下に堆積するメタンハイドレートも、その多くはメタンとエタンからなり、時間の経過と共にエタンの量が増加するそうで。
つまり、メタンよりエタンの方が安定しているのかな?

遠い星の惑星の地表で見られる現象(メタン→エタン)が、今自分たちの足元深い場所でも起こっていると思うと、なんだか不思議ですな。

ところで。地球においてはメタン菌のような古細菌の代謝によってメタンが生成されるという有力な学説がありますが、古細菌の代謝には二酸化炭素が必要。
でも、タイタンのエタンの湖には二酸化炭素の存在は確認されていない。

となると、このタイタンで見つかったエタンは、「非生物由来鉱物」なんでしょか。
温度と圧力による化学反応? それとも、かつてメタン菌がいた名残?

なぜ地球外でも地球と同じ組成の化合物が存在するのでしょうか。同じ太陽系だから?
では、宇宙はどこまでいっても、現在地球上で解明されている原子で組成されていて、わたしたちの認識しうる物理学の範疇でとらえられるのでしょうか。

粒子と時間。

こんなにも多彩な世界の要素は、なぜこんなにシンプルで複雑なんだろ。

不思議です。

■おまけ

・メタン
   H
   │
H-C-H
   │
   H 

・エタン 
  H     H
   │   |
H-C-C-H 
   │    |
   H    H

うん、なるほど。メタンよりも、エタンの方が寂しくなさそう。なんとなく。

Posted by norlys - 2008.07.30,Wed

アーキア(Archaea)=古細菌のお話。

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新しい高圧培養法による生命の最高生育温度記録更新と高圧メタン生成
122℃で増殖し、重い炭素に富んだメタンを生成する超好熱メタン菌の培養に成功

[概要]
独立行政法人海洋研究開発機構(理事長 加藤康宏)極限環境生物圏研究センター地殻内微生物研究プログラムの高井研プログラムディレクターは、新しく開発した高圧培養方法により、インド洋の深海熱水環境から分離された超好熱メタン菌が再現可能な試験として、122℃までの高温下でも増殖可能であることを発見しました。

これまで微生物の最高生育温度記録は再現可能な記録として113℃(再現できない記録としては121℃がある。)と報告されており、生命活動の限界が122℃まで引き上げられたことにより、地球における生命圏の拡がりだけでなく、地球外の宇宙環境における生命存在限界条件を理解するのに大きく貢献するものです。

さらに、琉球大学及び北海道大学と共同で、この超好熱メタン菌の生成するメタンが、従来の定説を覆す「重い炭素同位体に富んだメタン」であることを発見しました。本成果は温室効果ガスや未来のエネルギー資源と考えられるメタンに関して、微生物学的な生成メカニズムの重要性を示す画期的な発見です。

これら成果は7月28日付けの米国科学アカデミー紀要Proceedings of the National Academy of Sciences of the USAオンライン版に掲載されます。

独立行政法人海洋研究開発機構(2008年07月29日)
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121℃という完全殺菌温度を超える122℃という最高生育温度記録更新。
オートクレーブ滅菌(2気圧、121℃)も効果なし。恐るべし。

また高温での生存能力も、常圧下では130℃、2時間まで生存できたのに対し、高圧下では130℃、3時間の加熱後も生存可能であることがわかりました。

だそうなので、死んじゃうけど一応ある程度耐えられる温度のハードルはもっと上。恐るべし。

もっとも、この超好熱メタン菌Methanopyrus kandleri 116株というヤツは、もともと「インド洋中央海嶺のかいれいフィールドの熱水(水深2,450m、温度360℃)から分離された」そうなので、100℃をちょっと超えたくらいじゃコイツらにとってはまだまだ生ぬるいのかもしれぬ。恐るべし。

熱湯風呂好きの江戸っ子もびっくり。

一体全体どーやって生きているのかと思いきや、

同株は水素と二酸化炭素からメタンを生成しエネルギーを得ながら、二酸化炭素を固定することによって細胞の有機物を合成します。

なんだと。

な、なんだと~!??
水素と二酸化炭素を摂取してチタンを生成~。。って。

人様の食事内容(?)に口を挟むのはよくないのですが、もう絶対に一緒に住めませんから。
味噌汁は白味噌か赤だしか、なんてレベルじゃありませんから。

て、人間とは生存可能環境からしてまるっと違うわけなんで、えぇ。

今回の発表された内容のポイントは、(1)超好熱メタン菌生育温度のベンチマーク更新に加えて、
(2)超高熱メタン菌が代謝によって「重い炭素(13C)」を生成される可能性が示唆されたこと。だそうな。

(生体による有機物の合成では「軽い炭素(12C)」がメインで使用されるので、重い炭素を含むメタンはメタン菌のような生物を介さずやっぱりマグマ起源なんじゃね? というのが従来の説なのかな。。難しいな~。。)

東京の地下には南関東ガス田と呼ばれるメタンハイドレード層が広がっているそうだけど、これらもこんな超好熱メタン菌がせっせと代謝した結果なんですかね。
なるほど日本の周囲にメタンハイドレートが多いわけだ。(今更納得)

アーキア(古細菌)は、真正細菌と真核生物とも異なる原格生物の一種で、人間からしてみれば特殊な環境(高温・低温、高圧、毒性ガス発生地域etc)に好んで生息するそうで。

温泉に行ったりすると、源泉かけ流しの樋口に、目にも鮮やかな緑の藻が生えていたりして、かねがねあの人(?)たちは、どうしてまたこんな(高温・硫化物)環境で成長できるのか不思議でたまりません。
ましてや、深い海の底など。海底火山のチムニー周辺にも、かなり多彩な生物が繁殖しているらしいのですが、あの人たちはいったいどこからやってくるんだろう。。自然発生??

どこから無機で、どこから有機? 生命ってなんだ?
わからんわー。。

細菌やバクテリア(共に真正細菌)みたいに人間に干渉することもあまりないので(オナラの元はメタン菌らしいけど)、ほどよい距離を保ってヲチするには興味深し。
ただ、SFみたいに、ある日突然変異株が出現して人類の脅威になったら。。。Σ(||゚Д゚)ヒィィィィ

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Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。

色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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