Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by norlys - 2015.07.28,Tue
週末は瑞牆でお籠り。
土曜日は殿堂岩と狼煙台(狼煙岩)へ。
えっちらおっちらと不動滝方面を歩き、先々週メルヘン岩からの帰りに通り過ぎた殿堂岩へ。
マニアックなエリアではなかなか他のパーティに遭わないだろう…と思っていたら、下から人の気配が。青鬼のまっつぁんPでした。奇遇。
まずは「ルート名不明F(5.8 NP)」にトライ。瑞牆本に「短いがきれいなワイドクラック」と記されたその通りの内容。間近で全容が見てとれるというのに、どうにもプロテクションを選択する感覚が淀んでいて、デカキャメを余計に担ぎ過ぎました。。
それから「ルート名不明G(5.10b)」に、まに氏がトライ。見事にOS。
瑞牆の10bというグレードは最近ことごとく跳ね返されているので、どうしようかな…と迷っている間に直射日光がじりじりと当たり始め、一気に気温上昇。暑さに弱い自分はフォローで登らせていただきました(弱)。
決して長くはないしジャムもよく効くけれど、多少傾斜があるせいか息が上がってしまう。少し休んでTRで復習便。分かってしまえば楽なハズ…が、やはり上部のパートでは息が上がってしまい、決して楽ではありませんでした。まだまだ。
「蔚山岩帰り」の取付きを見学した後、不動沢を挟んで対岸にある狼煙岩へ移動。ちなみに、岩雪134号付録の瑞牆ルート図集では「狼煙台」。瑞牆本では「狼煙岩」。どちらでもいいのですが。
狼煙岩のルートは樹林帯の中の日当たりの悪い場所にあるためか、なかなかワイルド(つまり濡れていたり苔むしていたり)。
いちはやくどこかのルートを登りたい気持ちもあるけれど、上部に続く踏み跡が気になり、一旦荷物をデポしてお散歩。岩壁の基部を巻き上がり、岩峰直下に出ると、横尾尾根や不動沢や大双里沢の岩峰群が一望。
あそこの割れ目はどうだろう、あっちの岩はどうだろう…? と、毎度のことながら、かつて訪れた岩場やまだ訪れたことのないエリアの様子を眺めては、有限の時間の中で無限に可能性を想像する時間は至福。
日曜日は初めての矢立岩へ。矢立岩へは、弁天岩から下降するアプローチが紹介されていたけれど、決して近くはない弁天岩からさらに下降するとなると帰りが厳しくなるのは必至だったため、なかなか足を踏み入れることができなかったエリア。
ししくい坂の途中から涸沢を繋ぐアプローチが瑞牆本で紹介されていたので、今回はこのアプローチで。決して足場の良いアプローチではないし岩の基部では携帯電話の電波も通じにくいので、くれぐれも事故には注意が必要…かと。
自分のお目当ては矢立岩Ⅰ峰の「ルート名不明E(5.9 NP)」。出だしは若干ワイルド(つまり泥が詰まっていたり、若干しっとりしていたり)。コーナーのハンドサイズのクラックをぐいぐいと登る軽快なラインでした。お隣には開拓中のフィックスロープあり。
それから「風林火山」へ。1P目は短いのに罰ゲームか…と思うほどワイルド(つまり苔コケでボロい)。
2P目はフォローで。摩天岩から弁天岩から、いつも眺めていたあのルートがこれか…と。瑞牆本には30mとあるけれど、ロープスケールでは45mくらい。
3P目は、本来2P目の最後にあたるハンドトラバース。
4P目はワイルドな木登り。バリエーションの10aのラインを登った方がマシだったかな…と思ったけれど、岩峰の上から改めて覗きこむとなかなかのランナウトぶりの上に岩苔ワンダーランドだったので、どちらがマシかは…?
まだ微妙に時間が残っていたので、矢立岩Ⅱ峰へ。
「ホワット・ア・フィーリング(5.8 NP)」にトライ。ハンドとワイドの混在するラブリーなルートでした。一見大丈夫そうだったのにフットホールドが欠けて左手のハンドジャムにぶら下がるなど、やはり自然の岩場の人の少ないエリアは気が抜けません。
それからⅢ峰にある「アナコンダ」などのルートを見学し、えっちらおっちら下山。濡れたスラブの下降など悪い箇所の通過もあるので明るい内の撤収が吉。
***今回登った(触っただけの)ルート***
2015/07/25
/*瑞牆、殿堂岩
・ルート名不明F(5.8 NP)-OS。短いけれど美しいクラック。サイズ感は人それぞれだと思いますがラブリー。今回ハンドサイズのヘキセンを持参したので、易しい場面で使ってみました。結構使えました。ただ回収はカムの方が手っ取り早いのは確か。(ご飯1.5杯)
・ルート名不明G(5.10b NP)-フォローで。10程度の、不動沢ではかなり短い部類に入るルートで10bときたら絶対曲者でしょう…と、身構えてしまいましたが、快適で素直なハンド~フィスト。ただし若干傾斜を感じるので息が上がりました。強い人ならサクサク往復しそう(?)。(ご飯3杯)
暑いからと半袖で登ったら腕がザキザキになりました…。夏とはいえ瑞牆の花崗岩は粒子が粗いので、半袖、ダメ、絶対。
・ルート名不明G(5.10b NP)-TR。2回目でも息が上がるということは、フィジカルが足りないということ。。
/*瑞牆、狼煙岩
・影法師(5.8 NP)-OS。若干じめっとしたワイド。バック&フットからのフェイス交じりでハンド。ムーブは面白いです。ここのエリアは全体的にジメジメ感があり、ちょっと沢登りで水線を離れた弱点ルートを登っている気分です。(ご飯1杯)
2015/07/26
/*瑞牆、矢立岩
・ルート名不明E(5.9 NP)-OS。30mと長いルート。出だし6mくらいが草付なので、実質は20mちょっと? ハンドジャムでコーナーをぐいぐい登るラブリーなルート。もしこれが小川山のアプローチの良いエリアにあったとしたら、講習会で賑わいそう。(ご飯2.5杯)
・風林火山(3P、5.9 NP)-実質4Pで。泥、苔、草、藪と盛りだくさん。メインの2P目は遠くからもくっきりと見える長く長く美しいチムニーからワイド。(ご飯3杯)
・ホワット・ア・フィーリング(5.8 NP)-OS。ラブリーなハンド&ワイド。(ご飯1.5杯)
===蛇足===
矢立岩に刻まれたルートの多くは、かつて1981年から83年あたり清水氏がフリーソロで初登したもの。今から約30年以上も昔。
登山客で賑わう山頂直下に位置しながらも登山道から離れ森に包まれたエリアでただ独りルートに向き合うことの豪胆さに改めて驚く。
また、内容の厳しさもありフリーソロではないようだけど、「清水氏が唯一ワイドクラックに5.11台をグレーディングしたピッチ(瑞牆本より)」が含まれる前傾ワイドクラックの「Mr.スランプ(発表当時は11ノーマル、瑞牆本では11c。ただし第二登が未だ出ていない模様で不明とのこと)」のルートが登られたのは1983年。実にアバンギャルドだと思う。
清水氏の足跡を追いかけるように岩場を巡って感じることは、残置が非常に少ないということ。決して皆無ではないけれど、本当に少ない。
30年以上前にここを登った人と等しく、手つかずの自然のままの状態をトレースできる。そのことをしみじみと、ありがたいな…と思うのです。
土曜日は殿堂岩と狼煙台(狼煙岩)へ。
えっちらおっちらと不動滝方面を歩き、先々週メルヘン岩からの帰りに通り過ぎた殿堂岩へ。
マニアックなエリアではなかなか他のパーティに遭わないだろう…と思っていたら、下から人の気配が。青鬼のまっつぁんPでした。奇遇。
まずは「ルート名不明F(5.8 NP)」にトライ。瑞牆本に「短いがきれいなワイドクラック」と記されたその通りの内容。間近で全容が見てとれるというのに、どうにもプロテクションを選択する感覚が淀んでいて、デカキャメを余計に担ぎ過ぎました。。
それから「ルート名不明G(5.10b)」に、まに氏がトライ。見事にOS。
瑞牆の10bというグレードは最近ことごとく跳ね返されているので、どうしようかな…と迷っている間に直射日光がじりじりと当たり始め、一気に気温上昇。暑さに弱い自分はフォローで登らせていただきました(弱)。
決して長くはないしジャムもよく効くけれど、多少傾斜があるせいか息が上がってしまう。少し休んでTRで復習便。分かってしまえば楽なハズ…が、やはり上部のパートでは息が上がってしまい、決して楽ではありませんでした。まだまだ。
「蔚山岩帰り」の取付きを見学した後、不動沢を挟んで対岸にある狼煙岩へ移動。ちなみに、岩雪134号付録の瑞牆ルート図集では「狼煙台」。瑞牆本では「狼煙岩」。どちらでもいいのですが。
狼煙岩のルートは樹林帯の中の日当たりの悪い場所にあるためか、なかなかワイルド(つまり濡れていたり苔むしていたり)。
いちはやくどこかのルートを登りたい気持ちもあるけれど、上部に続く踏み跡が気になり、一旦荷物をデポしてお散歩。岩壁の基部を巻き上がり、岩峰直下に出ると、横尾尾根や不動沢や大双里沢の岩峰群が一望。
あそこの割れ目はどうだろう、あっちの岩はどうだろう…? と、毎度のことながら、かつて訪れた岩場やまだ訪れたことのないエリアの様子を眺めては、有限の時間の中で無限に可能性を想像する時間は至福。
日曜日は初めての矢立岩へ。矢立岩へは、弁天岩から下降するアプローチが紹介されていたけれど、決して近くはない弁天岩からさらに下降するとなると帰りが厳しくなるのは必至だったため、なかなか足を踏み入れることができなかったエリア。
ししくい坂の途中から涸沢を繋ぐアプローチが瑞牆本で紹介されていたので、今回はこのアプローチで。決して足場の良いアプローチではないし岩の基部では携帯電話の電波も通じにくいので、くれぐれも事故には注意が必要…かと。
自分のお目当ては矢立岩Ⅰ峰の「ルート名不明E(5.9 NP)」。出だしは若干ワイルド(つまり泥が詰まっていたり、若干しっとりしていたり)。コーナーのハンドサイズのクラックをぐいぐいと登る軽快なラインでした。お隣には開拓中のフィックスロープあり。
それから「風林火山」へ。1P目は短いのに罰ゲームか…と思うほどワイルド(つまり苔コケでボロい)。
2P目はフォローで。摩天岩から弁天岩から、いつも眺めていたあのルートがこれか…と。瑞牆本には30mとあるけれど、ロープスケールでは45mくらい。
3P目は、本来2P目の最後にあたるハンドトラバース。
4P目はワイルドな木登り。バリエーションの10aのラインを登った方がマシだったかな…と思ったけれど、岩峰の上から改めて覗きこむとなかなかのランナウトぶりの上に岩苔ワンダーランドだったので、どちらがマシかは…?
まだ微妙に時間が残っていたので、矢立岩Ⅱ峰へ。
「ホワット・ア・フィーリング(5.8 NP)」にトライ。ハンドとワイドの混在するラブリーなルートでした。一見大丈夫そうだったのにフットホールドが欠けて左手のハンドジャムにぶら下がるなど、やはり自然の岩場の人の少ないエリアは気が抜けません。
それからⅢ峰にある「アナコンダ」などのルートを見学し、えっちらおっちら下山。濡れたスラブの下降など悪い箇所の通過もあるので明るい内の撤収が吉。
***今回登った(触っただけの)ルート***
2015/07/25
/*瑞牆、殿堂岩
・ルート名不明F(5.8 NP)-OS。短いけれど美しいクラック。サイズ感は人それぞれだと思いますがラブリー。今回ハンドサイズのヘキセンを持参したので、易しい場面で使ってみました。結構使えました。ただ回収はカムの方が手っ取り早いのは確か。(ご飯1.5杯)
・ルート名不明G(5.10b NP)-フォローで。10程度の、不動沢ではかなり短い部類に入るルートで10bときたら絶対曲者でしょう…と、身構えてしまいましたが、快適で素直なハンド~フィスト。ただし若干傾斜を感じるので息が上がりました。強い人ならサクサク往復しそう(?)。(ご飯3杯)
暑いからと半袖で登ったら腕がザキザキになりました…。夏とはいえ瑞牆の花崗岩は粒子が粗いので、半袖、ダメ、絶対。
・ルート名不明G(5.10b NP)-TR。2回目でも息が上がるということは、フィジカルが足りないということ。。
/*瑞牆、狼煙岩
・影法師(5.8 NP)-OS。若干じめっとしたワイド。バック&フットからのフェイス交じりでハンド。ムーブは面白いです。ここのエリアは全体的にジメジメ感があり、ちょっと沢登りで水線を離れた弱点ルートを登っている気分です。(ご飯1杯)
2015/07/26
/*瑞牆、矢立岩
・ルート名不明E(5.9 NP)-OS。30mと長いルート。出だし6mくらいが草付なので、実質は20mちょっと? ハンドジャムでコーナーをぐいぐい登るラブリーなルート。もしこれが小川山のアプローチの良いエリアにあったとしたら、講習会で賑わいそう。(ご飯2.5杯)
・風林火山(3P、5.9 NP)-実質4Pで。泥、苔、草、藪と盛りだくさん。メインの2P目は遠くからもくっきりと見える長く長く美しいチムニーからワイド。(ご飯3杯)
・ホワット・ア・フィーリング(5.8 NP)-OS。ラブリーなハンド&ワイド。(ご飯1.5杯)
===蛇足===
矢立岩に刻まれたルートの多くは、かつて1981年から83年あたり清水氏がフリーソロで初登したもの。今から約30年以上も昔。
登山客で賑わう山頂直下に位置しながらも登山道から離れ森に包まれたエリアでただ独りルートに向き合うことの豪胆さに改めて驚く。
また、内容の厳しさもありフリーソロではないようだけど、「清水氏が唯一ワイドクラックに5.11台をグレーディングしたピッチ(瑞牆本より)」が含まれる前傾ワイドクラックの「Mr.スランプ(発表当時は11ノーマル、瑞牆本では11c。ただし第二登が未だ出ていない模様で不明とのこと)」のルートが登られたのは1983年。実にアバンギャルドだと思う。
清水氏の足跡を追いかけるように岩場を巡って感じることは、残置が非常に少ないということ。決して皆無ではないけれど、本当に少ない。
30年以上前にここを登った人と等しく、手つかずの自然のままの状態をトレースできる。そのことをしみじみと、ありがたいな…と思うのです。
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Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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