連休はまたしても城山にGo。
同行のY君が「前日に風邪ひいた」というのに、高熱でフラフラしながらも登場。
ちょ。。だいじょうぶなんすか。。
都内から車で出発し、大仁に到着するやまずはテン泊予定地のさつきヶ丘公園に直行し管理人の方にご挨拶。
到着が遅くなった場合に備えてゲートを開けておいてくださるという話になっていたけれど、念のため確認しておいたほうが良いかな。。と。
管理人の方がキャンプ場をご案内してくださるとのことでついていくと、野球場の上にコンパクトながらも整備の行き届いたキャンプスペースがありました。
屋根のついたバーベキューブースと水場、その上の林の中にバンガローが5棟と、テント場である空き地。公共施設なのでお値段も手頃。夏になるとかなりの賑わいというのも納得。
冬場は利用頻度が少ないようなので、城山クライミングのベースキャンプにもっていだと思います。
その後、城山下の駐車場に移動。
この日は午後から雨の予報で空はどんより気温も肌寒く、10時近い時間なのに他には2台ほど車が止まっているのみ。そろそろクライマーさんたちは城ヶ崎に集うシーズンなのでしょか。
まずは、南壁の東側にあるというラズベリーフェイスに向かいました。
が、壁全体的に苔が張り付いているわ、染み出しもあるわ、おまけにトポにあるはずのボルトも見当たらない。。
あらら、なんてこった。
「腐ってやがる・・・」とクロトワ風に呟いてみました。
仕方ないので、最近勝手を知ったばかりのクッキングワールドに移動。て、南壁からだと城山下部から山頂越えのハイキング。38度か39度の高熱でフラフラのY君はガチャ一式に加えて靴3足も担ぎ上げてました。足の速い人は高熱でも速いんですね。でも大丈夫なんですかね。。
クッキングワールドは本日も貸切状態。
まずは、前回自分が敢えなく敗退したポーチドエッグ(5.10a)に挑戦。Y君がさくっとオンサイト。
「熱があっても岩は登れるということで」。。信じられん。
続いて自分もトライしましたが、やっぱり核心のハングが越えられません(涙
何度も挑戦してみたものの、難しい。。。そうこうしているうちに早速腕がパンプ気味。うう。
続いてY君は蛸焼~ナ(5.10d)に挑戦。ワンテンした後にムーブを解決して見事にRP。
自分もトップロープで触らせてもらいましたが、まだまだ自分には難しい。。ただ、ムーブを教えてもらったらすうっと上のガバを取れたのは、なかなか気分がよろしいです。
クッキングワールドには短くてハイボルダー的で、ワンムーブを解決できるかどうかが鍵、というルートが多いような気がしたり。
その後、なぜか自分の宿題として課せられた青椒肉絲(5.10b)に挑戦。このとき、気温がすっと下がり岩に触れた指先がしばれるのなんの。。つべたひ。。
2ピン目をクリップした後、身体を右から左に移すところがどうしてもうまくできずにテンション。モチベーションも急降下してしまい、すごすごと敗退。
Y君がナン(5.11a)をまずはトップロープで触り、リードで挑戦しているところでポツポツと小雨が降り始めました。そろそろ午後3時もまわった時分だったので本日はこれにて終了。本降りになる前に車に戻り、一二三荘でひとっ風呂浴びて、スーパーで買出しをしてテン場に移動。
風邪っぴきさんが約一名いるので夕飯もそこそこにシュラフに潜り込み、12時間ほど爆睡。
2日目の朝は、明け方まで雨が降り続いていたのでのんびり起床。
風邪っぴき約1名は体温計で熱を測るや「見なかったことに」と体温計をしまい込みました。えー。。
公園の管理人さんに挨拶をし、さつきヶ丘公園の目の前にある大仁まごころ市場で地元の農産物を物色。
雨は9時頃にはすっかり上がったけれど、まだ岩場は濡れているだろうということで適当に西伊豆方面に。
雨の場合は、かの有名な天城越えをしようかと話していたのですが、どちらも地図をもっていませんでした。やる気なし。はは。
適当に~と、西伊豆方面へ。まぁ、空は晴れてきたものの天城山塊は雲の中だったのでよろしかろ。
駿河湾の向こうに南アルプスを眺めつつ土肥の海辺をちょいと散歩していると、気温がどんどん上昇し路面が乾いてきたようなので、「今からなら2時間くらいは登れる」と目論見、お昼頃に城山に帰還。
今度は上の駐車場に車を停め、再度クッキングワールドへ。
昨日の宿題を片付けよう~ということで、Y君はナンに再挑戦。ムーブを変えたらさくっとRP。うへぇ、早すぎ。
熱があっても11aは登れるものなんですな。さすがはイレブンクライマー。。
となると自分もなんとかしないと。。。ということで青椒肉絲に。
「アナサジで滑るはずがない」と自分に激を飛ばしつつ休み休みなんとかRPしました。ほっ。
わが人生3本目の5.10b RPです。まだまだ精進足りませんが。。
無事に宿題を片付けたので、なんとなく時間つぶしで下部のペパロンチーノ(5.10c)へ。下部は日当たりが悪いので岩がぬめっぽく、ポケットには水と泥が詰まっているらしくY君が奮闘しているうちに日が暮れてきました。
クッキングワールドは山頂直下にあるので、街の夜景がきれいだなぁ~と片づけをしながら夜景の写真を撮っていたら(ブレるので難しい)すっかり真っ暗に。
まぁ、すでに勝手知ったる城山だしハセツネのようなロングディスタンスじゃないし~とヘッドランプを装着して下山開始。
山頂には夜景を眺めに登ってきたという地元の方がいらっしゃいました。なるほど城山ならナイトハイクも楽しいかも。地元にこんなお手頃なハイキング&クライミングスポットがあるなんて本当にうらやましい。
3日目はちゃんと早起きをしていざ出動。風邪っぴきの約1名氏はやや小康状態に。とはいえまだまだ本調子ではなさそうな。。
城山といえばワイルドボアゴージやチューブロックといったメジャーエリアが目白押しなのに、なぜかマイナーエリア行脚を行っている自分たちですが(単に有名エリアはグレード高すぎ…なのですが)、この日も新しいエリアを探索。通称「ニューエリア」という岩場のうちワイルドキャットゴージを目指しました。
ニューエリアは100岩には記載がなく(クッキングワールドのみ掲載アリ)、「伊豆・城山 フリークライミング ガイド 400」のガイドブックにのみルートが紹介されているところなので、ある意味知る人ぞ知る。。かも。
まず最初はワイルドターキーゴージに降りて、ワイルドターキーの左壁左からのアプローチに挑戦。不明瞭な踏み跡を辿って下り、プチ藪漕ぎ。この下はもはや崖では?というところでトラバースして岩場の末端に到着するも、岩場を横断しろといわんばかりのスリリングなフィックスロープに意気消沈…。
こちらからのアクセスは断念し、もうひとつのアプローチルートとして紹介されているクッキングワールドから下る道に挑戦。踏み跡はこちらの方が断然明瞭。なんとかワイルドキャットゴージのワーニングウォール下部に辿りつきましたが、一歩踏み外したら危険だわ足元はぐずぐずだわと、なかなか難易度の高いアプローチでした。
北側のマイナーエリアのため、一見してあまり登られていない様子。
ぐずぐずと足場が崩れていつ谷側に転げ落ちるものだかわからないので、各ルートのスタート地点にビレーヤー用のペツルが打ってあります。ありがたく(絶対に)利用しましょう。
(開拓者の方の努力に敬意を払いつつ)「テラス?」と小首を傾げたくなるような狭い足場でなんとか準備を整え、冬のアゼリア(5.10a)にY君がトライ。お見事OS。
続けて自分もリードで挑戦。核心の2ピン目からの小ハング乗り越し箇所でテンション。
それにしても、足元がすっぱり切れ落ちて谷間が覗いていたりして、2ピン目にして高度感満載。
何度か挑戦するもうまく小ハングを乗り越せず、4度目の正直でなんとか越えました。その後はガバが適所に現れる快適なスラブ。とても面白いルートでした。
ただあまり登られていないために苔生してして、降りてみたら手がどろんどろんだったけど。。
その後、ツルウォールに移動すべく藪の中をさ迷い、間違えては引き返してなんとかルートを見つけ出し、Y君がモスクリーン(5.10d)に挑戦。ここもまたアプローチがちょっぴりスリリングで足場が狭いしデロデロ。
(いつセットされたのかわからないフィックスロープに頼らざるをえない箇所もあったりして、フリーのゲレンデだからとお気楽な気持ちで踏み込むのはちょいと危険。)
あまり登られていないのはここも同様らしく、ルートの真下でビレーをしていると、上部から色々なものが落ちてきます。草とかツタとか苔とか礫とか。気をつけましょう。
Y君が突破した後、自分もトップロープで登らせてもらいましたが、TRだというのに核心2箇所できっちりテンション。下部と上部の核心で趣向の異なる2度激辛なルートでした。
まぁ、自分についてはしばらくはグレード更新もできなさそうなので、色々なルートを登って引き出しを増やすのが楽しいです。
早めに出発する予定が気付けば夕陽の傾く時間に。岩場で流れる時間はほんとうに早いもので。
自分が世間ずれするのも仕方ないような(とは言い訳か)。
ぼちぼち引き上げようとクッキングワールドのベンチに戻って荷造り。ふと昨日夜景を眺めたポイントから下を見やると、なんだか見覚えのある終了点が眼下にひっそりと佇んでおりました。
各エリアの位置関係を頭では理解していたつもりでしたが、実際にはちっともヴィジュアライズできていなかったことを認識。空間認知力を鍛えないと。。
それにしても。。クライマーにクリスマスも正月もない(by風邪っぴきの中の人)そうですが、今回もまたマイナーエリアばかり訪れていたせいか、どの岩場(というほど数はないけど)も貸切でした。
まこと城山は懐が広いです。
(今回学んだこと)
さつきヶ丘公園のキャンプ場は快適
今度は干物を焼くための網を持っていこうと思う
マイナーエリアのルート名はググってもヒットしない
高熱でも岩は登れるらしい(自己責任でお願いします)
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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