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Norlys(ノールリース)-日々のあれこれ
Posted by - 2025.01.25,Sat
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Posted by norlys - 2007.11.26,Mon
週末の3連休は伊豆の城山にこもって岩三昧。

ぼちぼち小川山や奥秩父の岩場は寒さが厳しい季節だし3連休ということもあって、伊豆方面に遠征するクライマーが多いだろうなと予想していましたが、城山は山の至るところにエリアがあるお陰でうまい具合に分散されたのか、人気のハードルートを避けて初中級エリアに篭っていたためか、かなりのんびり岩を満喫できました。

岩の先輩方にラブコールを送るもことごとく都合が合わずにフラれてしまい、ヘタレノボラーな自分は「ヌンチャクを回収できずあえなく敗退」の悲劇(喜劇? いや、笑えないし…)を展開するのではないかと出発前から冷や汗たらり。もっとも、同行のY君は自分以上に脂汗ものだったろうなと思いますが。ほんとにもう、役立たずで申し訳ない。

・1日目: 謎のトラロープルート -> Cooking World

金曜日の朝、都内から車で出発。
横浜青葉ICの付近でいきなり渋滞。あらら。そろそろ紅葉も見頃だし、箱根・伊豆方面に向かうレジャー客が多いのかな…と思ったら、反対車線で起きた事故の見学渋滞でした。なんだ。
その後はスムーズに車も流れ、9時少し前に城山に到着。幸いなことに墓地の前の駐車場にまだ空きがあったので、車を停めて装備の準備。

国分誠氏著の「伊豆・城山フリークライミングガイド400」の案内にしたがって、ハイキングコース入り口そばの山道を分け入り、「謎のトラロープルート」を目指しました。
しばらく傾斜の険しい山道を登ると尾根の上の祠に到着。踏み跡は明瞭ですが、傾斜が厳しいので帰りは辛いかも…と話していると、でましたトラロープ。

DSCF5588_s.JPGトラロープに従って城山を南東から東に回り込みつつ、斜上したり直上したり。トラロープと金属板を組み合わせてビニールテープで補強した縄梯子をいくつか登り、ぐいぐい標高を稼ぎます。
なんというか、まるでハンドメイドのアスレチックコース。
こんな道を整備した先人の努力にひたすら感謝しつつも、背中に背負った65リットルザックがトラロープにひっかかりまくりで、岩に取り付く前になかなか腕力を消耗するので、先人達には申し訳ありませんがあまり再訪したくないかも。。。

トラロープルートを攀じ登り続けるとついに山道らしきところに合流。目の前に岩場があり、すでに取り付いているパーティの方に確認するとそこは、本日の目的地であるクッキングワールドとのこと。C'è la fatta!

クッキングワールドはぽかぽかと日当たりが良く、山頂に近いため見晴らしも最高で、静かで居心地の良い岩場でした。

ガイドブックに書かれているとおり、初中級向けの短いフェイスのルートが多かったです。
なにより、岩場の脇から回りこんで終了点にたどり着けるので、「ヌンチャク回収不能」という最悪の事態は避けられそうでホっとしました。

ただ、いくつかのルートで終了点のハンガーボルトがなくなっているので、事前にチェックした方が安全かも。
確認できた限りでは、鯛焼君&蛸焼~ナ、ポーチドエッグ&ペパロンチーノの各終了点2箇所はボルトの名残だけでアンカーがなくなっていました。(終了点がないのは)盗難ではないかとのことですが、いったい誰が何のために?

まずはアップで、ということで「鯛焼君」(5.7)に。Y君は楽々クリア。続けて自分も挑戦。5.7だし短いルートだし…と、自分に言い聞かせて取り付くも、2ピン目から上に乗りあがるところでもたもた。なんとか抜けましたが、朝イチのトライはなんというかビビリまくり。。

続けて「焼きビーフン」(5.10a)に挑戦。Y君はたやすくマスターOS。トップロープをセットしてもらい、自分もトライするも、なんともヘタレなことに中間部でテンション。へこむ。。。
こんな短い5.10aのルートも登れずに、こんなことで残り2日間どうするんだ~と。

その後、「青椒肉絲」(5.10b)にトライ。中間部分がちょっといやらしいけれど、トップロープなんだから行ったれ! と自分に激を飛ばしつつ、なんとかクリア。終了点からは眼下に街並みが一望でき、最高。

最後に焼きビーフンにヌンチャクを生やしてもらい(あぁ、こればっかり^^;)、再度挑戦。今度こそなんとかRPできました。ほ。
自分にとって、初めての外岩5.10a RPです。Evviva。

DSCF5609_s.JPG←Cooking World上部の終了点からパチリ。高いトコロが好きな人にはたまらないかも?

帰りはトラロープルートではなく素直にハイキングコースを通り、城山山頂を抜けて南壁側の山道を下山。
コースが整備されていることもあって、途中で明日の課題である西南カンテをあれかこれかと見学しながらも、すんなり短時間で下山できました。



街に下りてスーパーで買出しの後、晩御飯。早起きしたせいか、久しぶりの外岩で緊張したためかか、ものっそい疲労困憊。四方山話をしている間、強烈な睡魔に襲われ自分でなにを話しているのかわからなくなり「すまん、今ちょっとワケがわからなくなった」を何度か繰り返した後、早々に寝落ち。

・2日目: 西南カンテ -> 南壁

朝起きると結構な冷え込み。暖かい中伊豆ながらも、フライにぱりぱりと霜が付いている様子。とはいえ、空はすっきりとした快晴。
定番の朝ガストで朝食後、昨日と同じく墓地の前の駐車場へ。と、車がまったく一台も見当たらず。
自分たちが一番乗りか~、意外とみんな出足遅いんだね~と、支度を進める間にバタバタとほかの車がやってきて、あっというまに小さい駐車スペースは満車に。

DSCF5645_s.JPG本日は西南カンテのルートに挑戦。初めてのルートなので、緊張。
ダブルロープとヘルメットとサブザックをメインザックに仕舞い、ハイキングコースから南壁へ。南壁基部の端にメインザックをデポして、いざ西南カンテへ。岩伝いの踏み跡をたどり、少し上に上がって西壁の位置と西南カンテの位置を確認。斜上バンドのルートは登らずに、大バンドの西南カンテ2P目から取り付きました。

西南カンテルートは浮石が多く、先行パーティがいる場合は落石に注意、とのことですが、幸い自分たちの前に先行パーティも後続のパーティも見当たらず。ラッキー。

←西南カンテ1Pの途中でパチリ。
実質3P目の開始あたりでしょうか。登ったルート自体は間違いないと思うのですが、ピッチを切るとことがいまいちわからなかったです。

1P: Y君リード。自分はフォローなので取り付き点でビレー。カンテの右側から上に回りこむリードの姿は見えず、手元のロープの引き具合で様子を探りつつ、ロープの中間を示すマーキングが過ぎてもまだ登り続けている様子。「残り20m」とコールをかけるも、まだするするとロープが出ていく。うへ…1ピッチがこんなに長いルートなの~と、内心ガクブルしつつ、残りのロープ長が気になってしかたない。ロープの残りが10mを切ったところで、ビレイ解除のコール。ほ。

登ってきていいよ~という声が聞こえたので、登攀開始。カンテは階段状で登りやすく、なるほど右側に回りこむと眼下に展望が開けて高度感抜群。でも、ビレーポイントは日陰でやや寒かったので、陽の当たる場所に出たことがうれしい。途中でちょっと足場の良い懸垂下降ポイントがあったので、カメラを取り出し撮影(こらこら)。「おーい、登ってきて」と呼ばれて慌てて登り出す。うーむ、ずいぶんと長いピッチだなコレ…と思ううちに、潅木帯でビレーをしているY君に合流。

潅木帯はガレていて足元が悪いので、ロープを整理して用心しつつ上に移動。

2P: 今度は自分がリード。なにしろ初めてのルートで、ボルトの位置がスタート地点からはよく見えないので緊張。。最初は右にトラバース気味に移動し、ヌンチャクをセット。少し上に上がるとハングが登場。ハングの直下で、はてこれを乗り越すか右に上がるか左に抜けるか…と迷ってしばしモタモタ。乗り越したところでボルトがあるかどうかわからないし、右のリングボルトはちょっと不安だったので、無難そうな左から回り込むルートに。ロープの流れが悪~と反省しつつ、ハング上に回り込んで直上。潅木帯に到着したので、ここでセルフビレイをセット。ふー。
ビレイ解除の後ロープを引き上げ、セカンド用のビレイをセット。フォローで登ってくるY君が「結構こわいね」と言うのを聞いて、あーやっぱりこわいよねぇ。。と改めて実感。無事に登れてよかった。。

潅木帯を少し上にあがると、大ハングでフリーをしているパーティに遭遇。現在地をたずねると、ここが二間バンドとのこと。
なるほど頭上に見えるのが西南カンテ正規の6P目にあたるジェードルのルートか~、と。6P目に当たる場所は特に落石を起こしやすい場所ということなので、もともと上まで登らずに二間バンドで終了の予定にしていました。なので、西南カンテ無事終了~。
結局2Pで抜けてしまったけれど、なんでだろ? と話しつつトポを眺めたり、行動食という名のおやつを食べたり、大ハングにトライ中のクライマーさんたちを眺めたり、写真を撮ったりして、二間バンドにてのんびり時間をすごしました。

さてぼちぼち後続のパーティの姿も見えてきたので降りましょか、というところで、大ハングにトライ中の方がジムの常連さんであることが判明。なんて狭い世の中でw

二間バンドからは2回に分けて懸垂下降。1回目の懸垂下降を終えて、下から登ってくるパーティを待っている間、南壁の方から大きな物音が聞こえました。
その場にいたわけではないので、詳しいことはまったくわかりませんが、その後近くにいた人たちの話を小耳に挟む限り、なんでも落石があって南壁にいた人のヘルメットを直撃し救急車で運ばれたとか。。気をつけましょう。。

さて、課題の西南カンテを無事に登り終えたので、なんとなく「夏休み最後の週」みたいな気分で南壁でまたーり。しばらくぼーっとした後、せっかくなのでと、空いている「とんとん拍子」(5.8)にトライ。
まぁ無事に登れましたが、スラブの5.8はしょっぱいねぇ。。ということで、なんとなくモチ低下。いかんせん、途中で敗退したらヌンチャク回収不能になるので、むやみに取り付けません(涙

再度ぼーっとしつつあれこれ登る他パーティの様子を眺めるうちに、これちょっと面白いのでは? と取り付いたのが「ロング・グッドバイ」(5.10b)。
ほぉ、レイモンド・チャンドラーの小説のタイトルで。
「強くなければ生きていけない。優しくなければ生きている資格がない」という名台詞を思い出しました。

If I wasn't hard, I wouldn't be alive.If I couldn't ever be gentle,I wouldn't deserve to be alive.
フィリップ・マーロウ、大好きです。
(せっかく「ロンググッドバイ」があるのだから、隣に「湖中の女」とか「高い窓」という名前のルートがあるといいのに~と、トポを眺めましたが、ないようで。残念。)

先に講習の方たちが取り付いていたので、回収便を出すガイド氏の登りをじーっと研究。ガイド氏が降りてきたところで、「このルート難しいですか?」と聞くと、「割とお買い得だよ」とのこと。
よし、これならいけるよ! と、身勝手なハッパをかけw、Y君がリードでトライ。ハングの乗り越しもスムーズに、無事にフラッシュOS。おお、すばらしい。

トップロープをセットしてもらい(もうこればっか。。^^;)、自分も挑戦。なんとかノーテンで抜けました。

DSCF5680_s.jpgさーて宿題も終えたし~ということで、満喫した気分で下山。それでもあと1日残っているとは、ビバ3連休。

車に戻って、大仁温泉城山荘を目指すもあいにく改修工事中とのことなので、百笑の湯へ。タオルからなにから揃っていて洗い場もお風呂も充実した快適な温泉施設ですが、休祝日は1時間千円という料金設定で昨日は断念したトコロ。でもさすがに今日はお風呂に入りたい~ということでGo。



さっぱりしたところでスーパーで食料を仕込み夕飯。秋の夜空には満月。
宿題を終えたような安心感と満腹感とお酒のせいか、もしかしてナルコテレプシーでは? と自らを疑ってしまうほどのスイッチOFFで激寝落ち。

・3日目: ポンポコランド

本日もまた定番の朝ガストの後、今度は白いベンチの駐車場に。またしても一番乗り? と思っているうちに他の車が続々と到着。 支度を整えて、いざポンポコランドへ。このエリアも初めてなので、ガイドブックを頼りにハイキングコースをたどりました。そもそも城山は3回目なのですが、以前は2回ともワイルドボアオンリーだったので、今回は初めて行くエリアが多く、城山が自分のホームグランドになるような錯覚を覚えたりしてこれもまた楽し。

DSCF5691_s.jpgポンポコランドに到着すると、先客様1パーティのみ。さほど広いエリアではないので、空いているのは有難いことで。北斜面なので一日中日陰のエリアです。寒い日は切ないかもしれませんが、本日もまたお日柄も良く富士山がくっくりと見えて快適。
このエリアも上に回り込んで終了点に取り付けるところが多く、ヌンチャク回収不可という最悪の事態は避けられそうでほっとしました。

1本目はアップということで、自分は「エバーグリーン」(5.8)をリード。コーナーのルートだから「ステミングで登るんだよ~」とアドバイスをもらうも、ヘタレて左手の階段状のカンテから離れられず。。
まぁ、なんとか登りましたが。

2本目は「猫道(5.10a/b)」をY君がリード。難なく終了。トップロープで行く? と問われたものの、せっかくなので、リードでトライ。2ピン目から上の下部の核心部分であえなくオチました。めげる。。
また後でトライするために3ピン目までのヌンチャクを残したまま、一時退却。

先行パーティさんたちから「お買い得だよー」とオススメされた「天の命を拾う(5.10c)」をY君が余裕でマスターOS。おお。

DSCF5703_s.jpgせっかくなので猫道は落としたい…と、再トライ。
2便目では核心を抜けた直後にオチました。うう。でも核心の箇所が最初よりもやさしく感じたので、続けて挑戦。3度目の正直で、なんとかRP。RPグレードが微妙に一歩前進で、ちょっとうれしい。

Y君は猫道の隣の「Smelly Cat(5.11a)」に挑戦。出だしにあるハングの乗り越しが核心のようで、なかなか手強そう。

最後にY君が「納豆ねこ(5.10d)」に挑戦。あれだけイレブンのハングで腕を使ったとのに、これまた余裕でマスターOS。ほへぇ。
簡単だよ~という言葉に釣られて、トップロープで自分も挑戦してみたけれど、ちっとも簡単じゃなかったです。。まだまだ修行が足りないようで。。とほほ。

連休最終日ということもあり、早めに切り上げないと都内に帰り着くのが遅くなるので、本日はこれにて店じまい。
箱根スカイライン->箱根新道->東名高速ルートで帰京。道中は富士山のシルエットと駿河湾に落ちていく夕陽がお供。きれいだなー。
厚木の料金所付近で猛烈な渋滞に巻き込まれたのが、3連休の岩修行の最後の核心。

途中で夕飯を食べてお腹がくちくなったせいか、またしても内なる猛烈な睡魔との戦い。
思えば、この3日間は「登る、食べる、眠る」という3種類のアクションのみで構成された素朴で贅沢な日々でした。

ヨレヨレとどうにか家にたどりつき、最後の気力を振り絞って洗濯機をON。
足の裏が面白いほど汚いのでお風呂が沸くのを待ちながらLUSHの火山マスクでケア。3日間岩を攀じ登り続けたせいで掌の皮が薄くなっていて、手でマッサージしようにも軽石のスクラブが痛いの痛くないの、って痛いです。指紋認証の機械に指を当ててもたぶんしばらくは認証されなさそうです。
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自己紹介:
Norlys(ノールリース)。極光、いわゆるオーロラ。雪の降る季節と雪の降る景色がすき。趣味は編み物。週末は山を散策。

色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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