skatt(スカット)とは、ノルウェー語で税金のこと。
自分は「スカっと税金(を払う)」という語呂合わせでこの単語を覚えました。だからなんだという意味はないけど。
skattには宝物という意味もあって、"Du er min skatt."(どぅ あーる みん すかっと) 「あなたはわたしの宝物よ」と、まぁたいていは親が我が子に向かってささやくときにも使用します。
taxとtreasureが同じ単語というのはイマイチ納得しがたいものがありますが、言語とは実に奥が深いもので。
夕べ家で同居人のPCを覗き込むと、なにやら人の名前をフォームに入力して検索中。
検索実行ボタンをクリックすると、Inntekt、Formue、Skattの3項目の下にするっと金額が表示されました。
Inntekt(年収)、Formue(貯蓄額)、Skatt(納税額)です。
あー。Skattelister(スカットリステル、納税額リスト)ね、と。
ためしに、ノルウェーの現首相であるJens Stoltenberg(イェンス・ストルテンベルグ)氏の名前をSkattelisterに入力してみました。
結果はこんな感じ。ご丁寧に居住地域(オスロ)の平均値と比較するグラフまで表示されています。
↓
年収が1,101,918 NOKということなので、約2千2百万円くらい?
(1NOK≒20円として)
1国の首相の収入が、ほんとに?
税金は483,083NOKなので、およそ9百66万円。年収の約半分弱にあたりますね。うは、厳しい~。。
貯金がゼロというのは、ちょっと。。?です。ほんとかな。
Skattelisterは、新規取引を始める前に取引先の情報調査の一環として用いたりするようです。あとは、やはりアレでしょう。最近いやに羽振りのよいご近所さんや知人をチェックして当局にチクりを入れる、と。
まー、なんてアケっぴろげ。
いやむしろ、日本よりも厳しい相互監視社会なのかな。
「社長、なんで自分の給料はこんなに低いんですか。納得できません(#・∀・)」
「君の貢献には感謝している。だが残念ながら、わが社の業績は厳しいんだ(´Д`υ)」
「なにいってるんですか、社長、こんなに貯めこんでщ(゚Д゚щ)」
「Σ( ̄□ ̄lll)!! 」
そんな会話が聞こえてきそうな。。w
いや、たぶんお国柄あまり表面立って攻撃材料にしたりしないんじゃないかなとは思いますけど。
日本にも「高額納税者公示制」いわゆる長者番付というのがありますが、個人情報保護法の施行に伴い2006年度から廃止されたそうです。
ビバ、ブラックボックス。
いやさ、ノルウェーだってそんな馬鹿正直に生きている人たちばかりじゃないだろなと思います。
納税額はお役所から、収入は勤務先などから、貯蓄額はどうやら銀行からデータを収集しているようだけど、さすがに海外の銀行口座まではチェックできないみたいだし。
わたし個人としては、このSkattelisterは悪くないんじゃないかと思います。
年収や貯金残高や納税額を公表されたところで後ろ暗いことはあまりしでかしてないので、さほど痛くも痒くもありません。
でも同時に、ぜひ今すぐ日本にも導入すべき~とは思えないです。
日本でこういうデータベースを公開したら、ここぞとばかりに先物取引やら証券やら不動産やら宝飾などの高額商品の営業のネタにされそうで、ちょっと怖い。。(偏見?)
逆に言うと、かのお国では、あまりそういうコールセールスは盛んではないのかな。よくわからないけど。
すべからく個人の情報を秘匿することが個人情報の保護であるという論理には肯じえないけど。。
都市部のように、誰もが匿名という無個人の蓑をまとうことで、その足元にはより深く大きな闇が口を開けて待ち構えているような気もするので。
ただ、先に述べたように、人を騙して金を巻き上げてやろうと考える輩がこの国にはあまりにも多すぎるような。。(真面目なコールセールスもあるのかもしれないけど、不幸にしてわたしは巡り合ったことがない。。)
じゃあどうしたらいいのか?
正直者が馬鹿をみない社会は存在しうるのか?
うーむ。。。
ちょっとわかりません。すいません。
色々と気になることをメモしたり、グダグダ書いてみたり。山の記録はなるべく参考になりそうなことを…と思いながらも思いついたままに垂れ流し。。
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